有価証券報告書-第162期(2022/04/01-2023/03/31)

【提出】
2023/06/22 10:09
【資料】
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【項目】
155項目
(2)戦略
当社グループでは、経営理念「『愛』『敬』の精神に基づき、人を尊重し、社会の発展に貢献する」を掲げ、信頼を礎とする人間尊重の経営を続けてまいりました。「人、そして社会を大切にしたい」という当社グループの想いは、国際社会が目指す「持続可能な社会の実現」にも貢献するものと考えます。2021年11月、社会の要請に応えサステナビリティの取組をより強化していくため、人間尊重の経営理念を基本としながら環境・社会の課題や国際的な潮流を踏まえて、新たに「サステナビリティ基本方針」と9つの項目から構成される「サステナビリティ行動指針」を策定しました。
また、2022年6月には、地球や社会の様々な課題の解決と持続的な企業価値の向上に向けて、6つのマテリアリティ(優先的に取り組むべき重要課題)を特定しました。当社グループは、気候変動・資源循環・自然資本などの環境に関する課題や、人権・労働などの社会に関する課題について、事業を継続する上でのリスクであると認識しているとともに、新たな成長機会にもなると考えています。そのため、サステナビリティを経営の重要課題の一つとして注力しています。サステナビリティの取組をさらに強化し、持続可能な社会の実現と当社グループの持続的な成長という長期的なゴールに向かい着実に歩を進めるため、マテリアリティを定めました。
■稲畑産業グループのマテリアリティ
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また、当社グループにおける人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針については、以下の通りです。
グローバルな競争が激化するなかで、事業を持続的に発展させるためには多様な価値観が重要であるとの認識に立ち、当社グループでは様々なバックグラウンドを持つ社員が、グローバルで活躍しています。個々の持つ力を存分に発揮するために、人種・宗教・国籍・年齢・性別・性的指向や障がいの有無などを問わず、採用・配置・評価・処遇・登用が公平であるための施策・制度強化に注力しています。社員一人ひとりの個性や能力を尊重し、多様性を受け入れて生かし、一体感を持って働ける組織風土の醸成に努めています。
当社グループにとって、人は最も重要な財産であり、その人材の育成は経営課題の1つであると認識しております。当社の人材育成・能力開発は、「愛」「敬」の精神と「経営理念 Mission」を土台とし、「価値観 IK Values」を共有し、「目指す姿 Vision」を実現できる人材を育てることに他なりません。多様な業務経験と成長機会の提供、役割に応じた研修の実施を通して、専門性を有し、国内外で組織・事業を牽引する人材を育成します。世界中で事業を行う当社グループにとって、国境を問わずグローバルな視野で国際社会と共生し、新しい価値を生み出すことができる「グローバル人材」の育成は重要な課題です。
「価値創造を担う人的資本の育成・強化」を当社グループのマテリアリティとし、新たな働き方改革やダイバーシティ&インクルージョン、従業員エンゲージメント、人材育成・能力開発、労働安全衛生等の推進を掲げ、制度の一層の拡充や教育などの取組の充実を図っております。
また、中期経営計画「NC2023」においても、商社ビジネスが基本である当社グループにとって「人材」が最重要資産であるとの認識に立ち、「人的資本活用に向けた取組の強化」を主要重点施策のひとつに掲げています。
また、当社グループは、気候変動の影響及び対策の必要性を十分認識し、事業を通じて地球環境の保全に努めることを「サステナビリティ基本方針・行動指針」や「稲畑産業コンプライアンス宣言」で表明しています。2022年6月に発表したマテリアリティにおいても「脱炭素社会・循環型社会への貢献」を掲げ、気候変動をはじめとする地球環境問題を経営の重要課題の1つとしています。
気候変動は、当社グループにとってリスクである一方、新たな事業機会をもたらすものでもあると考えており、GHGの排出量削減に努めるとともに、脱炭素社会に貢献する商材やソリューションの提供を進めております。
当社は金融安定理事会(FSB)が設置した気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)が2017年6月に公表した提言に賛同するとともに、気候変動起因による自社事業活動への影響を適切に把握し、その内容を開示しています。
※TCFD:G20の要請を受け、2015年に設立された「気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)」の略称。気候変動が金融市場に重大な影響をもたらすとの認識を背景に、2017年に公表された最終報告書(TCFD提言)では、企業等に気候変動に伴うリスクと機会等の情報開示を求めている。
■TCFD提言が求める開示推奨項目と当社対応のサマリー
要求項目項目の詳細当社対応
ガバナンス気候関連のリスク及び機会に係る組織のガバナンス体制の開示気候変動を含むサステナビリティ課題について、代表取締役社長を委員長とする「サステナビリティ委員会」にて審議・検討しています。
取締役会では、取締役会規程にてサステナビリティ課題への取組状況を担当取締役から取締役会へ報告することが定められております。サステナビリティ委員会で審議・検討された内容も上記プロセスの中で適切に報告・上申がされています。
戦略気候関連のリスク及び機会に係る事業(ビジネス・戦略・財務計画)への影響の開示4℃シナリオについては、異常気象の激甚化による国内外拠点への被害が想定されたが、事業を大きく揺るがすほどのリスクではないと想定されました。また、機会として気温上昇や気象パターンの変化に対する「適応商材」の需要増加が見込まれ、自社のレジリエンス性は保たれるという結論に至りました。
1.5℃シナリオについては、カーボンプライシングの導入や電力価格の高騰による操業コストの増加がリスクとして挙げられましたが、それ以上に低炭素や環境配慮に寄与する技術や商材の将来的な成長による収益機会の獲得が大きく、中期経営計画である「NC2023」の主要重点施策である「将来の成長が見込める市場への多面的な取組と確実な収益化」の取組の1つである、「環境負荷低減商材の拡販」が今後の脱炭素社会における自社の成長に大きく関連する事項であることを再認識しております。
リスク管理気候関連のリスクに対する組織の識別・評価・管理プロセスの開示当社では気候変動リスクに関して、サステナビリティ委員会においてリスク管理を行っています。サステナビリティ委員会にてシナリオ分析を元に定性・定量の両面から抽出・検討されたリスクを審議し、必要に応じて取締役会に報告しています。
取締役会では、サステナビリティ委員会からの報告に加え、リスク管理室や財務経営管理室、コンプライアンス委員会などから報告されるその他リスクを加味し、統合的に重要性の高い全社リスクを監督しています。
指標と目標気候関連のリスク及び機会を評価する際に用いる指標と目標の開示当社グループでは、パリ協定で掲げられた「気温上昇を1.5℃未満に抑える」という世界的な目標達成にコミットすべく、2050年カーボンニュートラルという長期目標を設定しています。(連結グループのScope1,2が対象)2022年3月期からは当社のサプライチェーン全体の排出量を把握するため、Scope3の算定を行っています。今後は算定対象範囲を広げるとともに、長期目標達成に向けた中期目標を検討していきます。

なお、TCFD提言に基づく情報開示の詳細については、コーポレート・ガバナンス報告書(2023年6月22日)をご参照ください。

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