四半期報告書-第18期第1四半期(令和4年4月1日-令和4年6月30日)

【提出】
2022/08/08 10:00
【資料】
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【項目】
41項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における経済環境は、新型コロナウイルス感染拡大の継続や社会情勢の変化、デジタル技術の普及等が、国内外の経済や社会、顧客のライフスタイルや嗜好に影響を与えました。世界の各地域において感染拡大防止策が推進されることにより景気回復の傾向もみられましたが、依然先行き不透明な状況が継続しています。
このような環境の中、当社グループは、グループ社員や家族、顧客をはじめとする様々なステークホルダーの安全を最優先に考え、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐための取組みを継続してまいりました。また、2022年4月からはグループの最上位概念となる「パーパス」と新ロゴマークの導入を行うとともに、3カ年の中期計画をスタートしました。中期計画においては、「パーパス」のもと、バンダイナムコグループが目指す姿に向け、世界中のファン、あらゆるパートナー、グループ社員、そして社会と常に向き合い、深く、広く、複雑につながる存在を目指し「Connect with Fans」を中期ビジョンに掲げ、重点戦略として「IP軸戦略」「人材戦略」「サステナビリティ」を推進しています。重点戦略の推進を通じ、IP(Intellectual Property:キャラクター等の知的財産)の世界観や特性を活かし、最適なタイミングで、最適な商品・サービスとして提供することでIP価値の最大化をはかる「IP軸戦略」をさらに進化させていきます。また、「IP軸戦略」のグローバル展開を強化し、ALL BANDAI NAMCOでの一体感と総合力を高め、持続的な成長を目指してまいります。
当第1四半期連結累計期間につきましては、顧客のライフスタイルや嗜好の変化に適合するための様々な施策をスピーディに推進し、デジタル事業、トイホビー事業、アミューズメント事業が好調に推移し前年同期比で増収となりました。利益面においては、利益率の高い家庭用ゲームのリピート販売等が好調だったことにより大きく伸長しました。なお、円安により、外貨建取引に関わる為替差益も利益を押し上げました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の経営成績は、売上高216,241百万円(前年同期比21.5%増)、営業利益44,393百万円(前年同期比64.3%増)、経常利益51,274百万円(前年同期比78.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益37,019百万円(前年同期比77.0%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
①デジタル事業
デジタル事業につきましては、家庭用ゲームにおいて、当第1四半期連結累計期間には大型の新作タイトルの発売はありませんでしたが、前連結会計年度に発売したワールドワイド向けタイトル「ELDEN RING(エルデンリング)」等の既存タイトルのリピート販売が好調に推移し業績に貢献しました。ネットワークコンテンツにおいては、主力タイトルや前連結会計年度にサービスを開始したタイトルがユーザーに向けた継続的な施策により好調に推移しました。
この結果、デジタル事業における売上高は89,599百万円(前年同期比34.1%増)、セグメント利益は29,411百万円(前年同期比148.7%増)となりました。
②トイホビー事業
トイホビー事業につきましては、「機動戦士ガンダム」シリーズのプラモデルやコレクターズフィギュア、キャラクターくじ等のハイターゲット層(大人層)向けの商品が、販売・マーケティングや商品ラインナップの強化等により、国内外において好調に推移しました。また、国内においては、定番IPや新規IPを活用した玩具に加え、トレーディングカードゲーム、菓子やカプセルトイ等の玩具周辺商材が人気となりました。
この結果、トイホビー事業における売上高は94,872百万円(前年同期比14.2%増)、セグメント利益は14,363百万円(前年同期比0.9%減)となりました。
③IPプロデュース事業
IPプロデュース事業につきましては、「機動戦士ガンダム」シリーズや「ラブライブ!」シリーズ等のIPに関する映像作品の制作、映像・音楽パッケージソフトの販売、ライブイベントの開催、配信等を行いましたが、映像制作についてはコスト先行のビジネスモデルのため利益への貢献は限定的となりました。ライセンス収入についてはIP関連のライセンス収入が好調だった前年同期には及びませんでした。
この結果、IPプロデュース事業における売上高は15,686百万円(前年同期比10.2%減)、セグメント利益は1,085百万円(前年同期比66.3%減)となりました。
④アミューズメント事業
アミューズメント事業につきましては、新型コロナウイルス感染拡大による影響を受けた地域があったものの、当第1四半期連結累計期間においては国内アミューズメント施設の既存店売上高が前年同期比で127.1%となる等、国内外の施設事業が回復しました。また、機器販売事業についても欧米を中心に好調に推移しました。アミューズメント事業においては、今後も効率化に加え、グループの商品・サービスの活用を強化する等のバンダイナムコならではの取組みを推進し収益基盤の強化を目指します。
この結果、アミューズメント事業における売上高は23,022百万円(前年同期比51.2%増)、セグメント利益は2,113百万円(前年同期は662百万円のセグメント損失)となりました。
⑤その他事業
その他事業につきましては、グループ各社へ向けた物流事業、その他管理業務等を行っている会社から構成されており、これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでおります。
その他事業における売上高は7,027百万円(前年同期比5.6%増)、セグメント利益は131百万円(前年同期比10.9%減)となりました。
財政状態は次のとおりであります。
当第1四半期連結会計期間末における総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ21,557百万円減少し841,092百万円となりました。これは主に商品及び製品が10,774百万円、仕掛品が8,703百万円増加したものの、配当金の支払い等により現金及び預金が36,572百万円減少したことによるものです。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ31,467百万円減少し246,949百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金が8,403百万円、未払法人税等が9,298百万円、未払金が減少したこと等により流動負債のその他が14,476百万円減少したことによるものです。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ9,909百万円増加し594,143百万円となりました。これは主に配当金の支払により利益剰余金が4,349百万円減少したものの、その他有価証券評価差額金が3,754百万円、為替換算調整勘定が9,674百万円増加したことによるものです。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の67.7%から70.6%となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は5,065百万円であります。また、このほかに、開発部門で発生したゲームコンテンツに係る支出額を仕掛品、売上原価等で計上しております。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7)従業員数
当第1四半期連結累計期間において、従業員数に著しい増減はありません。
(8)生産、受注及び販売の実績
当第1四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売の実績に著しい変動はありません。
(9)主要な設備
当第1四半期連結累計期間において、主要な設備に著しい変動及び主要な設備の前連結会計年度末における計画から著しい変更はありません。