有価証券報告書-第52期(2023/01/01-2023/12/31)
(1)経営成績等の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
イ.経営成績
当連結会計年度における経営環境は、社会が新型コロナウイルス感染症との共存を図る中で経済活動の正常化が進んだ一方、地政学リスクの高まり、原材料の高騰や不安定な為替相場など、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。
当社グループが属する半導体業界におきましては、パワー半導体向けの貼合装置及び剥離装置の引き合いは強いものの、リモートワークの普及などに伴い増加していたスマートフォンやパソコン向けの半導体需要が減少し、設備投資が鈍化する動きが見られました。このような状況のなか当社グループは、中長期的な成長に向けて、顧客ニーズに対応した装置の開発や生産活動に注力してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は281億61百万円(前年同期比15.6%増)となりました。利益面では、利益率の高い装置が売上計上されたことや、原価低減活動の効果により、営業利益36億54百万円(前年同期比30.2%増)、経常利益38億90百万円(前年同期比23.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益23億56百万円(前年同期比4.1%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(プロセス機器事業)
半導体装置部門につきましては、パワー半導体向け装置の需要が堅調であり、売上高は67億73百万円(前年同期比12.9%増)となりました。
搬送装置部門につきましては、生産効率の改善により、売上高は79億36百万円(前年同期比11.2%増)となりました。
洗浄装置部門につきましては、装置の検収遅れはあるものの概ね計画通りに進み、売上高は49億54百万円(前年同期比72.9%増)となりました。
コーター部門につきましては、フラットパネルディスプレイ関連のメーカーによる設備投資が鈍化していることから、売上高は27億74百万円(前年同期比13.1%減)となりました。
以上の結果、プロセス機器事業の売上高は224億37百万円(前年同期比16.9%増)、営業利益37億15百万円(前年同期比41.0%増)となりました。
(金型・樹脂成形事業)
金型・樹脂成形事業につきましては、コネクターメーカーの在庫調整が長引いており、売上高は14億56百万円(前年同期比4.0%増)、営業損失29百万円(前年同期は11百万円の営業利益)となりました。
(表面処理用機器事業)
表面処理用機器事業につきましては、利益率の低い装置の売上が多かったことから、売上高は42億67百万円(前年同期比13.4%増)、営業損失22百万円(前年同期は1億75百万円の営業利益)となりました。
ロ.財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は394億20百万円となり、前連結会計年度末に比べ75億15百万円増加しました。主な要因は、「現金及び預金」の増加17億58百万円、「受取手形及び売掛金」の増加11億78百万円、「仕掛品」の増加39億79百万円によるものであります。
有形固定資産は70億7百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億39百万円増加しました。主な要因は、「建物及び構築物」の増加1億48百万円、「機械装置及び運搬具」の増加3億35百万円、「その他」の増加2億78百万円によるものであります。
無形固定資産は1億57百万円となり、前連結会計年度末に比べ40百万円減少しました。主な要因は、「ソフトウェア」の減少32百万円によるものであります。
投資その他の資産は8億42百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億82百万円減少しました。主な要因は、「繰延税金資産」の増加1億47百万円、「投資有価証券」の減少3億35百万円によるものであります。
これらの結果、当連結会計年度の総資産は、前連結会計年度末に比べ80億31百万円増加し、474億28百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は213億80百万円となり、前連結会計年度末に比べ29億16百万円増加しました。主な要因は、「短期借入金」の増加11億57百万円、「契約負債」の増加15億54百万円によるものであります。
固定負債は59億52百万円となり、前連結会計年度末に比べ25億68百万円増加しました。主な要因は、「長期借入金」の増加24億32百万円によるものであります。
これらの結果、当連結会計年度の負債総額は、前連結会計年度末に比べ54億85百万円増加し、273億33百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は200億95百万円となり、前連結会計年度に比べ25億46百万円増加しました。主な要因は、「利益剰余金」の増加20億45百万円、「為替換算調整勘定」の増加2億67百万円によるものであります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ17億46百万円増加し、当連結会計年度末には67億71百万円となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は3億50百万円(前年同期比76.9%減)となりました。これは、税金等調整前当期純利益35億49百万円、契約負債の増加15億6百万円を主とする資金の増加と、売上債権の増加19億40百万円、棚卸資産の増加40億23百万円、法人税等の支払8億19百万円を主とする資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は12億58百万円(前年同期比87.8%増)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による資金の減少12億33百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は32億11百万円(前年同期比21.6%減)となりました。これは、主に長期借入金の返済による資金の減少21億10百万円と、長期借入れによる資金の増加52億円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)金額は製造原価によっております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりであります。
a.財政状態
財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 ロ.財政状態」に記載のとおりであります。
b.経営成績
経営成績の分析につきましては、「(1)経営成績等の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 イ.経営成績」に記載のとおりであります。
セグメントごとの経営成績の状況に関する分析は、次のとおりであります。
(プロセス機器事業)
当セグメントの当連結会計年度における売上高は224億37百万円(前年同期比16.9%増)、営業利益37億15百万円(前年同期比41.0%増)となりました。
スマートフォンやパソコン向けの半導体需要は減少したものの、パワー半導体向け装置の需要は堅調であり、当初の計画数値に対し売上高は計画を下回ったものの、利益は計画を上回ることができました。
また、受注面では半導体メーカーの設備投資が鈍化した影響を受けたものの、当セグメント全体では前年実績を上回る受注残高となっております。
(金型・樹脂成形事業)
当セグメントの当連結会計年度における売上高は14億56百万円(前年同期比4.0%増)、営業損失29百万円(前年同期は11百万円の営業利益)となりました。
コネクターメーカーの在庫調整が長引いていることから、当初の計画数値に対し売上、利益ともに計画を下回りました。また、受注面においても前年を下回る受注残高となっております。
(表面処理用機器事業)
当セグメントの当連結会計年度における売上高は42億67百万円(前年同期比13.4%増)、営業損失22百万円(前年同期は1億75百万円の営業利益)となりました。
利益率の低い装置の売上が多かったことから、当初の計画数値に対し売上、利益ともに計画を下回りました。一方、受注面においては前年と同水準の受注残高を確保しております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性にかかる情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、装置を生産するにあたり、原材料、外注費などの資金需要に対して、自己資金を基本としておりますが、不足分は金融機関からの借入金により調達しております。製造設備等の設備資金につきましては、自己資金及び金融機関からの借入金を基本としておりますが、金利動向や市場環境、資本の効率化に配慮し、株式・社債の発行により資金調達を行っております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、期末日の資産・負債の計上及び会計期間の収益・費用の適正な計上を行うため、見積りや仮定を行う必要があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております要因が考えられます。特に、当社グループの主要事業でありますプロセス機器事業及び表面処理用機器事業におきましては、業界の設備動向に大きく影響を受け、経営成績は不安定な状況で推移しております。
このような状況を脱するために、半導体関連装置、液晶製造装置等以外の事業の確立を目指し、日々研究開発に取り組んでおります。事業の多角化と競合他社との差別化を図り、さらなる成長を目指してまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
イ.経営成績
当連結会計年度における経営環境は、社会が新型コロナウイルス感染症との共存を図る中で経済活動の正常化が進んだ一方、地政学リスクの高まり、原材料の高騰や不安定な為替相場など、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。
当社グループが属する半導体業界におきましては、パワー半導体向けの貼合装置及び剥離装置の引き合いは強いものの、リモートワークの普及などに伴い増加していたスマートフォンやパソコン向けの半導体需要が減少し、設備投資が鈍化する動きが見られました。このような状況のなか当社グループは、中長期的な成長に向けて、顧客ニーズに対応した装置の開発や生産活動に注力してまいりました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は281億61百万円(前年同期比15.6%増)となりました。利益面では、利益率の高い装置が売上計上されたことや、原価低減活動の効果により、営業利益36億54百万円(前年同期比30.2%増)、経常利益38億90百万円(前年同期比23.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益23億56百万円(前年同期比4.1%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(プロセス機器事業)
半導体装置部門につきましては、パワー半導体向け装置の需要が堅調であり、売上高は67億73百万円(前年同期比12.9%増)となりました。
搬送装置部門につきましては、生産効率の改善により、売上高は79億36百万円(前年同期比11.2%増)となりました。
洗浄装置部門につきましては、装置の検収遅れはあるものの概ね計画通りに進み、売上高は49億54百万円(前年同期比72.9%増)となりました。
コーター部門につきましては、フラットパネルディスプレイ関連のメーカーによる設備投資が鈍化していることから、売上高は27億74百万円(前年同期比13.1%減)となりました。
以上の結果、プロセス機器事業の売上高は224億37百万円(前年同期比16.9%増)、営業利益37億15百万円(前年同期比41.0%増)となりました。
(金型・樹脂成形事業)
金型・樹脂成形事業につきましては、コネクターメーカーの在庫調整が長引いており、売上高は14億56百万円(前年同期比4.0%増)、営業損失29百万円(前年同期は11百万円の営業利益)となりました。
(表面処理用機器事業)
表面処理用機器事業につきましては、利益率の低い装置の売上が多かったことから、売上高は42億67百万円(前年同期比13.4%増)、営業損失22百万円(前年同期は1億75百万円の営業利益)となりました。
ロ.財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は394億20百万円となり、前連結会計年度末に比べ75億15百万円増加しました。主な要因は、「現金及び預金」の増加17億58百万円、「受取手形及び売掛金」の増加11億78百万円、「仕掛品」の増加39億79百万円によるものであります。
有形固定資産は70億7百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億39百万円増加しました。主な要因は、「建物及び構築物」の増加1億48百万円、「機械装置及び運搬具」の増加3億35百万円、「その他」の増加2億78百万円によるものであります。
無形固定資産は1億57百万円となり、前連結会計年度末に比べ40百万円減少しました。主な要因は、「ソフトウェア」の減少32百万円によるものであります。
投資その他の資産は8億42百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億82百万円減少しました。主な要因は、「繰延税金資産」の増加1億47百万円、「投資有価証券」の減少3億35百万円によるものであります。
これらの結果、当連結会計年度の総資産は、前連結会計年度末に比べ80億31百万円増加し、474億28百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は213億80百万円となり、前連結会計年度末に比べ29億16百万円増加しました。主な要因は、「短期借入金」の増加11億57百万円、「契約負債」の増加15億54百万円によるものであります。
固定負債は59億52百万円となり、前連結会計年度末に比べ25億68百万円増加しました。主な要因は、「長期借入金」の増加24億32百万円によるものであります。
これらの結果、当連結会計年度の負債総額は、前連結会計年度末に比べ54億85百万円増加し、273億33百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は200億95百万円となり、前連結会計年度に比べ25億46百万円増加しました。主な要因は、「利益剰余金」の増加20億45百万円、「為替換算調整勘定」の増加2億67百万円によるものであります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ17億46百万円増加し、当連結会計年度末には67億71百万円となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は3億50百万円(前年同期比76.9%減)となりました。これは、税金等調整前当期純利益35億49百万円、契約負債の増加15億6百万円を主とする資金の増加と、売上債権の増加19億40百万円、棚卸資産の増加40億23百万円、法人税等の支払8億19百万円を主とする資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は12億58百万円(前年同期比87.8%増)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による資金の減少12億33百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は32億11百万円(前年同期比21.6%減)となりました。これは、主に長期借入金の返済による資金の減少21億10百万円と、長期借入れによる資金の増加52億円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | 前年同期比(%) | |
プロセス機器事業 (千円) | 15,004,953 | 114.4 | |
半導体装置部門 (千円) | 3,346,682 | 105.7 | |
搬送装置部門 (千円) | 5,133,487 | 104.4 | |
洗浄装置部門 (千円) | 3,934,000 | 176.5 | |
コーター部門 (千円) | 2,590,782 | 92.3 | |
金型・樹脂成形事業 (千円) | 1,276,891 | 109.3 | |
表面処理用機器事業 (千円) | 3,485,922 | 121.8 | |
合 計 (千円) | 19,767,767 | 115.3 |
(注)金額は製造原価によっております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | ||||
受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) | ||
プロセス機器事業 | 24,143,808 | 98.4 | 31,340,805 | 105.8 | |
半導体装置部門 | 13,878,160 | 126.9 | 17,415,144 | 168.9 | |
搬送装置部門 | 6,281,858 | 69.5 | 4,364,311 | 72.5 | |
洗浄装置部門 | 2,543,985 | 72.3 | 6,234,128 | 72.1 | |
コーター部門 | 1,439,802 | 140.6 | 3,327,221 | 71.4 | |
金型・樹脂成形事業 | 1,286,544 | 93.3 | 156,228 | 47.9 | |
表面処理用機器事業 | 4,390,085 | 46.5 | 8,487,172 | 101.5 | |
合計 | 29,820,438 | 84.3 | 39,984,206 | 104.3 |
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | 前年同期比(%) | |
プロセス機器事業 (千円) | 22,437,594 | 116.9 | |
半導体装置部門 (千円) | 6,773,039 | 112.9 | |
搬送装置部門 (千円) | 7,936,371 | 111.2 | |
洗浄装置部門 (千円) | 4,954,116 | 172.9 | |
コーター部門 (千円) | 2,774,067 | 86.9 | |
金型・樹脂成形事業 (千円) | 1,456,778 | 104.0 | |
表面処理用機器事業 (千円) | 4,267,046 | 113.4 | |
合 計 (千円) | 28,161,419 | 115.6 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりであります。
a.財政状態
財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 ロ.財政状態」に記載のとおりであります。
b.経営成績
経営成績の分析につきましては、「(1)経営成績等の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 イ.経営成績」に記載のとおりであります。
セグメントごとの経営成績の状況に関する分析は、次のとおりであります。
(プロセス機器事業)
当セグメントの当連結会計年度における売上高は224億37百万円(前年同期比16.9%増)、営業利益37億15百万円(前年同期比41.0%増)となりました。
スマートフォンやパソコン向けの半導体需要は減少したものの、パワー半導体向け装置の需要は堅調であり、当初の計画数値に対し売上高は計画を下回ったものの、利益は計画を上回ることができました。
また、受注面では半導体メーカーの設備投資が鈍化した影響を受けたものの、当セグメント全体では前年実績を上回る受注残高となっております。
(金型・樹脂成形事業)
当セグメントの当連結会計年度における売上高は14億56百万円(前年同期比4.0%増)、営業損失29百万円(前年同期は11百万円の営業利益)となりました。
コネクターメーカーの在庫調整が長引いていることから、当初の計画数値に対し売上、利益ともに計画を下回りました。また、受注面においても前年を下回る受注残高となっております。
(表面処理用機器事業)
当セグメントの当連結会計年度における売上高は42億67百万円(前年同期比13.4%増)、営業損失22百万円(前年同期は1億75百万円の営業利益)となりました。
利益率の低い装置の売上が多かったことから、当初の計画数値に対し売上、利益ともに計画を下回りました。一方、受注面においては前年と同水準の受注残高を確保しております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性にかかる情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、装置を生産するにあたり、原材料、外注費などの資金需要に対して、自己資金を基本としておりますが、不足分は金融機関からの借入金により調達しております。製造設備等の設備資金につきましては、自己資金及び金融機関からの借入金を基本としておりますが、金利動向や市場環境、資本の効率化に配慮し、株式・社債の発行により資金調達を行っております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、期末日の資産・負債の計上及び会計期間の収益・費用の適正な計上を行うため、見積りや仮定を行う必要があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております要因が考えられます。特に、当社グループの主要事業でありますプロセス機器事業及び表面処理用機器事業におきましては、業界の設備動向に大きく影響を受け、経営成績は不安定な状況で推移しております。
このような状況を脱するために、半導体関連装置、液晶製造装置等以外の事業の確立を目指し、日々研究開発に取り組んでおります。事業の多角化と競合他社との差別化を図り、さらなる成長を目指してまいります。