有価証券報告書-第36期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、自然災害による生産活動への一時的な影響はあったものの、企業収益や雇用・所得情勢の改善が続き、緩やかな回復基調で推移しました。
自動車業界におきましては、軽自動車の販売好調が続いており、国内の自動車販売台数は525万台と3年連続500万台を超え、前年度比1.2%の増加となりました。
こうしたなか、当社グループは、主力商品であるプーリのアジア市場での拡販と車の電動化に適応した次代商品の開発・拡販・生産体制の整備により、エアバッグリコール交換部品用の特需のピークアウトの影響を最小限にとどめる取り組みを行ってまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における総資産は13,056百万円となり、前連結会計年度末に比べ8百万円の増加となりました。流動資産の残高は5,741百万円となり319百万円増加しました。その主な内訳は現金及び預金の増加513百万円、受取手形及び売掛金の減少215百万円、商品及び製品の増加34百万円等によるものであります。固定資産の残高は7,315百万円となり310百万円減少しました。その主な内訳は建物及び構築物の減少134百万円、機械装置及び運搬具の減少150百万円、工具、器具及び備品の減少24百万円等によるものであります。
当連結会計年度末における負債は3,603百万円となり、前連結会計年度末に比べ424百万円減少しました。流動負債の残高は2,783百万円となり256百万円減少しました。その主な内訳は支払手形及び買掛金の減少127百万円、短期借入金の減少23百万円、1年内返済予定の長期借入金の増加55百万円、その他の減少140百万円等によるものであります。固定負債の残高は820百万円となり168百万円減少しました。その主な内訳は長期借入金の減少95百万円、繰延税金負債の増加17百万円、その他の減少76百万円等によるものであります。
当連結会計年度末における純資産の残高は9,452百万円となり433百万円増加しました。その主な内訳は利益剰余金の増加576百万円、その他有価証券評価差額金の減少60百万円、為替換算調整勘定の減少98百万円等によるものであります。
この結果、自己資本比率は70.3%となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の業績は、総売上高は9,121百万円(対前期372百万円減少[△3.9%])と減収になりました。利益面では、営業利益929百万円(対前期70百万円減少[△7.0%])、経常利益959百万円(対前期13百万円減少[△1.4%])、親会社株主に帰属する当期純利益702百万円(対前期28百万円減少[△3.9%])と減益になりました。
セグメント別では、日本は、売上高は5,882百万円(対前期484百万円減少[△7.6%])、営業利益は370百万円(対前期75百万円減少[△17.0%])となりました。東南アジアは、売上高は2,269百万円(対前期123百万円増加[5.8%])、営業利益は166百万円(対前期29百万円増加[21.1%])となりました。中国は、売上高は1,248百万円(対前期54百万円減少[△4.2%])となり、営業利益は328百万円(対前期8百万円減少[△2.5%])となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は2,363百万円と前連結会計年度末と比べ、291百万円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は1,387百万円(対前期64百万円減少[△4.4%])となりました。これは主に税金等調整前当期純利益981百万円(対前期65百万円減少[△6.3%])、減価償却費679百万円(対前期44百万円減少[△6.2%])、受取利息及び受取配当金20百万円(対前期4百万円増加[29.9%])、法人税等の支払額257百万円(対前期136百万円減少[△34.5%])となったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は911百万円(対前期150百万円減少[△14.2%])となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出414百万円(対前期395百万円減少[△48.8%])、定期預金の増加額221百万円(前期はありません)、関係会社株式の取得による支出114百万円(対前期83百万円増加[272.6%])、預り保証金の返還による支出133百万円(対前期242百万円減少[△64.4%])となったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は149百万円(対前期85百万円減少[△36.5%])となりました。これは主に長期借入金の返済による支出164百万円(対前期29百万円減少[△15.2%])、非支配株主からの払込みによる収入17百万円(前期はありません)となったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 5,680,977 | 90.5 |
| 東南アジア | 2,372,479 | 108.6 |
| 中国 | 1,257,975 | 94.6 |
| 合計 | 9,311,432 | 95.1 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 5,652,655 | 92.7 | 409,504 | 84.1 |
| 東南アジア | 2,130,005 | 102.9 | 191,761 | 93.7 |
| 中国 | 1,242,299 | 95.3 | 112,943 | 95.0 |
| 合計 | 9,024,960 | 95.3 | 714,210 | 88.1 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額は販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 5,730,230 | 93.0 |
| 東南アジア | 2,142,993 | 105.4 |
| 中国 | 1,248,294 | 95.8 |
| 合計 | 9,121,518 | 96.1 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 株式会社ダイセル | 1,443,466 | 15.2 | 1,322,365 | 14.5 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、本文の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。当社の経営陣はこの連結財務諸表の作成に際し、資産・負債及び収益・費用の計上、偶発債務の開示に関連して、種々の見積りと仮定を行っております。見積りと仮定を前提とする重要な項目はたな卸資産、投資有価証券、繰延税金資産、貸倒引当金及び従業員の退職給付に関連した資産及び債務であります。実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
a.収益の認識
当社グループの売上高は通常、注文書等に基づき得意先に製品が出荷された時点において計上されます。売上高は売上値引等を控除した純額となっております。
b.たな卸資産
当社グループは主としてたな卸資産の評価を製品・原材料・仕掛品とも総平均法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法)によっております。実際の将来需要又は市場状況が当社グループの経営陣の見積りより悪化した場合、たな卸資産の評価損の計上が必要となる可能性があります。
c.投資有価証券
当社グループは取引関係の長期化及び円滑化を目的として有価証券を保有しております。現在、当社グループの保有する有価証券は主に価格変動性が高い上場会社の売却可能な株式であるため、公正価値にて評価され、それに伴い認識される税効果考慮後の評価差額は全部純資産直入法により処理しております。将来の市況悪化又は投資先の業績不振により、有価証券の時価又は実質価額が著しく下落した場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。
d.繰延税金資産
当社グループは将来の税金負担額を軽減することができると認められる範囲内で繰延税金資産を計上しております。タックス・プランニング期間の課税所得の見積りの変更及びタックス・プランニングの変更等により、将来において繰延税金資産の減額が必要となる可能性があります。
e.貸倒引当金
当社グループは過去数年間に貸倒実績がないため、貸倒引当金を計上しておりません。得意先の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、引当てが必要となる可能性があります。
f.退職給付に係る負債
当社グループは退職給付債務の算定にあたり、簡便法を採用しております。退職給付債務算定に使用する確定給付企業年金制度の数理債務の計算に使用される前提条件には、割引率、退職率、死亡率及び昇給率などの重要な見積りが含まれております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または、前提条件が変更された場合、将来の会計期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼす可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は対前期比減収、各段階利益に関しましても、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は減益となりました。詳細については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照下さい。
当社グループの経営に影響を与える大きな要因は、エアバッグリコール交換部品用の特需のピークアウトによる売上高の一時的な減少と自動車の電動化による自動車用プーリの需要減少であり、プーリに代わる次代商品の開発と拡販を最重要課題と捉えて取り組んでいます。この課題に対し、主力商品によるプーリのアジア市場での拡販と車の電動化に適応した次代商品の開発・拡販・生産体制の整備、生産ラインのロボット化等による生産性向上や事務作業のRPA化による効率化等、全社をあげて原価低減活動を取り組んでいます。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、営業活動の結果得られた資金は1,387百万円、投資活動の結果使用した資金は911百万円、財務活動の結果使用した資金は149百万円となり、当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は2,363百万円と前連結会計年度末と比べ291百万円の増加となりました。詳細については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
財務政策について、当社グループの運転資金及び設備投資資金は、主として自己資金により充当し、必要に応じて金融機関からの借入等により資金調達することを基本方針としています。
当連結会計年度における運転資金及び設備投資資金については、自己資金及び金融機関からの借入金等をもって充当し、増資、社債発行等の資金調達は行っておりません。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は1,260百万円となっております。