有価証券報告書-第102期(2025/04/01-2026/03/31)
② 戦略
当社グループは、企業理念や外的環境の変化を踏まえた「サステナビリティ推進基本方針」を定め、組織的・体系的にサステナビリティに資する取組を推進しております。当社グループのマテリアリティを
サステナビリティアクションプランに落とし込み、経営方針及び経営計画の方針に基づき推進するトレー
ディングや事業投資を通じて、課題解決につなげていきたいと考えております。
(a) 当社グループ方針
当社グループの「サステナビリティ推進基本方針」は次のとおりです。
(b) マテリアリティごとの戦略
当社は、自社のみならず社会にとっても持続可能な成長につながるマテリアリティについて、全社的な意見を反映した対象候補を「事業影響」「社会影響」の面からマッピングして重要度を判定したのち、外部有識者が参加するサステナビリティアドバイザリーボードで「経営への影響」と「ステークホルダーの意見・期待」の両面から「マテリアリティマトリックス」を作成し、マテリアリティを7項目に特定しました。マテリアリティについては、当社の事業範囲や全社リスク管理(ERM)下における主要リスクのレビュー結果、アドバイザリーボードや株主との面談を通じて寄せられる関心事項とも照らし合わせて、引続き有効であるか毎年見直しており、サステナビリティ委員会で審議、CAOが決定したのち、取締役会に報告しております。
マテリアリティに関する事業を通じた取組として、各事業セグメントや職能組織で事業分野ごとのリスクと機会等を抽出したうえで、短期から中長期的な目標達成に向けたサステナビリティアクションプランを定めております。サステナビリティアクションプランでは、取組むべき課題、対象事業分野、具体的アプローチ、成果指標及び進捗状況を管理しております。毎年成果指標に基づくレビューを8つのカンパニー及び職能組織
ごとに実施し、サステナビリティ委員会に進捗状況を報告します。このようなPDCAサイクルを回し開示する
ことにより、確実なマテリアリティごとの戦略推進を目指しております。
マテリアリティごとのリスクと機会
(c) 具体的アプローチ
当社は、2024年4月3日の取締役会において「The Brand-new Deal ~利は川下にあり~」を経営方針と
定め、企業ブランド価値の向上を目指して、それまでの3ヵ年の中期経営計画から引継ぐ「SDGsへの貢献・
取組強化」に本業を通じて取組んでおります。本取締役会決議を踏まえ、2026年5月のサステナビリティ
委員会で、各マテリアリティに関する具体的施策及び目標に対する進捗状況の審議・レビューを
行うとともに、2026年度のサステナビリティアクションプランを決定し、各事業セグメントにおいてこれらの
施策を継続的に実行しております。詳細は2026年9月発行予定の当社「ESGレポート 2026」サステナビリティアクションプランをご参照ください。
各事業セグメントにおける2025年度の具体的成果の一例は次のとおりです。
当社グループは、企業理念や外的環境の変化を踏まえた「サステナビリティ推進基本方針」を定め、組織的・体系的にサステナビリティに資する取組を推進しております。当社グループのマテリアリティを
サステナビリティアクションプランに落とし込み、経営方針及び経営計画の方針に基づき推進するトレー
ディングや事業投資を通じて、課題解決につなげていきたいと考えております。
(a) 当社グループ方針
当社グループの「サステナビリティ推進基本方針」は次のとおりです。
| 伊藤忠グループ「サステナビリティ推進基本方針」 伊藤忠の創業の精神である企業理念「三方よし」のもと、グローバルに事業を行う伊藤忠グループは、地球環境や社会課題への対応を経営方針の最重要事項の一つとして捉え、持続可能な社会の実現に貢献 します。本方針は企業行動指針「ひとりの商人、無数の使命」及び企業行動倫理規範に基づいて策定して います。 1.マテリアリティの特定と社会課題の解決に資するビジネスの推進 国際社会の一員として、自社のみならず社会にとっても持続可能な成長につながるマテリアリティを 策定し、事業活動を通じて企業価値向上を目指します。 2.社会との相互信頼づくり 正確で明瞭な情報開示及び開示情報の拡充に努め、ステークホルダーとの双方向の対話を通じて、社会からの期待や要請を受けとめ、それらを実践していくことで信頼される企業を目指します。 3.持続可能なサプライチェーン・事業投資マネジメントの強化 地球環境の保全や気候変動の緩和と適応、汚染防止と資源循環、生物多様性及び生態系の保護、人権と 労働における基本的権利に対し、問題の未然防止及び継続的な配慮に努め、持続可能な事業活動を推進 します。 事業投資先や取扱商品のサプライチェーン上の資源(大気、水、土地、食糧、鉱物、化石燃料、動植物 等)の有効利用、人権の尊重、及び労働安全衛生への配慮に努めます。取引先に対しては当社グループ のサステナビリティに対する考え方への理解と実践を求め、持続可能なバリューチェーン構築を目指し ます。 各国法制度及び国際規範を尊重し、世界各国・地域の文化、伝統、慣習の理解に努め、公正かつ誠実な 企業活動を展開します。 4.サステナビリティ推進に向けた社員への教育・啓発 「サステナビリティを推進するのは社員一人ひとり」であることから、社員に対し重要課題に関する 意識を醸成するための教育・啓発活動を行います。社員一人ひとりが、本方針に基づき各組織のアク ションプランを実行します。 上席執行役員 CAO 西口 知邦 |
(b) マテリアリティごとの戦略
当社は、自社のみならず社会にとっても持続可能な成長につながるマテリアリティについて、全社的な意見を反映した対象候補を「事業影響」「社会影響」の面からマッピングして重要度を判定したのち、外部有識者が参加するサステナビリティアドバイザリーボードで「経営への影響」と「ステークホルダーの意見・期待」の両面から「マテリアリティマトリックス」を作成し、マテリアリティを7項目に特定しました。マテリアリティについては、当社の事業範囲や全社リスク管理(ERM)下における主要リスクのレビュー結果、アドバイザリーボードや株主との面談を通じて寄せられる関心事項とも照らし合わせて、引続き有効であるか毎年見直しており、サステナビリティ委員会で審議、CAOが決定したのち、取締役会に報告しております。
マテリアリティに関する事業を通じた取組として、各事業セグメントや職能組織で事業分野ごとのリスクと機会等を抽出したうえで、短期から中長期的な目標達成に向けたサステナビリティアクションプランを定めております。サステナビリティアクションプランでは、取組むべき課題、対象事業分野、具体的アプローチ、成果指標及び進捗状況を管理しております。毎年成果指標に基づくレビューを8つのカンパニー及び職能組織
ごとに実施し、サステナビリティ委員会に進捗状況を報告します。このようなPDCAサイクルを回し開示する
ことにより、確実なマテリアリティごとの戦略推進を目指しております。
マテリアリティごとのリスクと機会
| マテリアリティ | リスク | 機会 |
| 技術革新による商いの進化 | ・IoT、AI等、新技術の台頭に伴う 既存ビジネスモデルの陳腐化 ・先進国での人手不足や、効率化が 遅れている事業での優秀な人材の 流出 等 | ・新市場の創出や、革新性のある サービスの提供 ・新技術の活用による人的資源や 物流の最適化、働き方改革推進に よる競争力強化 等 |
| 気候変動への取組 (脱炭素社会への寄与) | 移行リスク ・温室効果ガス排出に対する事業 規制等による化石燃料需要の 減少、関連資産の価値低下、炭素 税や再生可能エネルギー使用に よるコスト増加 物理的リスク ・生態系保護に資するためのコスト増加、異常気象(干ばつ、洪水、台風、ハリケーン等)発生増加による事業被害 等 | ・気候変動の緩和に寄与する、再生 可能エネルギー等の事業機会の 増加 ・異常気象に適応できる供給体制 強化等による顧客維持・獲得 等 |
| 働きがいのある職場環境の 整備 | ・団体交渉権や団結権の阻害により 当社従業員の不満が蓄積。 その結果、労働生産性の低下、訴訟リスクの発生 ・成果に応じた評価・報酬を実現 しない場合、優秀な人材の流出に よるビジネスチャンスの逸失 ・過剰労働による健康被害や人権 侵害に伴う健康関連費用の増加、レピュテーションリスクの発生 等 | ・働きがいのある職場環境の整備や スキル向上の機会を提供すること による労働生産性の向上、健康力・モチベーション向上 ・多様な人材が活躍することが できる環境を整えることによる、優秀な人材の確保、環境変化や ビジネスチャンスへの対応力強化 |
| 人権の尊重・配慮 | ・バリューチェーン上の労働者及び 関係者に係る人権問題発生に伴う 事業遅延や継続リスク ・当社が提供する社会インフラ サービスの不備による事業 不安定化・信用力低下 等 | ・地域社会との共生による事業の 安定化や優秀な人材確保 ・サプライチェーン人権への配慮、 労働環境の改善に伴う生産性向上 ・安全かつ安定的な商品供給体制の 構築 等 |
| 健康で豊かな生活への貢献 | ・消費者やサービス利用者の安全や 健康問題発生時の信用力低下 ・政策変更に基づく、市場や社会 保障制度の不安定化による事業 影響 等 | ・食の安全・安心や健康増進の需要 増加 ・個人消費の拡大や次世代インターネットの普及に伴う情報・金融・物流サービスの拡大 等 |
| 安定的な調達・供給 | ・環境問題の発生及び地域社会との 関係悪化に伴う反対運動の発生に よる影響 ・現地エコシステムの変化による 持続可能な調達・供給力の低下 ・地政学や為替変動等に起因する インフレによる調達・供給力の 低下 等 | ・新興国の人口増及び生活水準向上 による資源需要の増加 ・生態系に配慮した持続可能な資源や素材の安定供給による顧客の 信頼獲得や新規事業の創出 等 |
| 確固たるガバナンス体制の 堅持 | ・コーポレート・ガバナンス、内部 統制の機能不全、法令違反に伴う 事業継続リスク、予期せぬ損失の 発生 等 | ・強固なガバナンス体制の確立に よる意思決定の透明性の向上、変化への適切な対応、安定的な 成長基盤の確立 等 |
(c) 具体的アプローチ
当社は、2024年4月3日の取締役会において「The Brand-new Deal ~利は川下にあり~」を経営方針と
定め、企業ブランド価値の向上を目指して、それまでの3ヵ年の中期経営計画から引継ぐ「SDGsへの貢献・
取組強化」に本業を通じて取組んでおります。本取締役会決議を踏まえ、2026年5月のサステナビリティ
委員会で、各マテリアリティに関する具体的施策及び目標に対する進捗状況の審議・レビューを
行うとともに、2026年度のサステナビリティアクションプランを決定し、各事業セグメントにおいてこれらの
施策を継続的に実行しております。詳細は2026年9月発行予定の当社「ESGレポート 2026」サステナビリティアクションプランをご参照ください。
各事業セグメントにおける2025年度の具体的成果の一例は次のとおりです。
| 事業セグメント | 2025年度の具体的成果 |
| 繊維 | ・生成AIを積極的に活用し、業務時間の削減、商品企画の精度向上、接客改善、在庫 最適化等を一段と推進した結果、小売系事業会社7社合計のROAが前年度比1.9% 改善 ・繊維由来の再生ポリエステル「RENU」等、サステナブル素材の普及促進及び繊維 製品を再資源化する仕組みを構築し、横展開を推進 |
| 機械 | ・北米における再生可能エネルギー資産を投資対象とするファンドを設立し、累計 3件406MWhの風力発電等へ投資を実行 ・アンモニア焚き大型バラ積み船のエンジン開発を完了 |
| 金属 | ・デンマークEverfuel A/Sと共同でグリーン水素バリューチェーン構築を推進 ・鉄鋼業界のグリーン化に貢献する低炭素還元鉄サプライチェーン構築を推進 |
| エネルギー・化学品 | ・家庭用蓄電池の販売拡大及び大型蓄電池事業を本格展開(計1.1GWh超) ・航空業界へ持続可能な燃料SAFを供給継続 |
| 食料 | ・持続可能な調達に寄与する認証付き商品(パーム油、コーヒー豆等)の推進及び フードロス削減に向けた規格外バナナの取扱増 ・複数の小売業者に対して業務改善に向けた需要予測・物流効率サービスを提供 |
| 住生活 | ・林産物の取扱において、認証材または高度な管理が確認できる林産物の比率で100%を達成 ・天然ゴム加工事業でトレーサビリティ、サステナビリティが確保された原料を調達 |
| 情報・金融 | ・中古携帯端末における取扱品目を拡大、調達ソース及び流通チャネル拡充 ・抗がん剤治療に伴う脱毛の抑制につながる頭皮冷却システムの導入を拡大 |
| 第8 | ・ファミリーマート約16,400店中約11,000店まで大型サイネージ導入を進め、来店客へ新しい店舗体験を提供、データ連携によるデジタルマーケティングを高度化 ・店長業務サポートを担うAIモデルを約13,000店舗に導入し運営業務を効率化 |
| その他 | ・奄美大島/宇検村で日本初マングローブ由来のブルーカーボン・クレジットを創出 |