有価証券報告書-第63期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/27 9:10
【資料】
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【項目】
119項目

研究開発活動

当社では研究開発活動としてコア技術である環境創造技術の深耕と計測技術やメカニカル技術との組み合わせにより、新たな環境試験器や通信ネットワークの開発、二次電池や燃料電池などグリーンテクノロジに向けた各種試験装置、信頼性や安全性試験技術の開発、さらに高機能野菜生産のための植物工場の開発、省エネルギー・脱フロンといった環境負荷低減技術の開発を行ってまいりました。当連結会計年度における研究開発費は956百万円であり、事業セグメント別研究開発活動の成果および研究開発費は次のとおりであります。
装置事業
① 主力製品の一つである恒温恒湿器プラチナスJシリーズに新型コントローラを搭載いたしました。標準装備のLANポートにパソコンやタブレット端末を接続することで、パソコンなどからWebブラウザで遠隔監視/管理できるようになりました。
② プラスチック、ゴム、繊維などの材料評価試験に対応した万能試験機用恒温槽を開発いたしました。
③ 車載電子機器等の水の浸入に対する保護性能を評価するIP(International Protection)規格対応の高圧蒸気洗浄噴射試験装置を開発いたしました。
④ 自動車や電池メーカー各社のニーズに合致した車載用二次電池向けに各種試験装置を開発いたしました。また、圧壊試験装置等の各種安全試験装置の開発を行いました。
⑤ 環境試験用の新方式湿度センサを開発いたしました。本センサは、乾湿計同様の精度ながらウイックが不要なためメンテナンスフリーで長期間使用できます。「高温高湿試験用途の新方式湿度センサの開発」として、論文をエレクトロニクス実装学会にて発表いたしました。
⑥ 国際的なデザイン賞「iFデザインアワード2016」のプロダクト分野・産業/専門職業分類において、当社の小型環境試験器がiFデザインアワードを受賞いたしました。
⑦ 太陽光発電技術研究組合の主催する「次世代長寿命・高効率パワーコンディショナの開発」に参画し活動しました。また独立行政法人 産業技術総合研究所(太陽光発電研究センター)の主催する次世代結晶シリコンPVコンソーシアムに継続参加し、その研究成果を報告いたしました。
当事業における研究開発費の金額は、914百万円であります。
サービス事業
① バーコードを活用し、コントローラを操作することなく、オーブン(熱処理器)の自動運転を可能とするシステム、バーコード自動運転システムを開発いたしました。ヒューマンエラーの防止と作業効率の向上を図ることができます。また、ログデータを自動で保存でき、万が一後工程で不良が発生した場合には、ロット単位でトレーサビリティをすることができます。
当事業における研究開発費の金額は、3百万円であります。
その他事業
① 羽田空港近郊に臨空型植物工場を設置し、海洋深層水を利用したミネラルに富んだ高機能野菜の実証事業を進めました。この実証事業は経済産業省平成27年度中小企業経営支援等対策補助金(グローバル農商工連携推進事業)の対象事業として採択されたもので、露地野菜にはない特徴を備えた高機能野菜の生産と市場開拓を狙いとした実証事業を推進し、植物工場の新たなビジネスモデルの構築を目指しております。
当事業における研究開発費の金額は、37百万円であります。