有価証券報告書-第126期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営方針
常に時代を先取りし、果敢に新たな事業へと挑戦し続ける創業以来の開拓者精神と積極的な創意工夫を行う姿勢は、当社グループの行動指針となっております。お取引先との信頼関係を深め、事業を創造し、社会に価値ある企業となるため、当社グループの企業理念として掲げる、当社創業者である兼松房治郎による創業主意ならびに「われらの信条」(1967年制定)を経営の基本理念としております。
創業主意 「わが国の福利を増進するの分子を播種栽培す」
「われらの信条」
・伝統的開拓者精神と積極的創意工夫をもって業務にあたり、適正利潤を確保し、企業の発展を図る。
・会社の健全なる繁栄を通じて、企業の社会的責任を果し、従業員の福祉を増進する。
・組織とルールに基づいて行動するとともに、会社を愛する精神と、社内相互の人間理解を基本として、業務を遂行する。
(2) 経営環境および対処すべき課題
① 中期ビジョン「future 135」
当社グループは、創業135周年に向けた6ヵ年中期ビジョン「future 135」を掲げ、安定した収益基盤の事業分野において持続的成長を目指すとともに、強みを有する事業分野への効果的かつ適切な事業投資による規模の拡大や付加価値の獲得を追求しており、連結当期利益250億円を目標としております。
また、収益構造および財務構造の安定性を背景に、配当性向(総還元性向)は25~30%とし、資本の効率性を重視した経営を推進いたします。
(定量目標)
(※)親会社の所有者に帰属する当期利益
(重点施策)
(ⅰ)基盤となる事業における持続的成長と、事業投資による規模拡大、付加価値獲得
基盤となる事業における持続的成長を目指すとともに、健全な財務構造のもと、資本とリスクアセットのバランスを取りつつ成長投資を実行して参ります。強みを有する事業分野において、「規模拡大」型と「付加価値」型の二軸で事業投資を推進し、当連結会計年度においては、主に次のような分野で実行いたしました。
・ 規模拡大を主とする投資としては、ドイツの写真プリンター事業会社への持分法出資、中国大連における飼料原料製造工場の設立、インドネシアの加工食品製造工場の増資、アイルランドの航空機部品事業における中古機体購入、国内のサッシ専門メーカーの買収などを行いました。
・ 付加価値獲得を主とする投資としては、半導体イメージセンサーの後工程事業の譲受、プラントエンジニアリング会社の買収などを行いました。
(ⅱ)技術革新への対応
現行分野の周辺において将来に向けた「イノベーション」型の開発投資を行い、IoTやAIなど先進技術を軸
とした新規事業を推進・拡大いたします。
当連結会計年度においては、日本市場で今後期待されるデータの流通や利活用の拡大に向け、データ取引サービスの開発・販売を行っているフランス企業と戦略的パートナーシップを締結、さらにデータ流通コンサルティングサービスを提供する日系企業との資本業務提携を締結し、国内におけるデータ流通の市場構築を推進いたしました。
(ⅲ)持続的成長を実現するための経営インフラ確立
当連結会計年度においては、主に次のような取組みを推進いたしました。
第一に、経営人材育成の一環として、社内研修制度を進化させた「兼松ユニバーシティ」を開始いたしました。これは事業投資やM&Aの実行および、その後のマネジメントを担っていく人材の育成を目的とした研修制度で、およそ10年でカリキュラム修了となります。
第二に、働き方改革の一環として、勤務環境の選択肢を増やし生産性を向上させる目的でサテライトオフィスの試験運用を行うなどリモートワークの有効性の検証を行いました。また、書類の電子化やセキュリティ強化などを進めて参りました。これらの取組みは新型コロナウイルス感染症拡大防止のための在宅勤務にも活用でき、今後もリモートワークの課題を解決しながら、従業員が働きやすい環境づくりに努め、多様な働き方への理解と実現を目指して参ります。
第三に、当社そして社会の持続的成長のため、従来のCSR推進委員会を発展させたサステナビリティ推進委員会を設置し、2020年4月より開始しております。また、企画部内にもサステナビリティ推進室を設置し、よりSDGsを意識した事業ならびに経営を推進して参ります。
② 翌連結会計年度の経営環境および見通し
中期ビジョン「future 135」の3年目にあたる2021年3月期に関しましては、全世界的に拡大する新型コロナウイルス感染症の影響により、世界経済の大きな落ち込みが予想され、厳しい状況が続くと予想しておりますが、収益7,000億円、営業活動に係る利益270億円、税引前利益260億円、親会社の所有者に帰属する当期利益145億円を見込んでおります。
(※)親会社の所有者に帰属する当期利益
セグメントの業績見通しは、次のとおりであります。
電子・デバイス
新型コロナウイルス感染症の影響による企業活動の停滞などがあり不透明な状況ではあるものの、経済活動再開後の回復を見込み、収益は当連結会計年度比95億円減少の2,450億円、営業活動に係る利益は当連結会計年度比4億円減少の186億円を見込んでおります。
食料
当連結会計年度のペット関連取引や水産飼料取引における減益要因が解消されることから、収益は当連結会計年度比14億円減少の2,500億円、営業活動に係る利益は当連結会計年度比12億円増加の36億円を見込んでおります。新型コロナウイルス感染症の影響により、内食が好調の一方、外食は悪化という需要の大きな変化が起きており、変化を見極めながら、体制を整え安定供給に努めて参ります。
鉄鋼・素材・プラント
工作機械・産業機械事業が、長引く米中貿易摩擦に加え、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、また油井管事業も、原油価格低迷の影響により、苦戦が続くと見ており、収益は当連結会計年度比99億円減少の1,200億円、営業活動に係る利益は当連結会計年度比20億円減少の18億円を見込んでおります。
車両・航空
新型コロナウイルス感染症による全世界的な自動車需要の減退もあり二輪・四輪部品輸出への影響が想定されることから、収益は当連結会計年度比6億円減少の740億円、営業活動に係る利益は当連結会計年度比2億円減少の22億円を見込んでおります。
(業績見通し算定にあたっての前提条件)
・為替レート : 1米ドル=110円
・金利水準 : 横這い
・新型コロナウイルス感染症拡大による影響については、計画策定時において当社が把握している情報を基に、その時点の状況が6月まで継続すると仮定して算出しております。
(注意事項)
上記の見通し等の将来に関する記述は、当社グループが有価証券報告書提出日現在入手している情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいて記載しており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は新型コロナウイルス感染症拡大の収束時期や、内外主要市場の経済環境、為替相場の変動など様々な要因により、変動する可能性があります。重要な変更事象等が発生した場合は、適時開示等にてお知らせいたします。
常に時代を先取りし、果敢に新たな事業へと挑戦し続ける創業以来の開拓者精神と積極的な創意工夫を行う姿勢は、当社グループの行動指針となっております。お取引先との信頼関係を深め、事業を創造し、社会に価値ある企業となるため、当社グループの企業理念として掲げる、当社創業者である兼松房治郎による創業主意ならびに「われらの信条」(1967年制定)を経営の基本理念としております。
創業主意 「わが国の福利を増進するの分子を播種栽培す」
「われらの信条」
・伝統的開拓者精神と積極的創意工夫をもって業務にあたり、適正利潤を確保し、企業の発展を図る。
・会社の健全なる繁栄を通じて、企業の社会的責任を果し、従業員の福祉を増進する。
・組織とルールに基づいて行動するとともに、会社を愛する精神と、社内相互の人間理解を基本として、業務を遂行する。
(2) 経営環境および対処すべき課題
① 中期ビジョン「future 135」
当社グループは、創業135周年に向けた6ヵ年中期ビジョン「future 135」を掲げ、安定した収益基盤の事業分野において持続的成長を目指すとともに、強みを有する事業分野への効果的かつ適切な事業投資による規模の拡大や付加価値の獲得を追求しており、連結当期利益250億円を目標としております。
また、収益構造および財務構造の安定性を背景に、配当性向(総還元性向)は25~30%とし、資本の効率性を重視した経営を推進いたします。
(定量目標)
| (最終年度)2024年3月期 | 2020年3月期実績 | |
| 連結当期利益※ | 250億円 | 144億円 |
| ROE | 13%~15% | 11.2% |
| 配当性向(総還元性向) | 25%~30% | 34.8% |
(※)親会社の所有者に帰属する当期利益
(重点施策)
(ⅰ)基盤となる事業における持続的成長と、事業投資による規模拡大、付加価値獲得
基盤となる事業における持続的成長を目指すとともに、健全な財務構造のもと、資本とリスクアセットのバランスを取りつつ成長投資を実行して参ります。強みを有する事業分野において、「規模拡大」型と「付加価値」型の二軸で事業投資を推進し、当連結会計年度においては、主に次のような分野で実行いたしました。
・ 規模拡大を主とする投資としては、ドイツの写真プリンター事業会社への持分法出資、中国大連における飼料原料製造工場の設立、インドネシアの加工食品製造工場の増資、アイルランドの航空機部品事業における中古機体購入、国内のサッシ専門メーカーの買収などを行いました。
・ 付加価値獲得を主とする投資としては、半導体イメージセンサーの後工程事業の譲受、プラントエンジニアリング会社の買収などを行いました。
(ⅱ)技術革新への対応
現行分野の周辺において将来に向けた「イノベーション」型の開発投資を行い、IoTやAIなど先進技術を軸
とした新規事業を推進・拡大いたします。
当連結会計年度においては、日本市場で今後期待されるデータの流通や利活用の拡大に向け、データ取引サービスの開発・販売を行っているフランス企業と戦略的パートナーシップを締結、さらにデータ流通コンサルティングサービスを提供する日系企業との資本業務提携を締結し、国内におけるデータ流通の市場構築を推進いたしました。
(ⅲ)持続的成長を実現するための経営インフラ確立
当連結会計年度においては、主に次のような取組みを推進いたしました。
第一に、経営人材育成の一環として、社内研修制度を進化させた「兼松ユニバーシティ」を開始いたしました。これは事業投資やM&Aの実行および、その後のマネジメントを担っていく人材の育成を目的とした研修制度で、およそ10年でカリキュラム修了となります。
第二に、働き方改革の一環として、勤務環境の選択肢を増やし生産性を向上させる目的でサテライトオフィスの試験運用を行うなどリモートワークの有効性の検証を行いました。また、書類の電子化やセキュリティ強化などを進めて参りました。これらの取組みは新型コロナウイルス感染症拡大防止のための在宅勤務にも活用でき、今後もリモートワークの課題を解決しながら、従業員が働きやすい環境づくりに努め、多様な働き方への理解と実現を目指して参ります。
第三に、当社そして社会の持続的成長のため、従来のCSR推進委員会を発展させたサステナビリティ推進委員会を設置し、2020年4月より開始しております。また、企画部内にもサステナビリティ推進室を設置し、よりSDGsを意識した事業ならびに経営を推進して参ります。
② 翌連結会計年度の経営環境および見通し
中期ビジョン「future 135」の3年目にあたる2021年3月期に関しましては、全世界的に拡大する新型コロナウイルス感染症の影響により、世界経済の大きな落ち込みが予想され、厳しい状況が続くと予想しておりますが、収益7,000億円、営業活動に係る利益270億円、税引前利益260億円、親会社の所有者に帰属する当期利益145億円を見込んでおります。
| 2020年3月期実績 | 2021年3月期見通し | |
| 連結当期利益※ | 144億円 | 145億円 |
| ROE | 11.2% | 11.1% |
| 配当性向(総還元性向) | 34.8% | 34.6% |
(※)親会社の所有者に帰属する当期利益
セグメントの業績見通しは、次のとおりであります。
電子・デバイス
新型コロナウイルス感染症の影響による企業活動の停滞などがあり不透明な状況ではあるものの、経済活動再開後の回復を見込み、収益は当連結会計年度比95億円減少の2,450億円、営業活動に係る利益は当連結会計年度比4億円減少の186億円を見込んでおります。
食料
当連結会計年度のペット関連取引や水産飼料取引における減益要因が解消されることから、収益は当連結会計年度比14億円減少の2,500億円、営業活動に係る利益は当連結会計年度比12億円増加の36億円を見込んでおります。新型コロナウイルス感染症の影響により、内食が好調の一方、外食は悪化という需要の大きな変化が起きており、変化を見極めながら、体制を整え安定供給に努めて参ります。
鉄鋼・素材・プラント
工作機械・産業機械事業が、長引く米中貿易摩擦に加え、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、また油井管事業も、原油価格低迷の影響により、苦戦が続くと見ており、収益は当連結会計年度比99億円減少の1,200億円、営業活動に係る利益は当連結会計年度比20億円減少の18億円を見込んでおります。
車両・航空
新型コロナウイルス感染症による全世界的な自動車需要の減退もあり二輪・四輪部品輸出への影響が想定されることから、収益は当連結会計年度比6億円減少の740億円、営業活動に係る利益は当連結会計年度比2億円減少の22億円を見込んでおります。
(業績見通し算定にあたっての前提条件)
・為替レート : 1米ドル=110円
・金利水準 : 横這い
・新型コロナウイルス感染症拡大による影響については、計画策定時において当社が把握している情報を基に、その時点の状況が6月まで継続すると仮定して算出しております。
(注意事項)
上記の見通し等の将来に関する記述は、当社グループが有価証券報告書提出日現在入手している情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいて記載しており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は新型コロナウイルス感染症拡大の収束時期や、内外主要市場の経済環境、為替相場の変動など様々な要因により、変動する可能性があります。重要な変更事象等が発生した場合は、適時開示等にてお知らせいたします。