有価証券報告書-第118期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/29 13:21
【資料】
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【項目】
164項目

有報資料

文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年6月29日)現在において当社グループが判断したものです。
(1)当社の経営方針・企業理念・行動方針
当社グループは、社会、環境との調和を求め、お客様から信頼していただける良きパートナーとして共に発展することを目指し、経営の基本方針として、次の企業理念・行動指針を掲げています。
・企業理念 : 「運ぶ」を支え、信頼されるパートナーとして、豊かな暮らし創りに貢献します。
・行動指針 : 私たちは、信頼をすべての基本とし、自ら考え、行動し続けます。
(商品) 「真のニーズを追究し、魅力ある商品・サービスの創造」
(自己) 「約束を守り、誠実で、迅速な対応」
(組織) 「世界の仲間とチームワークで達成」
(2)当社の対処すべき課題
当社グループを取り巻く事業環境は、為替リスクや地政学的リスクの増大など、今後も予断を許さない状況が続くことが見込まれます。また、中長期的には、電動化やコネクテッド技術の普及など、大きな環境変化が予想されます。
このような環境変化に耐え、柔軟に適応していくために、2030年に向けて、当社グループの中長期に目指す姿を“人々の生活環境、社会の生産活動を支えるCV・LCVとパワートレインのエクセレントカンパニーとして、広く愛される会社”と定めることとしました。今後は、この中長期に目指す姿の実現に向け、社会とともに持続可能な成長を続けていくために、社会的価値の創造に取り組んでいくこととし、この活動をスタートするにあたり、「中期経営計画」(2019年3月期から2021年3月期まで)を策定しています。
この中期経営計画で当社グループは、中長期に目指す姿の実現に向け、既存事業をより深く掘り進め、収益の拡大に努めるとともに、お客様や社会が抱える課題に対して新しい価値・ソリューションを提供するなど、新たな事業領域への挑戦も念頭に、以下の①~⑦に掲げる7つの課題の解決に向けた取組みを進めて参ります。
2020年6月現在、世界的に流行が継続している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)については、経済及び企業活動に広範な影響を与える事象であり、また、今後の広がり方や収束時期等を予見することは困難です。当社グループでは、COVID-19の流行継続、再流行や社会状況の変化は、マクロ経済やサプライチェーンへの影響を通して、製品の需要や生産・流通、ひいては事業活動、経営成績及び財政状態に大きな悪影響を及ぼす可能性があると認識しております。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大規模、収束の時期、第2波の高さなど先行きは不透明であるものの、現段階で各国市場情報から回復が見込まれる時期を想定し、需要を予測しております。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による当連結会計年度の業績への影響は軽微ではありましたが、今後各国の需要は落ち込みが本格化し厳しい時期が続くと想定しています。一方で、物流は動いており、今年度中に需要回復は始まると想定しています。
そのような中、当社グループは、感染拡大防止の対策に積極的に取り組むとともに、『運ぶ』を支える企業として、お客様が必要とされる車両をお届けし、アフターサービスによって稼働を支えていくことで「関係者と従業員の安全」及び「社会的責任」の両立を果たして参ります。
次に挙げる7つの課題については、自動車業界・商用車業界におけるお客様のご期待や技術的変革に対応するため中長期的な観点から抽出したものであり、COVID-19の影響によりその重要性がさらに増していく可能性があると考えております。
①協創活動によるビジネス革新
商用車市場では、お客様のニーズの多様化が進み、今後10年、20年の目線では、クルマや部品などハードを個別に提供するのみでは、お客様のご期待に十分応えられる時代ではなくなると考えております。また、物流業界全体における生産性向上の要請は、ドライバー不足問題等と相まって、さらに高まりをみせています。
このような環境変化に対して、当社グループは、「『運ぶ』を支え、信頼されるパートナー」として、よりお客様の課題に直接解決できるよう、従来型のモノやサービスを売るといったビジネスモデルを発展させ、お客様等との協創による新たな価値創造に積極的に取り組んでいます。
具体的には、社内で研究開発を進め製品を上市・販売するだけでなく、お客様の抱える課題を理解し、積極的にその課題解決を当社グループ内外の経営資源を活用して行っています。その成果の一例としては以下のとおりです。
・物流の省人化と効率化に貢献する「ダブル連結トラック」
・車両データの常時モニタリングを通じ、お客様の使われ方に合わせた最適な整備メニューを提供する「リスク細分型メンテナンスリース」
・ドライバーの労働環境や集配作業の効率化を図る「EVウォークスルーバン」
今後も、このようなお客様の課題を出発点とした新たなソリューションの創出を目指していきます。
②海外CV事業の拡大
商用車市場は、日本を含む先進国においては今後も漸減が予想される一方で、新興国においては人口の増加・産業の発展を背景にした物流需要の増加が見込まれ、市場全体を力強く牽引していくものと考えております。
当社グループでは、従前より「アセアン・中東・アフリカ」地域を重点地域として定め、ディストリビューター・アフターサービスセンター等の設置による新車販売からアフターサービスまでをトータルでサポート可能な基盤を構築してきました。
また製品・製造面では、 2018年にインドネシアにて製造・販売を開始した新興国向けモデル「TRAGA」を、2019年よりフィリピンにても販売を開始し、周辺諸国への販売拡大も検討しています。今後は、その基盤を最大限活用し、日本発の車両に加え、アセアン・中国拠点発の車両の拡販活動を進めていきます。
③LCV事業の強靭化
当社グループは、ご好評を頂いているピックアップトラック「D-MAX」やその派生車である「mu-X」といったモデルを海外において提供しており、おかげさまでタイ国内において当社のLCVはシェアトップクラスを維持しております。一方で、お客様のライフスタイルは日々変化し、LCVのご利用方法も多様化が進んでいます。
このような中、当社グループは、「お客様の真のニーズを追究し、魅力ある商品・サービスの創造」を通じて、多様化するニーズに対応した商品を提供し続けることを目指します。
具体的な取組みとして、タイにおいては、2019年10月に、従来のどのような悪路でも走破できるタフな性能という長所は残し、環境性や安全性、快適性といった機能について刷新を図った「D-MAX」の新モデルを投入し、ご好評を頂いています。
また、当社LCV事業としての安定成長を図っていくためには、タイ以外の地域における販売の強化も重要です。
この課題に対する主な取組みとして、アフリカ・中近東等への拡販に加え、LCVの販売網が未整備である地域においても、CV拠点とのシナジーを有効に活用しながら販売基盤を整備し販売の強化を図るほか、製造拠点を整備したインドを新興国ワークフォース供給拠点と位置づけ、海外への輸出を開始いたしました。
これらの取組みを通じ、当社LCVの拡販活動を進めていきます。
④パワートレイン事業の強化
当社グループは、CV用パワートレインで培った製造・開発技術の活用により産業用エンジン・他商用車向けOEM等のパワートレイン事業を展開してきました。他方、当社のパワートレイン事業は、現状、お客様ニーズの全てに応えるだけの商品ラインナップを揃えられているわけではないと考えております。
このような中、当社グループは、「受託型ビジネスから提案型ビジネスへの転換」を通じて、より多くのお客様に使って頂ける商品を提供していきたいと考えております。
具体的な取組みとして、2019年3月には提案型ビジネスへの転換の実現のため、パワートレインの企画から生産・販売までを事業軸で強化することを狙い「PT事業本部」を新設しました。また同時に、開発の効率化やコスト競争力の強化、商品ラインナップの強化の観点からアライアンスも積極的に活用しています。その一例として、2019年には世界No.1の規模を持つエンジンメーカーであるカミンズとパワートレイン事業に関する包括契約を締結しました。
これらの取組みを通じ、多様化するお客様のニーズにさらに迅速・柔軟に対応し、当社の経営を支える事業へと成長させていきます。
⑤先進技術開発の加速
現在、自動車業界には「CASE」に代表される技術革新の波が押し寄せ、急激かつ大きな変革期を迎えています。商用車に求められる先進技術は、乗用車同様、パワートレイン、先進安全、自動運転、コネクテッドなど多岐にわたっております。
当社グループは、商用車メーカーとして求められる、安心・安全性、経済・利便性、環境性といった価値を創造するため、この変革期を機会として捉え、「先進安全」「コネクテッド」「高効率ICE(※)」「EV(電動化)」「隊列走行・自動運転」を5つの重点領域として定め、「先端技術開発の加速」による競争力の強化を図っていきます。
「高効率ICE」領域においては、当社グループは、ディーゼルエンジンの先進企業として、長年、市場を牽引してきました。今後も更なる高効率化・クリーン化を追求し、お客様ニーズと環境に考慮した技術開発を続けていきます。
また、「コネクテッド」領域においては、当社グループの車載端末搭載車の展開は2002年にまでさかのぼります。以降、基盤の拡大や改善を図りながら対象車を拡大し、2019年以降、通信基盤「PREISM」を標準装備するに至ります。20年近い継続的な取組みの結果、2020年度末には車載端末搭載車が25万台まで拡大する見込みであり、これらの強固な基盤及び長年培ったノウハウ・データを活用し、今後も安定稼働・高稼働のための「コネクテッド」領域の技術開発を進めていきます。
他にも、「先進安全」領域では、自動運転技術や歩行者検知技術等の先進的な技術の開発・製品の実装によりお客様の安全に対するニーズに応えていきます。2019年の大型トラック「ギガ」改良においては、大型車の死角に入った車両や歩行者の検知機能や、車線内走行維持のための操舵アシスト機能などを追加しました。また、同じく2019年に発売したハイブリッド連節バス「エルガデュオ」では、前後を走行する車両との適切な距離を保持しながらの隊列形成機能や、路面上の誘導線をカメラで認識することによる乗降の負担が少ない位置への自動操舵機能等を搭載しております。
さらに、「EV」領域においては、先進国を中心に電動化をはじめとするパワートレインの多様化が求められる中、従来以上に環境に優しいEVトラックの開発に対応すべく、小型トラック「エルフ」をベースとした「エルフEV」のモニターを開始しております。このような取組みにより先端技術開発を加速し、製品への実装を進めていきます。
(※)略語 ICE:Internal Combustion Engine
⑥デジタルイノベーションの推進
昨今、製造業全体においてIoTやAIの技術革新を活用した取組みが進められております。
このような中、当社グループは、「お客様の真のニーズを追究し、魅力ある商品・サービスの創造」のために「デジタルイノベーションの推進」を通じた成長モデルを構築していきたいと考えております。
具体的には、デジタルイノベーションを、新たな価値を創造していく「攻めのIT」とグループの持てる力を十二分に発揮する基盤整備のための「守りのIT」の2つに区分し、両者を全社横断的に進めていきます。
「攻めのIT」においては、ITを活用した新たな事業価値創造を進めていきます。当社グループでは、前項でも記した車載端末搭載車を活用し、既に、運行管理・ドライバー支援・稼働サポート等の支援を行うサービス「MIMAMORI」を展開しております。今後も収集する情報の多角化・分析技術の高度化により、一層の利便性や快適性を提供する新ソリューションを創出していく予定です。
「守りのIT」においては、ITによるオペレーション革新を進めていきます。今後、基幹系情報システムの刷新やAI活用による業務オペレーション革新・ガバナンス強化を図っていきます。このうち、基幹系情報システムの刷新については、販売・在庫・生産管理の各システムのリアルタイム連携を図り、サプライチェーンの最適化を目指すものです。
⑦新規事業の創出
当社グループでは、「運ぶを支える」という考えのもと、物流事業者様のニーズに合致した、課題解決に資するための商品やサービスをこれまで提供して参りました。例えば、物流業界における喫緊の課題である労働人口減少・人手不足に着目し、効率的な日常(運行前)点検を可能にする携帯アプリ「PRE START CHECK(プレスタートチェック)」や、RFID等の技術から取得した積荷情報を共有することでドライバーの作業負荷低減を目指す「積荷情報のコネクテッドサービス」、架装物の情報を架装メーカーと共有することでお客様の課題に対するソリューションを提供する「架装のコネクテッドサービス」等のトライアルを2019年より開始しております。
加えて、新しいモビリティサービスの実現・普及を目指すため、MONET Technologies㈱と資本・業務提携に関する契約を締結しました。MONET Technologies㈱との協業により、当社グループを含む自動車メーカー8社の車両データの同社プラットフォームへの連携や幅広い業界との協働を実現し、新規事業の創出を加速していく予定です。
今後もお客様が直面している課題を解決するために、専門のマーケティングチームの組成等、体制面を整備し、お客様の業務や事業をより深く理解することを通じて、当社が構築してきた独自の通信プラットフォームなどと融合させ、新たなソリューションの創出に取り組んでいきます。

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