有価証券報告書-第204期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/24 15:07
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148項目
3.重要な会計方針
(1)連結の基礎
① 子会社
子会社とは当社グループにより支配されている企業をいいます。当社グループが投資先企業への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し,かつ,当該企業に対するパワーにより当該リターンに影響を及ぼす能力を有している場合に,その企業を支配していると判断しています。子会社については,当社グループが支配を獲得した日を取得日とし,その日より当社グループが支配を喪失する日まで連結しています。
子会社が適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には,必要に応じて当該子会社の財務諸表の調整を行なっています。
当社グループ内の債権債務残高及び取引,並びに当社グループ内取引によって発生した未実現損益は,連結財務諸表の作成に際して消去しています。
子会社の包括利益については,非支配持分が負の残高となる場合であっても,親会社の所有者と非支配持分に帰属させています。
子会社の決算日が当社の決算日と異なる場合には,連結決算日現在で実施した仮決算に基づく子会社の財務数値を用いています。
子会社持分を一部処分した際,支配が継続する場合には,資本取引として会計処理しています。非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額は,親会社の所有者に帰属する持分として資本に直接認識されています。支配を喪失した場合には,支配の喪失から生じた利得又は損失は当期の純損益で認識しています。
② 関連会社及び共同支配企業
関連会社とは,当社グループが支配を有していないものの,その企業の経営方針や財務方針に重要な影響を有している企業をいいます。当社グループが他の企業の議決権の20%以上50%以下を直接又は間接的に保有する場合,当社は当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定されます。
共同支配企業とは,当社グループを含む複数の当事者が取決めに対する契約上合意された支配を共有し,関連性のある活動に関する意思決定に際して,支配を共有する当事者の一致した合意を必要としており,かつ,当社グループが当該取決めの純資産に対する権利を有している企業をいいます。
関連会社及び共同支配企業への投資について,持分法を用いて評価しています。(以下,「持分法適用会社」という。)
連結財務諸表には,重要な影響力又は共同支配を獲得した日から喪失するまでの持分法適用会社の純損益及びその他の包括利益の変動に対する提出会社の持分が含まれています。
持分法適用会社が採用する会計方針が当社グループの会計方針と異なる場合には,必要に応じて当該持分法適用会社の財務諸表の調整を行なっています。
また,連結財務諸表には,他の株主との関係等により決算日を当社の決算日と同じ日とすることが実務上不可能であるために決算日が異なる持分法適用会社に対する投資が含まれています。当該持分法適用会社の決算日は主に12月31日であり,持分法適用会社の決算日と当社の決算日の間に生じた重要な取引又は事象の影響については調整を行なっています。
持分法適用会社に関するのれんは投資の帳簿価額に含めており,償却していません。持分法適用会社に対する投資について減損している可能性が示唆されている場合には,投資全体の帳簿価額(のれんを含む)について,単一の資産として減損の評価を行なっています。
関連会社及び共同支配企業に対する重要な影響力又は共同支配を喪失し,持分法の適用を中止したことから生じた利得又は損失は当期の純損益で認識しています。
(2)企業結合
企業結合は取得法を用いて会計処理しています。取得対価は,被取得企業の支配と交換に譲渡した資産,引き受けた負債及び当社が発行する資本性金融商品の取得日の公正価値の合計として測定されます。
取得対価,非支配持分の金額,及び以前に保有していた資本持分の総額が,識別可能な資産及び負債の公正価値を超過する場合は,連結財政状態計算書においてのれんとして計上しています。反対に下回る場合には,直ちに連結損益計算書において収益として計上しています。企業結合が生じた期間の末日までに企業結合の当初の会計処理が完了していない場合には,暫定的な金額で会計処理を行ない,取得日から1年以内の測定期間において,暫定的な金額の修正を行ないます。
のれんは減損損失累計額を控除した取得原価で表示しています。のれんの償却は行なわず,毎期,主に第4四半期に減損テストにより必要な場合は減損損失を計上しています。なお,のれんの減損損失の戻入は行なっておりません。
企業結合に関連して発生した取得費用は発生時に費用として処理しています。なお,支配獲得後の非支配持分の追加取得については,資本取引として会計処理しており,当該取引からのれんは認識していません。
段階的に達成される企業結合の場合,当社グループが以前保有していた被取得企業の持分は支配獲得日の公正価値で再測定し,発生した利得又は損失は純損益又はその他の包括利益として認識しています。
(3)外貨換算
① 外貨建取引の換算
外貨建取引は,取引日における直物為替相場又はそれに近似するレートにより当社グループ並びに関連会社各社の機能通貨に換算しています。外貨建の貨幣性資産及び負債は,連結決算日の直物為替相場により機能通貨に換算しています。当該換算及び決済により生じる換算差額は純損益として認識しています。
② 在外営業活動体の換算
在外営業活動体の資産及び負債は決算日の直物為替相場により,収益及び費用は期中平均為替相場により,それぞれ円貨に換算しており,その換算差額はその他の包括利益として認識しています。在外営業活動体が処分された場合には,当該営業活動体に関連する累積換算差額を処分した期の純損益として認識しています。
(4)金融商品
① 金融資産
a.当初認識及び測定
当社グループは,金融資産に関する契約の当事者となった取引日に当該金融資産を認識しています。
当社グループは,金融資産を公正価値で測定する金融資産,又は償却原価で測定する金融資産に分類しています。
金融資産は,次の条件がともに満たされる場合には,償却原価で測定する金融資産に分類し,それ以外の場合には公正価値で測定する金融資産へ分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて,資産が保有されている。
・金融資産の契約条件により,元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の日に生じる。
公正価値で測定する金融資産については,純損益を通じて公正価値で測定しなければならない売買目的で保有する資本性金融商品を除き,個々の金融商品ごとに,純損益を通じて公正価値で測定するか,その他の包括利益を通じて公正価値で測定するかを指定し,当該指定を継続的に適用しています。当社グループは当初認識時においてこれらの分類を決定しています。
全ての金融資産は,純損益を通じて公正価値で測定する区分に分類される場合を除き,公正価値に,当該金融資産に直接帰属する取引コストを加算した金額で測定しています。
b.事後測定
金融資産の当初認識後は,その分類に応じて以下のとおり測定しています。
(ⅰ)償却原価で測定する金融資産
実効金利法による償却原価により測定しています。
(ⅱ)純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
当初認識後に公正価値で測定し,その公正価値の変動は純損益として認識しています。
(ⅲ)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産
公正価値の変動額はその他の包括利益として認識し,認識を中止した場合,あるいは公正価値が著しく下落した場合には利益剰余金に振り替えています。なお,当該金融資産からの配当金については当期の損益として認識しています。
c.金融資産の減損
償却原価で測定する金融資産については,予想信用損失に対する貸倒引当金を認識しています。
報告期間の末日ごとに,当該資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増加しているかどうかを判定しています。著しく信用リスクが増加している場合には,全期間の予想信用損失と同額の貸倒引当金を認識し,著しい信用リスクの増加が認められない場合には,12か月の予想信用損失と同額の貸倒引当金を認識しています。
ただし,営業債権及び契約資産については,信用リスクの当初認識時点からの著しい増加の有無にかかわらず,全期間の予想信用損失と同額で貸倒引当金を認識しています。
信用リスクの著しい増加を示す客観的証拠としては,債務者による支払不履行又は滞納,当社グループが債務者に対して,そのような状況でなければ実施しなかったであろう条件で行なった債権の回収期限の延長,債務者又は発行企業が破産する兆候等が挙げられます。なお,貸倒引当金の繰入額又は戻入額は,純損益で認識しています。
d.認識の中止
金融資産は,キャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合,又は金融資産のキャッシュ・フローを受け取る権利を譲渡し,当該金融資産の所有にかかるリスクと経済価値のほとんど全てが移転した場合に,当該金融資産の認識を中止しています。
② 金融負債
a.当初認識及び測定
金融負債は,金融保証契約を除いて,償却原価で測定する金融負債に分類しています。
償却原価で測定する金融負債は,当初認識時に,公正価値から取引コストを控除した金額で測定しています。
b.事後測定
償却原価で測定する金融負債は,当初認識後,実効金利法による償却原価で測定しています。
金融保証契約は当初認識後,以下のいずれか高い方の金額で測定しています。
・決算日現在の債務を決済するために要する支出の最善の見積額
・当初測定額から償却累計額を控除した額
c.認識の中止
金融負債は,契約中に特定された債務が消滅した時,すなわち,免責,取消し,又は失効となった場合に認識を中止しています。
d.収益分配契約
民間航空機エンジン事業において金融機関等との間で締結した,事業遂行のための資金を受領し,その返済を当該事業の将来の収益に連動して行なう契約について,償却原価で測定する金融負債に分類しています。
償却原価での測定において,当初認識時には資金の受領額で測定し,当初認識後は契約時に想定していた収益率を割引率として実効金利法を適用しています。なお,償却原価での測定において,将来のエンジンの納入基数等は考慮していません。
③ デリバティブ及びヘッジ会計
当社グループは,為替リスク及び金利リスクをヘッジするために,為替予約,金利スワップといったデリバティブ商品を利用しています。
これらのデリバティブは公正価値で当初認識しています。また,当初認識後も公正価値で測定し,その事後的な変動は,キャッシュ・フロー・ヘッジのヘッジ手段として指定する場合を除き,純損益として処理しています。
当社グループは,ヘッジ開始時に,ヘッジ会計を適用しようとするヘッジ関係並びにヘッジを実施するに当たってのリスク管理目的及び戦略について,公式に指定及び文書化を行なっています。当該文書は,具体的なヘッジ手段,ヘッジ対象,ヘッジされるリスクの性質及びヘッジの有効性の評価方法などを含んでいます。また,ヘッジ関係が将来に向けて有効であるかどうかを継続的に評価しています。
ヘッジ会計の要件を満たすヘッジは,以下のように分類し,会計処理しています。
a.公正価値ヘッジ
公正価値ヘッジは,既に認識された資産又は負債,もしくは未認識の確定契約の公正価値の変動に対するヘッジであり,既に認識された資産又は負債,もしくは未認識の確定契約とその関連するデリバティブの公正価値の変動は純損益で認識しています。
b.キャッシュ・フロー・ヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジは,将来取引のヘッジ,又は既に認識された資産又は負債に関連して発生する将来キャッシュ・フローの変動に対するヘッジであり,ヘッジの効果が高度に有効である限り,キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定したデリバティブの有効部分に関する公正価値の変動はその他の包括利益として認識し,非有効部分の公正価値の変動は純損益で認識しています。
④ 金融資産と金融負債の相殺
金融資産と金融負債は,認識された金額を相殺する強制可能な法的権利が現時点で存在し,かつ純額ベースで決済するか又は資産を実現すると同時に負債を決済する意図が存在する場合にのみ相殺し,連結財政状態計算書において純額で計上しています。
(5)現金及び現金同等物
手許現金,随時引き出し可能な預金及び容易に換金可能であり,かつ,価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3か月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されています。
(6)棚卸資産
棚卸資産は,取得原価と正味実現可能価額のうちいずれか低い額で測定しています。取得原価とは購入原価,加工費及び棚卸資産が現在の場所と状態に至るまでに発生した全ての費用を含めた金額です。加工費には,正常操業度に基づく固定製造間接費を含めています。取得原価の算定にあたっては,製品は主として個別法,仕掛品は主として個別法,原材料及び貯蔵品は主として移動平均法に基づいて算定しています。正味実現可能価額は,通常の営業過程における見積販売価額から完成までに要する見積原価及び見積販売費用を控除した額です。
(7)有形固定資産
有形固定資産の測定においては原価モデルを採用し,取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しています。
取得原価には,資産の取得に直接関連する費用,資産計上の要件を満たす借入費用並びに解体,除去及び原状回復費用を含めています。
土地等の償却を行なわない資産を除き,各資産はそれぞれの見積耐用年数にわたって定額法で減価償却を行なっています。主要な資産項目ごとの見積耐用年数は,以下のとおりです。
・建物及び構築物 :2~75年
・機械装置及び運搬具:2~17年
・工具器具備品 :2~20年
なお,見積耐用年数及び減価償却方法等は,各年度末に見直しを行ない,変更があった場合は,会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
(8)無形資産
無形資産の測定においては原価モデルを採用し,取得原価から償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しています。
個別に取得した無形資産は,当初認識に際し資産計上すべき借入費用を含む取得原価で測定しており,企業結合において取得した無形資産の取得原価は,取得日現在における公正価値で測定しています。なお,自己創設の無形資産については,資産化の要件を満たす開発費用を除き,その支出額は全て発生した期の費用として計上しています。資産化の要件を満たした自己創設の無形資産は,資産化の要件を最初に満たした日以降に発生する支出の合計額を取得原価としています。
耐用年数を確定できる無形資産は,それぞれの見積耐用年数にわたって定額法で償却し,減損の兆候が存在する場合はその都度,減損テストを実施しています。耐用年数を確定できる無形資産の見積耐用年数及び償却方法は,各年度末に見直しを行ない,変更があった場合は,会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
耐用年数を確定できる無形資産の主な見積耐用年数は,以下のとおりです。
・ソフトウェア:5年
・開発資産 :開発対象の製品機種のライフサイクル期間(25年)
・特許権 :契約期間または8年
耐用年数を確定できない無形資産及び未だ使用可能でない無形資産については,償却を行なわず,毎期又は減損の兆候が存在する場合にはその都度,個別に又は各資金生成単位で減損テストを実施しています。
(9)リース
① 借手側
当社グループは,原資産を使用する権利である使用権資産と,リース料を支払う義務であるリース負債を認識し,リースに関する費用を使用権資産の減価償却費及びリース負債に係る支払利息として認識しています。リース期間が12か月以内である短期リース及び原資産が少額であるリースのリース料は,リース期間にわたって定額法により純損益として認識しています。
使用権資産の測定においては原価モデルを採用し,リース開始日における取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で表示しています。取得原価には,リース負債の当初測定の金額に当初直接コスト,前払リース料等を調整し,リース契約に基づき要求される解体,除去及び原状回復費用を含めた額で測定しています。各使用権資産は,リース開始日から使用権資産の耐用年数の終了時またはリース期間の終了時のいずれか早い方までにわたって,定額法で減価償却を行なっています。なお,耐用年数またはリース期間に変更があった場合は,会計上の見積りの変更として扱い,将来に向かって変更しています。
リース負債は,リース開始時現在で支払われていないリース料をリースの計算利子率または借手の追加借入利子率を用いて割り引いた現在価値で測定し表示しています。リース期間中の各期間におけるリース負債に係る金利費用は,リース負債の残高に対する毎期一定の率をリース期間にわたり純損益として認識し,「金融費用」に含めて表示しています。
② 貸手側
当社グループは,有形固定資産のリースで,所有に伴うリスクと経済価値のほとんど全てを借手に移転する場合のリースは,ファイナンス・リースに分類され,原資産の認識の中止を行ない,リース料総額の現在価値で正味リース投資未回収額を認識及び測定しています。
所有に伴うリスクと経済価値のほとんど全てを借手に移転するものではない場合のリースは,オペレーティング・リースに分類され,原資産の認識を継続し,リース収益をリース期間にわたり定額で認識しています。
(10)投資不動産
投資不動産とは,賃料収入又はキャピタル・ゲイン,もしくはその両方を得ることを目的として保有する不動産です。通常の営業過程で販売するものや,商品又はサービスの製造・販売,もしくは,その他の管理目的で使用する不動産は含まれていません。
当社グループは投資不動産の当初認識後の測定について原価モデルを採用しており,資産の取得に直接関連する費用,資産計上の要件を満たす借入費用並びに解体,除去及び原状回復費用を含む取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した価額をもって計上しています。
減価償却については,見積耐用年数にわたり,定額法により減価償却を行なっており,見積耐用年数は,2~50年です。なお,見積耐用年数及び減価償却方法等は,各年度末に見直しを行ない,変更があった場合は,会計上の見積りの変更として将来に向かって適用しています。
(11)非金融資産の減損
当社グループは決算日において,棚卸資産及び繰延税金資産を除く非金融資産についての減損の兆候の有無の判定を行なっています。減損の兆候が存在する場合は,当該資産の回収可能価額を見積もっています。のれん,耐用年数を確定できない無形資産及び未だ使用可能でない無形資産については,減損の兆候の有無にかかわらず,毎期,主に第4四半期において減損テストを行なっています。また,個々の資産について回収可能価額を見積もることができない場合には,その資産の属する資金生成単位ごとに回収可能価額を見積もっています。
回収可能価額は,資産又は資金生成単位の処分コスト控除後の公正価値とその使用価値のうち高い方の金額で算定しています。資産又は資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を超える場合は,その資産について減損を認識し,回収可能価額まで評価減しています。また,使用価値の評価における見積将来キャッシュ・フローは,貨幣の時間価値に関する現在の市場評価及び当該資産に固有のリスク等を反映した税引前割引率を使用して,現在価値まで割引いています。処分コスト控除後の公正価値の算定にあたっては,利用可能な公正価値指標に裏付けられた適切な評価モデルを使用しています。
のれん以外の資産について,過年度に認識された減損損失は,決算日にその回収可能価額の算定に使用した想定事項に変更が生じた場合等,損失の減少又は消滅の可能性を示す兆候の有無を判定しています。そのような兆候が存在する場合は,当該資産又は資金生成単位の回収可能価額の見積りを行ない,その回収可能価額が,資産又は資金生成単位の帳簿価額を超える場合,算定した回収可能価額と過年度で減損損失が認識されていなかった場合の減価償却控除後の帳簿価額とのいずれか低い方を上限として,減損損失を戻し入れています。
(12)引当金
過去の事象の結果として現在の債務(法的債務又は推定的債務)を有しており,債務の決済を要求される可能性が高く,かつ当該債務の金額について信頼できる見積りが可能である場合に引当金を認識しています。
貨幣の時間価値が重要な場合には,決済のために要すると見積もられた支出額の現在価値で測定しています。現在価値の算定には,貨幣の時間的価値の現在の市場評価とその負債に固有のリスクを反映した税引前の割引率を用いています。
(13)従業員給付
① 退職後給付制度
a.確定給付制度
確定給付制度は,確定拠出制度以外の退職給付制度です。確定給付制度債務は,制度ごとに区分して,従業員が過年度及び当年度において提供したサービスの対価として獲得した将来給付額を見積もり,予測単位積増方式により当該金額を現在価値に割り引くことによって算定しています。制度資産の公正価値は当該算定結果から差し引いています。
割引率は,当社グループの確定給付制度債務と概ね同じ満期日を有するもので,決算日時点の優良社債の利回りです。
当社グループは,確定給付制度の給付債務及び制度資産の再測定による債務の増減をその他の包括利益で認識し,直ちに利益剰余金に振り替えています。
過去勤務費用は,発生した期の純損益として認識しています。
b.確定拠出制度
確定拠出制度は,雇用主が一定額の掛金を他の独立した企業に拠出し,その拠出額以上の支払いについて法的又は推定的債務を負わない退職給付制度です。確定拠出制度の拠出債務は,従業員が関連するサービスを提供した期間に費用として認識しています。
② 短期従業員給付
短期従業員給付及び有給休暇費用については,割引計算は行なわず,関連するサービスが提供された時点で費用として計上しています。
賞与については,当社グループが,従業員から過去に提供された対価として支払うべき現在の法的及び推定的債務を負っており,かつその金額を信頼性をもって見積もることができる場合に,それらの制度に基づいて支払われると見積もることができる額を負債として認識しています。
(14)株式に基づく報酬
当社は,株式に基づく報酬制度として,取締役及び執行役員に対する株式報酬型ストック・オプション制度と業績連動型株式報酬制度を運用しています。
株式報酬型ストック・オプションは,全て持分決済型株式報酬に該当します。
業績連動型株式報酬のうち,給付される当社株式は持分決済型株式報酬に該当し,また当社株式の時価を参照して給付される金銭は現金決済型株式報酬に該当します。
持分決済型株式報酬については,当該報酬を受け取る権利を付与した期における役務の提供を,給付するストック・オプション及び当社株式の付与日における公正価値を参照して測定しています。算定された役務の提供は費用認識し,同額を資本の増加として認識しています。
現金決済型の株式報酬については,当該報酬を受け取る権利を付与した期における役務の提供を,当該決算日における当社株式の株価を参照して測定しています。算定された役務の提供は費用認識し,同額を負債の増加として認識しています。また,当該負債が決済されるまでの間,当該負債の公正価値の変動を各決算日における当社株式の株価の変動を参照して測定し,同じく費用認識しています。
(15)売上収益
当社グループでは,IFRS第9号「金融商品」に基づく利息及び配当収益等を除き,以下の5ステップアプローチに基づき,顧客への財やサービスの移転との交換により,その権利を得ると見込む対価を反映した金額で収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する。
ステップ2:契約における履行義務を識別する。
ステップ3:取引価格を算定する。
ステップ4:取引価格を契約における別個の履行義務へ配分する。
ステップ5:履行義務を充足した時点で(又は充足するに応じて)収益を認識する。
契約については実質で判断しており,複数の契約を結合する場合があります。契約に複数の履行義務を識別できる場合には,変動対価や顧客に支払われる対価等を適切に織り込んだ取引価格を,独立販売価格の比率で配分しています。取引価格には重要な金融要素は含まれていません。
顧客との契約獲得のための増分コスト及び契約に直接関連する履行コストのうち,回収可能であると見込まれる部分について資産として認識しており,当該資産が関連する製品及びサービスの収益の認識方法に従って償却を行なっています。
取引の裏付けとなる説得力のある証拠が存在することを前提として,経済的便益が流入することが確実で,かつ信頼性をもって測定できる場合に収益を認識しています。製品の販売,役務の提供及び工事契約等の収益は,受領した対価又は受領可能な対価の公正価値により測定しています。
収益の重要な区分ごとの認識基準は,以下のとおりです。
① 製品の販売
製品の販売にかかる収益については,主として顧客が当該製品に対する支配を獲得する製品の引渡時点において履行義務が充足されると判断しており,通常は製品の引渡時点で認識しています。
② 役務の提供及び工事契約
一定期間にわたって履行義務が充足される役務の提供及び工事契約による収益については,顧客に提供する当該履行義務の充足に向けての進捗度を測定して収益を認識しています。進捗度の測定においては,履行義務の充足のために発生した費用が,当該履行義務充足のために予想される総費用に占める割合に基づき見積もっています。履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もることができないが,発生する費用を回収することが見込まれる場合は,原価回収基準にて収益を認識しています。
(16)金融収益及び金融費用
金融収益,金融費用は受取利息,受取配当金,支払利息,為替差損益,及び純損益を通じて公正価値で測定する金融商品の公正価値の変動から構成されています。受取利息及び支払利息は実効金利法を用いて発生時に認識しています。受取配当金は受領時に認識しています。
(17)政府補助金
政府補助金は,補助金交付のための付帯条件を満たし,かつ補助金を受領するという合理的な保証が得られたときに公正価値で認識しています。
政府補助金が費用項目に関連する場合は,補助金で補償することが意図されている関連コストを費用として認識する期間にわたって,規則的に収益として認識しています。資産に関する補助金は,当該補助金の金額を資産の取得原価から控除しています。
(18)法人所得税
連結損益計算書上の「法人所得税費用」は,当期税金費用と繰延税金費用の合計として表示しています。
当期税金費用は,税務当局に対する納付又は税務当局からの還付が予想される金額で測定しています。税額の算定に使用する税率及び税法は,決算日までに制定又は実質的に制定されたものです。当期税金費用は,その他の包括利益から生じる税金及び企業結合から生じる税金を除き,損益として認識しています。
繰延税金費用は,決算日における資産及び負債の会計上の帳簿価額と税務上の金額との一時差異,税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除に基づいて算定しています。繰延税金資産は,将来減算一時差異,未使用の繰越税額控除及び繰越欠損金について,それらを回収できる課税所得が生じると見込まれる範囲において認識し,繰延税金負債は,原則として,将来加算一時差異について認識しています。
なお,以下の一時差異に対しては,繰延税金資産又は負債を計上していません。
・のれんの当初認識から生じる場合
・企業結合でない取引で,かつ取引時に会計上の利益にも課税所得(欠損金)にも影響を与えない取引における資産又は負債の当初認識から生じる場合
・子会社,関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来減算一時差異に関しては,予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合,又は当該一時差異の使用対象となる課税所得が稼得される可能性が低い場合
・子会社,関連会社に対する投資及び共同支配の取決めに対する持分に係る将来加算一時差異に関しては,一時差異の解消の時点をコントロールすることができ,予測可能な将来に当該一時差異が解消しない可能性が高い場合
繰延税金資産及び負債は,決算日までに制定又は実質的に制定されている税率に基づいて,当該資産が実現される又は負債が決済される年度期間に適用されると予測される税率を用いて算定しています。
法人所得税の不確実な税務ポジションについて,税法上の解釈に基づき税務ポジションが発生する可能性が高い場合には,合理的な見積額を資産又は負債として認識しています。
当社及び国内の100%出資子会社は,連結納税制度を適用しています。
(19)1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益は,親会社の所有者に帰属する当期利益を,その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して計算しています。
希薄化後1株当たり当期利益は,希薄化効果を有する全ての潜在株式の影響を調整して計算しています。

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