四半期報告書-第65期第3四半期(平成29年10月1日-平成29年12月31日)
有報資料
(1) 経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間の世界経済につきましては、米国の通商政策や不安定な世界情勢など先行き不透明な状況が継続しているものの回復傾向にあり、それに伴いわが国経済も輸出が好調に推移するとともに、企業の収益改善や人手不足への対応などを背景に設備投資も拡大基調となりました。
当社の主要顧客におきましては、自動車関連メーカーでは積極的な投資が継続するとともに、エレクトロニクス関連メーカーの投資も好調に推移いたしました。
こうした中、当社はエスペックグループのシナジーにより海外市場での販売拡大に取り組むとともに、エコカーや自動運転技術の開発が加速する自動車や、医薬品を中心とするライフ分野など成長・戦略市場をターゲットとした事業領域の拡大に取り組んでまいりました。
こうした結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績につきましては、前年同四半期連結累計期間比で受注高は11.4%増加し34,262百万円となり、売上高は12.7%増加し28,912百万円となりました。また、利益面につきましては、増収と原価率の改善により営業利益は89.2%増加し2,976百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は為替差損の減少などにより126.4%増加し2,183百万円となりました。
セグメント別の業績
当第3四半期連結累計期間のセグメント別業績
<装置事業>環境試験器につきましては、国内市場では、汎用性の高い標準製品、カスタム製品ともに好調に推移いたしました。海外市場では、輸出および現地子会社ともに好調に推移し、特に中国、米国、韓国において前年同四半期連結累計期間比で増加いたしました。環境試験器全体では受注高・売上高ともに前年同四半期連結累計期間比で増加いたしました。
エナジーデバイス装置につきましては、大型案件の受注があった前年同四半期連結累計期間比で受注高は減少いたしましたが、売上高は前期末受注残の売上計上により増加いたしました。
半導体関連装置につきましては、スマートフォンや自動車関連メーカーからの受注が堅調に推移いたしましたが、受注高は好調であった前年同四半期連結累計期間比で減少し、売上高は前年同四半期連結累計期間並みとなりました。
こうした結果、装置事業全体では、前年同四半期連結累計期間比で受注高は12.4%増加し28,672百万円、売上高は15.0%増加し24,229百万円となりました。営業利益につきましては、増収と原価率の改善により104.0%増加し2,848百万円となりました。
<サービス事業>アフターサービス・エンジニアリングにつきましては、受注高・売上高ともに前年同四半期連結累計期間並みとなりました。
受託試験・レンタルにつきましては、テストコンサルティングおよびレンタルが好調に推移し、受注高・売上高ともに前年同四半期連結累計期間比で増加いたしました。
こうした結果、サービス事業全体では、前年同四半期連結累計期間比で受注高は7.2%増加し4,801百万円、売上高は2.6%増加し4,177百万円となりました。営業利益につきましては、前年同四半期連結累計期間と同等の243百万円となりました。
<その他事業>植物工場事業および森づくりが堅調に推移いたしましたが、水辺づくりが低迷し、前年同四半期連結累計期間比で受注高は0.7%減少し953百万円となり、売上高は8.3%減少し657百万円となりました。利益面につきましては115百万円の営業損失となりました。
※ 当社グループにおいては、お客さまの予算執行の関係により、契約上の納期が第2・第4四半期連結会計期間に集中する傾向が強いため、四半期別の売上高をベースとする当社グループの業績には著しい季節的変動があります。
(2) 財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末における総資産は51,637百万円で、前連結会計年度末と比べ2,593百万円の増加となりました。その主な要因は、売上債権の減少やたな卸資産の増加などによる流動資産の増加1,721百万円、投資その他の資産の増加1,053百万円などによるものであります。また、負債は12,809百万円で前連結会計年度末と比べ815百万円の増加となりました。その主な要因は、支払手形及び買掛金の減少261百万円、電子記録債務の増加496百万円、その他の固定負債の増加411百万円などによるものであります。純資産は38,828百万円で前連結会計年度末と比べ1,778百万円の増加となり、その主な要因は利益剰余金の増加1,178百万円、その他有価証券評価差額金の増加708百万円、為替換算調整勘定の減少138百万円などによるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当社は第62期(平成27年3月期)から第65期(平成30年3月期)までのエスペック中期経営計画「プログレッシブ プラン2017」に取り組んでおります。第65期(平成30年3月期)の連結収益目標につきましては、中期経営計画目標を上回る売上高440億円以上、営業利益44億円以上、営業利益率10%以上を目指しております。あわせて、株主還元の強化の取り組みとして配当性向40%を目指しております。
エスペック中期経営計画「プログレッシブ プラン2017」の成長のための3つの方向性は以下のとおりであります。
①グループ連携の強化による成長する国・地域での売上拡大
開発・製造拠点のシフトが進むASEAN諸国において、サービス拠点や受託試験所を新設し、顧客対応力を強化するとともに販売拠点の充実により売上拡大を図ってまいります。中国市場では、生産子会社「愛斯佩克試験儀器(広東)有限公司」の生産能力の増強と販売拡大に取り組んでまいります。また、トルコ、インドなど新興国での販売拡大を図ってまいります。
②成長・戦略市場をターゲットとした事業領域の拡大
車載用二次電池を中心とするエナジーデバイス市場において、製品ラインナップと受託試験サービスを拡充してまいります。ライフ市場では、医薬品向け製品・サービスの充実を図るとともに、食品・化粧品分野への展開や医療機器の試験分野への取り組みを進めてまいります。また、航空機分野など新しい領域の開拓にも努めてまいります。
③国内環境試験事業の勝ち残り
ネットワークサービスなど当社独自のサービスや標準製品のモデルチェンジ・機種拡大により競争力を強化してまいります。また、先端技術開発のニーズによりスピーディに対応するため、カスタム製品のモジュール標準化を推進するとともに他社との協業に取り組み、対応範囲をさらに拡大してまいります。
なお、第65期(平成30年3月期)の主な重点戦略とその進捗は、以下のとおりであります。
<主な重点戦略>①カスタム本部製品の設計・生産改革を中心とした全社的な品質・プロセス改革の実践
設計・生産・調達プロセスを中心とした全社的なプロセス改革活動によりカスタム本部製品の利益拡大に取り組んでまいります。また、標準製品においてもコストダウンなどに取り組み収益性をさらに向上してまいります。
当第3四半期連結累計期間においては、カスタム本部製品の各プロセスの責任者で構成するプロジェクトにより課題の共有・対策の協議、収益改善活動を推進し、原価率の改善につながりました。
②エスペックグループ間のシナジーによる海外市場での拡大
エスペックグループの連携強化により、各業界への影響が大きいグローバルカスタマーの対応を強化してまいります。中国では中国子会社製品の販売拡大と収益性の改善に取り組むとともに、ASEAN諸国・インドでは技術的なサポートを行うタイ子会社の活動を強化し、販売拡大に取り組んでまいります。
当第3四半期連結累計期間においては、当社グループにおけるグローバルカスタマーを設定し、製品・サービスを的確に提供できるようグループの情報共有・活用を図りました。また、4月に新設した中国事業推進室が中心となりOne ESPEC体制による営業活動の強化に取り組み、中国での収益拡大につながりました。さらに、タイ子会社のASEAN諸国における販売統括機能を強化いたしました。
③成長・戦略市場をターゲットとした事業領域の拡大と新規事業創出活動の推進
自動車市場では、二次電池や燃料電池を中心とするエナジーデバイス装置の販売拡大に取り組むとともに、受託試験・認証サービスの拡大を目指してまいります。また、米国子会社「QUALMARK CORPORATION」との連携により、HALT/HASS試験装置の販売拡大に注力してまいります。ライフ市場では、医薬品の安定性試験器の販売拡大や新製品の開発に取り組んでまいります。
当第3四半期連結累計期間においては、バッテリー安全認証センターの受託試験・認証サービスにおいて営業活動を強化し、販売拡大につながりました。また、顧客の利便性の向上およびグループ経営の効率化を目的に、12月に米国子会社「ESPEC NORTH AMERICA, INC.」による「QUALMARK CORPORATION」の吸収合併を決議いたしました。
④競合戦略による国内環境試験事業での勝ち残り
環境規制に対応した製品の早期市場投入や「製品5年保証」など当社独自のサービスにより競争力を強化してまいります。また、アフターサービス・エンジニアリングやレンタル・リセールの充実を図り、販売拡大に取り組んでまいります。
当第3四半期連結累計期間においては、欧州の環境規制への対応として地球温暖化係数の低い冷媒を用いた製品を他社に先がけて発売するとともに、ネットワークを活用した新機能の追加など製品のモデルチェンジを進め、差別化を図りました。また、レンタルサービスにおいて製品ラインナップの拡充に取り組み、受注拡大につながりました。
なお、文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間末現在において当社グループが判断したものであります。
また、当社は「財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
①当社の基本方針の概要
当社は、安定的かつ持続的な企業価値の向上が当社の経営にとって最優先課題と考え、その実現に日々努めております。したがいまして、当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の経営理念、企業価値のさまざまな源泉、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益を中長期的に確保・向上させる者でなければならないと考えております。
上場会社である当社の株式は、株主および投資家のみなさまによる自由な取引に委ねられているため、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方は、最終的には株主のみなさまのご意思に基づき決定されることを基本としており、会社の支配権の移転を伴う大量買付に応じるか否かの判断も、最終的には株主のみなさま全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式の大量買付であっても、当社の企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益に資するものであればこれを否定するものではありません。
しかしながら、事前に当社取締役会の賛同を得ずに行われる株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主のみなさまに株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、当社取締役会が代替案を提案するための必要十分な時間や情報を提供しないもの、当社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするものなど、当社の企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益を毀損するおそれをもたらすものも想定されます。
当社は、このような当社の企業価値や株主のみなさまの共同の利益に資さない大量買付を行う者が、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては、必要かつ相当な対抗措置を講じることにより、当社の企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益を確保する必要があると考えております。
②当社の基本方針の実現に資する特別な取り組みの概要
Ⅰ.企業価値の源泉
当社は「環境創造技術をかなめに展開するサービス」による「より確かな生環境の提供」をミッションとし、自らの手で次代を切り開く「プログレッシブ(進取的)」な精神のもと、いち早く環境試験の必要性を認識し、昭和36年に国内初となる環境試験器を開発するなど積極的に事業を展開してまいりました。環境試験器は、お客さまのさまざまな製品・部品がどのような環境下においても正常に機能するかという観点から、事前にその信頼性・品質の評価を行う装置であります。そのため、当社はこの環境試験器が、技術の進歩・産業の発展に貢献し、私たちの暮らしを支えるさまざまな製品・部品の信頼と安心・安全を確保するものであると考えるとともに、当社の企業成長そのものが、株主、国内外のお客さま、お取引先、当社従業員その他のステークホルダーのみなさまにさらなる価値を提供し、みなさまからの一層の信頼を得ることにつながるものと確信しております。このように、当社からみなさまに価値を提供し、他方でみなさまからの一層の信頼を得るということは、当社の経営理念であります「価値交換性の高い企業」を実現するものであるとともに、株主のみなさまの共同の利益の確保・向上にも資するものでもあると考えております。
当社の企業価値の源泉は、独自の企業文化と当社成長を支える優秀な社員、国内外のお客さま・お取引先と構築した信頼関係をベースとして長年培ってきた高い技術・ノウハウや、世界に拡がる生産・販売・サービスネットワーク、国際レベルの品質保証体制であり、それらにより「エスペック」ブランドは全世界のお客さまから高い信頼を得て、確固たる地位を確立しております。
また、当社のコアコンピタンスである「環境創造技術」をベースに、エナジーデバイス装置や植物工場などの新たな市場に事業を展開し、安定的かつ持続的な企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益の確保・向上に向けて、積極的に企業活動を推進しております。
Ⅱ.企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に向けた取り組み
当社は、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に向けて、中期経営計画を作成し、中期的な事業の方向性を明らかにするとともに、年度単位の経営計画と事業施策に展開することで、より具体的な計画の推進と進捗管理を行っています。
また、当社は、株主のみなさまへの利益還元を経営の重要課題の一つと認識するとともに、永続的な企業価値の向上が株主のみなさまの共同の利益の確保・向上の基本であると考えております。配当金は、継続性と配当性向を勘案して決定し、内部留保金につきましては、将来の利益の源泉となる新製品開発や事業戦略への投資に活用することを基本方針としております。
Ⅲ.コーポレート・ガバナンス(企業統治)の強化
当社は、企業は人々のさまざまな願いや社会の期待に応えるための役割や機能を果たす社会的な装置であるという「企業は公器」との考えのもと、企業活動を進めるうえで関わり合う株主、顧客、取引先、当社従業員その他のステークホルダーとの間で、お互いにとってより良い関係を築き、ステークホルダーにより高い価値を提供することで、「価値交換性の高い企業」を目指しております。
この基本的な考えを踏まえて事業活動を行うにあたり、コーポレート・ガバナンスの確立は不可欠であることから、コンプライアンスの確保と、より透明性・効率性の高い経営体制の確立を目指しております。
また、意思決定および業務執行が、法令・定款・社内規定を遵守し適正に行われるために必要な体制・制度を整備し、その運営状況のチェックと自浄機能が作用される社内システムの維持・構築を、内部統制に関する基本理念としております。
③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組みの概要
当社は、当初平成20年6月24日開催の当社第55回定時株主総会において、基本方針に照らして不適切な者による支配を防止するための取り組みとして、「当社株式の大量買付行為への対応策(買収防衛策)」を導入し、直近では平成26年6月25日開催の当社61回定時株主総会の決議により継続(以下「本プラン」といいます)してまいりました。しかしながら、買収防衛策をめぐる諸々の動向および様々な議論の進展、株主のみなさまのご意見等を踏まえ、本プランの継続の是非について慎重に検討した結果、平成29年5月12日開催の取締役会において、本プランを継続せず、廃止することを決議いたしました。なお、当社は、本プラン廃止後も、当社株式の大量買付を行おうとする者に対しては、株主のみなさまが大量買付行為の是非を適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて取締役会の意見等を開示し、株主のみなさまの検討のための時間の確保に努める等、金融商品取引法、会社法その他関連法令に基づき、適切な措置を講じてまいります。
今後も当社は、独自の企業文化と長年培ってきた高い技術とノウハウ、ならびに株主のみなさま、国内外のお客さま、お取引先、当社従業員および地域社会等のステークホルダーのみなさまとの間に構築された良好な信頼関係の維持・促進に取り組むとともに、コーポレート・ガバナンスの強化に継続的に取り組むことで、企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益の確保・向上に努めてまいります。なお、上記②および③の取り組みは、上記①の基本方針に沿っており、また、当社の企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益を損なうものではなく、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、728百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
当第3四半期連結累計期間の世界経済につきましては、米国の通商政策や不安定な世界情勢など先行き不透明な状況が継続しているものの回復傾向にあり、それに伴いわが国経済も輸出が好調に推移するとともに、企業の収益改善や人手不足への対応などを背景に設備投資も拡大基調となりました。
当社の主要顧客におきましては、自動車関連メーカーでは積極的な投資が継続するとともに、エレクトロニクス関連メーカーの投資も好調に推移いたしました。
こうした中、当社はエスペックグループのシナジーにより海外市場での販売拡大に取り組むとともに、エコカーや自動運転技術の開発が加速する自動車や、医薬品を中心とするライフ分野など成長・戦略市場をターゲットとした事業領域の拡大に取り組んでまいりました。
こうした結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績につきましては、前年同四半期連結累計期間比で受注高は11.4%増加し34,262百万円となり、売上高は12.7%増加し28,912百万円となりました。また、利益面につきましては、増収と原価率の改善により営業利益は89.2%増加し2,976百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は為替差損の減少などにより126.4%増加し2,183百万円となりました。
| 前第3四半期連結累計期間 (第64期)(百万円) | 当第3四半期連結累計期間 (第65期)(百万円) | 増減率(%) | |
| 受注高 | 30,744 | 34,262 | 11.4 |
| 売上高 | 25,662 | 28,912 | 12.7 |
| 営業利益 | 1,573 | 2,976 | 89.2 |
| 経常利益 | 1,475 | 3,129 | 112.0 |
| 親会社株主に帰属する 四半期純利益 | 964 | 2,183 | 126.4 |
セグメント別の業績
当第3四半期連結累計期間のセグメント別業績
| 受注高 (百万円) | 売上高 (百万円) | 営業利益又は 営業損失(△) (百万円) | |
| 装置事業 | 28,672 | 24,229 | 2,848 |
| サービス事業 | 4,801 | 4,177 | 243 |
| その他事業 | 953 | 657 | △115 |
| 連結消去 | △165 | △152 | 0 |
| 計 | 34,262 | 28,912 | 2,976 |
<装置事業>環境試験器につきましては、国内市場では、汎用性の高い標準製品、カスタム製品ともに好調に推移いたしました。海外市場では、輸出および現地子会社ともに好調に推移し、特に中国、米国、韓国において前年同四半期連結累計期間比で増加いたしました。環境試験器全体では受注高・売上高ともに前年同四半期連結累計期間比で増加いたしました。
エナジーデバイス装置につきましては、大型案件の受注があった前年同四半期連結累計期間比で受注高は減少いたしましたが、売上高は前期末受注残の売上計上により増加いたしました。
半導体関連装置につきましては、スマートフォンや自動車関連メーカーからの受注が堅調に推移いたしましたが、受注高は好調であった前年同四半期連結累計期間比で減少し、売上高は前年同四半期連結累計期間並みとなりました。
こうした結果、装置事業全体では、前年同四半期連結累計期間比で受注高は12.4%増加し28,672百万円、売上高は15.0%増加し24,229百万円となりました。営業利益につきましては、増収と原価率の改善により104.0%増加し2,848百万円となりました。
| 前第3四半期連結累計期間 (第64期)(百万円) | 当第3四半期連結累計期間 (第65期)(百万円) | 増減率(%) | |
| 受注高 | 25,516 | 28,672 | 12.4 |
| 売上高 | 21,076 | 24,229 | 15.0 |
| 営業利益 | 1,396 | 2,848 | 104.0 |
<サービス事業>アフターサービス・エンジニアリングにつきましては、受注高・売上高ともに前年同四半期連結累計期間並みとなりました。
受託試験・レンタルにつきましては、テストコンサルティングおよびレンタルが好調に推移し、受注高・売上高ともに前年同四半期連結累計期間比で増加いたしました。
こうした結果、サービス事業全体では、前年同四半期連結累計期間比で受注高は7.2%増加し4,801百万円、売上高は2.6%増加し4,177百万円となりました。営業利益につきましては、前年同四半期連結累計期間と同等の243百万円となりました。
| 前第3四半期連結累計期間 (第64期)(百万円) | 当第3四半期連結累計期間 (第65期)(百万円) | 増減率(%) | |
| 受注高 | 4,478 | 4,801 | 7.2 |
| 売上高 | 4,070 | 4,177 | 2.6 |
| 営業利益 | 243 | 243 | △0.0 |
<その他事業>植物工場事業および森づくりが堅調に推移いたしましたが、水辺づくりが低迷し、前年同四半期連結累計期間比で受注高は0.7%減少し953百万円となり、売上高は8.3%減少し657百万円となりました。利益面につきましては115百万円の営業損失となりました。
| 前第3四半期連結累計期間 (第64期)(百万円) | 当第3四半期連結累計期間 (第65期)(百万円) | 増減率(%) | |
| 受注高 | 960 | 953 | △0.7 |
| 売上高 | 717 | 657 | △8.3 |
| 営業損失(△) | △69 | △115 | - |
※ 当社グループにおいては、お客さまの予算執行の関係により、契約上の納期が第2・第4四半期連結会計期間に集中する傾向が強いため、四半期別の売上高をベースとする当社グループの業績には著しい季節的変動があります。
(2) 財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末における総資産は51,637百万円で、前連結会計年度末と比べ2,593百万円の増加となりました。その主な要因は、売上債権の減少やたな卸資産の増加などによる流動資産の増加1,721百万円、投資その他の資産の増加1,053百万円などによるものであります。また、負債は12,809百万円で前連結会計年度末と比べ815百万円の増加となりました。その主な要因は、支払手形及び買掛金の減少261百万円、電子記録債務の増加496百万円、その他の固定負債の増加411百万円などによるものであります。純資産は38,828百万円で前連結会計年度末と比べ1,778百万円の増加となり、その主な要因は利益剰余金の増加1,178百万円、その他有価証券評価差額金の増加708百万円、為替換算調整勘定の減少138百万円などによるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当社は第62期(平成27年3月期)から第65期(平成30年3月期)までのエスペック中期経営計画「プログレッシブ プラン2017」に取り組んでおります。第65期(平成30年3月期)の連結収益目標につきましては、中期経営計画目標を上回る売上高440億円以上、営業利益44億円以上、営業利益率10%以上を目指しております。あわせて、株主還元の強化の取り組みとして配当性向40%を目指しております。
エスペック中期経営計画「プログレッシブ プラン2017」の成長のための3つの方向性は以下のとおりであります。
①グループ連携の強化による成長する国・地域での売上拡大
開発・製造拠点のシフトが進むASEAN諸国において、サービス拠点や受託試験所を新設し、顧客対応力を強化するとともに販売拠点の充実により売上拡大を図ってまいります。中国市場では、生産子会社「愛斯佩克試験儀器(広東)有限公司」の生産能力の増強と販売拡大に取り組んでまいります。また、トルコ、インドなど新興国での販売拡大を図ってまいります。
②成長・戦略市場をターゲットとした事業領域の拡大
車載用二次電池を中心とするエナジーデバイス市場において、製品ラインナップと受託試験サービスを拡充してまいります。ライフ市場では、医薬品向け製品・サービスの充実を図るとともに、食品・化粧品分野への展開や医療機器の試験分野への取り組みを進めてまいります。また、航空機分野など新しい領域の開拓にも努めてまいります。
③国内環境試験事業の勝ち残り
ネットワークサービスなど当社独自のサービスや標準製品のモデルチェンジ・機種拡大により競争力を強化してまいります。また、先端技術開発のニーズによりスピーディに対応するため、カスタム製品のモジュール標準化を推進するとともに他社との協業に取り組み、対応範囲をさらに拡大してまいります。
なお、第65期(平成30年3月期)の主な重点戦略とその進捗は、以下のとおりであります。
<主な重点戦略>①カスタム本部製品の設計・生産改革を中心とした全社的な品質・プロセス改革の実践
設計・生産・調達プロセスを中心とした全社的なプロセス改革活動によりカスタム本部製品の利益拡大に取り組んでまいります。また、標準製品においてもコストダウンなどに取り組み収益性をさらに向上してまいります。
当第3四半期連結累計期間においては、カスタム本部製品の各プロセスの責任者で構成するプロジェクトにより課題の共有・対策の協議、収益改善活動を推進し、原価率の改善につながりました。
②エスペックグループ間のシナジーによる海外市場での拡大
エスペックグループの連携強化により、各業界への影響が大きいグローバルカスタマーの対応を強化してまいります。中国では中国子会社製品の販売拡大と収益性の改善に取り組むとともに、ASEAN諸国・インドでは技術的なサポートを行うタイ子会社の活動を強化し、販売拡大に取り組んでまいります。
当第3四半期連結累計期間においては、当社グループにおけるグローバルカスタマーを設定し、製品・サービスを的確に提供できるようグループの情報共有・活用を図りました。また、4月に新設した中国事業推進室が中心となりOne ESPEC体制による営業活動の強化に取り組み、中国での収益拡大につながりました。さらに、タイ子会社のASEAN諸国における販売統括機能を強化いたしました。
③成長・戦略市場をターゲットとした事業領域の拡大と新規事業創出活動の推進
自動車市場では、二次電池や燃料電池を中心とするエナジーデバイス装置の販売拡大に取り組むとともに、受託試験・認証サービスの拡大を目指してまいります。また、米国子会社「QUALMARK CORPORATION」との連携により、HALT/HASS試験装置の販売拡大に注力してまいります。ライフ市場では、医薬品の安定性試験器の販売拡大や新製品の開発に取り組んでまいります。
当第3四半期連結累計期間においては、バッテリー安全認証センターの受託試験・認証サービスにおいて営業活動を強化し、販売拡大につながりました。また、顧客の利便性の向上およびグループ経営の効率化を目的に、12月に米国子会社「ESPEC NORTH AMERICA, INC.」による「QUALMARK CORPORATION」の吸収合併を決議いたしました。
④競合戦略による国内環境試験事業での勝ち残り
環境規制に対応した製品の早期市場投入や「製品5年保証」など当社独自のサービスにより競争力を強化してまいります。また、アフターサービス・エンジニアリングやレンタル・リセールの充実を図り、販売拡大に取り組んでまいります。
当第3四半期連結累計期間においては、欧州の環境規制への対応として地球温暖化係数の低い冷媒を用いた製品を他社に先がけて発売するとともに、ネットワークを活用した新機能の追加など製品のモデルチェンジを進め、差別化を図りました。また、レンタルサービスにおいて製品ラインナップの拡充に取り組み、受注拡大につながりました。
なお、文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間末現在において当社グループが判断したものであります。
また、当社は「財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
①当社の基本方針の概要
当社は、安定的かつ持続的な企業価値の向上が当社の経営にとって最優先課題と考え、その実現に日々努めております。したがいまして、当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の経営理念、企業価値のさまざまな源泉、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益を中長期的に確保・向上させる者でなければならないと考えております。
上場会社である当社の株式は、株主および投資家のみなさまによる自由な取引に委ねられているため、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方は、最終的には株主のみなさまのご意思に基づき決定されることを基本としており、会社の支配権の移転を伴う大量買付に応じるか否かの判断も、最終的には株主のみなさま全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式の大量買付であっても、当社の企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益に資するものであればこれを否定するものではありません。
しかしながら、事前に当社取締役会の賛同を得ずに行われる株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主のみなさまに株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、当社取締役会が代替案を提案するための必要十分な時間や情報を提供しないもの、当社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするものなど、当社の企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益を毀損するおそれをもたらすものも想定されます。
当社は、このような当社の企業価値や株主のみなさまの共同の利益に資さない大量買付を行う者が、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては、必要かつ相当な対抗措置を講じることにより、当社の企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益を確保する必要があると考えております。
②当社の基本方針の実現に資する特別な取り組みの概要
Ⅰ.企業価値の源泉
当社は「環境創造技術をかなめに展開するサービス」による「より確かな生環境の提供」をミッションとし、自らの手で次代を切り開く「プログレッシブ(進取的)」な精神のもと、いち早く環境試験の必要性を認識し、昭和36年に国内初となる環境試験器を開発するなど積極的に事業を展開してまいりました。環境試験器は、お客さまのさまざまな製品・部品がどのような環境下においても正常に機能するかという観点から、事前にその信頼性・品質の評価を行う装置であります。そのため、当社はこの環境試験器が、技術の進歩・産業の発展に貢献し、私たちの暮らしを支えるさまざまな製品・部品の信頼と安心・安全を確保するものであると考えるとともに、当社の企業成長そのものが、株主、国内外のお客さま、お取引先、当社従業員その他のステークホルダーのみなさまにさらなる価値を提供し、みなさまからの一層の信頼を得ることにつながるものと確信しております。このように、当社からみなさまに価値を提供し、他方でみなさまからの一層の信頼を得るということは、当社の経営理念であります「価値交換性の高い企業」を実現するものであるとともに、株主のみなさまの共同の利益の確保・向上にも資するものでもあると考えております。
当社の企業価値の源泉は、独自の企業文化と当社成長を支える優秀な社員、国内外のお客さま・お取引先と構築した信頼関係をベースとして長年培ってきた高い技術・ノウハウや、世界に拡がる生産・販売・サービスネットワーク、国際レベルの品質保証体制であり、それらにより「エスペック」ブランドは全世界のお客さまから高い信頼を得て、確固たる地位を確立しております。
また、当社のコアコンピタンスである「環境創造技術」をベースに、エナジーデバイス装置や植物工場などの新たな市場に事業を展開し、安定的かつ持続的な企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益の確保・向上に向けて、積極的に企業活動を推進しております。
Ⅱ.企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に向けた取り組み
当社は、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に向けて、中期経営計画を作成し、中期的な事業の方向性を明らかにするとともに、年度単位の経営計画と事業施策に展開することで、より具体的な計画の推進と進捗管理を行っています。
また、当社は、株主のみなさまへの利益還元を経営の重要課題の一つと認識するとともに、永続的な企業価値の向上が株主のみなさまの共同の利益の確保・向上の基本であると考えております。配当金は、継続性と配当性向を勘案して決定し、内部留保金につきましては、将来の利益の源泉となる新製品開発や事業戦略への投資に活用することを基本方針としております。
Ⅲ.コーポレート・ガバナンス(企業統治)の強化
当社は、企業は人々のさまざまな願いや社会の期待に応えるための役割や機能を果たす社会的な装置であるという「企業は公器」との考えのもと、企業活動を進めるうえで関わり合う株主、顧客、取引先、当社従業員その他のステークホルダーとの間で、お互いにとってより良い関係を築き、ステークホルダーにより高い価値を提供することで、「価値交換性の高い企業」を目指しております。
この基本的な考えを踏まえて事業活動を行うにあたり、コーポレート・ガバナンスの確立は不可欠であることから、コンプライアンスの確保と、より透明性・効率性の高い経営体制の確立を目指しております。
また、意思決定および業務執行が、法令・定款・社内規定を遵守し適正に行われるために必要な体制・制度を整備し、その運営状況のチェックと自浄機能が作用される社内システムの維持・構築を、内部統制に関する基本理念としております。
③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組みの概要
当社は、当初平成20年6月24日開催の当社第55回定時株主総会において、基本方針に照らして不適切な者による支配を防止するための取り組みとして、「当社株式の大量買付行為への対応策(買収防衛策)」を導入し、直近では平成26年6月25日開催の当社61回定時株主総会の決議により継続(以下「本プラン」といいます)してまいりました。しかしながら、買収防衛策をめぐる諸々の動向および様々な議論の進展、株主のみなさまのご意見等を踏まえ、本プランの継続の是非について慎重に検討した結果、平成29年5月12日開催の取締役会において、本プランを継続せず、廃止することを決議いたしました。なお、当社は、本プラン廃止後も、当社株式の大量買付を行おうとする者に対しては、株主のみなさまが大量買付行為の是非を適切に判断するために必要かつ十分な情報の提供を求め、あわせて取締役会の意見等を開示し、株主のみなさまの検討のための時間の確保に努める等、金融商品取引法、会社法その他関連法令に基づき、適切な措置を講じてまいります。
今後も当社は、独自の企業文化と長年培ってきた高い技術とノウハウ、ならびに株主のみなさま、国内外のお客さま、お取引先、当社従業員および地域社会等のステークホルダーのみなさまとの間に構築された良好な信頼関係の維持・促進に取り組むとともに、コーポレート・ガバナンスの強化に継続的に取り組むことで、企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益の確保・向上に努めてまいります。なお、上記②および③の取り組みは、上記①の基本方針に沿っており、また、当社の企業価値ひいては株主のみなさまの共同の利益を損なうものではなく、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、728百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。