有価証券報告書-第47期(平成26年7月1日-平成27年6月30日)

【提出】
2015/09/28 15:01
【資料】
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【項目】
96項目

業績等の概要

(1)業績
当事業年度におけるわが国の経済は、米国経済の順調な回復などを背景に急激な円安が進行したことで、輸出環境の改善期待から株式市場が活況を呈したものの、消費税増税前の駆け込み需要の反動と天候不順による個人消費の伸び悩みに加え、円安に伴う輸入原材料価格の上昇、中東やウクライナ情勢、中国・ロシア経済の減速感など先行き不透明な状況が続き、6月にはギリシャの債務問題が再燃し混迷の度を深めました。
このような経済環境の中、各種電子部品や半導体の市況は、スマートフォンやタブレット端末関連需要に支えられて好調を維持し、リチウムタンタレート単結晶育成装置向けイリジウムルツボや、半導体製造装置向け温度センサーの受注も堅調に推移しました。また、人工サファイア単結晶育成装置向けイリジウムルツボの受注が回復し、サーバー向け需要などを背景にHD向けルテニウムターゲットの受注も第3四半期まで回復基調が続きました。また、触媒製造事業も本格稼働いたしました。一方、一部の貴金属価格の下落に伴い、たな卸資産の評価減を実施し、第1四半期会計期間に54百万円、第3四半期会計期間に77百万円、及び第4四半期会計期間に21百万円を製造原価に計上いたしました。
これらを背景といたしまして、当事業年度の業績は、売上高21,564百万円(前期比21.2%減)、売上総利益3,954百万円(前期比24.5%増)、営業利益1,924百万円(前期比56.7%増)、経常利益2,005百万円(前期比60.6%増)、当期純利益1,133百万円(前期は2,933百万円の当期純損失)となりました。
なお、セグメント別の業績は以下のとおりであります
セグメントの名称当事業年度
(自 平成26年7月1日
至 平成27年6月30日)
売上高(百万円)構成比(%)
電子11,36852.7
薄膜5,55925.8
センサー1,7578.2
その他2,87813.3
合計21,564100.0

(2)キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は1,158百万円となり前事業年度末と比べて457百万円の増加となりました。これは主に、たな卸資産が680百万円、未収消費税等が338百万円それぞれ増加し、借入金が1,685百万円減少しましたが、税引前当期純利益が2,002百万円、減価償却費が591百万円、売上債権の減少が614百万円あったことによるものです。
また、当事業年度中における各キャッシュ・フローは、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は2,703百万円(前年同期は2,053百万円の獲得)となりました。
これは主に、たな卸資産の増加が680百万円、未収消費税等の増加が338百万円ありましたが、税引前当期純利益が2,002百万円、減価償却費が591百万円、売上債権の減少が614百万円、仕入債務の増加が311百万円あったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用した資金は281百万円(前年同期は941百万円の使用)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出が246百万円あったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は1,965百万円(前年同期は2,140百万円の使用)となりました。
これは主に、長期借入金による収入が1,000百万円ありましたが、短期借入金の減少が800百万円、長期借入金の返済による支出が1,885百万円、配当金の支払額が286百万円あったことによるものです。