四半期報告書-第14期第1四半期(平成30年4月1日-平成30年6月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における経済環境は、国内外とも緩やかな回復傾向で推移しましたが、経済全体の先行きについては不透明な状況が続きました。
このような環境のなか、当社グループは、2018年4月より、従来のビジネスモデルや常識にこだわることなく、次のステージに向けあらゆる面で変化するという思いをこめた中期ビジョン「CHANGE for the NEXT 挑戦・成長・進化」を掲げた3ヵ年の中期計画をスタートしました。中長期的な成長に向け、IP(Intellectual Property:キャラクターなどの知的財産)の世界観や特性を活かし、最適なタイミングで、最適な商品・サービスとして提供することでIP価値の最大化をはかる「IP軸戦略」のさらなる進化のための取り組み、成長の可能性が高い地域や事業の強化に向けた取り組み、世界の各地域においてALL BANDAI NAMCOでグループが一体となり総合力の発揮を目指す取り組み等の施策を推進しました。
当第1四半期連結累計期間につきましては、前年同期と比べネットワークエンターテインメント事業におけるタイトル編成の違いによる影響がありましたが、トイホビー事業や映像音楽プロデュース事業が好調に推移しました。また、各事業の主力IPや商品・サービスが安定的に推移しました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の経営成績は、売上高150,899百万円(前年同期比4.7%増)、営業利益17,897百万円(前年同期比14.6%増)、経常利益19,498百万円(前年同期比20.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益14,637百万円(前年同期比8.4%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
①トイホビー事業
トイホビー事業につきましては、国内及び海外においてハイターゲット層に向けた取り組みを強化しました。国内においては、「機動戦士ガンダム」シリーズのプラモデルやコレクターズフィギュア等のハイターゲット層向けの商品、「ドラゴンボール」シリーズや「仮面ライダー」シリーズ、「プリキュア」シリーズ等の定番IP商品が好調に推移しました。海外においては、アジア地域において「機動戦士ガンダム」シリーズの商品等が人気となったほか、中国市場での本格事業展開に向けた取り組みを行いました。欧米地域では、「ドラゴンボール」シリーズのカード商品やコレクターズフィギュア等のハイターゲット層に向けた展開を強化しました。
この結果、トイホビー事業における売上高は50,536百万円(前年同期比18.1%増)、セグメント利益は5,296百万円(前年同期比293.4%増)となりました。
②ネットワークエンターテインメント事業
ネットワークエンターテインメント事業につきましては、ネットワークコンテンツにおいて、ワールドワイド展開している「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」や「ワンピース トレジャークルーズ」、国内の「アイドルマスター」シリーズなどの主力タイトルがユーザーに向けた継続的な施策により安定的に推移したほか、新作タイトル「ドラゴンボール レジェンズ」が好調なスタートをきりました。また、新プラットフォームの立ち上げ等の新たなサービス創出に向けた取り組みを行いました。家庭用ゲームにおいては、ワールドワイド展開した新作大型タイトルの販売があった前年同期と比べタイトルラインナップの違いが業績に影響を与えましたが、海外における既存タイトルのリピート販売の好調が継続しました。
この結果、ネットワークエンターテインメント事業における売上高は69,982百万円(前年同期比5.4%減)、セグメント利益は10,207百万円(前年同期比20.0%減)となりました。
③リアルエンターテインメント事業
リアルエンターテインメント事業につきましては、アミューズメント施設やバンダイナムコならではの体験を楽しむことができる場を提供する新業態店舗の出店等を行いましたが、国内既存店が好調だった前年同期には及びませんでした。
この結果、リアルエンターテインメント事業における売上高は20,081百万円(前年同期比0.6%増)、セグメント損失は473百万円(前年同期は113百万円のセグメント利益)となりました。
④映像音楽プロデュース事業
映像音楽プロデュース事業につきましては、「ラブライブ!サンシャイン!!」や「アイドルマスター」シリーズの映像パッケージソフトや音楽パッケージソフト等が人気となりました。また、「アイドリッシュセブン」をはじめとしたIPのライブイベント及びそれに関連した商品販売が好調に推移しました。
この結果、映像音楽プロデュース事業における売上高は9,581百万円(前年同期比32.7%増)、セグメント利益は2,679百万円(前年同期比159.7%増)となりました。
⑤IPクリエイション事業
IPクリエイション事業につきましては、「機動戦士ガンダム」シリーズのTV作品や劇場公開作品、「アイカツ!」シリーズのTV作品等が放映・公開され人気となったほか、「ラブライブ!サンシャイン!!」の劇場公開に向けIPの話題喚起を行いました。なお、利益面では、大型ライセンス収入があった前年同期には及びませんでした。
この結果、IPクリエイション事業における売上高は3,655百万円(前年同期比14.2%増)、セグメント利益は1,200百万円(前年同期比19.0%減)となりました。
⑥その他
その他事業につきましては、グループ各社へ向けた物流事業、印刷事業、その他管理業務などを行っている会社から構成されており、これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでおります。
この結果、その他事業における売上高は6,900百万円(前年同期比10.4%増)、セグメント利益は118百万円(前年同期は41百万円のセグメント損失)となりました。
財政状態は次のとおりであります。
当第1四半期連結会計期間末における総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ26,720百万円減少し513,770百万円となりました。これは主に配当金の支払い等により現金及び預金が22,440百万円減少したことによるものです。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ19,041百万円減少し134,094百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金が10,179百万円減少したことによるものです。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ7,678百万円減少し379,676百万円となりました。これは主に配当金の支払い等により利益剰余金が9,769百万円減少しましたが、その他有価証券評価差額金が1,578百万円増加したことによるものです。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の71.5%から73.8%となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
《会社の支配に関する基本方針》
① 基本方針の内容
当社グループの企業価値
当社グループは、「世界で最も期待されるエンターテインメント企業グループ」をビジョンとして、エンターテインメントを通じた「夢・遊び・感動」を世界中の人々へ提供し続けることをミッションとしております。
一方、変化の速いエンターテインメント業界でグローバル規模の競争を勝ち抜くためには、強固な経営基盤を築くだけでなく、常に時代や環境の変化を先取りしたエンターテインメントを創造することが不可欠であり、ひいてはこれが当社の企業価値の向上に繋がるものと考えております。
したがって、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方を巡っても、当社の企業価値の向上に繋がるものであるか否かが考慮されなければなりません。
当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方
当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、以上のような当社グループの経営ビジョンやミッション及びその遂行を支えるコンテンツ等の経営資源、さらには当社に関わる様々なステークホルダーの重要性を十分理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に最大化させる者でなければならないと考えます。
したがって、当社の株式の大量取得を行おうとしている者が、おおむね次のような者として当社の企業価値を害する者である場合には、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者としては不適切であると考えます。
・企業価値を毀損することが明白な者
・買収提案に応じなければ不利益な状況を作り出し、株主に売り急がせる者
・会社側に判断のための情報や、判断するための時間を与えない者
② 取り組みの具体的内容
当社取締役会は、株主の皆様から経営を負託された者として、基本方針を実現するため、次のとおり取り組んでおります。
企業価値向上策
・中期計画の推進
当社グループは、2018年4月にスタートした中期計画のもと、IP軸戦略をさらに進化させグローバル市場での浸透・拡大を目指すとともに、今後成長の可能性が高い地域や事業での展開を強化するための様々な戦略を推進してまいります。これらの戦略を推進することにより、エンターテインメント企業グループとして次のステージを目指すとともに企業価値の向上をはかってまいります。
なお、中期計画のスタートにともない、事業会社の集合体の単位名称をSBU(Strategic Business Unit:戦略ビジネスユニット)からユニットに改め、ミッションごとに、よりスピーディに重点戦略を推進するため、従来の3SBU体制から5ユニット体制へ変更しております。
・コーポレートガバナンス体制の強化
当社は、ユニット主幹会社代表取締役社長が当社の取締役を兼任することにより、持株会社と事業会社、さらには事業会社間の連携を強化するとともに、グループとして迅速な意思決定を行っております。また、当社定款において取締役のうち2名以上を社外取締役とすることを規定するとともに、いずれの社外取締役も独立社外取締役とすることで経営監督機能の強化をはかっております。これに加え、取締役会が適切に機能しているかを、客観的な視点から評価することを目的に、独立役員会を組成しております。独立役員会は、独立社外取締役3名と独立社外監査役3名の独立役員のみで構成され、事務局機能も第三者専門機関に設置しております。これにより、取締役会における、より実効性の高い監督機能の保持を行っております。
・経営効率化の推進
当社グループにおける事業再建基準を整備し、より迅速に事業動向を見極めるため、継続的なモニタリングの仕組みを強化するとともに、社内で定めた指標に基づき、事業の再生・撤退を迅速に判断しております。このほか、グループ全体の業務プロセスの標準化によりコスト削減をはかり、経営の効率化を推進しております。
・人材戦略の強化
当社グループは、社員が心身ともに健康で働くための各種制度の整備などに取り組むとともに、世界市場において幅広い事業展開を推進していくため、グローバル人材の獲得・育成や地域間・事業間での積極的な人材交流を強化しております。また、社員が新しいことに挑戦するための提案制度やチャレンジを支援する仕組みなども強化し人材の活性化をはかっております。
・CSR(企業の社会的責任)活動の強化
当社グループは、「夢・遊び・感動」をお届けする企業として、「環境・社会貢献的責任」、「経済的責任」、「法的・倫理的責任(コンプライアンス)」の3つの責任を果たすことを盛り込んだ、グループを横断する「CSRへの取り組み」を定め、各種CSR活動を推進しております。
・積極的なIR活動
当社は、金融商品取引法及び東京証券取引所の定める適時開示規則に沿って、情報開示を適時・的確に行っております。そして、株主の皆様に対し経営戦略や事業方針について、明確に伝える透明性の高い企業でありたいと考えております。そのため、会社説明会や決算説明会など、代表取締役社長をはじめとした経営者自身が、国内外の個人投資家・機関投資家及び証券アナリストなどに対し、直接語りかけていく場を充実すべく努力しております。
・積極的な株主還元策
当社は、株主の皆様への利益還元を経営の重要施策と位置づけており、当社グループの競争力を一層強化し、財務面での健全性を維持しながら、継続した配当の実施と企業価値の向上を実現していくことを基本方針としております。2018年4月より新たな中期計画をスタートするにあたり、グループの戦略や経営を取り巻く環境を踏まえ、様々な角度から株主還元に関する基本方針について検討を行いました。その結果、長期的に安定した配当水準を維持するとともに、より資本コストを意識した基本方針「安定的な配当額としてDOE(純資産配当率)2%をベースに、総還元性向50%以上を目標に株主還元を実施する」へ変更いたしました。
買収防衛策
当社は、現在のところ具体的な買収防衛策を導入しておりません。企業価値向上策に従って、経営戦略・事業戦略を遂行し、グループ企業価値を向上させることが、不適切な買収への本質的な対抗策であると考えるからです。もっとも、株主の皆様から経営を負託された者として、今後、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切な者が出現する場合に備え、法令や社会の動向を注視しつつ買収防衛の体制整備にも努めてまいります。具体的には、万一不適切な買収者が現れた場合に、当該買収者による提案に対し、経営陣が保身をはかることなく、企業価値の向上を最優先した判断を下すため、独立役員会において客観的な視点での検討を諮った後、取締役会における十分な審議を行います。さらには、株主の皆様の適切なご判断に資するために、十分な情報収集と必要な時間の確保に努めてまいります。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は3,827百万円であります。また、このほかに、開発部門で発生したゲームコンテンツに係る支出額は19,559百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)従業員数
当第1四半期連結累計期間において、従業員数に著しい増減はありません。
(6)生産、受注及び販売の実績
当第1四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売の実績に著しい変動はありません。
(7)主要な設備
当第1四半期連結累計期間において、主要な設備に著しい変動及び主要な設備の前連結会計年度末における計画から著しい変更はありません。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における経済環境は、国内外とも緩やかな回復傾向で推移しましたが、経済全体の先行きについては不透明な状況が続きました。
このような環境のなか、当社グループは、2018年4月より、従来のビジネスモデルや常識にこだわることなく、次のステージに向けあらゆる面で変化するという思いをこめた中期ビジョン「CHANGE for the NEXT 挑戦・成長・進化」を掲げた3ヵ年の中期計画をスタートしました。中長期的な成長に向け、IP(Intellectual Property:キャラクターなどの知的財産)の世界観や特性を活かし、最適なタイミングで、最適な商品・サービスとして提供することでIP価値の最大化をはかる「IP軸戦略」のさらなる進化のための取り組み、成長の可能性が高い地域や事業の強化に向けた取り組み、世界の各地域においてALL BANDAI NAMCOでグループが一体となり総合力の発揮を目指す取り組み等の施策を推進しました。
当第1四半期連結累計期間につきましては、前年同期と比べネットワークエンターテインメント事業におけるタイトル編成の違いによる影響がありましたが、トイホビー事業や映像音楽プロデュース事業が好調に推移しました。また、各事業の主力IPや商品・サービスが安定的に推移しました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の経営成績は、売上高150,899百万円(前年同期比4.7%増)、営業利益17,897百万円(前年同期比14.6%増)、経常利益19,498百万円(前年同期比20.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益14,637百万円(前年同期比8.4%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
①トイホビー事業
トイホビー事業につきましては、国内及び海外においてハイターゲット層に向けた取り組みを強化しました。国内においては、「機動戦士ガンダム」シリーズのプラモデルやコレクターズフィギュア等のハイターゲット層向けの商品、「ドラゴンボール」シリーズや「仮面ライダー」シリーズ、「プリキュア」シリーズ等の定番IP商品が好調に推移しました。海外においては、アジア地域において「機動戦士ガンダム」シリーズの商品等が人気となったほか、中国市場での本格事業展開に向けた取り組みを行いました。欧米地域では、「ドラゴンボール」シリーズのカード商品やコレクターズフィギュア等のハイターゲット層に向けた展開を強化しました。
この結果、トイホビー事業における売上高は50,536百万円(前年同期比18.1%増)、セグメント利益は5,296百万円(前年同期比293.4%増)となりました。
②ネットワークエンターテインメント事業
ネットワークエンターテインメント事業につきましては、ネットワークコンテンツにおいて、ワールドワイド展開している「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」や「ワンピース トレジャークルーズ」、国内の「アイドルマスター」シリーズなどの主力タイトルがユーザーに向けた継続的な施策により安定的に推移したほか、新作タイトル「ドラゴンボール レジェンズ」が好調なスタートをきりました。また、新プラットフォームの立ち上げ等の新たなサービス創出に向けた取り組みを行いました。家庭用ゲームにおいては、ワールドワイド展開した新作大型タイトルの販売があった前年同期と比べタイトルラインナップの違いが業績に影響を与えましたが、海外における既存タイトルのリピート販売の好調が継続しました。
この結果、ネットワークエンターテインメント事業における売上高は69,982百万円(前年同期比5.4%減)、セグメント利益は10,207百万円(前年同期比20.0%減)となりました。
③リアルエンターテインメント事業
リアルエンターテインメント事業につきましては、アミューズメント施設やバンダイナムコならではの体験を楽しむことができる場を提供する新業態店舗の出店等を行いましたが、国内既存店が好調だった前年同期には及びませんでした。
この結果、リアルエンターテインメント事業における売上高は20,081百万円(前年同期比0.6%増)、セグメント損失は473百万円(前年同期は113百万円のセグメント利益)となりました。
④映像音楽プロデュース事業
映像音楽プロデュース事業につきましては、「ラブライブ!サンシャイン!!」や「アイドルマスター」シリーズの映像パッケージソフトや音楽パッケージソフト等が人気となりました。また、「アイドリッシュセブン」をはじめとしたIPのライブイベント及びそれに関連した商品販売が好調に推移しました。
この結果、映像音楽プロデュース事業における売上高は9,581百万円(前年同期比32.7%増)、セグメント利益は2,679百万円(前年同期比159.7%増)となりました。
⑤IPクリエイション事業
IPクリエイション事業につきましては、「機動戦士ガンダム」シリーズのTV作品や劇場公開作品、「アイカツ!」シリーズのTV作品等が放映・公開され人気となったほか、「ラブライブ!サンシャイン!!」の劇場公開に向けIPの話題喚起を行いました。なお、利益面では、大型ライセンス収入があった前年同期には及びませんでした。
この結果、IPクリエイション事業における売上高は3,655百万円(前年同期比14.2%増)、セグメント利益は1,200百万円(前年同期比19.0%減)となりました。
⑥その他
その他事業につきましては、グループ各社へ向けた物流事業、印刷事業、その他管理業務などを行っている会社から構成されており、これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでおります。
この結果、その他事業における売上高は6,900百万円(前年同期比10.4%増)、セグメント利益は118百万円(前年同期は41百万円のセグメント損失)となりました。
財政状態は次のとおりであります。
当第1四半期連結会計期間末における総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ26,720百万円減少し513,770百万円となりました。これは主に配当金の支払い等により現金及び預金が22,440百万円減少したことによるものです。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ19,041百万円減少し134,094百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金が10,179百万円減少したことによるものです。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ7,678百万円減少し379,676百万円となりました。これは主に配当金の支払い等により利益剰余金が9,769百万円減少しましたが、その他有価証券評価差額金が1,578百万円増加したことによるものです。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の71.5%から73.8%となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
《会社の支配に関する基本方針》
① 基本方針の内容
当社グループの企業価値
当社グループは、「世界で最も期待されるエンターテインメント企業グループ」をビジョンとして、エンターテインメントを通じた「夢・遊び・感動」を世界中の人々へ提供し続けることをミッションとしております。
一方、変化の速いエンターテインメント業界でグローバル規模の競争を勝ち抜くためには、強固な経営基盤を築くだけでなく、常に時代や環境の変化を先取りしたエンターテインメントを創造することが不可欠であり、ひいてはこれが当社の企業価値の向上に繋がるものと考えております。
したがって、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方を巡っても、当社の企業価値の向上に繋がるものであるか否かが考慮されなければなりません。
当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方
当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、以上のような当社グループの経営ビジョンやミッション及びその遂行を支えるコンテンツ等の経営資源、さらには当社に関わる様々なステークホルダーの重要性を十分理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に最大化させる者でなければならないと考えます。
したがって、当社の株式の大量取得を行おうとしている者が、おおむね次のような者として当社の企業価値を害する者である場合には、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者としては不適切であると考えます。
・企業価値を毀損することが明白な者
・買収提案に応じなければ不利益な状況を作り出し、株主に売り急がせる者
・会社側に判断のための情報や、判断するための時間を与えない者
② 取り組みの具体的内容
当社取締役会は、株主の皆様から経営を負託された者として、基本方針を実現するため、次のとおり取り組んでおります。
企業価値向上策
・中期計画の推進
当社グループは、2018年4月にスタートした中期計画のもと、IP軸戦略をさらに進化させグローバル市場での浸透・拡大を目指すとともに、今後成長の可能性が高い地域や事業での展開を強化するための様々な戦略を推進してまいります。これらの戦略を推進することにより、エンターテインメント企業グループとして次のステージを目指すとともに企業価値の向上をはかってまいります。
なお、中期計画のスタートにともない、事業会社の集合体の単位名称をSBU(Strategic Business Unit:戦略ビジネスユニット)からユニットに改め、ミッションごとに、よりスピーディに重点戦略を推進するため、従来の3SBU体制から5ユニット体制へ変更しております。
・コーポレートガバナンス体制の強化
当社は、ユニット主幹会社代表取締役社長が当社の取締役を兼任することにより、持株会社と事業会社、さらには事業会社間の連携を強化するとともに、グループとして迅速な意思決定を行っております。また、当社定款において取締役のうち2名以上を社外取締役とすることを規定するとともに、いずれの社外取締役も独立社外取締役とすることで経営監督機能の強化をはかっております。これに加え、取締役会が適切に機能しているかを、客観的な視点から評価することを目的に、独立役員会を組成しております。独立役員会は、独立社外取締役3名と独立社外監査役3名の独立役員のみで構成され、事務局機能も第三者専門機関に設置しております。これにより、取締役会における、より実効性の高い監督機能の保持を行っております。
・経営効率化の推進
当社グループにおける事業再建基準を整備し、より迅速に事業動向を見極めるため、継続的なモニタリングの仕組みを強化するとともに、社内で定めた指標に基づき、事業の再生・撤退を迅速に判断しております。このほか、グループ全体の業務プロセスの標準化によりコスト削減をはかり、経営の効率化を推進しております。
・人材戦略の強化
当社グループは、社員が心身ともに健康で働くための各種制度の整備などに取り組むとともに、世界市場において幅広い事業展開を推進していくため、グローバル人材の獲得・育成や地域間・事業間での積極的な人材交流を強化しております。また、社員が新しいことに挑戦するための提案制度やチャレンジを支援する仕組みなども強化し人材の活性化をはかっております。
・CSR(企業の社会的責任)活動の強化
当社グループは、「夢・遊び・感動」をお届けする企業として、「環境・社会貢献的責任」、「経済的責任」、「法的・倫理的責任(コンプライアンス)」の3つの責任を果たすことを盛り込んだ、グループを横断する「CSRへの取り組み」を定め、各種CSR活動を推進しております。
・積極的なIR活動
当社は、金融商品取引法及び東京証券取引所の定める適時開示規則に沿って、情報開示を適時・的確に行っております。そして、株主の皆様に対し経営戦略や事業方針について、明確に伝える透明性の高い企業でありたいと考えております。そのため、会社説明会や決算説明会など、代表取締役社長をはじめとした経営者自身が、国内外の個人投資家・機関投資家及び証券アナリストなどに対し、直接語りかけていく場を充実すべく努力しております。
・積極的な株主還元策
当社は、株主の皆様への利益還元を経営の重要施策と位置づけており、当社グループの競争力を一層強化し、財務面での健全性を維持しながら、継続した配当の実施と企業価値の向上を実現していくことを基本方針としております。2018年4月より新たな中期計画をスタートするにあたり、グループの戦略や経営を取り巻く環境を踏まえ、様々な角度から株主還元に関する基本方針について検討を行いました。その結果、長期的に安定した配当水準を維持するとともに、より資本コストを意識した基本方針「安定的な配当額としてDOE(純資産配当率)2%をベースに、総還元性向50%以上を目標に株主還元を実施する」へ変更いたしました。
買収防衛策
当社は、現在のところ具体的な買収防衛策を導入しておりません。企業価値向上策に従って、経営戦略・事業戦略を遂行し、グループ企業価値を向上させることが、不適切な買収への本質的な対抗策であると考えるからです。もっとも、株主の皆様から経営を負託された者として、今後、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切な者が出現する場合に備え、法令や社会の動向を注視しつつ買収防衛の体制整備にも努めてまいります。具体的には、万一不適切な買収者が現れた場合に、当該買収者による提案に対し、経営陣が保身をはかることなく、企業価値の向上を最優先した判断を下すため、独立役員会において客観的な視点での検討を諮った後、取締役会における十分な審議を行います。さらには、株主の皆様の適切なご判断に資するために、十分な情報収集と必要な時間の確保に努めてまいります。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は3,827百万円であります。また、このほかに、開発部門で発生したゲームコンテンツに係る支出額は19,559百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)従業員数
当第1四半期連結累計期間において、従業員数に著しい増減はありません。
(6)生産、受注及び販売の実績
当第1四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売の実績に著しい変動はありません。
(7)主要な設備
当第1四半期連結累計期間において、主要な設備に著しい変動及び主要な設備の前連結会計年度末における計画から著しい変更はありません。