有価証券報告書-第45期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/08/06 14:20
【資料】
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【項目】
150項目

研究開発活動

当社グループは、常に市場に「新しさと違い」を提供するイノベーターであり続けるため、当社の総人員の約4割にあたる約310名が開発部門に属し、研究開発活動を積極的に進めております。当社グループにおける研究開発活動は、日本国内で行っております。
当社では、市場ニーズに合わせて素早く製品化するため、製品を成り立たせる根幹となる要素技術の開発を製品開発に先行して進めております。製品開発に直結する開発体制としては、機構設計技術(メカ)、制御設計技術(ハード)、機器組み込みソフトウェア技術(ファームウェア)、アプリケーションソフトウェア技術及びインク技術の5分野からなる技術を結集して、技術本部内のプロジェクトチームが製品化を進めております。要素技術を各プロジェクトが共有し、積極的に共通化・標準化設計を展開することにより、開発期間の短縮を図るとともに高品質かつコストパフォーマンスの高い製品開発を行っております。また、マーケティング部門と技術本部とのコミュニケーションを密にすることで、ユーザーのニーズや技術動向を常に注視し、マーケットインの製品開発を中長期的視点から行える体制を構築しており、製品本体、アプリケーションソフトウェア、インク、メディア等のトータルソリューションを最適化し、「美しく・速い」プリント及びカットをユーザーに提供することを目指しております。
当社グループは、刻々と変化する市場ニーズやデジタル・オンデマンド時代の流れに対し、先進性と独自性による強みで優位に事業展開するため、製品開発を最も重要な戦略の一つと位置づけ、開発投資を積極的に行っております。
当連結会計年度における研究開発活動等の主な成果は次のとおりであります。
(ハードウエェア)
(1)SG市場向けで、『JV300 Series』『CJV300 Series』『CG-FXII Series』の後継モデルとして、無人連続カットによる省人化と、新接続方式追加による効率化を実現した次世代製品「JV300 Plus Series」「CJV300 Plus Series」「CG-FXII Plus Series」の販売開始。
(2)SG市場向けで、新機能「DAS」(ドット位置・送り量自動補正機能)を搭載して高画質・安定稼働を実現し、多種多様な素材にプリント可能なRoll to Roll UV硬化インクジェットプリンタ「UJV100-160」の販売開始。
(3)IP市場向けで、プリント治具制作の内製化、立体的なサイン作成、真空成形の型作成など幅広い用途で活躍するFFF方式3Dプリンタ「3DFF-222」の販売開始。
(4)IP市場向けで、『JFX200-2513』の後継モデルとして、滑らかな2.5Dデータ作成可能な高付加価値と、新プリントモードの追加により高生産性を兼ね備えた大判フラットベッドUVインクジェットプリンタ「JFX200-2513EX」の販売開始。
(5)TA市場向けで、昇華染料インクと捺染顔料インクを搭載し、ユニット切替で布と紙の両方にプリント可能なハイブリッド式テキスタイルインクジェットプリンタ「Tx300P-1800MkII」の販売開始。
(ソフトウェア)
(6)各種POP、ウィンドウサインや店内装飾、シールやステッカーなどの小物まで、テンプレートから簡単に作成できるデザインソフトウェア「Simple POP」の販売開始。
これらの研究開発活動を行った結果、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発活動に係る費用の総額は3,985百万円であります。なお、当該金額には既存製品の改良、応用等に関する費用が含まれており、「研究開発費等に係る会計基準」(企業会計審議会)に規定する「研究開発費」は2,479百万円であります。