有価証券報告書-第87期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/26 16:04
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調が続きました。一方で、緊迫化する中東情勢によるエネルギー価格や供給網への影響を注視する必要があり、米国の通商政策や中国経済の動向と合わせ、海外景気の下振れリスクが懸念されます。また、物価上昇に伴う個人消費の力強さの欠如や為替変動の影響もあり、先行きは依然として不透明な状況にあります。
当社グループの関係する自動車業界では、日系メーカーの生産・販売は地域ごとに明暗が分かれ、特に米国の関税強化や中国経済の停滞が大きな下押し圧力となりました。
完成車メーカーはコスト増により総じて厳しい状況が続く中で、部品サプライヤー業界では、継続的な価格転嫁や構造改革によって収益を下支えする動きが見られるものの、主要顧客の生産動向やインフレによる諸経費増が経営の不透明感を高めています。
また、業界全体としては、電動化(EV化)の進展や自動運転技術の高度化を背景に、車両構造や必要部品の変化が進んでおり、従来の内燃機関関連部品から電動化関連部品や電子部品への需要シフトが顕在化しております。これに伴い、半導体供給の重要性の高まりやサプライチェーンの再構築、取引構造の変化など、事業環境は大きな転換期にあります。
さらに、中国メーカーを中心とした海外勢の台頭や、各国の環境規制強化を背景とした競争環境の変化も進行しており、グローバルでの競争は一層激化しております。
このような状況のなか、当社グループにおきましては、売上高は堅調に推移し、当初の予想値を若干上回る結果となりました。
主力の自動車部品事業においては、CASE対応を軸とした競争力強化に注力いたしました。具体的には、長年培った設計・製造技術を基盤に、製品の付加価値向上と生産プロセスの効率化を徹底するとともに、日本・中国・インドネシアの各拠点におけるグローバルな供給体制の最適化を図り、顧客ニーズへの迅速な対応と収益性の向上に努めてまいりました。
新規事業領域においては、将来の収益源の柱とするべく外部アライアンスによる着実な実績を積み上げております。
Web3(暗号資産・決済プラットフォーム)・フィンテック領域においては、暗号資産マイニング事業を本格化させ、既に1,400台のマイニングマシンを導入・稼働させております。また、ステーブルコインを活用した国際的なB2B決済プラットフォームの構築に向け、その普及と健全な発展を推進する「ステーブルコイン決済協会」を設立いたしました。これにより、次世代の決済インフラ提供に向けた業界内外の連携と基盤整備を主導しております。
自動運転・EV関連領域においては、次世代モビリティ社会の到来を見据え、戦略的なアライアンスを強化いたしました。具体的には、自動運転技術を有するパートナー企業との連携や、EV(電気自動車)シフトに伴う新たなユニット製品の供給体制の検討など、オープンイノベーションを通じて高付加価値なソリューションの提供を加速させております。
さらに、サステナブルな社会の実現に向け、岡山および名古屋工場への太陽光発電の導入による環境貢献型事業を推進いたしました。ここでは、余剰電力をマイニング事業へ活用するなど、環境負荷低減と収益創出を両立させる独自のモデル構築に取り組んでおります。
今後も、戦略的なアライアンスやオープンイノベーションを積極的に取り入れ、変化の激しい事業環境を好機と捉え、全社一丸となって持続的な企業価値の向上に邁進してまいります。
a.財政状態
当連結会計年度における流動資産は15,281百万円となり、前連結会計年度に比べ7,128百万円増加しました。
主な内訳は、現金及び預金3,884百万円、受取手形及び売掛金2,690百万円が増加したこと等によるものです。固定資産は17,606百万円となり、前連結会計年度に比べ9,504百万円増加しました。主な内訳は、建物及び構築物903百万円、工具器具及び備品529百万円、のれん1,458百万円が増加したこと等によるものです。投資その他の資産は4,642百万円となり、前連結会計年度に比べ4,187百万円増加しました。主な内訳は、投資有価証券1,621百万円、その他2,598百万円が増加したこと等によるものです。
この結果、資産合計は32,888百万円となり、前連結会計年度に比べ16,633百万円増加しました。
当連結会計年度における流動負債は9,828百万円となり、前連結会計年度に比べ2,879百万円増加しました。主な内訳は、1年内返済予定の長期借入金1,411百万円が増加したことによるものです。固定負債は6,803百万円となり、前連結会計年度に比べ4,568百万円増加しました。主な内訳は、繰延税金負債1,911百万円、資産除去債務2,345百万円が増加したこと等によるものです。
当連結会計年度における純資産は16,256百万円となり、前連結会計年度に比べ9,185百万円増加しました。主な内訳は親会社株主に帰属する当期純利益2,756百万円計上したこと等により利益剰余金2,044百万円、新株予約権の行使により資本金及び資本剰余金4,241百万円、為替換算調整勘定346百万円が増加したこと等によるものです。
b.経営成績
当連結会計年度における売上高は30,144百万円(前年同期比70.0%増加)、営業利益540百万円(前連結会計年度39百万円)、経常利益167百万円(前年同期比396.6%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益2,756百万円(前連結会計年度44百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
自動車部品
売上高は30,097百万円(前年同期比70.1%増加)、セグメント利益は906百万円(前連結会計年度43百万円)となりました。
その他
売上高は46百万円(前年同期比6.3%減少)、セグメント損失は△366百万円(前連結会計年度△4百万円)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、4,241百万円(前年同期比183.4%増加)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計期年度における営業活動による資金は3,665百万円(前年同期比381.4%増加)の収入となりました。主な要因としては、税金等調整前当期純利益5,504百万円(前連結会計年度49百万円)によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計期年度における投資活動による資金は4,857百万円(前年同期比348.3%増加)の支出となりました。
主な要因としては、新規受注品の金型及び機械装置等有形固定資産の取得による支出2,805百万円(前年同期比73.5%増加)、投資有価証券の取得による支出1,639百万円(前連結会計年度1百万円)によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計期年度における財務活動による資金は3,822百万円(前連結会計年度129百万円)の収入となりました。主な要因としては、新株予約権の行使による株式の発行による収入4,057百万円(前年同期比479.9%増加)、配当金の支払による支出654百万円(前連結会計年度45百万円)によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績は次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
自動車部品22,191,44080.7

(注)1.金額は製造原価によっております。
2.「その他」につきましては、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略
しております。
(2)受注実績
当連結会計年度の受注実績は次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
受注高(千円)前年同期比
(%)
受注残高(千円)前年同期比
(%)
自動車部品31,009,15775.72,263,11367.4

(注)1.数量については同一品目のなかでも種類が多く、かつ仕様も多岐にわたるため記載を省略しております。
2.金額は、販売価格で表示しております。
3.「その他」につきましては、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略
しております。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日
金額(千円)前年同期比(%)
自動車部品30,097,77770.2
その他46,806△6.3

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
金額(千円)総販売実績に対する割合
(%)
金額(千円)総販売実績に対する割合
(%)
三菱自動車工業㈱4,699,68426.54,739,64915.7
一汽-大众汽車有限公司--3,629,96612.0
上汽大众汽車有限公司--3,525,54611.7
PT Mitsubishi Motors Krama Yudha Indonesia--3,185,65110.6
いすゞ自動車㈱2,578,31914.5--
三菱ふそうトラック・バス㈱2,445,25713.8--
合計9,723,26154.815,080,81250.0

(注) 2.数量については同一品目のなかでも種類が多く、かつ仕様も多岐にわたるため記載を省略しております。
3.販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用している重要な会計方針等は、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a) 財政状態の分析
(資産合計)
当連結会計年度末における資産の額は32,888百万円(前年同期比102.3%増加)となりました。資産の主な内訳は、現金及び預金5,381百万円(前年同期比259.6%増加)、受取手形及び売掛金5,768百万円(前年同期比87.4%増加)、建物及び構築物3,063百万円(前年同期比41.8%増加)、工具器具及び備品2,423百万円(前年同期比27.9%増加)、無形固定資産3,969百万円(715.3%)等です。
(負債合計)
当連結会計年度末における負債の額は16,632百万円(前年同期比81.1%増加)となりました。負債の主な内訳は、支払手形及び買掛金2,883百万円(前年同期比23.9%増加)、長期借入金1,880百万円(前年同期比18.3%増加)等です。
(純資産合計)
当連結会計年度末における純資産の額は16,256百万円(前年同期比129.9%増加)となりました。純資産の主な内訳は、資本金4,749百万円(前年同期比78.6%増加)、資本剰余金2,534百万円(前年同期比560.1%増加)、利益剰余金5,458百万円(前年同期比59.9%増加)等です。
(b) 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は30,144百万円(前年同期比70.0%増加)となりました。そのうち、国内売上高は16,911百万円(前年同期比9.4%増加)、海外売上高は13,232百万円(前年同期比479.4%増加)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、25,675百万円(前年同期比63.2%増加)となり、売上総利益率は14.8%となりました。主な内訳は、材料費等の変動費によるものです。
販売費及び一般管理費は、3,929百万円(前年同期比100.0%増加)となりました。主な内訳は、運搬費によるものです。
(営業外収益、営業外費用)
営業外収益は、108百万円(前年同期比89.3%増加)となりました。主な内訳は、還付消費税等、受取利息、受取配当金の計上によるものです。
営業外費用は、481百万円(前年同期比663.2%増加)となりました。主な内訳は、借入金に対する支払利息、暗号資産運用損、為替差損の計上によるものです。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
以上のことにより、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は2,756百万円(前連結会計年度44百万円)となりました。
(c) キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、金型投資及び機械設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金の残高は4,909百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,241百万円となっております。
当連結会計年度は、国内の各完成車メーカーでは、前年度からの回復基調や半導体不足の解消による生産安定化により、当社グループにおいて売上高は予想値を下回る結果となりました。この結果、売上高30,144百万円(計画比57百万円減少)、経常利益167百万円(計画比626百万円減少)、親会社株主に帰属する当期純利益2,756百万円(計画比499百万円減少)、ROE(自己資本利益率)は27.3%(計画比2.9ポイント増加)となりました。
主な内容として売上高については、国内完成車メーカー各社北米を中心に販売台数は好調もあり、生産台数において回復基調で推移しました。経常利益については、世界的なインフレや原材料高騰により合理化などによる原価低減を進めてはいるものの増加分を吸収出来ていない状況です。また、当連結会計年度における特殊要因として、減損損失2,629百万円を計上しております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりです。
指標2026年3月期
(計画)
2026年3月期
(実績)
2026年3月期(計画比)
売上高30,201百万円30,144百万円△57百万円(△0.2%)
経常利益793百万円167百万円△626百万円(△78.9%)
親会社株主に帰属する当期純利益3,256百万円2,756百万円△499百万円(△15.3%)
ROE
(自己資本利益率)
24.4%27.3%2.9ポイント

セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

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