訂正有価証券報告書-第102期(2024/04/01-2025/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッ
シュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績等の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用や所得環境の改善による緩やかな個人消費の回復が見られたことやインバウンド需要の増加等により、緩やかな回復基調となりました。一方で、国際紛争等の長期化や世界的な原材料及びエネルギー価格の高騰、金利・為替相場の変動に加え、物流コストの増加や人件費上昇など、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
このような状況下におきまして、当社グループは、第三次中期経営計画で掲げた経営目標の進捗状況を管理しながら各重点課題に取り組んでおり、通期の連結業績は、売上高は2,845億5千2百万円(前年同期比3.9%増)、営業利益は68億1千7百万円(前年同期比5.2%増)で売上高及び営業利益共に過去最高となり、経常利益は71億9千1百万円(前年同期比1.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、固定資産売却益4億7千8百万円や政策保有株式の売却益8億7千2百万円の特別利益を計上しましたが、60億1千5百万円(前年同期比7.1%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
鉄鋼事業においては、主要取引業界である商用車業界や建産機業界向けの販売が低調であったこと等により、売上高は1,778億9千7百万円(前年同期比2.1%減)、営業利益は33億6千5百万円(前年同期比14.7%減)となりました。
非鉄金属事業においては、地金相場の変動による価格影響等により、売上高は419億5千4百万円(前年同期比6.8%増)となりましたが、主要取引業界である商用車業界向けの部品販売が低調であったこと等により、営業利益は4億4百万円(前年同期比31.3%減)となりました。
電子事業においては、主力のプリント配線基板用積層板の販売に加えて、液晶、半導体向け部材の輸出及び部品の販売が堅調に推移したこと等により、売上高は436億3千3百万円(前年同期比21.7%増)、営業利益は22億3千5百万円(前年同期比36.8%増)となりました。
ライフ営業事業においては、自社提案商品の海外向け販売が堅調に推移したこと等により、売上高は97億4千4百万円(前年同期比19.7%増)、営業利益は4億3千万円(前年同期比77.9%増)となりました。
機械・工具事業においては、国内の拠点網を活用しながら、取引先への販売活動を積極的に推進したこと等により、売上高は68億8千9百万円(前年同期比56.7%増)、営業利益は2億2千7百万円(前年同期は営業損失6千3百万円)となりました。
営業開発事業においては、前期に大型物件があった影響で売上高は44億3千3百万円(前年同期比2.1%減)となりましたが、原価低減に努めながら主力の商材及び工事案件を適宜受注したこと等により、営業利益は1億5千4百万円(前年同期比17.3%増)となりました。
なお、当社は2025年4月21日に公正取引委員会から、下請代金支払遅延等防止法(以下、下請法)に基づく勧告及び指導(以下、本勧告等)を受けました。当社では、取引先様と取り交わした購買基本契約書をもって、取引先様に受入検査を委託していると誤った認識をしておりました。その結果、当社での受入検査の実施、または取引先様への書面での受入検査の委託を実施出来ていない状態で、不具合のある商品を返品していた行為が、下請法第4条第1項第4号「不当な返品の禁止」の規定に違反すると判断されたものです。当社では、対象となった取引先様19社に対して、返品分の下請代金相当額等である14百万円を既にお支払いしております。
また、当社では、取引先様と取り決めをした支払方法に基づいてお支払いをしておりましたが、本来一括決済方式(ファクタリング等)でお支払いをすべきところ、当社の認識が不足していたこと等により、期日現金方式になっているケース、及び物品等を受領した日から起算して60日を超えた支払方法となっているケースが、下請法第4条第1項第2号「下請代金の支払遅延の禁止」の規定に違反すると判断されたものです。当社では、対象となった対象取引先様81社に対して、遅延損害金(遅延利息)に相当する金額である32百万円を既にお支払いしております。
当社は、この度の勧告等を、当社の下請法に関する知識・認識不足、モニタリングの不備等に起因するものと、大変重く受け止めております。今後も役員及び全従業員への周知徹底と啓蒙、継続的な研修の実施、社内のチェック体制の強化、モニタリングの実施等を通じて、再発防止に努め、法令遵守を徹底してまいります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は前連結会計年度に比べ、7億9千6百万円増加し、39億1千2百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、税金等調整前当期純利益が84億2百万円、売上債権の減少額76億9千2百万円、棚卸資産の減少額4億2千9百万円、仕入債務の減少額108億2百万円、減価償却費11億5千1百万円、法人税等の支払額21億9千1百万円等により、21億3千9百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、有形固定資産の取得による支出43億3百万円、投資有価証券の売却による収入12億6千6百万円等により、30億1百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、短期借入金の純増額76億4千5百万円、長期借入金の返済による支出46億4千5百万円、配当金の支払額15億8千3百万円等により、12億9千3百万円の収入となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 鉄鋼事業 | 6,533 | 9.6 |
| ライフ営業事業 | 539 | △1.4 |
| 合計 | 7,073 | 8.7 |
(注)当社の連結子会社(エヌケーテック㈱、日本洋食器㈱、大東鋼業㈱、冨士自動車興業㈱、エヌケーテック新潟㈱)の生産実績であります。また、エヌケーテック㈱は2024年8月に会社分割しエヌケーテック新潟㈱を新設、エヌケーテック㈱については売却しております。
b.受注実績
受注実績と販売実績との差異は僅少なため、受注実績の記載は省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 鉄鋼事業 | 177,897 | △2.1 |
| 非鉄金属事業 | 41,954 | 6.8 |
| 電子事業 | 43,633 | 21.7 |
| ライフ営業事業 | 9,744 | 19.7 |
| 機械・工具事業 | 6,889 | 56.7 |
| 営業開発事業 | 4,433 | △2.1 |
| 合計 | 284,552 | 3.9 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要になります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。特に、売上債権の評価については重要な会計上の見積りが必要となります。
なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載されているとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
当連結会計年度は、2023年度~2025年度の第三次中期経営計画の2年目であり、「3つのSINKA 『進化』Evolution 『深化』Deepening 『新化』New challenge 」を掲げ、多様化する環境に対応しながら、持続的な成長の実現に向けて、安定した収益基盤を強化するという方針で、各重点課題に取り組んでまいりました。国際紛争等の長期化や世界的な原材料及びエネルギー価格の高騰、金利・為替相場の変動に加え、物流コストの増加や人件費上昇など、依然として先行きは不透明な状況が続いておりますが、雇用や所得環境の改善による緩やかな個人消費の回復がみられたことやインバウンド需要の増加等により、連結業績は、売上高は2,845億5千2百万円、営業利益は68億1千7百万円、経常利益は71億9千1百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は60億1千5百万円となりました。
なお、セグメント別の分析等の詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は2,845億5千2百万円(前年同期比3.9%増)となりました。鉄鋼事業及び非鉄金属事業の主要取引業界である商用車業界や国内の建産機業界向けの販売が低調であったものの、電子事業におけるプリント配線基板用積層板や液晶、半導体向け部材等の販売、ライフ営業事業における自社提案商品等の販売が堅調に推移したことによるものであります 。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ15億8千3百万円増加し、159億5千4百万円(前年同期比11.0%増)となりましたが、売上高対販売費及び一般管理費比率は、前期5.3%、当期5.6%と横ばいとなりました。以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ3億3千7百万円増加し、68億1千7百万円となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、前連結会計年度に比べ2億3千3百万円減少し、9億5千4百万円(前年同期は11億8千7百万円)となりました。営業外費用は、前連結会計年度に比べ2億6百万円増加し、5億7千9百万円(前年同期は3億7千3百万円)となりました。以上の結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ1億1百万円減少し、71億9千1百万円(前年同期比1.4%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は、前連結会計年度に比べ2億7千4百万円減少し、13億5千6百万円(前年同期は16億3千1百万円)となりました。特別損失は、前連結会計年度に比べ7千2百万円増加し、1億4千5百万円(前年同期は7千2百万円)となりました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ4億6千2百万円減少し、60億1千5百万円(前年同期比7.1%減)となりました。
財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高につきましては、前連結会計年度末に比べ26億7千1百万円減少し、
1,255億9千6百万円となりました。その要因の主なものは、電子記録債権が42億6千2百万円減少したこと等によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高につきましては、前連結会計年度末に比べ9億4千4百万円増加し、455億4千7百万円となりました。その要因の主なものは、土地が13億1千8百万円増加したこと等によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高につきましては、前連結会計年度末に比べ1億2千9百万円増加し、922億5千7百万円となりました。その要因の主なものは、短期借入金78億9千5百万が増加したこと、買掛金が55億7千2百万円減少したこと等によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高につきましては、前連結会計年度末に比べ51億7百万円減少し、104億3千1百万円となりました。その要因の主なものは、長期借入金45億1千6百万円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高につきましては、前連結会計年度末に比べ32億5千1百万円増加し、684億5千4百万円となりました。その要因の主なものは、株主資本において、利益剰余金が44億5千7百万円増加したこと、その他の包括利益累計額において、その他有価証券評価差額金が13億2千万円減少したこと等によるものであります。
(3)資本の財源及び資金の流動性
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」及び「第3 設備の状況 1 設備投資等の概要」をご参照下さい。