有価証券報告書-第69期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/24 11:12
【資料】
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【項目】
150項目

研究開発活動

当社では研究開発活動としてコア技術である環境創造技術の深耕とネットワークシステム技術や電子デバイス計測制御技術との組み合わせにより、自動車や5G・IoTに関連する市場に向けた各種試験装置の製品開発を行いました。また、新たな事業領域である食品機械市場、医療、マテリアル市場に向けた製品開発や、省エネルギー・地球温暖化対策といった環境負荷低減技術の研究開発を行ってまいりました。
当連結会計年度における研究開発費は1,035百万円であり、事業セグメント別の研究開発費は装置事業983百万円、サービス事業51百万円、その他事業0百万円であります。
装置事業およびサービス事業の研究開発活動の成果は次のとおりであります。
(1)装置事業
①地球温暖化係数(GWP:Global Warming Potential)の低い新冷媒R-473Aを世界で初めて搭載した恒温恒湿器、ハイパワー恒温(恒湿)器ARシリーズ急速温度変化タイプを開発いたしました。冷媒R-23よりGWP値が88%削減された新冷媒を採用するとともに、独自技術により性能確保をしながら省エネに成功いたしました。今後、低GWP冷媒R-473Aの搭載を他製品にも拡大し、製品ライフサイクル全体の温室効果ガス排出量低減に貢献してまいります。
②新型コロナワクチンのマイナス75℃の小口保管に適した「超低温保冷庫」を発売しました。移動が容易な床置型と、作業がしやすい卓上型の2機種を用意しております。GDP(医薬品の適正流通ガイドライン)に対応した温度ロガーの標準装備、温度逸脱アラーム機能や扉の施錠などの安全機能を備え、厳格な温度管理を可能としております。
③コンデンサ・インダクタ温度特性評価システムのラインアップを拡充いたしました。測定範囲が1MHzまでの従来装置に対し、300MHzまで測定可能なモデルを追加いたしました。IoT機器や5G機器におけるデータ送受信の高速化に伴って成長が見込まれるコンデンサやインダクタの市場において、高周波領域での温度特性評価を多サンプルで同時に実現可能となりました。
(2)サービス事業
モバイル端末(SIM)通信およびクラウドを利用した新しいネットワークサービスを開発いたしました。高いセキュリティ環境下で、リモートワーク中や遠隔地からも装置の運転状況を確認いただけます。