有価証券報告書-第41期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/22 16:27
【資料】
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【項目】
117項目

研究開発活動

当社グループは、常に市場に「新しさと違い」を提供するイノベーターであり続けるため、当社の総人員の約3割にあたる約230名が開発部門に属し、研究開発活動を積極的に進めております。当社グループにおける研究開発活動は、全て日本国内で行っております。
当社では、市場ニーズに合わせて素早く製品化するため、製品を成り立たせる根幹となる要素技術の開発を製品開発に先行して進めております。製品開発に直結する開発体制としては、機構設計技術(メカ)、制御設計技術(ハード)、機器組み込みソフトウェア技術(ファームウェア)、アプリケーションソフトウェア技術及びインク技術の5分野からなる技術を結集して、技術本部内のプロジェクトチームが製品化を進めております。要素技術を各プロジェクトが共有し、積極的に共通化・標準化設計を展開することにより、開発期間の短縮を図るとともに高品質かつコストパフォーマンスの高い製品開発を行っております。また、マーケティング部門と技術本部とのコミュニケーションを密にすることで、ユーザーのニーズや技術動向を常に注視し、マーケットインの製品開発を中長期的視点から行える体制を構築しており、製品本体、アプリケーションソフトウェア、インク、メディア等のトータルソリューションを最適化し、「美しく・速い」プリント及びカットをユーザーに提供することを目指しております。
当社グループは、刻々と変化する市場ニーズやデジタル・オンデマンド時代の流れに対し、先進性と独自性による強みで優位に事業展開するため、製品開発を最も重要な戦略の一つと位置づけ、開発投資を積極的に行っております。
当連結会計年度における研究開発活動等の主な成果は次のとおりであります。
(ハードウェア)
(1)SG市場向けでは、高いプリント品質と仕事を止めない安心機能を実現し、最大3.2m幅までプリント可能なLED-UV硬化インクジェットプリンタ「SIJ-320UV」の販売開始。
(2)IP市場向けでは、テーブル駆動の採用により高精度プリントを実現し、クラストップレベルのプリント速度で菊半裁判にも対応したフラットベッドUVインクジェットプリンタ「UJF-7151plus」の販売開始。
(3)TA市場向けでは、転写紙の波打ち現象を緩和する搬送機構を搭載し、ランニングコストを削減した昇華転写インクジェットプリンタ「TS300P-1800」と、高速プリントに加えて、独自の搬送機構で安定画質を実現した昇華転写インクジェットプリンタ「TS500P-3200」の販売開始。
(インク)
(4)安定した生産と美しいプリントを実現した、高機能昇華転写用インクの「Sb54」と「Sb310」の販売開始。
(5)高機能昇華転写用インクである「Sb410」の蛍光インク及びライトブラックインクの販売開始。
(ソフトウェア)
(6)世界で最も使われているパッケージ設計用のCADソフトウェア「ArtiosCAD」の機能を厳選し、テンプレートを使ったパッケージ設計ができる当社専用のCADソフトウェア「ArtiosCAD Designer Solution」の販売開始。
これらの研究開発活動を行った結果、当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発活動に係る費用の総額は35億31百万円であります。なお、当該金額には既存製品の改良、応用等に関する費用が含まれており、「研究開発費等に係る会計基準」(企業会計審議会)に規定する「研究開発費」は23億18百万円であります。