有価証券報告書-第117期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日)における世界経済は、新型コロナウイルスによる生産活動・消費行動停滞の影響を受けました。各国で導入されていた新型コロナウイルス感染症拡大対策のための移動制限等が緩和されたことに伴い、企業活動や経済活動に持ち直しの動きが見られていましたが、直近では欧米諸国を中心に感染が再拡大していることを受け、一部の国では再度移動制限が導入される等、世界経済は先行き不透明感が急速に高まっております。
わが国経済におきましても、緊急事態宣言の解除を受け、企業活動や経済活動に持ち直しの動きが見られていましたが、足元での新型コロナウイルス感染症再拡大への懸念が高まっており、未だ収束の見通しがつかない事から厳しい状況が続いております。
小売業界・卸売業界の状況につきましては、2020年4月7日に発出された緊急事態宣言解除後、経済活動の再開やGo Toキャンペーンなどの効果もあり、一定の回復をみせましたが、再び感染者が増加したことや賃金減少などが重しとなり、先行きが不透明な状況が続いております。
このような経営環境の中、当社グループでは早期の業績回復と将来に向けた再成長を実現していくため、不採算事業の撤退、EC事業の立ち上げや新規商品の開発と展開、メディアに向けた情報発信の強化、営業強化による新規取引先の拡大、組織再編による体制強化などの取り組みを実施しました。またコスト削減や在庫の適正化、人員の適正化などにより損益分岐点売上高の改善を進めたものの、新型コロナウイルス感染症の拡大により、主要取引先である百貨店や専門店の営業時間短縮や集客の低下、店舗撤退、催事販売会などの中止などが続いたこともあり、大幅な売上減少となりました。
以上の結果、売上高37億79百万円(前年同期比31.9%減)、営業損失は5億36百万円(前年同期は営業損失2億7百万円)、経常損失は5億30百万円(前年同期は経常損失2億6百万円)、また、新型コロナウイルス感染症に関連した助成金収入30百万円を特別利益に計上したものの、感染症関連損失44百万円及び馬里邑事業撤退に伴うブランド事業撤退損失2億24百万円、固定資産の減損損失29百万円等を特別損失に計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失は8億9百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失1億44百万円)と減収減益となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(和装事業)
和装事業は、取引先拡大への営業強化、組織を横断した商品の展開、経費構造の大幅な見直しなどを進めた事で業績の回復は見られたものの、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が続いたことで、主要取引先である百貨店や専門店の営業時間短縮・臨時休業や催事販売会などの中止、成人式やお祭りなどの中止の影響を受け大幅な売上減少となりました。連結子会社(株)吉利においてもECでの販路拡大などを進めましたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が続いたことで、主要取引先の売上減及び店舗縮小などにより売上が大幅に減少しました。この結果、売上高6億95百万円(前年同期比40.9%減)、営業損失は1億81百万円(前年同期は営業損失54百万円)となりました。
(寝装事業)
寝装事業は、ギフト販売部で東北地区における新規得意先の拡大及び調達先の開拓を推進したことにより受注が増加しました。ソフラン販売部に関しては、ECでの販路拡大などを進めましたが、新型コロナウイルスの感染拡大が続いたことにより、量販店・専門店取引において営業時間短縮や顧客の購買チャネルが店頭からネット通販へ移行したことによる集客の低下などの影響を受け、マットレスや寝装品の売上が減少しました。この結果、売上高4億77百万円(前年同期比11.2%減)、営業利益は26百万円(前年同期比9.1%減)となりました。
(洋装事業)
洋装事業は、アパレル販売部においてはBtoB及びBtoC向けのEC展開や新規取引先の拡大など、業績回復に向けた取り組みを強化しましたが、新型コロナウイルスの感染拡大が続き主要取引先である婦人専門店からの受注減、百貨店の催事が縮小や中止となり売上減少となりました。また、九州を拠点とする丸福販売部においてはマスクなどの新商品の展開やEC展開などを進めましたが、新型コロナウイルスの感染拡大が続き主要取引先である百貨店の催事が縮小や中止となり売上減少となりました。馬里邑事業においては継続的に業績不振が続いている為、事業の撤退を判断いたしました。馬里邑バザールの開催や店舗でのセール、ECによる感謝袋の販売により売上が増加し、在庫の消化も計画通り進みました。一方で事業撤退に伴う在庫処分販売により粗利率の大幅な低下が発生したことで営業利益に影響しました。この結果、売上高14億34百万円(前年同期比29.3%減)、営業損失は1億80百万円(前年同期は営業損失26百万円)となりました。
(意匠撚糸事業)
意匠撚糸事業は、新商品の開発や営業強化による新規取引先の拡大、組織再編による体制強化などによる人員の適正化、経費の大幅な削減や在庫の適正化を遂行しましたが、国内においての新型コロナウイルス感染症の拡大により、主要取引先の店舗縮小などもあり大幅な受注の減少となりました。海外事業の堀田上海においては、中国での新型コロナウイルスの感染収束により中国国内向けの取引先からの受注は増加しましたが、日本企業向けの受注が大幅に減少しました。イエリ販売部におけるOEM事業においては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり展示会開催が減少し、リモートでの商談を実施するなど営業強化を進めましたが、主要国内アパレル各社からの大幅な受注減が続き、売上減少となりました。この結果、売上高11億71百万円(前年同期比35.0%減)、営業利益は4百万円(前年同期比95.8%減)となりました。
2021年4月より、組織力の強化及び生産性の向上、組織を横断した商品開発、営業力強化を実現することを目的に組織の大幅な改変を実行いたしました。営業本部の元に「きもの事業部(旧和装事業)」「ライフスタイル事業部(旧寝装事業)」「ファッション事業部(旧洋装事業)」「マテリアル事業部(旧意匠撚糸事業)」と新たに「ジュエリー事業部」の5事業部とし、継続的な成長を目指します。
②財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は38億35百万円となり、前連結会計年度末に比べ10億17百万円減少いたしました。これは主に、現金及び預金1億20百万円、受取手形及び売掛金2億2百万円、商品及び製品6億15百万円が減少したことによるものであります。固定資産は2億5百万円となり、前連結会計年度末に比べ49百万円減少いたしました。これは主に、工具、器具及び備品10百万円、無形固定資産「その他」が28百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は40億40百万円となり、前連結会計年度末に比べ10億66百万円減少いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は7億29百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億55百万円減少いたしました。これは主に、支払手形及び買掛金1億92百万円、電子記録債務41百万円が減少したことによるものであります。固定負債は34百万円となり、前連結会計年度末に比べ10百万円減少いたしました。これは主に、資産除去債務が11百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は7億63百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億65百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は32億76百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億円減少いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失計上による利益剰余金8億9百万円の減少によるものであります。
この結果、自己資本比率は81.1%(前連結会計年度末は79.8%)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、資金という)は、売上債権の減少、たな卸資産の減少等の増加要因はありましたが、税金等調整前当期純損失が8億円(前年同期は税金等調整前当期純損失1億33百万円)であったこと等により、前連結会計年度に比べ1億20百万円減少し22億29百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、減少した資金は、1億24百万円(前年同期は1億5百万円の減少)となりました。
これは主に、売上債権の減少2億68百万円、たな卸資産の減少6億30百万円等の増加要因はありましたが、税金等調整前当期純損失8億円、仕入債務の減少2億34百万円等の支出要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は、1百万円(前年同期は53百万円の増加)となりました。
これは主に、固定資産の取得によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、減少した資金は、0百万円(前年同期は2百万円の減少)となりました。
これは主に、配当金の支払いによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.和装事業、寝装事業及び洋装事業については生産活動を伴わないため記載しておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当社グループは主として見込生産を行っているため、該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度の商品販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財務状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態
当連結会計年度の財務状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
2)経営成績
売上高37億79百万円(前年同期比31.9%減)、営業損失は5億36百万円(前年同期は営業損失2億7百万円)、経常損失は5億30百万円(前年同期は経常損失2億6百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は8億9百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失1億44百万円)となりました。
ゼグメントの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
3)経営に影響を及ぼす要因
当社グループの経営に影響を与える大きな要因とは、市場動向、原材料費動向、消費動向、取引先各社の業績、事故・災害等があります。
(市場動向)
当社グループが関連する市場の多くにおいて、競合各社との熾烈な競争が今後も展開されると予想されることから、当社グループを取り巻く経営環境は依然として厳しい状況で推移するものと認識しております。こうした中で、当社グループは、市場におけるリスクへの対応力を高め、名実ともに存在感のある企業グループとして勝ち残り、持続的な成長をはかるため、既存事業領域での収益改善を進めてまいります。また、新たな事業領域への取り組みにもチャレンジし、事業ポートフォリオを抜本的に見直することにより、規模と利益の増大による財務基盤の強化を図るとともに、企業統治・業務執行体制を高度化してまいります。
(原材料の高騰)
仕入価格の上昇が卸売価格に転嫁することが難しい中で、更なる業務コストの削減を実施することで、収益確保につなげてまいります。
(消費動向)
各取引先の業績に直結するものであり、卸売を主体とする当社グループの業績にも大きな影響を及ぼす可能性があります。ついては各取引先から提供される消費者ニーズを的確に把握して、スピーディに対応することで、積極的に市場開発を図ってまいります。
(取引先各社の業績)
直接のかかわりを持つものではありませんが、当社グループからの積極的な商品提案、セールス活動により、取引先各社の業績向上に寄与してまいります。
(事故・災害)
従業員の意識改革など継続的な管理活動により、経営に重大な影響を与えるような事故・災害の事前抑制に努めてまいります。
(新型コロナウイルス感染症の影響)
各セグメントとも、得意先百貨店や小売店の休業や時間短縮営業により卸売り供給が減少する可能性があります。また、廃業や倒産などにより取引先の件数が減少する可能性があります。これにより売上高が減少する要因があります。
債権については、取引先の業績及び財務状態が悪化、倒産などにより債権の未回収リスクが発生し、貸倒引当金などの計上により業績に影響する要因があります。
たな卸資産については、得意先百貨店や小売店の休業や時間短縮営業により卸売り供給が減少し、たな卸資産等の販売機会が損なわれ評価損を計上し業績に影響を与える要因があります。
財政状態に関しては、手元資金は十分に確保しておりますが、万が一に備え金融機関からの借入枠や手形等の割引枠の確保を行っております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
1)キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
2)資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、当社グループの各卸売事業に関わる仕入費用や各事業についての一般管理費等があります。また設備資金需要としては、情報処理のための有形及び無形固定資産投資等があります。
(財務政策)
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金及び金融機関からの借入枠、また手形等の割引枠を確保しており資金調達が可能となっております。運転資金及び設備資金につきましては、国内、海外子会社のものを含め当社において一元管理しております。
③重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。
(たな卸資産の評価)
棚卸資産につきましては、事業部ごとの商品特性を鑑み、仕入年月からの経過年数を考慮して、収益性の低下による評価を行っております。
(貸倒引当金・返品調整引当金)
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指導等
経営上の目標設定状況について
当社グループは、収益性と安定性を重視し、「売上高営業利益率」「自己資本比率」を重要な指標としています。売上の拡大、粗利改善による利益率の確保及び効率的な運営と資産の有効活用を推進して、指標の向上を図ります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日)における世界経済は、新型コロナウイルスによる生産活動・消費行動停滞の影響を受けました。各国で導入されていた新型コロナウイルス感染症拡大対策のための移動制限等が緩和されたことに伴い、企業活動や経済活動に持ち直しの動きが見られていましたが、直近では欧米諸国を中心に感染が再拡大していることを受け、一部の国では再度移動制限が導入される等、世界経済は先行き不透明感が急速に高まっております。
わが国経済におきましても、緊急事態宣言の解除を受け、企業活動や経済活動に持ち直しの動きが見られていましたが、足元での新型コロナウイルス感染症再拡大への懸念が高まっており、未だ収束の見通しがつかない事から厳しい状況が続いております。
小売業界・卸売業界の状況につきましては、2020年4月7日に発出された緊急事態宣言解除後、経済活動の再開やGo Toキャンペーンなどの効果もあり、一定の回復をみせましたが、再び感染者が増加したことや賃金減少などが重しとなり、先行きが不透明な状況が続いております。
このような経営環境の中、当社グループでは早期の業績回復と将来に向けた再成長を実現していくため、不採算事業の撤退、EC事業の立ち上げや新規商品の開発と展開、メディアに向けた情報発信の強化、営業強化による新規取引先の拡大、組織再編による体制強化などの取り組みを実施しました。またコスト削減や在庫の適正化、人員の適正化などにより損益分岐点売上高の改善を進めたものの、新型コロナウイルス感染症の拡大により、主要取引先である百貨店や専門店の営業時間短縮や集客の低下、店舗撤退、催事販売会などの中止などが続いたこともあり、大幅な売上減少となりました。
以上の結果、売上高37億79百万円(前年同期比31.9%減)、営業損失は5億36百万円(前年同期は営業損失2億7百万円)、経常損失は5億30百万円(前年同期は経常損失2億6百万円)、また、新型コロナウイルス感染症に関連した助成金収入30百万円を特別利益に計上したものの、感染症関連損失44百万円及び馬里邑事業撤退に伴うブランド事業撤退損失2億24百万円、固定資産の減損損失29百万円等を特別損失に計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失は8億9百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失1億44百万円)と減収減益となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(和装事業)
和装事業は、取引先拡大への営業強化、組織を横断した商品の展開、経費構造の大幅な見直しなどを進めた事で業績の回復は見られたものの、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が続いたことで、主要取引先である百貨店や専門店の営業時間短縮・臨時休業や催事販売会などの中止、成人式やお祭りなどの中止の影響を受け大幅な売上減少となりました。連結子会社(株)吉利においてもECでの販路拡大などを進めましたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が続いたことで、主要取引先の売上減及び店舗縮小などにより売上が大幅に減少しました。この結果、売上高6億95百万円(前年同期比40.9%減)、営業損失は1億81百万円(前年同期は営業損失54百万円)となりました。
(寝装事業)
寝装事業は、ギフト販売部で東北地区における新規得意先の拡大及び調達先の開拓を推進したことにより受注が増加しました。ソフラン販売部に関しては、ECでの販路拡大などを進めましたが、新型コロナウイルスの感染拡大が続いたことにより、量販店・専門店取引において営業時間短縮や顧客の購買チャネルが店頭からネット通販へ移行したことによる集客の低下などの影響を受け、マットレスや寝装品の売上が減少しました。この結果、売上高4億77百万円(前年同期比11.2%減)、営業利益は26百万円(前年同期比9.1%減)となりました。
(洋装事業)
洋装事業は、アパレル販売部においてはBtoB及びBtoC向けのEC展開や新規取引先の拡大など、業績回復に向けた取り組みを強化しましたが、新型コロナウイルスの感染拡大が続き主要取引先である婦人専門店からの受注減、百貨店の催事が縮小や中止となり売上減少となりました。また、九州を拠点とする丸福販売部においてはマスクなどの新商品の展開やEC展開などを進めましたが、新型コロナウイルスの感染拡大が続き主要取引先である百貨店の催事が縮小や中止となり売上減少となりました。馬里邑事業においては継続的に業績不振が続いている為、事業の撤退を判断いたしました。馬里邑バザールの開催や店舗でのセール、ECによる感謝袋の販売により売上が増加し、在庫の消化も計画通り進みました。一方で事業撤退に伴う在庫処分販売により粗利率の大幅な低下が発生したことで営業利益に影響しました。この結果、売上高14億34百万円(前年同期比29.3%減)、営業損失は1億80百万円(前年同期は営業損失26百万円)となりました。
(意匠撚糸事業)
意匠撚糸事業は、新商品の開発や営業強化による新規取引先の拡大、組織再編による体制強化などによる人員の適正化、経費の大幅な削減や在庫の適正化を遂行しましたが、国内においての新型コロナウイルス感染症の拡大により、主要取引先の店舗縮小などもあり大幅な受注の減少となりました。海外事業の堀田上海においては、中国での新型コロナウイルスの感染収束により中国国内向けの取引先からの受注は増加しましたが、日本企業向けの受注が大幅に減少しました。イエリ販売部におけるOEM事業においては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり展示会開催が減少し、リモートでの商談を実施するなど営業強化を進めましたが、主要国内アパレル各社からの大幅な受注減が続き、売上減少となりました。この結果、売上高11億71百万円(前年同期比35.0%減)、営業利益は4百万円(前年同期比95.8%減)となりました。
2021年4月より、組織力の強化及び生産性の向上、組織を横断した商品開発、営業力強化を実現することを目的に組織の大幅な改変を実行いたしました。営業本部の元に「きもの事業部(旧和装事業)」「ライフスタイル事業部(旧寝装事業)」「ファッション事業部(旧洋装事業)」「マテリアル事業部(旧意匠撚糸事業)」と新たに「ジュエリー事業部」の5事業部とし、継続的な成長を目指します。
②財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は38億35百万円となり、前連結会計年度末に比べ10億17百万円減少いたしました。これは主に、現金及び預金1億20百万円、受取手形及び売掛金2億2百万円、商品及び製品6億15百万円が減少したことによるものであります。固定資産は2億5百万円となり、前連結会計年度末に比べ49百万円減少いたしました。これは主に、工具、器具及び備品10百万円、無形固定資産「その他」が28百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は40億40百万円となり、前連結会計年度末に比べ10億66百万円減少いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は7億29百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億55百万円減少いたしました。これは主に、支払手形及び買掛金1億92百万円、電子記録債務41百万円が減少したことによるものであります。固定負債は34百万円となり、前連結会計年度末に比べ10百万円減少いたしました。これは主に、資産除去債務が11百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は7億63百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億65百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は32億76百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億円減少いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純損失計上による利益剰余金8億9百万円の減少によるものであります。
この結果、自己資本比率は81.1%(前連結会計年度末は79.8%)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、資金という)は、売上債権の減少、たな卸資産の減少等の増加要因はありましたが、税金等調整前当期純損失が8億円(前年同期は税金等調整前当期純損失1億33百万円)であったこと等により、前連結会計年度に比べ1億20百万円減少し22億29百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、減少した資金は、1億24百万円(前年同期は1億5百万円の減少)となりました。
これは主に、売上債権の減少2億68百万円、たな卸資産の減少6億30百万円等の増加要因はありましたが、税金等調整前当期純損失8億円、仕入債務の減少2億34百万円等の支出要因によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は、1百万円(前年同期は53百万円の増加)となりました。
これは主に、固定資産の取得によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、減少した資金は、0百万円(前年同期は2百万円の減少)となりました。
これは主に、配当金の支払いによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| 意匠撚糸事業 | 501,175 | 58.5 |
| 合計 | 501,175 | 58.5 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.和装事業、寝装事業及び洋装事業については生産活動を伴わないため記載しておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| 和装事業 | 381,622 | 57.1 |
| 寝装事業 | 333,968 | 87.3 |
| 洋装事業 | 876,739 | 66.8 |
| 意匠撚糸事業 | 336,765 | 56.7 |
| 合計 | 1,929,096 | 65.3 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当社グループは主として見込生産を行っているため、該当事項はありません。
d.販売実績
当連結会計年度の商品販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| 和装事業 | 695,617 | 59.1 |
| 寝装事業 | 477,268 | 88.8 |
| 洋装事業 | 1,434,445 | 70.7 |
| 意匠撚糸事業 | 1,171,869 | 65.0 |
| 合計 | 3,779,200 | 68.1 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財務状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態
当連結会計年度の財務状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
2)経営成績
売上高37億79百万円(前年同期比31.9%減)、営業損失は5億36百万円(前年同期は営業損失2億7百万円)、経常損失は5億30百万円(前年同期は経常損失2億6百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は8億9百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失1億44百万円)となりました。
ゼグメントの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。
3)経営に影響を及ぼす要因
当社グループの経営に影響を与える大きな要因とは、市場動向、原材料費動向、消費動向、取引先各社の業績、事故・災害等があります。
(市場動向)
当社グループが関連する市場の多くにおいて、競合各社との熾烈な競争が今後も展開されると予想されることから、当社グループを取り巻く経営環境は依然として厳しい状況で推移するものと認識しております。こうした中で、当社グループは、市場におけるリスクへの対応力を高め、名実ともに存在感のある企業グループとして勝ち残り、持続的な成長をはかるため、既存事業領域での収益改善を進めてまいります。また、新たな事業領域への取り組みにもチャレンジし、事業ポートフォリオを抜本的に見直することにより、規模と利益の増大による財務基盤の強化を図るとともに、企業統治・業務執行体制を高度化してまいります。
(原材料の高騰)
仕入価格の上昇が卸売価格に転嫁することが難しい中で、更なる業務コストの削減を実施することで、収益確保につなげてまいります。
(消費動向)
各取引先の業績に直結するものであり、卸売を主体とする当社グループの業績にも大きな影響を及ぼす可能性があります。ついては各取引先から提供される消費者ニーズを的確に把握して、スピーディに対応することで、積極的に市場開発を図ってまいります。
(取引先各社の業績)
直接のかかわりを持つものではありませんが、当社グループからの積極的な商品提案、セールス活動により、取引先各社の業績向上に寄与してまいります。
(事故・災害)
従業員の意識改革など継続的な管理活動により、経営に重大な影響を与えるような事故・災害の事前抑制に努めてまいります。
(新型コロナウイルス感染症の影響)
各セグメントとも、得意先百貨店や小売店の休業や時間短縮営業により卸売り供給が減少する可能性があります。また、廃業や倒産などにより取引先の件数が減少する可能性があります。これにより売上高が減少する要因があります。
債権については、取引先の業績及び財務状態が悪化、倒産などにより債権の未回収リスクが発生し、貸倒引当金などの計上により業績に影響する要因があります。
たな卸資産については、得意先百貨店や小売店の休業や時間短縮営業により卸売り供給が減少し、たな卸資産等の販売機会が損なわれ評価損を計上し業績に影響を与える要因があります。
財政状態に関しては、手元資金は十分に確保しておりますが、万が一に備え金融機関からの借入枠や手形等の割引枠の確保を行っております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
1)キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
2)資本の財源及び資金の流動性
(資金需要)
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、当社グループの各卸売事業に関わる仕入費用や各事業についての一般管理費等があります。また設備資金需要としては、情報処理のための有形及び無形固定資産投資等があります。
(財務政策)
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金及び金融機関からの借入枠、また手形等の割引枠を確保しており資金調達が可能となっております。運転資金及び設備資金につきましては、国内、海外子会社のものを含め当社において一元管理しております。
③重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。
(たな卸資産の評価)
棚卸資産につきましては、事業部ごとの商品特性を鑑み、仕入年月からの経過年数を考慮して、収益性の低下による評価を行っております。
(貸倒引当金・返品調整引当金)
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指導等
経営上の目標設定状況について
当社グループは、収益性と安定性を重視し、「売上高営業利益率」「自己資本比率」を重要な指標としています。売上の拡大、粗利改善による利益率の確保及び効率的な運営と資産の有効活用を推進して、指標の向上を図ります。