有価証券報告書-第84期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/27 12:57
【資料】
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【項目】
124項目

対処すべき課題

当社グループは、企業価値向上に向け、つぎの基本戦略にもとづき「事業の選択と集中」を進めてまいります。
繊維関連事業:強みである機能性原糸や高次加工糸などの素材を軸としたインナー・レッグ事業において川上
から川下までのバリューチェーンの構築に優先的に経営資源を投入いたします。
工業製品関連事業:化学品、機械装置・資材、ホビー・生活関連品の3分野において独自のケミカル事業を構
築するため、ものづくり機能の強化・取得や成長が見込まれる分野に積極的に経営資源を
投入いたします。
ナノテクノロジー事業:早期の収益化に向け、塗料、燃料電池、複合材料の3分野に絞りこみ、経営資源を投
入いたします。
また、事業基盤の強化と財務体質の改善に向け、つぎの重点施策を実行してまいります。
(1) 海外事業の拡大:「アジアで稼ぐ」をスローガンに中国やASEAN地域での販売拡大を目指すとともに生産拠点の構築を積極的に推進してまいります。中国においてはGSI中国社を中国の本社と位置づけ、管理・統括機能を付与していくことで、迅速な判断のもと事業の拡大を図ってまいります。また、ASEAN地域においてはGSI香港社を、欧米地域においてはGSIアメリカ社をそれぞれの地域の司令塔として、海外拠点の機能強化と連携強化を図り、グローバルベースでのバリューチェーンの構築を目指してまいります。
(2) 収益性の向上:グループ間の機能連携により、オリジナル商材の開発やコストダウンを含む独自機能の提供などの明確な差別化ポイントを構築するとともに、低収益取引からの撤退と新規顧客の開拓を進めて利益率の向上を図ってまいります。また、経費の削減と在庫の適正化にも努めてまいります。
(3) リスクマネジメントの強化:当社グループの利益計画の達成に影響を及ぼすリスク要因を洗い出し、的確な分析と評価の結果を踏まえて対応策に取り組めるよう、グループ全体でリスクマネジメント体制の強化とリスクマインドの向上に努めてまいります。
(4) 人材の充実(育成と確保):教育制度の再構築を中心とした人事制度の整備により、人材の育成を計画的に進めてまいります。特に、海外事業に精通したビジネスリーダーやグローバルリーダーの育成を図ってまいります。同時に、国内外においてキャリア採用などによる即戦力となる人材の確保にも取り組んでまいります。