有価証券報告書-第50期(平成29年11月1日-平成30年10月31日)

【提出】
2019/01/29 11:44
【資料】
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【項目】
86項目

対処すべき課題


文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、「常に創造と革新の力を養い、勇気と決断で任務を遂行し、反省を忘れず、信頼と調和に満ちた価値ある企業集団を築きあげよう」という理念のもと、研究開発型企業として、常に高い収益性を目指し、地域社会、株主に貢献することを基本方針としております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、重要な経営指標として、ROE(自己資本利益率)8%を目標としております。ROE(自己資本利益率)を重視した経営により、企業の経営基盤を強化し、安定的な成長を図っていく所存であります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社の事業は自動車用フィルターが約92%、燃焼機器が約8%を占めております。
当社を取り巻く経営環境は、フィルター部門においては、為替が円安のために輸出は販売し易い状況にありますが、国内は安価な海外製品が市場に出回っており、価格競争により厳しい状況に晒されております。また、燃焼機器部門においては、日本全国でコインランドリーの設置が増加傾向にあるため、コインランドリー用ガスバーナの受注が増える状況にあります。生産に関しては、新工場を建設したことで、生産増に対応できる状況になってまいります。このような環境のなかで、中長期的な経営戦略としては、以下のようなことに取り組んでまいります。
①フィルター事業の販売拡大
自動車用フィルターは、同業者、カーショップ、ガソリンスタンド卸商社、石油元売及び輸出等のルートを持ち販売しております。国内では、カーメーカーの生産ラインに供給しているフィルターメーカーの補修市場でのシェア拡大や安価な海外製品が年々増加することが予測されます。これに対抗していくために、生産コストの低減、同業者向けの拡販、既存品との差別化した高性能フィルター、大型車用フィルターの拡販及び新しい輸出先の開拓に取り組んでまいります。
②燃焼機器事業の販売拡大
昭和51年から培ってきた燃焼技術を活かしたガスバーナ及び当社が開発した熱交換器(ヒーターパイプ)は、省エネで環境に優しくまさに時代にマッチした商品であるため、今後もフライヤー、茹で麺器、ボイラー及びコインランドリーなどを製造するメーカーに拡販してまいります。
③新製品の開発
自動車用フィルターに関しては、既存品との差別化を主眼において、第2、第3の高性能オイルフィルターの開発に取り組んでまいります。また、今まで培ってきたプレス技術、濾過技術を活かし、自動車用フィルター以外の開発及びフィルター以外の開発にも取り組んでまいります。
(4) 会社の対処すべき課題
自動車の補修用フィルター市場は、今後、益々競争が激化していくことが予想されます。そのような状況のなかで収益を確保し、長期的な安定成長を図っていくための戦略としては、高品質・低コスト生産体制の確立、情報収集及び企画立案型の営業活動による拡販、第2の柱としての燃焼機器事業の拡販、さらに、自動車用フィルター以外の開発に取り組むことにより、新たな成長を目指してまいります。