四半期報告書-第58期第2四半期(平成27年11月1日-平成28年1月31日)

【提出】
2016/03/15 9:49
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30項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間における世界経済におきましては、米国経済は好調な雇用情勢を背景に堅調に推移しているものの、欧州経済は長期化する緊縮財政の影響で雇用情勢が改善せず低迷が続きました。
また、新興国経済は中国経済の減速や資源価格の下落による資源国経済の減速を受け成長が鈍化しており、世界経済全体としては、今まで成長を牽引してきた新興国経済の変調により、不透明感が強まっております。
わが国経済におきましては、好調な企業業績を背景に賃上げが見込まれ、所得増加に伴う個人消費の増加により緩やかな回復基調が続くことが見込まれておりますが、新興国経済減速の影響や円高の進展により、輸出企業を中心に今まで好調に推移してきた企業業績が悪化する懸念が生じました。
当社グループが属する電子工業界におきましては、新興国経済の減速の影響等によりスマートフォン、タブレット型端末等のIT機器市場を中心に、生産調整が行われたことから、製品受注が減少しており、厳しい事業環境となりました。
このような状況のもとで当社グループは、受注減少に対応すべく、歩留りの改善、生産性向上、経費削減等の収益改善活動に取り組んでまいりましたが、受注減少の影響を補うには至りませんでした。
この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は3,239百万円(前年同期比17.0%減)となりました。また、営業損失は347百万円(前年同期は営業損失54百万円)、経常損失は367百万円(前年同期は経常損失44百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は384百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失974百万円)となりました。
なお、セグメント毎の業績は次のとおりであります。
① 日本
当第2四半期連結累計期間は、新興国経済減速の影響で、スマートフォン向け製品を中心に生産調整が行われたことから、製品受注が減少いたしました。損益面では、生産性向上、経費削減等の収益改善活動に取り組んでまいりましたが、受注減少の影響を補うには至りませんでした。
この結果、売上高は1,910百万円(前年同期比14.0%減)、営業損失は275百万円(前年同期は営業損失134百万円)となりました。
② 中国
当第2四半期連結累計期間は、収益性悪化の主要因となっているめっき工程での歩留りの改善に取り組み、改善成果は得られているものの、スマートフォン向け製品を中心に生産調整が行われたことから、受注が大幅に減少いたしました。
この結果、売上高は617百万円(前年同期比35.0%減)、営業損失は145百万円(前年同期は営業損失139百万円)となりました。
③ フィリピン
当第2四半期連結累計期間は、車載品を中心に積極的な受注活動を行った結果、売上高は増加いたしました。損益面では、収益性悪化の主要因となっている歩留りについて改善の取り組みを行なったものの、改善活動実施に伴う人件費等のコストが増加しました。
この結果、売上高は759百万円(前年同期比3.1%増)、営業利益は24百万円(前年同期比83.1%減)となりました。
(2)財政状態の分析
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、現金及び預金、受取手形及び売掛金が減少したことなどから、前連結会計年度末と比べ664百万円減少し、9,150百万円となりました(前連結会計年度末は9,814百万円)。
負債は、支払手形及び買掛金が減少したことなどから、前連結会計年度末と比べ134百万円減少し、3,835百万円となりました(前連結会計年度末は3,969百万円)。
また、純資産は530百万円減少し、5,314百万円となりました。この結果、自己資本比率は58.1%となり、前連結会計年度末比1.5%減少しました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末と比較して198百万円減少し、3,060百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。なお現金及び現金同等物に係る換算差額により資金が12百万円減少(前期は195百万円増加)しております。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、145百万円の減少(前年同期は68百万円の減少)となりました。これは主に、売上債権の増減額が184百万円、たな卸資産の増減額が91百万円、減価償却費が68百万円あったものの、税金等調整前四半期純損失が△367百万円、仕入債務の増減額が△83百万円あったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローは、99百万円の減少(前年同期は54百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が78百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローは、59百万円の増加(前年同期は174百万円の増加)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が195百万円、リース債務の返済による支出が51百万円あったものの、長期借入れによる収入が310百万円あったことによるものであります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は20百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。