訂正有価証券報告書-第105期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/07/08 14:02
【資料】
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【項目】
156項目
②戦略
・当社グループでは、短期、中期、長期の時間軸に分けて、最長2050年までのシナリオ分析を実施しています。シナリオ分析に際しては、IEA(国際エネルギー機関)が発行するWorld Energy Outlook(WEO)に記載のあるシナリオ等を参照して、移行リスク・機会の分析を行っています。
・移行リスク分析は連結業績予想策定を含む事業計画プロセスにおいて定期的に実施しており、分析結果は事業ポートフォリオ戦略にも反映しています。事業規模と気候変動インパクト(GHG排出量または削減・吸収量)を勘案し、シナリオ分析の対象として、石油・ガス開発事業及びLNG事業、原料炭事業、火力発電事業、鉄鉱石事業、海洋油・ガス田生産設備事業、ガス配給事業、LNG船事業、再生可能エネルギー事業、次世代エネルギー事業、森林資源事業を優先度の高い10事業としてシナリオ分析の対象事業に選定しています。
・シナリオ分析の対象事業の内、特に重要度が高いと判断した石油・ガス開発事業及びLNG事業、原料炭事業、火力発電事業の3事業については、事業環境認識や各種シナリオを踏まえた当社が想定するベースケースを基にした既存事業への2030年3月期、2040年3月期、2050年3月期における当期利益への影響額を分析し3段階で表示しています。
・一方、物理的リスクに関しては、現状のリスク対応の妥当性を検証するために、物理的リスクの影響が高い投資先65社の主要資産所在地をマッピングし、洪水(内水氾濫、外水氾濫、高潮浸水)、厳寒、猛暑、熱帯低気圧、地滑り、山火事、水ストレス(渇水)・干ばつを対象に、2030年及び2050年での2℃及び4℃シナリオ下の物理的リスクの影響を分析しました。
・総合商社である当社は、各産業において、バリューチェーンの上流から下流まで幅広く事業を推進しており、パートナーや顧客と共に、社会の排出量削減に資する取組みを進めています。バリューチェーン全体のGHG排出量を把握することを目的に、2023年3月期を対象に、Scope3排出量を算定しました。
・移行リスク分析結果及び物理的リスク分析結果の詳細、バリューチェーン上のGHG削減取組については以下、当社サステナビリティウェブサイト内「TCFD提言に基づく情報開示」をご参照ください。
0102010_014.png https://www.mitsui.com/jp/ja/sustainability/environment/climate_change/pdf/ja_202312tcfd.pdf
(参考)2023年3月期 GHG Scope3排出量
カテゴリー排出量(百万t-CO2e)
1. 購入した製品・サービス35.3
2. 資本財0.8
3. Scope1、2に含まれない燃料及びエネルギー関連活動1.5
4. 輸送、配送(上流)3.2
5. 事業から出る廃棄物0.0
6. 出張0.1
7. 雇用者の通勤0.0
8. リース資産(上流)対象外
9. 輸送、配送(下流)カテゴリー4に含む
10. 販売した製品の加工32.2
11. 販売した製品の使用83.5
12. 販売した製品の廃棄0.2
13. リース資産(下流)1.2
14. フランチャイズ対象外
15. 投資33.6
合計191.5