有価証券報告書-第14期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たり必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載しております。また、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の判断、見積り及び仮定」に記載しております。
(2) 財政状態の状況
① 事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況
a.事業全体の状況
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べて営業債権及びその他の債権が減少した一方で主に現金及び現金同等物が増加したことから、605億72百万円(前連結会計年度末比32億52百万円増)となりました。
経営者による状況の分析は次のとおりであります。
営業債権およびその他の債権の減少は、主に新型コロナウイルスの影響で中国セグメントにおける2月~3月の販売が低調だったことに起因しております。現金及び現金同等物の増加(前連結会計年度末比102億65百万円増)は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う不測の事態に備えて在外子会社の手元流動性を高めたものであります。
(非流動資産)
当連結会計年度末の非流動資産は、前連結会計年度末に比べて主に有形固定資産が減少したことから、946億円(前連結会計年度末比69億5百万円減)となりました。
経営者による状況の分析は次のとおりであります。
有形固定資産の減少は、主に有形固定資産の取得が減価償却費及び償却費を下回ったことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて主に借入金が増加したことから919億円(前連結会計年度末比30億38百万円増)となりました。
経営者による状況の分析は次のとおりであります。
生産変動等に起因して営業債務が減少しましたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う不測の事態に備えて、短期借入れによる資金調達により在外子会社の手元流動性を高めたことから借入金の総額が増加しました。
(資本)
当連結会計年度末の資本合計は、632億72百万円(前連結会計年度末比66億91百万円減)となりました。
経営者による状況の分析は次のとおりであります。
資本合計の減少は、利益剰余金が増加した一方で為替相場の円高によりその他の資本の構成要素のマイナスが膨らんだ影響によるものであります。親会社所有者帰属持分比率は37.3%(同2.4ポイントのマイナス)となりました。
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況
当社グループはIFRSに基づいて連結財務諸表を作成しており、セグメント情報に財政状態を記載しておりませんので、該当事項はございません。
(3) 経営成績の状況
① 事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況
a.事業全体の状況
当連結会計年度における当社グループを取り巻く経営環境は、第3四半期にかけて日本経済は輸出が弱含んだものの雇用や所得環境の改善を通じて景気回復が続き、米国経済も堅調に推移した一方で、中国の景気は米中貿易摩擦などから減速基調でありました。しかし、2020年1月に中国国内で新型コロナウイルス感染症の流行が始まって以降、期末にかけては、その感染が世界中に広がり各国で人や物の移動が制限されたことから、経済活動が世界的に大きく縮小しております。
自動車業界では、第3四半期にかけて中国の新車販売は前年同月を下回って推移し、アジア・大洋州地域でも総じて新車販売が振るわなかった一方で、北米市場が比較的堅調だったほか日本では消費増税前にあたる上半期は前年同期を上回る新車販売状況でありました。しかし、第4四半期は新型コロナウイルスの影響によって各地域で自動車メーカーが生産を一時休止又は減少させるなど、期末にかけて世界的に自動車の生産及び販売が大きく低下いたしました。
このような環境下、当社グループは、第5次中期事業計画の経営方針である「H-oneブランドの確立を目指し、品質信頼性向上とNo.1技術確立で収益力向上を強力に推し進める」に沿って、これまでに培った技術力やグローバル展開を活かし、取引先開拓をはじめとする受注拡大に努めてまいりました。
そのような中での当連結会計年度の経営成績は、主力得意先向けの自動車フレームの生産台数が前期に比べて約9.5%減少したほか、金型設備等の販売が前期を下回ったことなどから売上収益は1,826億59百万円(前期比7.1%減)となりました。利益面では、売上収益の減少などから売上総利益は182億59百万円(同19.8%減)、前期に減損損失を計上した反動からその他の損益が改善したものの営業利益は35億94百万円(同36.4%減)となりました。また、支払利息が減少した一方で為替差損が生じたことから税引前利益は26億57百万円(同44.5%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は12億23百万円(同70.0%減)となりました。
経営者による状況の分析は次のとおりであります。
(売上収益)
当連結会計年度の売上収益は、自動車フレームの売上収益がすべての報告セグメントで前期を下回ったことのほか金型設備等の販売も前期を下回ったことなどから、外部顧客に対する販売高が前期に比べて減少いたしました。
なお、当連結会計年度の売上収益のうち、「商品および製品」は1,823億95百万円(前期比7.2%減)、「サービスの提供等」は81百万円(同76.8%増)、「ロイヤリティ」は1億82百万円(同17.5%増)となりました。
(その他の損益)
当連結会計年度のその他の損益が前期に比べて良化しておりますが、前期は北米での事業用資産の減損損失に起因して費用が増加していたことの反動によるものであります。
(金融損益)
当連結会計年度の金融損益が前期に比べて悪化しておりますが、これは支払利息が前期に比べて減少した一方で為替差損(前期は為替差益)が生じたことが主な要因であります。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
法人所得税費用が前期に比べて増加したこともあり当期利益は9億81百万円(前期比71.3%減)となりました。このうち、非支配持分に帰属する当期損失△2億41百万円を控除した親会社の所有者に帰属する当期利益は、12億23百万円(同70.0%減)となりました。
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況
(日本)
主力得意先向けの自動車フレームの生産量が前期に比べて減少したことを主因に売上収益は522億2百万円(前期比2.6%減)、税引前利益は20億54百万円(同45.2%減)となりました。
経営者による分析は次のとおりであります。
自動車フレームの生産量の減少は主力得意先の新車販売状況によるものであります。一方で、新モデルに向けた金型取引は増加いたしました。
(北米)
新車市場の状況や新型コロナウイルスの影響によって主力得意先向けの自動車フレームの生産量が前期に比べて減少したことを主因に売上収益は772億23百万円(前期比5.2%減)となりました。売上収益の減少は利益面にも影響しておりますが、前期に事業用資産に係る減損損失を計上した反動があり税引前損失は8百万円(前期は税引前損失11億18百万円)となりました。
経営者による分析は次のとおりであります。
当連結会計年度は前期に事業用資産に係る減損損失を計上した反動や持分法による投資利益の増加などから税引前損失は改善しました。現在、当社グループでは、前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針・経営戦略等」のとおり第6次中期事業計画の重点施策に「収益基盤の強化」を据え、北米セグメントの収益性改善を進めております。
(中国)
新型コロナウイルスの影響によって第4四半期(1月~3月)に主力得意先向けの自動車フレームの生産量が大きく落ち込んだことから売上収益は397億85百万円(前期比8.5%減)、税引前利益は27億44百万円(同1.0%減)となりました。
経営者による分析は次のとおりであります。
中国セグメントの業績は、第3四半期連結累計期間中は前年同四半期を上回って推移いたしましたが、第4四半期(1月~3月)は新型コロナウイルスの感染拡大が中国セグメントの操業に影響を及ぼし、主力得意先向けの自動車フレームの生産量が前年同四半期比55.2%減と大きく落ち込みました。その結果、同四半期は税引前損失9億36百万を計上し、当連結会計年度のセグメント利益は前期並みの水準に留まりました。
(アジア・大洋州)
新車市場の状況や新型コロナウイルスの影響によって自動車フレームの販売が前期に比べ減少したことから売上収益は252億51百万円(前期比9.3%減)、税引前損失は5億円(前期は税引前利益1億26百万円)となりました。
経営者による分析は次のとおりであります。
アジア・大洋州セグメントは、3ヶ国(タイ、インド、インドネシア)の連結子会社で構成されており、新車市場の状況や主要顧客の動向は連結子会社各社で異なっております。
当連結会計年度は主力得意先向けの生産がインドで落ち込んだほか、タイでは前期比約1割の減少、インドネシアは前期並みとなりました。利益面では、連結子会社が一部を除き前期を下回る利益水準となったことからセグメント損失を計上する結果となりました。現在、当社グループでは、前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針・経営戦略等」のとおり第6次中期事業計画の重点施策に「収益基盤の強化」を据え、アジア・大洋州セグメントでは売上収益拡大と原価低減の両面から収益基盤の強化を図っております。
c.目標とする経営指標等
当社グループでは、第6次中期事業計画(2020年4月~2023年3月)(以下「6中」)において、以下のとおり連結会計年度毎の売上収益税引前利益率目標を定めております。
2021年3月期 売上収益税引前利益率 ― % ※
2022年3月期 売上収益税引前利益率 4.0%
2023年3月期 売上収益税引前利益率 5.0%
※ 新型コロナウイルスの影響を合理的に見積もることが困難であるため、2021年3月期の利益率目標は示しておりません
第5次中期事業計画(2017年4月~2020年3月)の最終年度にあたる2020年3月期においては、上記「a.事業全体の状況」のとおり売上収益税引前利益率は1.5%となり中期計画の目標値(5.0%)には届きませんでした。当社グループでは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり経営戦略の推進及び課題への対処を通じて、6中において売上収益税引前利益率の達成に鋭意取り組んでまいります。
② 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
b. 受注状況
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.上記の金額は、販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
(4) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、有形固定資産の取得による支出、長期借入金の返済による支出、営業債務の減少などの資金の減少要因があった一方、税引前利益、減価償却費及び償却費、営業債権及びその他の債権の減少、短期借入金の増加などの資金の増加要因によって127億4百万円(前期比102億65百万円増)となりました。
営業活動の結果得られた資金は、前期に比べて99億40百万円(39.0%)減少の155億52百万円となりました。これは主に棚卸資産の増加額27億47百万円(前期は棚卸資産の減少額16億3百万円)、営業債務の減少額58億55百万円(前期は営業債務の増加額7億46百万円)などの資金の減少要因によるものであります。
投資活動の結果支出した資金は、前期に比べて27億71百万円(25.3%)増加の137億13百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が前期に比べ30億円(27.5%)増加したことによるものであります。
財務活動の結果得られた資金は、99億50百万円(前期は149億49百万円の支出)となりました。これは主に短期借入金の純増加額134億87百万円によるものであります。
経営者による分析は次のとおりであります。
営業活動の結果得られた資金は、主に税引前利益の減少と運転資金増減(営業債権及びその他の債権、棚卸資産、営業債務の各増減額の合計)に起因して前期に比べて99億40百万円(39.0%)減少しておりますが、減価償却費及び償却費は前期比ほぼ横ばいの147億41百万円となりました。当社グループでは、省人化及び生産関連設備の更新に伴う設備投資を中心に減価償却費及び償却費に見合う有形固定資産の取得による支出を行っており、投資活動の結果支出した資金は前期に比べて27億71百万円(25.3%)増加の137億13百万円となりました。当連結会計年度のフリーキャッシュ・フローは18億38百万円のプラスとなったほか、主に新型コロナウイルス感染拡大に備えた手元流動性確保を背景に財務活動により99億50百万円を新たに調達した結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は前期に比べて102億65百万円(421.0%)増加の127億4百万円となりました。
(5) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、上記「(4)キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
翌連結会計年度は、生産関連設備の更新など一定の設備投資(後記 「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」をご参照ください)を予定しております。これに加えて、引き続き、新型コロナウイルスに伴う不測の事態への備えも考慮しながら、必要に応じて借入金による資金調達を行い、十分な手元流動性を確保することとしております。
(キャッシュ・フローに関する補足情報)
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たり必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」に記載しております。また、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の判断、見積り及び仮定」に記載しております。
(2) 財政状態の状況
① 事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況
a.事業全体の状況
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べて営業債権及びその他の債権が減少した一方で主に現金及び現金同等物が増加したことから、605億72百万円(前連結会計年度末比32億52百万円増)となりました。
経営者による状況の分析は次のとおりであります。
営業債権およびその他の債権の減少は、主に新型コロナウイルスの影響で中国セグメントにおける2月~3月の販売が低調だったことに起因しております。現金及び現金同等物の増加(前連結会計年度末比102億65百万円増)は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う不測の事態に備えて在外子会社の手元流動性を高めたものであります。
(非流動資産)
当連結会計年度末の非流動資産は、前連結会計年度末に比べて主に有形固定資産が減少したことから、946億円(前連結会計年度末比69億5百万円減)となりました。
経営者による状況の分析は次のとおりであります。
有形固定資産の減少は、主に有形固定資産の取得が減価償却費及び償却費を下回ったことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて主に借入金が増加したことから919億円(前連結会計年度末比30億38百万円増)となりました。
経営者による状況の分析は次のとおりであります。
生産変動等に起因して営業債務が減少しましたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う不測の事態に備えて、短期借入れによる資金調達により在外子会社の手元流動性を高めたことから借入金の総額が増加しました。
(資本)
当連結会計年度末の資本合計は、632億72百万円(前連結会計年度末比66億91百万円減)となりました。
経営者による状況の分析は次のとおりであります。
資本合計の減少は、利益剰余金が増加した一方で為替相場の円高によりその他の資本の構成要素のマイナスが膨らんだ影響によるものであります。親会社所有者帰属持分比率は37.3%(同2.4ポイントのマイナス)となりました。
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況
当社グループはIFRSに基づいて連結財務諸表を作成しており、セグメント情報に財政状態を記載しておりませんので、該当事項はございません。
(3) 経営成績の状況
① 事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況
a.事業全体の状況
当連結会計年度における当社グループを取り巻く経営環境は、第3四半期にかけて日本経済は輸出が弱含んだものの雇用や所得環境の改善を通じて景気回復が続き、米国経済も堅調に推移した一方で、中国の景気は米中貿易摩擦などから減速基調でありました。しかし、2020年1月に中国国内で新型コロナウイルス感染症の流行が始まって以降、期末にかけては、その感染が世界中に広がり各国で人や物の移動が制限されたことから、経済活動が世界的に大きく縮小しております。
自動車業界では、第3四半期にかけて中国の新車販売は前年同月を下回って推移し、アジア・大洋州地域でも総じて新車販売が振るわなかった一方で、北米市場が比較的堅調だったほか日本では消費増税前にあたる上半期は前年同期を上回る新車販売状況でありました。しかし、第4四半期は新型コロナウイルスの影響によって各地域で自動車メーカーが生産を一時休止又は減少させるなど、期末にかけて世界的に自動車の生産及び販売が大きく低下いたしました。
このような環境下、当社グループは、第5次中期事業計画の経営方針である「H-oneブランドの確立を目指し、品質信頼性向上とNo.1技術確立で収益力向上を強力に推し進める」に沿って、これまでに培った技術力やグローバル展開を活かし、取引先開拓をはじめとする受注拡大に努めてまいりました。
そのような中での当連結会計年度の経営成績は、主力得意先向けの自動車フレームの生産台数が前期に比べて約9.5%減少したほか、金型設備等の販売が前期を下回ったことなどから売上収益は1,826億59百万円(前期比7.1%減)となりました。利益面では、売上収益の減少などから売上総利益は182億59百万円(同19.8%減)、前期に減損損失を計上した反動からその他の損益が改善したものの営業利益は35億94百万円(同36.4%減)となりました。また、支払利息が減少した一方で為替差損が生じたことから税引前利益は26億57百万円(同44.5%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は12億23百万円(同70.0%減)となりました。
経営者による状況の分析は次のとおりであります。
(売上収益)
当連結会計年度の売上収益は、自動車フレームの売上収益がすべての報告セグメントで前期を下回ったことのほか金型設備等の販売も前期を下回ったことなどから、外部顧客に対する販売高が前期に比べて減少いたしました。
なお、当連結会計年度の売上収益のうち、「商品および製品」は1,823億95百万円(前期比7.2%減)、「サービスの提供等」は81百万円(同76.8%増)、「ロイヤリティ」は1億82百万円(同17.5%増)となりました。
(その他の損益)
当連結会計年度のその他の損益が前期に比べて良化しておりますが、前期は北米での事業用資産の減損損失に起因して費用が増加していたことの反動によるものであります。
(金融損益)
当連結会計年度の金融損益が前期に比べて悪化しておりますが、これは支払利息が前期に比べて減少した一方で為替差損(前期は為替差益)が生じたことが主な要因であります。
(親会社の所有者に帰属する当期利益)
法人所得税費用が前期に比べて増加したこともあり当期利益は9億81百万円(前期比71.3%減)となりました。このうち、非支配持分に帰属する当期損失△2億41百万円を控除した親会社の所有者に帰属する当期利益は、12億23百万円(同70.0%減)となりました。
b.セグメント情報に記載された区分ごとの状況
(日本)
主力得意先向けの自動車フレームの生産量が前期に比べて減少したことを主因に売上収益は522億2百万円(前期比2.6%減)、税引前利益は20億54百万円(同45.2%減)となりました。
経営者による分析は次のとおりであります。
自動車フレームの生産量の減少は主力得意先の新車販売状況によるものであります。一方で、新モデルに向けた金型取引は増加いたしました。
(北米)
新車市場の状況や新型コロナウイルスの影響によって主力得意先向けの自動車フレームの生産量が前期に比べて減少したことを主因に売上収益は772億23百万円(前期比5.2%減)となりました。売上収益の減少は利益面にも影響しておりますが、前期に事業用資産に係る減損損失を計上した反動があり税引前損失は8百万円(前期は税引前損失11億18百万円)となりました。
経営者による分析は次のとおりであります。
当連結会計年度は前期に事業用資産に係る減損損失を計上した反動や持分法による投資利益の増加などから税引前損失は改善しました。現在、当社グループでは、前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針・経営戦略等」のとおり第6次中期事業計画の重点施策に「収益基盤の強化」を据え、北米セグメントの収益性改善を進めております。
(中国)
新型コロナウイルスの影響によって第4四半期(1月~3月)に主力得意先向けの自動車フレームの生産量が大きく落ち込んだことから売上収益は397億85百万円(前期比8.5%減)、税引前利益は27億44百万円(同1.0%減)となりました。
経営者による分析は次のとおりであります。
中国セグメントの業績は、第3四半期連結累計期間中は前年同四半期を上回って推移いたしましたが、第4四半期(1月~3月)は新型コロナウイルスの感染拡大が中国セグメントの操業に影響を及ぼし、主力得意先向けの自動車フレームの生産量が前年同四半期比55.2%減と大きく落ち込みました。その結果、同四半期は税引前損失9億36百万を計上し、当連結会計年度のセグメント利益は前期並みの水準に留まりました。
(アジア・大洋州)
新車市場の状況や新型コロナウイルスの影響によって自動車フレームの販売が前期に比べ減少したことから売上収益は252億51百万円(前期比9.3%減)、税引前損失は5億円(前期は税引前利益1億26百万円)となりました。
経営者による分析は次のとおりであります。
アジア・大洋州セグメントは、3ヶ国(タイ、インド、インドネシア)の連結子会社で構成されており、新車市場の状況や主要顧客の動向は連結子会社各社で異なっております。
当連結会計年度は主力得意先向けの生産がインドで落ち込んだほか、タイでは前期比約1割の減少、インドネシアは前期並みとなりました。利益面では、連結子会社が一部を除き前期を下回る利益水準となったことからセグメント損失を計上する結果となりました。現在、当社グループでは、前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針・経営戦略等」のとおり第6次中期事業計画の重点施策に「収益基盤の強化」を据え、アジア・大洋州セグメントでは売上収益拡大と原価低減の両面から収益基盤の強化を図っております。
c.目標とする経営指標等
当社グループでは、第6次中期事業計画(2020年4月~2023年3月)(以下「6中」)において、以下のとおり連結会計年度毎の売上収益税引前利益率目標を定めております。
2021年3月期 売上収益税引前利益率 ― % ※
2022年3月期 売上収益税引前利益率 4.0%
2023年3月期 売上収益税引前利益率 5.0%
※ 新型コロナウイルスの影響を合理的に見積もることが困難であるため、2021年3月期の利益率目標は示しておりません
第5次中期事業計画(2017年4月~2020年3月)の最終年度にあたる2020年3月期においては、上記「a.事業全体の状況」のとおり売上収益税引前利益率は1.5%となり中期計画の目標値(5.0%)には届きませんでした。当社グループでは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり経営戦略の推進及び課題への対処を通じて、6中において売上収益税引前利益率の達成に鋭意取り組んでまいります。
② 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前期比(%) | |
| 報告セグメント | 日 本 | 40,598 | 89.4 |
| 北 米 | 79,508 | 101.3 | |
| 中 国 | 39,826 | 90.5 | |
| アジア・大洋州 | 24,763 | 89.2 | |
| 合 計 | 184,697 | 94.4 | |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
b. 受注状況
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高 (百万円) | 前期比(%) | 受注残高 (百万円) | 前期比(%) | |
| 報告セグメント | 日 本 | 41,346 | 90.3 | 3,057 | 88.5 |
| 北 米 | 76,262 | 93.5 | 6,033 | 94.3 | |
| 中 国 | 39,167 | 89.3 | 3,789 | 100.0 | |
| アジア・大洋州 | 24,948 | 92.7 | 1,720 | 90.8 | |
| 合 計 | 181,724 | 91.7 | 14,600 | 94.0 | |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前期比(%) | |
| 報告セグメント | 日 本 | 41,743 | 92.0 |
| 北 米 | 76,627 | 94.7 | |
| 中 国 | 39,166 | 90.6 | |
| アジア・大洋州 | 25,123 | 92.6 | |
| 合 計 | 182,659 | 92.9 | |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| ホンダオブアメリカマニュファクチュアリング・インコーポレーテッド | 46,571 | 23.7 | 41,658 | 22.8 |
| 本田技研工業株式会社 | 32,700 | 16.6 | 30,454 | 16.7 |
| 東風本田汽車有限公司 | 20,712 | 10.5 | 18,623 | 10.2 |
| 広汽本田汽車有限公司 | 21,383 | 10.9 | 18,299 | 10.0 |
3.上記の金額は、販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
(4) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、有形固定資産の取得による支出、長期借入金の返済による支出、営業債務の減少などの資金の減少要因があった一方、税引前利益、減価償却費及び償却費、営業債権及びその他の債権の減少、短期借入金の増加などの資金の増加要因によって127億4百万円(前期比102億65百万円増)となりました。
営業活動の結果得られた資金は、前期に比べて99億40百万円(39.0%)減少の155億52百万円となりました。これは主に棚卸資産の増加額27億47百万円(前期は棚卸資産の減少額16億3百万円)、営業債務の減少額58億55百万円(前期は営業債務の増加額7億46百万円)などの資金の減少要因によるものであります。
投資活動の結果支出した資金は、前期に比べて27億71百万円(25.3%)増加の137億13百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が前期に比べ30億円(27.5%)増加したことによるものであります。
財務活動の結果得られた資金は、99億50百万円(前期は149億49百万円の支出)となりました。これは主に短期借入金の純増加額134億87百万円によるものであります。
経営者による分析は次のとおりであります。
営業活動の結果得られた資金は、主に税引前利益の減少と運転資金増減(営業債権及びその他の債権、棚卸資産、営業債務の各増減額の合計)に起因して前期に比べて99億40百万円(39.0%)減少しておりますが、減価償却費及び償却費は前期比ほぼ横ばいの147億41百万円となりました。当社グループでは、省人化及び生産関連設備の更新に伴う設備投資を中心に減価償却費及び償却費に見合う有形固定資産の取得による支出を行っており、投資活動の結果支出した資金は前期に比べて27億71百万円(25.3%)増加の137億13百万円となりました。当連結会計年度のフリーキャッシュ・フローは18億38百万円のプラスとなったほか、主に新型コロナウイルス感染拡大に備えた手元流動性確保を背景に財務活動により99億50百万円を新たに調達した結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は前期に比べて102億65百万円(421.0%)増加の127億4百万円となりました。
(5) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、上記「(4)キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
翌連結会計年度は、生産関連設備の更新など一定の設備投資(後記 「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」をご参照ください)を予定しております。これに加えて、引き続き、新型コロナウイルスに伴う不測の事態への備えも考慮しながら、必要に応じて借入金による資金調達を行い、十分な手元流動性を確保することとしております。
(キャッシュ・フローに関する補足情報)
| 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | |
| 親会社の所有者に帰属する持分比率(%) | 35.9 | 39.7 | 37.3 |
| 時価ベースの親会社の所有者 帰属持分比率(%) | 22.8 | 15.4 | 8.9 |
| 債務償還年数(年) | 3.5 | 1.8 | 3.6 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 12.4 | 22.1 | 17.9 |
| (注) 親会社の所有者に帰属する持分比率(%) | 親会社の所有者に帰属する持分合計/資産合計 |
| 時価ベースの親会社の所有者に 帰属する持分資本比率(%) | 株式時価総額/資産合計 |
| 債務償還年数(年) | 有利子負債/営業キャッシュ・フロー |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ | 営業キャッシュ・フロー/利払い |