有価証券報告書-第147期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/29 15:55
【資料】
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【項目】
145項目

有報資料

(1) 経営の基本方針
当社は、グループ社員全員が共有し、共通の価値観としてすべての活動の基本となる考え方として「KPP GROUP WAY」を定めています。「KPP GROUP WAY」は「経営理念」「グループ企業行動指標」「経営ビジョン」の3層から形成され、当社のミッション、行動指標、経営ビジョンを表しています。

中でも、長期経営ビジョンとしてGIFT+1(ギフトプラスワン)を掲げ、+1(プラスワン)は環境貢献・ESG経営の推進に留まらず、環境関連商品の開発・販売、資源循環型ビジネスの構築・提案、従業員やその家族などのステークホルダーに対する啓蒙活動など、GIFTそれぞれの要素に「環境」を付加した活動を強力に推進するものです。
この経営ビジョンの下、株主、顧客、取引先、社会、世界へ貢献するとともに、経営内容の積極的開示を進め、開かれた会社として成長していく所存であります。
(2) 経営環境及び対処すべき課題
紙パルプ産業の国内市場においては、IT技術の進化によってデジタル社会が出現し、紙の需要がいわゆるグラフィック系(新聞出版や商業印刷用途)からパッケージ系(包装資材用途)へと変化する傾向が強くなってきております。また、海外市場では、新興国を中心に家庭紙、衛生紙市場の拡大でパルプ需要が増大している他、包装資材用途の板紙製造設備が東南アジアを中心に稼働し、その原料である古紙の需要が高まってきております。一方、先進諸国では国内市場と同様にグラフィック系用紙の需要が減速する一方で、パッケージ系用紙の需要は堅調に推移しております。また、海洋プラスチック汚染が世界規模の問題となり、石油由来のプラスチック製品に厳しい目が向けられるようになっているため、持続的な成長という観点からバイオマス由来の紙資源が注目されており、石油由来のプラスチックからバイオマス由来の紙への製品シフトが見られるようになってきております。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大継続による影響についてですが、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大が継続し、また、終息時期見通しが不透明である中、当社主力事業である紙パルプ等卸売事業に対するマイナス要因の拡大が見られます。
国内市場においては、コミックスの販売拡大や巣ごもり需要に伴う学習参考書向けの販売では健闘したものの、外出自粛、イベントの中止等によりチラシ用途を中心とした印刷用紙の需要が減少いたしました。一方、板紙については、飲料、食品向け等の巣籠り需要により、段ボール原紙の需要は堅調に推移したものの、白板紙についてはインバウンド需要の消滅によって、需要が減少いたしました。
海外市場におきましては、欧州では感染再拡大に伴う各国の大規模な都市封鎖等の影響により、消費が急減し、景気は大きく落ち込んだ状況が継続しており、紙の需要も低迷しております。中国では、早期に新型コロナウイルス感染症を抑制したことでいち早く景気が回復し、通期でプラス成長となりましたが、紙・板紙ともに需要は旺盛な状況です。また豪州においては、中国と同様に新型コロナウイルス感染症拡大を早期に抑制し、個人消費が中心となり景気を押し上げておりますが、紙の需要も前年を上回っております。
このような状況下、当社は経営ビジョン「GIFT+1」の達成に向け、総合循環型経営の促進、海外グループ企業とのコラボレーションとシナジー、環境事業の推進・拡大、コーポレート・ガバナンスの充実、新型コロナウイルス感染症の対応継続を課題として取り組んでおります。
① 総合循環型経営の促進
当社の強みである製品販売と古紙回収による循環型事業モデルを経営の柱として、資源循環のリサイクルループの実現・見える化をサポートし、お客様の環境活動に寄与し持続可能な循環型社会の実現に貢献していきます。古紙などの再生資源を供給するマテリアルリサイクルとバイオマス発電所運転支援等によって再生可能エネルギーを供給するサーマルリサイクルの両輪を回していくことによって環境負荷低減に向けた事業の拡大を図っていきます。
② 海外グループ企業とのコラボレーションとシナジー
海外事業の拡大、ポートフォリオ改革は最重要課題として取り組んでいます。一昨年の豪州Spicers Limitedに続き、2020年度はAntalis S.A.S.を完全子会社化いたしました。両社とも、ポストペーパー事業としてパッケージング事業及びビジュアルコミュニケーション事業を推進し、グラフィック用紙事業はEコマースによってビジネスモデルを変革し、利益の最大化を図っています。日本マーケットにおいても、その市場特性に合わせ、これら事業の展開を図りシナジー効果を上げてまいります。また、アジア地域においては、Antalis S.A.S.のアジア事業と既存のアジア地域における紙パルプ等卸売事業を統合し、地域再編によるシナジー効果を上げてまいります。
③ 環境事業の推進・拡大
SDGsの国連決議を背景にプラスチック・フリーの潮流が世界中に広がっており、環境負荷低減の動きが加速しています。このような状況下、当社グループでは脱プラ関連需要への取組みを強化し、社内横断的に立ち上げた「Green Biz Project」を推進し、「紙化」「減プラ」「バイオプラスチック」など多様な観点から、代替の素材や製品の開発、流通に取り組んでおります。この取り組みの中から、新たな環境対応関連商品が生まれ、実績にも繋がっております。
④ コーポレート・ガバナンスの充実
コーポレート・ガバナンスの充実では、ステークホルダーからの負託に応え、その持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するため、コーポレート・ガバナンスを経営の重要課題と考えております。当社グループの経営理念の一つである「循環型社会の実現」に向けた総合循環型事業の推進など、環境(E)、社会(S)、ガバナンス(G)の視点を取り入れた取り組みを進めております。当社グループがESGの重要課題に対し積極的かつ能動的に対応していくことによって、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現してまいります。
⑤ 新型コロナウイルス感染症の対応継続
当社グループは、従業員とその家族の健康、そしてお取引先様の安全・安心を最優先するため対策委員会を設置し、テレワークによる在宅勤務、時差出勤、マスクの着用、消毒液の設置に加えて3密回避などあらゆる角度からの感染拡大防止の施策を、継続しております。また、ニューノーマル時代に適応した勤務体制や営業活動を推進し、新型コロナウイルス感染症拡大防止を前提とした事業活動を展開いたします。

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