有価証券報告書-第74期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/22 14:12
【資料】
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【項目】
171項目
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) ニフコの企業理念
当社は、1967年の創業以来培ってきた「チャレンジ精神」と「創造性」をニフコスピリットの支柱として成長し続けてきました。これまでの歴史を踏まえ、今後更なる成長ステージへ進む決意を込めて、当社のPurpose / Mission / Valuesを以下のとおり制定しております。
社員一人ひとりが個々に持つ「My Purpose」を起点に、当社のValues(価値観)を通じて、Mission(使命)を果たすことで、当社のPurpose(存在意義)の実現を図る、これがニフコグループの企業理念です。今後も、当社は、ニフコらしさを追求しながら持続的に成長し、お客様、取引先、従業員、株主、投資家、地域社会など全てのステークホルダーから信頼され続ける企業であり続けることを目指します。
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(2) 長期ビジョン(NIFCO GROUP VISION 2035)
当社グループは、工業用ファスナーを起点として、自動車の内装・外装・先進運転支援システム(ADAS)部品、電動車(xEV)のパワートレイン関連部品、二輪関連部品を中心に、住宅・家電・スポーツなど非Mobility製品向けも含めた、各種エンジニアリングプラスチック製品をグローバルに製造・販売しております。これらの製品は軽い、錆びない、扱いやすい、という特長により、加工性にも優れており、特に自動車などの製品のものづくりの現場における作業負担を軽くするだけでなく、その軽量化とコストダウンにも貢献しております。
このたび、当社は、2035年に向けた長期ビジョン(NIFCO GROUP VISION 2035)として「”アイデア”を”カタチ”にする会社」と定め、その到達像として、「世界のMobility社会をリードする”Great”Company」の実現を目指します。本ビジョンは、独立系の自動車部品メーカーとして、これまで築き上げた顧客対応力、技術開発力をさらに磨き、変化の激しい自動車市場の中にあっても、Mobility事業の更なる成長を図る決意を示し、併せて、既存事業から発展させた新規事業や非Mobility事業の成長を目指すものです。
また、当社は、2021年度より、ローリング型の3ヶ年中期経営計画を採用してまいりましたが、2026年度よりその運営方針を見直しました。具体的には、2035年の長期ビジョンを起点としたバックキャスト型の経営計画体系へ移行し、長期ビジョンの実現に向けて、3回の中期経営計画(フェーズ①~③)を段階的に策定する方針としています。
このうち、フェーズ①を次期中期経営計画として位置づけ、3年後の到達目標を予め固定したうえで、当該目標に対する具体的な施策を策定・実行する「固定型中期経営計画」へ転換しました。本移行により、中期経営計画の位置づけをより明確化するとともに、目標達成に向けた経営陣の責任とコミットメントを一層強化することを意図しております。


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(3) 経営環境
現在、当社を取り巻く経営環境は、資源価格の高騰や地政学リスクの顕在化、環境規制の強化といった経済・社会環境の変化に加え、当社の主要事業分野である自動車市場における電動化や自動運転をはじめとする技術進化に加え、新興市場の拡大、新興自動車メーカーの台頭など、大きな構造変化が進展しております。さらに、顧客ニーズにおいても、機能や性能に加え、体験価値や快適性を重視する「モノからコトへの価値観シフト」が進展し、ニーズの多様化が一層進んでおります。
このような経営環境の変化に対し、当社の主力製品及び事業領域は、環境負荷低減や安全性・快適性の向上といった市場ニーズとの親和性が高く、既にこれらの変化に適合した事業構造を有しています。
当社グループは、これまで培ってきた「気づく力」に基づく提案力と、高い技術力・開発力を強みとして、変化する市場環境を成長機会として捉えてきました。
今後も強固な経営基盤のもと、挑戦を続ける企業文化と人材の育成を通じて、環境・安全・快適性能といった普遍的な価値を提供し続けることで、顧客ニーズへの適合を一層高め、顧客基盤の拡大及び自動車1台当たりの搭載金額の最大化につなげ、持続的な成長の実現を目指してまいります。
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(4) 次期中期経営計画(フェーズ①2026年度~2028年度)と重要課題
2035年の長期ビジョンである「”アイデア”を”カタチ”にする会社」、その到達像として「世界のMobility社会をリードする”Great”Company」の実現に向け、次期中期経営計画(フェーズ①2026年度~2028年度)においては、成長戦略及び資本政策を重点施策と位置付けるとともに、これらを支える経営基盤の強化に取り組むこととしており、以下を重要課題と捉えております。
①成長戦略:当社グループの成長戦略の中核は、既存Mobility事業の更なる拡大であります。
当社の強みであるエンジニアリング力と顧客密着型の提案営業を起点に、商品×顧客×地域の組み合わせを高度化することで、事業の量的拡大と収益性の向上を同時に実現してまいります。具体的には、日系・韓国系自動車メーカー向けにおいては、環境・安全・快適といった普遍的価値商品に加え、高級化・電動化を背景とした感性価値商品の開発・市場投入を加速させることで、自動車1台あたりの搭載金額(原単位)の最大化を図ります。
さらに、日系・韓国系自動車メーカーとの共創により生み出された商品を、その他の自動車メーカーで展開可能なグローバル戦略商品へと発展させ、グローバル市場での横展開を推進してまいります。加えて、中国・中資系自動車メーカービジネスについては、「日系依存モデル」から「中国起点モデル」への転換を進め、中国市場における自律的な成長基盤の確立を図っております。中国R&Dセンター及び中国統括会社の設立を通じて、迅速な意思決定と課題解決提案を可能とする中国自己完結型モデルを構築し、スピードと提案力を競争優位の源泉とした事業拡大を進めてまいります。
また、インド市場においては、自動車需要の拡大を成長機会と捉え、生産体制の増強及び現地完結型の開発・設計体制の強化を進めてまいります。インドにおける日系・韓国系自動車メーカービジネスの収益を伴った成長基盤の発展に加え、インド系自動車メーカーとの取引拡大を通じて、「スピード」「提案力」「信頼性」を兼ね備えたTier1サプライヤーとしてのポジション確立を目指してまいります。
これらの既存Mobility事業の発展に加え、既存非Mobility事業の拡大及び、新規事業(次世代高度整備事業、ICT事業等)については、既存事業で培った技術・顧客基盤を起点とした既存事業の発展領域として、段階的に育成してまいります。当社グループは、既存事業の確実な成長を軸に、将来の成長エンジンとなる事業ポートフォリオの創出を進めてまいります。
②資本政策:資本政策においては、強固な財務基盤の維持を前提に、成長投資と株主還元の両立を進めてまいります。まず、上述の成長戦略を支えるために、中国・中資系自動車メーカー向けビジネス、インド市場ビジネス強化に向けた投資、戦略的優位性構築に向けたM&Aや事業提携のための投資、生産性向上に向けた設備投資などの戦略的投資を実行いたします。さらに、資本効率を重視し、明確な指標を定めて事業運営を行います。また、自己資本比率や現預金水準の健全化を図り、環境変化に対応可能な健全な財務基盤を維持してまいります。
③経営基盤強化:事業の持続的成長を支える経営基盤として、まず人的資本の強化を重要課題とし、「働きがい」と「働きやすさ」を追求した基盤構築を進め、経営戦略と連動したグローバル人材育成、従業員エンゲージメント向上、DE&I推進による組織の活性化を進めます。さらに、カーボンニュートラル(CN)/サーキュラーエコノミー(CE)活動の推進や環境対応材料の開発・採用などの環境配慮経営の実践、解析・評価・分析を軸とした要素技術の深化によるエンジニアリング力の強化、デジタル化の推進、ものづくり体制の強化、コーポレートガバナンス強化を進めてまいります。
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次期中期経営計画(フェーズ① 2026年度~2028年度)の最終年度における経営指標(数値)は以下のとおり
です。
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2025年度実績2028年度2035年度
目標2025年度比目標
売上高3,526億円4,000億円+13.4%5,000億円
営業利益480億円580億円+20.5%750億円
営業利益率13.6%14.5%+0.9%pt15%
当期純利益340億円400億円+17.6%500億円
ROE11.9%13.0%+1.0%pt16.0%
従業員エンゲージメント84%87%+3%pt89%
為替前提1ドル=149.6円1ドル=153円1ドル=135円

(注)1.当期純利益は、親会社株主に帰属する当期純利益を指します。
2.従業員エンゲージメントは、隔年で実施するグローバル従業員エンゲージメントサーベイにおける「持続可能なエンゲージメント」の好意的回答率を指します。

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