有価証券報告書-第162期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/25 15:30
【資料】
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【項目】
155項目

有報資料

当社グループを取り巻く事業環境は、「4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (業績等の概要) (1)業績」に記載のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)中期経営計画(2022-2025年度)
中期経営計画(2022-2025年度)策定にあたっては、まず2030年のありたい姿をイメージし、その実現に向けて2025年に到達するべき目標を定め、施策を積み上げました。
ニコンには、ものづくりを革新するテクノロジーや高度なソリューションをグローバルに広げる力・ブランド、そしてステークホルダーからの支持といった3つの強みがあります。これらを活かし、2030年の「人と機械が共創する社会」に新たな価値を提供し続けたいと考え、2030年のありたい姿を「人と機械が共創する社会の中心企業」としました。これに向けて、お客様と伴走し、お客様の欲しいモノやコトの「本質」を理解した上で、お客様のイノベーションを支える存在になることを目指しました。
本計画においては、映像事業が比較的堅調に推移したものの、他の事業では外部環境の影響を受けやすい収益構造の改善に課題が残りました。また、新規事業への投資やM&Aの実行を通じて成長ドライバーの育成に取り組んだものの、収益性や資本効率の観点で課題を残しました。
売上収益は目標とした7,000億円を複数年度で達成し、経営基盤の整備も着実に進展させた一方、市場環境の急変の中、新たな取り組みに経営資源を分散した結果、強みとするべきビジネスの改善が進まず、営業利益率及びROEは大幅未達となりました。
なお、当社グループは、2026年5月8日に、2026-2030年度を対象とする中期経営計画を発表しました。概要は以下のとおりです。
(2)中期経営計画(2026-2030年度)
新たな中期経営計画(2026-2030年度)は、前中期経営計画において描いた2030年のありたい姿である「人と機械が共創する社会の中心企業」の実現に向け、その取り組みを加速する後半フェーズと位置づけています。
前中期経営計画では、新たな事業の創出・育成に向けて幅広い領域に取り組みました。その中で見えてきた強み及び課題を踏まえ、本中期経営計画では、競争優位性のある事業に経営資源を集中し、選んだ事業の成長の牽引を図ります。
① 中期経営計画全体像
本中期経営計画策定にあたり、「信頼と創造」という企業理念のもと、当社グループの理念体系としてミッション、ビジョン、バリューを再定義しました。新たに定めたバリュー「お客さまのニーズ、実現したいものに挑み続ける」「コスト、スピードに挑み続ける」「製品の精度や強靭性に挑み続ける」により、ビジョンである「人と機械が共創する社会の中心企業」の実現を目指します。
本中期経営計画においては、財務規律を重視しながら企業価値向上につながる注力分野に経営資源を投入することを基本方針とし、各事業の役割を明確に定め、収益性の改善と資本効率の向上を図ります。
「映像」「ヘルスケア」「インダストリー*」は、安定利益創出事業として、顧客の拡大及び提供価値の強化により、全社のキャッシュ・フローを支える役割を担います。「デジタルマニュファクチャリング」「精機」は、企業価値最大化に挑戦する事業として、有望市場及び差別化領域で積極的な投資を行い、長期的な成長を目指します。
また、「事業による社会価値創造」「多様な人材と組織力の強化」「共創型バリューチェーンの深化」を価値創造のための重点テーマに設定し、経営基盤を強化するとともにサステナビリティを重視した経営を推進します。
2030年度の数値目標として、売上収益1兆円、営業利益800億円、全社ROIC 7%、ROE 10%を掲げています。
*当社グループは、2026年度より、報告セグメント「コンポーネント事業」の名称を「インダストリー事業」に変更しました。

② 収益計画
本中期経営計画前半では、短期的な業績回復を実現し、2030年度には800億円の営業利益達成を目指します。成長を期待するビジネスとしては、デジタルシネマカメラ、大型金属3Dプリンター、半導体露光装置・デジタル露光装置を掲げ、経営資源を重点的に配分して、2030年以降の本格的成長を目指します。計画実行に際しては、内部管理に最適化させたROIC(投下資本利益率)をベースとした投資管理、事業モニタリングを徹底し、収益性改善と統制の強化を推進します。

③ 持続的成長を支える経営基盤
当社グループは、企業理念である「信頼と創造」に基づき、持続的成長の実現に向けた経営基盤の強化に取り組んでいます。
人的資本経営においては、多様な人材の育成と活躍機会の拡充を通じ、組織力の向上を図ります。ものづくりの分野では、需要変動等に対応できる柔軟な生産体制の構築と生産性向上に取り組みます。また、顧客及び従業員重視のDXを推進し、データ及びデジタル技術の活用による業務効率化、価値創出の高度化を進めます。経営管理面では、ガバナンス及びリスクマネジメントの強化を通じ、グローバル経営の実効性向上に努めます。さらに、サステナビリティに関する取り組みを重要課題として位置づけ、事業活動と一体的に推進することで、社会からの信頼の確保と中長期的な企業価値の向上を目指します。
④ 資本配分
本中期経営計画では、最大8,000億円の資本配分を行います。資本配分にあたっては、研究開発型企業としての成長と、資本効率及び財務健全性の両立を重視しながら、90%を成長投資に充当し、そのうち50%以上を、注力分野を擁する事業に集中します。こうした方針により中長期の収益向上を図るとともに、株主還元のさらなる充実を目指します。

⑤ ありたい姿の実現
ニコンのビジョンは「人と機械が共創する社会の中心企業」です。このビジョンの実現を目指し、新中期経営計画のもと、常に社会への貢献を念頭に置きながら、全ステークホルダーの期待にお応えできるよう、持続的な企業価値向上の実現を目指します。

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