有価証券報告書-第73期(2024/04/01-2025/03/31)
②カーボンニュートラルの実現に向けた戦略
国際的に推奨されるガイダンスによるシナリオ分析の手法で導かれる2021年から2040年までの環境の変化予測に対して、当社は、気候変動に起因する事業リスク及び機会の分析評価を行いました。その結果、当社グループの気候変動に関するリスクへの中長期戦略として、カーボンニュートラルの実現に向けた取組を推進していくことが重要課題であると認識しており、Scope1及びScope2のCO2排出量を指標とし、2050年にカーボンニュートラル実現を目指す「2050年カーボンニュートラル宣言」をしています。シナリオ分析の概要は次のとおりです。
シナリオ分析の概要
[気候変動に関連して想定される事業環境の変化]
a 1.5℃シナリオ(気候変動への緩和)において想定される事業環境の変化
1.5℃シナリオでは、自然環境は2040年ごろに平均気温が現在より1℃程度上昇し、台風や低気圧の風雨は強まり、洪水の発生頻度は現在の2倍程度になると言われています。その激甚化する風水害に対して政府の投資が増え、CO2排出量削減に向けたより厳しい基準が企業に迫られるようになる可能性があると言われています。世界的に気候変動への対応が進むことにより、自動車は化石燃料を用いる内燃機関が減少し、電気エネルギーを使う自動車へのシフトが進むとともに、これまでの自動車メーカー以外の新規参入企業の存在感が増していく可能性があります。そうなった場合、顧客からは、化石資源を用いる内燃機関用の商品の発注が減り、電気エネルギーを使う自動車に必要な部品の発注が増えるとともに、環境負荷低減を前提に設計、製造された製品を求められることが多くなると考えられます。また、自動車のエンドユーザーの環境意識の高まりから、車の自己所有からシェアリングへのシフトが起こり、世界の自動車生産台数が減少する可能性があります。
調達、製造においては、炭素税の導入により原材料の調達価格が上がり、また顧客からの要請により再生プラスチック、バイオマスプラスチックなどの原材料への転換が増えていく可能性があります。風水害の激甚化によるサプライチェーン、製造施設などの被災の可能性が高くなり、その場合は、イレギュラーな対応や操業停止を余儀なくされる事態が起こる可能性があります。
b 4℃シナリオ(気候変動への適応)において想定される事業環境の変化
4℃シナリオでは、自然環境は2040年ごろに平均気温が現在より2℃程度上昇し、台風や低気圧の風雨は強まり、洪水の発生頻度は現在の4倍程度になると言われています。激甚化する風水害に対して政府の対策は強化される可能性があると言われています。気温上昇により、熱中症搬送者数は現在の2倍程度に増加するとともに、これまで少なかった蚊媒介の感染症なども増えていく可能性があります。
化石資源の価格及びエネルギー料金は上昇していく可能性があります。また、風水害の激甚化によるサプライチェーン、製造施設などの被災頻度が高くなり、その場合は、イレギュラーな対応や操業停止を余儀なくされる事態が増加する可能性があります。
以上のシナリオ分析より当社グループの経営に影響を及ぼす可能性があると推測される市場リスク、市場/技術リスク、急性リスク、市場/製品/サービスの機会を抽出しました。カーボンニュートラルの実現の戦略として、これらのリスク及び機会に対応する取組が、主管する各組織において、通常業務の中で様々な形で実施されています。それらのうち、重要なものを以下の「④リスク及び機会に対する取組及び指標と目標」に記載しています。
国際的に推奨されるガイダンスによるシナリオ分析の手法で導かれる2021年から2040年までの環境の変化予測に対して、当社は、気候変動に起因する事業リスク及び機会の分析評価を行いました。その結果、当社グループの気候変動に関するリスクへの中長期戦略として、カーボンニュートラルの実現に向けた取組を推進していくことが重要課題であると認識しており、Scope1及びScope2のCO2排出量を指標とし、2050年にカーボンニュートラル実現を目指す「2050年カーボンニュートラル宣言」をしています。シナリオ分析の概要は次のとおりです。
シナリオ分析の概要
| 対象範囲 | グループ連結対象企業(ベッド及び家具事業を除く) |
| 時間軸 | 現在~2040年 |
| シナリオ構築 | 1.地球の平均気温の上昇を産業革命以前の水準から1.5℃以内に抑えるシナリオ(1.5 ℃シナリオ) 参照情報 ・IEA※1 WEO2021 NZE、SDSシナリオ ・IPCC※2 第6次評価報告書 第1作業部会報告書より SSP1-1.9,2.6 ・その他 2.地球の平均気温が産業革命以前の水準から4℃程度上昇するシナリオ(4℃シナリオ) 参照情報 ・IEA WEO2021 STEPSシナリオ ・IPCC 第6次評価報告書 第1作業部会報告書より SSP2-4.5、SSP3-7.9、SSP5-8.5 ・A-PLAT S8 気候 RCP8.5 ・その他 ※1 IEA International Energy Agency(国際エネルギー機関)。第1次石油危機後の1974年11月に、石油を中心としたエネルギーの安全保障を目的としOECD(経済協力開発機構)の枠内に設立された機関。現在は持続可能なエネルギー供給を目指し、気候変動の分析や省エネルギー政策、クリーンエネルギーの推進政策等に貢献。 ※2 IPCC Intergovernmental Panel on Climate Change(気候変動に関する政府間パネル)。各国政府の気候変動に関する政策に科学的な基礎を与えることを目的として、1988年8月にWMO(世界気象機関)とUNEP(国連環境計画)により設立された政府間組織。気候変動に関する最新の科学的知見をまとめた報告書を作成。 |
[気候変動に関連して想定される事業環境の変化]
a 1.5℃シナリオ(気候変動への緩和)において想定される事業環境の変化
1.5℃シナリオでは、自然環境は2040年ごろに平均気温が現在より1℃程度上昇し、台風や低気圧の風雨は強まり、洪水の発生頻度は現在の2倍程度になると言われています。その激甚化する風水害に対して政府の投資が増え、CO2排出量削減に向けたより厳しい基準が企業に迫られるようになる可能性があると言われています。世界的に気候変動への対応が進むことにより、自動車は化石燃料を用いる内燃機関が減少し、電気エネルギーを使う自動車へのシフトが進むとともに、これまでの自動車メーカー以外の新規参入企業の存在感が増していく可能性があります。そうなった場合、顧客からは、化石資源を用いる内燃機関用の商品の発注が減り、電気エネルギーを使う自動車に必要な部品の発注が増えるとともに、環境負荷低減を前提に設計、製造された製品を求められることが多くなると考えられます。また、自動車のエンドユーザーの環境意識の高まりから、車の自己所有からシェアリングへのシフトが起こり、世界の自動車生産台数が減少する可能性があります。
調達、製造においては、炭素税の導入により原材料の調達価格が上がり、また顧客からの要請により再生プラスチック、バイオマスプラスチックなどの原材料への転換が増えていく可能性があります。風水害の激甚化によるサプライチェーン、製造施設などの被災の可能性が高くなり、その場合は、イレギュラーな対応や操業停止を余儀なくされる事態が起こる可能性があります。
b 4℃シナリオ(気候変動への適応)において想定される事業環境の変化
4℃シナリオでは、自然環境は2040年ごろに平均気温が現在より2℃程度上昇し、台風や低気圧の風雨は強まり、洪水の発生頻度は現在の4倍程度になると言われています。激甚化する風水害に対して政府の対策は強化される可能性があると言われています。気温上昇により、熱中症搬送者数は現在の2倍程度に増加するとともに、これまで少なかった蚊媒介の感染症なども増えていく可能性があります。
化石資源の価格及びエネルギー料金は上昇していく可能性があります。また、風水害の激甚化によるサプライチェーン、製造施設などの被災頻度が高くなり、その場合は、イレギュラーな対応や操業停止を余儀なくされる事態が増加する可能性があります。
以上のシナリオ分析より当社グループの経営に影響を及ぼす可能性があると推測される市場リスク、市場/技術リスク、急性リスク、市場/製品/サービスの機会を抽出しました。カーボンニュートラルの実現の戦略として、これらのリスク及び機会に対応する取組が、主管する各組織において、通常業務の中で様々な形で実施されています。それらのうち、重要なものを以下の「④リスク及び機会に対する取組及び指標と目標」に記載しています。