有価証券報告書-第121期(2024/04/01-2025/03/31)
23.従業員給付
(1)退職後給付制度の概要
当社および日本の子会社の従業員は、通常、各社で設定している退職給付に関する規則に従い、退職時にその時点における給与と勤続年数または、これらを基礎とするポイントに基づいて計算された退職一時金または年金の受給資格を有します。定年前に退職した場合の最低支給額は、通常、自己都合による退職に基づいた金額となります。定年を含む会社都合による退職の場合、加算金を加えた退職金が支給されます。
2004年10月1日に、当社は退職金制度を改定しポイント制退職給付制度を導入しました。新制度では、退職給付に関する規則に従い、各年度に付与されたポイントの累計数に基づいて計算された退職一時金または年金の受給資格を有します。
ポイントは、勤続年数に応じて付与される「勤続ポイント」、資格に応じて付与される「資格ポイント」、各年度の考課に応じて付与される「考課ポイント」などから構成されます。定年前に退職した場合の最低支給額は、通常、自己都合による退職に基づいた調整率を加味した金額となります。定年を含む会社都合による退職の場合、加算金を加えた退職金が支給されます。
2005年10月1日に、当社は退職金制度の一部を改定しキャッシュバランス類似制度を導入しました。新制度では、企業年金基金制度は従来の確定利率給付方式から変動利率給付方式に変更されています。
当社および日本の大部分の子会社は、確定給付企業年金法に基づく企業年金基金制度に加入しています。年金基金へ拠出された資金は、関係法令に従い、数社の金融機関により運用されています。これらの制度資産は、主として株式、国債および保険契約によって投資運用されています。
海外の大部分の子会社は、従業員を対象とする年金制度または退職一時金制度を有し、この制度に基づく退職給付費用は、各期に拠出による積立てを行うかあるいは負債計上しています。これらの制度に基づく給付額は、主に退職時の給与と勤続年数に基づいて計算されます。
これらの退職後給付制度は、一般的な投資リスク、金利リスク、インフレリスク等にさらされています。確定給付費用および確定給付制度債務の計算には、割引率、退職率、昇給率、死亡率などの仮定の要素が含まれています。マネジメントは、使用した仮定は妥当なものと考えていますが、実績との差異または仮定自体の変更により、トヨタの確定給付費用および確定給付制度債務に影響を与える可能性があります。
確定給付費用および確定給付制度債務の計算に影響を与える最も重要な仮定は、割引率です。割引率は、現在利用可能で、かつ、年金給付の支払期日までの間利用可能と予想される高格付で確定利付の社債の利回りなどを考慮して決定しています。
トヨタは退職後給付制度において、3月31日を測定日として使用しています。
(2)確定給付制度債務および制度資産
確定給付制度債務の現在価値および制度資産の公正価値の変動は次のとおりです。
積立型制度および非積立型制度の内訳は、次のとおりです。
連結財政状態計算書に計上されている確定給付負債(資産)の純額は次のとおりです。
確定給付制度債務の加重平均デュレーションは次のとおりです。
(3)主な数理計算上の仮定
確定給付制度債務の現在価値の算定に用いた加重平均割引率は次のとおりです。
(4)制度資産の公正価値
制度資産の運用に際しては、将来にわたって年金給付の支払いの必要性を満たすため、許容できるリスクのもとで可能な限りの運用成果を上げるよう努めています。運用における資産配分は、長期的な資産運用において最適となる資産構成を想定した、年金制度ごとの運用基本方針に基づいて行っています。目標とする資産構成から一定割合を超えて乖離した場合には、運用基本方針に基づいて調整を行っています。投資対象の判断にあたっては、市場リスクおよび為替リスク等の集中を避けるため、商品の種類、投資先の業種、通貨および流動性等を慎重に検討しています。運用成績の評価は、個々の資産ごとにベンチマークとなる収益率を設定し、これを資産区分ごとの構成比に応じて組み合わせた収益率と、実際の収益率を比較することにより行っています。
制度資産の種類ごとの公正価値は次のとおりです。
「その他」は、現金同等物およびその他の私募投資信託等から構成されています。
(5)最低積立要件および資産上限額の影響
最低積立要件および資産上限額の影響は以下のとおりです。
(6)感応度分析
数理計算に用いた期末日時点における割引率の変動が、確定給付制度債務の現在価値に与える影響は次のとおりです。この計算にあたっては他のすべての条件は一定であると仮定しています。
(7)将来キャッシュ・フローに与える影響
当社および一部の連結子会社の制度資産への拠出額は、従業員の給与水準や勤続年数、制度資産の積立状態、数理計算等様々な要因により決定されます。また、確定給付企業年金法の規定により、企業年金基金制度では、将来にわたって財政の均衡を保つことができるよう、5年ごとに報告期間の期末日を基準日として掛金の額の再計算を行っています。当社および一部の連結子会社は、積立金の額が最低積立基準額を下回る場合には、必要な額の掛金を拠出する場合があります。
トヨタは翌連結会計年度(2026年3月31日に終了する1年間)において、退職後給付制度に対し、国内制度で33,651百万円、海外制度で16,454百万円を拠出する予定です。
(8)退職者に対する退職年金以外の給付債務および休職者に対する給付債務
当社の米国子会社は、適格退職者に対して健康保険および生命保険給付を行っています。さらに、トヨタは、雇用後で退職前の休職者等に対する給付を行っています。これらの給付は、様々な保険会社および健康保険提供機関等を通して行われます。これらの費用は、従業員として勤務する期間にわたって費用認識されます。これらの制度に関連するトヨタの債務額に重要性はありません。
(9)人件費
2024年3月31日および2025年3月31日に終了した1年間において、連結損益計算書の「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に含まれる人件費(退職後給付制度に係る費用を含む)は、それぞれ4,385,112百万円および4,794,497百万円です。
(1)退職後給付制度の概要
当社および日本の子会社の従業員は、通常、各社で設定している退職給付に関する規則に従い、退職時にその時点における給与と勤続年数または、これらを基礎とするポイントに基づいて計算された退職一時金または年金の受給資格を有します。定年前に退職した場合の最低支給額は、通常、自己都合による退職に基づいた金額となります。定年を含む会社都合による退職の場合、加算金を加えた退職金が支給されます。
2004年10月1日に、当社は退職金制度を改定しポイント制退職給付制度を導入しました。新制度では、退職給付に関する規則に従い、各年度に付与されたポイントの累計数に基づいて計算された退職一時金または年金の受給資格を有します。
ポイントは、勤続年数に応じて付与される「勤続ポイント」、資格に応じて付与される「資格ポイント」、各年度の考課に応じて付与される「考課ポイント」などから構成されます。定年前に退職した場合の最低支給額は、通常、自己都合による退職に基づいた調整率を加味した金額となります。定年を含む会社都合による退職の場合、加算金を加えた退職金が支給されます。
2005年10月1日に、当社は退職金制度の一部を改定しキャッシュバランス類似制度を導入しました。新制度では、企業年金基金制度は従来の確定利率給付方式から変動利率給付方式に変更されています。
当社および日本の大部分の子会社は、確定給付企業年金法に基づく企業年金基金制度に加入しています。年金基金へ拠出された資金は、関係法令に従い、数社の金融機関により運用されています。これらの制度資産は、主として株式、国債および保険契約によって投資運用されています。
海外の大部分の子会社は、従業員を対象とする年金制度または退職一時金制度を有し、この制度に基づく退職給付費用は、各期に拠出による積立てを行うかあるいは負債計上しています。これらの制度に基づく給付額は、主に退職時の給与と勤続年数に基づいて計算されます。
これらの退職後給付制度は、一般的な投資リスク、金利リスク、インフレリスク等にさらされています。確定給付費用および確定給付制度債務の計算には、割引率、退職率、昇給率、死亡率などの仮定の要素が含まれています。マネジメントは、使用した仮定は妥当なものと考えていますが、実績との差異または仮定自体の変更により、トヨタの確定給付費用および確定給付制度債務に影響を与える可能性があります。
確定給付費用および確定給付制度債務の計算に影響を与える最も重要な仮定は、割引率です。割引率は、現在利用可能で、かつ、年金給付の支払期日までの間利用可能と予想される高格付で確定利付の社債の利回りなどを考慮して決定しています。
トヨタは退職後給付制度において、3月31日を測定日として使用しています。
(2)確定給付制度債務および制度資産
確定給付制度債務の現在価値および制度資産の公正価値の変動は次のとおりです。
| 金額:百万円 | |||||||
| 3月31日に終了した1年間 | |||||||
| 2024年 | 2025年 | ||||||
| 国内制度 | 海外制度 | 国内制度 | 海外制度 | ||||
| 確定給付制度債務の現在価値: | |||||||
| 期首残高 | 1,964,655 | 1,423,263 | 1,898,339 | 1,651,016 | |||
| 当期勤務費用 | 80,133 | 45,581 | 76,758 | 49,225 | |||
| 利息費用 | 21,666 | 73,014 | 26,290 | 81,411 | |||
| 再測定 | |||||||
| 人口統計上の仮定の変更 | 850 | 1,337 | △3,635 | 68 | |||
| 財務上の仮定の変更 | △74,816 | △16,818 | △181,128 | △48,712 | |||
| その他 | △2,926 | 2,222 | △385 | △15,579 | |||
| 過去勤務費用 | 418 | △18 | △184 | △3,027 | |||
| 従業員による拠出額 | 1,143 | 3,835 | 1,065 | 4,355 | |||
| 退職給付支払額 | △90,283 | △64,789 | △86,871 | △76,204 | |||
| 為替変動の影響およびその他 | △2,501 | 183,389 | △696 | △20,499 | |||
| 期末残高 | 1,898,339 | 1,651,016 | 1,729,554 | 1,622,053 | |||
| 制度資産の公正価値: | |||||||
| 期首残高 | 1,840,586 | 1,109,394 | 2,128,476 | 1,284,918 | |||
| 利息収益 | 21,377 | 73,033 | 29,462 | 57,149 | |||
| 再測定 | |||||||
| 利息収益を除く制度資産に係る収益 | 266,101 | △30,407 | △66,135 | △33,874 | |||
| 会社による拠出額 | 47,459 | 18,252 | 35,669 | 19,016 | |||
| 従業員による拠出額 | 1,143 | 3,835 | 1,065 | 4,355 | |||
| 退職給付支払額 | △47,610 | △34,845 | △47,528 | △42,023 | |||
| 為替変動の影響およびその他 | △579 | 145,656 | - | △18,305 | |||
| 期末残高 | 2,128,476 | 1,284,918 | 2,081,009 | 1,271,236 | |||
| 最低積立要件および資産上限額の影響 | 268,228 | - | 572,107 | - | |||
| 期末現在の確定給付負債(資産)の純額 | 38,092 | 366,098 | 220,652 | 350,817 | |||
積立型制度および非積立型制度の内訳は、次のとおりです。
| 金額:百万円 | |||||||
| 3月31日 | |||||||
| 2024年 | 2025年 | ||||||
| 国内制度 | 海外制度 | 国内制度 | 海外制度 | ||||
| 積立型制度の確定給付制度債務 | 1,415,507 | 1,250,773 | 1,265,948 | 1,225,195 | |||
| 制度資産 | △2,128,476 | △1,284,918 | △2,081,009 | △1,271,236 | |||
| 最低積立要件および資産上限額の影響 | 268,228 | - | 572,107 | - | |||
| 小計 | △444,741 | △34,145 | △242,954 | △46,040 | |||
| 非積立型制度の確定給付制度債務 | 482,833 | 400,243 | 463,606 | 396,857 | |||
| 合計 | 38,092 | 366,098 | 220,652 | 350,817 | |||
連結財政状態計算書に計上されている確定給付負債(資産)の純額は次のとおりです。
| 金額:百万円 | |||||||
| 3月31日 | |||||||
| 2024年 | 2025年 | ||||||
| 国内制度 | 海外制度 | 国内制度 | 海外制度 | ||||
| 退職給付に係る負債 | 597,641 | 480,320 | 562,375 | 457,193 | |||
| その他の非流動資産 (退職給付に係る資産) | △559,550 | △114,222 | △341,723 | △106,376 | |||
| 連結財政状態計算書に計上した純額 | 38,092 | 366,098 | 220,652 | 350,817 | |||
確定給付制度債務の加重平均デュレーションは次のとおりです。
| 3月31日 | |||||||||||
| 2024年 | 2025年 | ||||||||||
| 国内制度 | 海外制度 | 国内制度 | 海外制度 | ||||||||
| 確定給付制度債務の加重平均デュレーション | 17.1 | 年 | 13.7 | 年 | 16.9 | 年 | 13.1 | 年 | |||
(3)主な数理計算上の仮定
確定給付制度債務の現在価値の算定に用いた加重平均割引率は次のとおりです。
| 3月31日 | |||||||||||
| 2024年 | 2025年 | ||||||||||
| 国内制度 | 海外制度 | 国内制度 | 海外制度 | ||||||||
| 割引率 | 1.4 | % | 5.2 | % | 2.2 | % | 5.4 | % | |||
(4)制度資産の公正価値
制度資産の運用に際しては、将来にわたって年金給付の支払いの必要性を満たすため、許容できるリスクのもとで可能な限りの運用成果を上げるよう努めています。運用における資産配分は、長期的な資産運用において最適となる資産構成を想定した、年金制度ごとの運用基本方針に基づいて行っています。目標とする資産構成から一定割合を超えて乖離した場合には、運用基本方針に基づいて調整を行っています。投資対象の判断にあたっては、市場リスクおよび為替リスク等の集中を避けるため、商品の種類、投資先の業種、通貨および流動性等を慎重に検討しています。運用成績の評価は、個々の資産ごとにベンチマークとなる収益率を設定し、これを資産区分ごとの構成比に応じて組み合わせた収益率と、実際の収益率を比較することにより行っています。
制度資産の種類ごとの公正価値は次のとおりです。
| 金額:百万円 | |||||||||||
| 2024年3月31日 | |||||||||||
| 国内制度 | 海外制度 | ||||||||||
| 活発な市場における 公表市場価格 | 合計 | 活発な市場における 公表市場価格 | 合計 | ||||||||
| 有 | 無 | 有 | 無 | ||||||||
| 株式 | 604,210 | - | 604,210 | 151,669 | - | 151,669 | |||||
| 国債 | 135,912 | 3 | 135,915 | 278,982 | - | 278,982 | |||||
| 社債(その他) | - | 92,568 | 92,568 | - | 271,917 | 271,917 | |||||
| 合同運用 | - | 521,388 | 521,388 | - | 399,742 | 399,742 | |||||
| 保険契約 | - | 236,216 | 236,216 | - | - | - | |||||
| その他 | 288,891 | 249,288 | 538,180 | 17,899 | 164,708 | 182,607 | |||||
| 合計 | 1,029,013 | 1,099,463 | 2,128,476 | 448,550 | 836,367 | 1,284,918 | |||||
| 金額:百万円 | |||||||||||
| 2025年3月31日 | |||||||||||
| 国内制度 | 海外制度 | ||||||||||
| 活発な市場における 公表市場価格 | 合計 | 活発な市場における 公表市場価格 | 合計 | ||||||||
| 有 | 無 | 有 | 無 | ||||||||
| 株式 | 375,443 | - | 375,443 | 128,908 | - | 128,908 | |||||
| 国債 | 239,849 | - | 239,849 | 301,955 | - | 301,955 | |||||
| 社債(その他) | 2,177 | 77,768 | 79,944 | - | 246,851 | 246,851 | |||||
| 合同運用 | - | 500,917 | 500,917 | - | 398,380 | 398,380 | |||||
| 保険契約 | - | 224,694 | 224,694 | - | - | - | |||||
| その他 | 400,852 | 259,310 | 660,162 | 44,066 | 151,076 | 195,142 | |||||
| 合計 | 1,018,321 | 1,062,688 | 2,081,009 | 474,929 | 796,306 | 1,271,236 | |||||
「その他」は、現金同等物およびその他の私募投資信託等から構成されています。
(5)最低積立要件および資産上限額の影響
最低積立要件および資産上限額の影響は以下のとおりです。
| 金額:百万円 | |||||||
| 3月31日 | |||||||
| 2024年 | 2025年 | ||||||
| 国内制度 | 海外制度 | 国内制度 | 海外制度 | ||||
| 期首残高 | - | - | 268,228 | - | |||
| 利息収益 | - | - | 4,694 | - | |||
| 再測定: | |||||||
| 利息収益を除く資産上限額の変動 | 268,228 | - | 299,185 | - | |||
| 外貨調整勘定額 | - | - | - | - | |||
| 期末残高 | 268,228 | - | 572,107 | - | |||
(6)感応度分析
数理計算に用いた期末日時点における割引率の変動が、確定給付制度債務の現在価値に与える影響は次のとおりです。この計算にあたっては他のすべての条件は一定であると仮定しています。
| 金額:百万円 | |||||||
| 3月31日 | |||||||
| 2024年 | 2025年 | ||||||
| 国内制度 | 海外制度 | 国内制度 | 海外制度 | ||||
| 0.5%の減少 | 144,307 | 119,443 | 119,138 | 113,268 | |||
| 0.5%の増加 | △118,737 | △113,734 | △103,296 | △110,060 | |||
(7)将来キャッシュ・フローに与える影響
当社および一部の連結子会社の制度資産への拠出額は、従業員の給与水準や勤続年数、制度資産の積立状態、数理計算等様々な要因により決定されます。また、確定給付企業年金法の規定により、企業年金基金制度では、将来にわたって財政の均衡を保つことができるよう、5年ごとに報告期間の期末日を基準日として掛金の額の再計算を行っています。当社および一部の連結子会社は、積立金の額が最低積立基準額を下回る場合には、必要な額の掛金を拠出する場合があります。
トヨタは翌連結会計年度(2026年3月31日に終了する1年間)において、退職後給付制度に対し、国内制度で33,651百万円、海外制度で16,454百万円を拠出する予定です。
(8)退職者に対する退職年金以外の給付債務および休職者に対する給付債務
当社の米国子会社は、適格退職者に対して健康保険および生命保険給付を行っています。さらに、トヨタは、雇用後で退職前の休職者等に対する給付を行っています。これらの給付は、様々な保険会社および健康保険提供機関等を通して行われます。これらの費用は、従業員として勤務する期間にわたって費用認識されます。これらの制度に関連するトヨタの債務額に重要性はありません。
(9)人件費
2024年3月31日および2025年3月31日に終了した1年間において、連結損益計算書の「売上原価」および「販売費及び一般管理費」に含まれる人件費(退職後給付制度に係る費用を含む)は、それぞれ4,385,112百万円および4,794,497百万円です。