有価証券報告書-第49期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により経済・社会活動は停滞し、景気の悪化は長期化しております。政府の緊急事態宣言の発出や各自治体からの営業時間短縮の要請、外出自粛によるお客様の生活様式の変化などにより、外食産業は依然として厳しい環境にあります。当社グループにおいても一時休業や営業時間の短縮を余儀なくされた店舗もありましたが、生活インフラとしての社会的役割を認識し、お客様と従業員の安全を第一に感染拡大の防止に取り組み営業を継続してまいりました。
当連結会計年度においては、国内モスバーガー事業は巣ごもり消費の需要に合わせた各種施策などにより、売上が堅調に推移いたしました。海外事業は、販売促進キャンペーンに加えて宅配事業を推進いたしました。その他飲食事業は不採算店の整理、人員の再配置による営業強化に取り組みました。また、全社的な業務効率化による販売管理費の圧縮により、収益性の改善に努めました。
これらの結果、当連結会計年度の連結業績は、売上高719億72百万円(前年度比4.3%増)、営業利益14億22百万円(同34.1%増)、経常利益14億27百万円(同15.8%増)となり、最終損益は主に新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う助成金収入12億39百万円、減損損失10億81百万円等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は9億97百万円(前年度比173.1%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
<国内モスバーガー事業>国内モスバーガー事業においては、主として、以下の施策を展開いたしました。
a. 商品施策
当連結会計年度においては、年間のマーケティングテーマを「ユニーク&サプライズ」として、春には定番の「クリームチーズテリヤキ」を販売、5月にはユニークな組み合わせの「モスライスバーガー海老天めんたい味」を販売いたしました。7月には看板商品の「モスバーガー」を3年ぶりにリニューアルし、9月には女性向けにアレンジした「マンハッタンクラムチリ ロースカツ」を販売、CMには山本彩さんを起用いたしました。年末年始にかけては、贅沢なひと時に合う「とびきり赤ワイン&ビネガー 国産燻(いぶ)し豚ロースとチーズ ~北海道産ゴーダチーズ使用~」「とびきりスパイス&デミ 国産燻し豚ロースとチーズ ~北海道産ゴーダチーズ使用~」を続けて販売いたしました。2月には日本人の88%が知らないチーズ料理として「マッケンチーズ&コロッケ」を販売し、いずれの商品も幅広いお客様にご好評を博しました。また、動物性食材を使わず野菜と穀物を主原料に使ったハンバーガー「MOS PLANT-BASED GREEN BURGER <グリーンバーガー>」や銘酒として名高い「獺祭(だっさい)」の甘酒を使用した「まぜるシェイク 獺祭-DASSAI-」はまさにユニーク&サプライズな商品としてSNSで大変な話題となり人気を集めました。また、お子さま向けセットのおもちゃやモスカードのデザインなどに大人にも人気のキャラクターとコラボレーションすることで、ご家族連れのお客様のご利用につながりました。さらに地域活性化・地産地消を応援する取り組みとして、地域の特産品を使った商品を地域限定で販売いたしました。
b. 多様化するニーズへの対応
全国一律、画一的ではなく、商圏や立地、客層、多様化するお客様の利用動機に合わせて柔軟に商品やサービス、店舗形態を変えていく取り組みを推進いたしました。当連結会計年度においては、新たな生活様式に合わせた業態としてテイクアウト専門店を新規出店する一方で、食空間を提供する外食本来の強みを活かした「モスバーガー&カフェ」への業態転換を進めており、28店舗となりました。今後も社会環境の変化に合わせた店舗形態の多様化を推進してまいります。
c. 基盤の強化
コロナ禍の影響により、需要の増加した宅配やネット注文、セルフレジ、キャッシュレス決済などの拡大、推進に取り組みました。お客様の様々な利用動機に合わせて選択肢を広げることで利便性を高めるとともに、店舗の生産性向上にもつながりました。
d. 新たな事業展開
モスブランドを活用した外食以外の事業展開により、収益源の多様化に取り組みました。8月にUHA味覚糖株式会社とバンズ、パティ、トマト、レタス型のグミキャンディを積み上げて遊べる「つむモスグミ」を販売、9月にはオイシックス・ラ・大地株式会社が運営する「Oisix」と共同開発した「時を忘れる魅惑のボロネーゼ/角切りトマトと赤玉ねぎのマリネ」をOisixのサイト上などで販売いたしました。2021年3月に週末のおうち朝ごはんに向けた「バターなんていらないかも、と思わず声に出したくなるほど濃厚な食パン」を販売し、大変好評を博しました。
e. SDGsの推進
当社グループは、2015年に国連サミットにおいて採択された「SDGs(持続可能な開発目標)」の考えに賛同し、事業活動を通じてSDGsに取り組んでおります。SDGsの17の目標に加え、独自の「18番目の目標」として、当社の基本方針にある「心のやすらぎ」「ほのぼのとした暖かさ」を世界の人々に広げていくことを目指しております。具体的な取り組みとして「MOSごと美術館2020」では、都内近郊の福祉施設を対象に、障がいのある方の作品を公募の上114作品選出し、新型コロナウイルス感染症予防の観点から、実店舗での展示ではなく、当社ホームページの特設ページにて公開いたしました。また、一部作品は当社の受付ロビーや来客スペースなどでも展示し、ご来社された方々に楽しんでいただきました。
国内モスバーガー事業の店舗数につきましては、当連結会計年度においては出店18店舗に対し閉店は43店舗で、当期末の店舗数は1,260店舗(前年度末比25店舗減)となりました。
以上の事業活動の結果、国内モスバーガー事業の売上高は主に新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた都心立地の店舗が多い直営店の売上高が減少した一方で、郊外のドライブスルーの店舗が多い加盟店の売上高が堅調に推移したことにより590億98百万円(前年度比7.2%増)となり、営業利益については41億20百万円(同23.4%増)となりました。
<海外事業>海外事業においては、国・地域ごとに施策を展開いたしました。
なお、海外事業に属する関係会社の当連結会計年度は2020年1月から12月であるため、同期間の情報を記載しております。
a. 台湾
当初は新型コロナウイルス感染症による影響はあったものの、キャンペーンによる新商品の販売、他企業やキャラクターとのコラボ企画などに取り組み、売上に寄与いたしました。コロナ禍は収束に向かっておりますが、政府の指示による厳戒態勢によって店内飲食の客数が減っております。宅配需要に対応するため、10月に現地運送企業と協業したデリバリー事業を開始いたしました。今後も引き続き宅配需要の強化を図ってまいります。
b. シンガポール、香港
シンガポールは新型コロナウイルス感染症の影響により、12月においても座席数半減や営業時間短縮を政府から求められており、商業施設やオフィス街の人通りが減っていることからも業績への影響を受けております。店舗数の拡大、特に小型店の出店により、宅配エリアの拡大強化とコロナ禍収束後の回復に備えております。香港は他企業とのコラボ企画が好評を博しました。また、11月には3種の後がけソースを別添した「Waku Waku Burgerセット」が現地で大変話題となり、販売も好調に推移いたしました。
c. インドネシア、オーストラリア、中国、韓国
各国の現地に根差した店舗フォーマットを確立するため、国ごとにマーケットニーズを調査し、様々な施策のテスト・検証・改善に取り組んでおります。
d. タイ、フィリピン、ベトナム
タイは新型コロナウイルス感染症の影響による観光客減少や10月より反政府デモが活発化したことで、業績への影響を受けております。既存店の改装と宅配のプロモーションを中心に取り組み、売上強化を図っております。フィリピンは引き続き活動制限が解除されておりませんが、12月に2号店をオープンいたしました。宅配の推進および日本ブランドを押し出したキャンペーンを引き続き展開しております。ベトナムにおいては、新型コロナウイルス感染症の影響により1号店出店に遅れが生じております。
海外事業の店舗数(2020年12月末日現在)につきましては、台湾286店舗(前年度末(2019年12月末)比11店舗増)、シンガポール47店舗(同6店舗増)、香港33店舗(同4店舗増)、タイ16店舗(同7店舗増)、インドネシア2店舗(同1店舗減)、中国(福建省・江蘇省・上海市・広東省)10店舗(同3店舗減)、オーストラリア5店舗(同1店舗減)、韓国12店舗(同3店舗減)、フィリピン2店舗(同2店舗増)となり、海外全体の当期末の店舗数は413店舗(同22店舗増)となりました。
以上の事業活動の結果、海外事業の売上高は105億75百万円(前年度比2.6%増)、営業利益は66百万円(同66.2%減)となりました。
<その他飲食事業>その他飲食事業は、商業施設内に店内飲食中心の業態で出店している店舗が多く、政府の経済対策により一時的に売上が回復したものの、新型コロナウイルス感染症の再拡大により、当連結会計年度においても、引き続き厳しい状況が続きました。
このような環境のもと、店内飲食需要の回復も遅れていることから、今後の需要回復が見込めない不採算店の整理を進めております。また、あわせて人員の再配置を行うことで収益の改善を図っております。
各業態の当期末の店舗数は、「マザーリーフ」事業合計で14店舗、株式会社ダスキンとのコラボレーションショップ「モスド」事業1店舗、「モスプレミアム」事業2店舗、「ミアクッチーナ」事業3店舗、「カフェ 山と海と太陽」事業1店舗、「あえん」事業5店舗、「シェフズブイ」事業1店舗となり、その他飲食事業の合計で27店舗(前年度末比12店舗減)となりました。
以上の結果、その他飲食事業の売上高は14億95百万円(前年度比46.5%減)、営業損失は9億28百万円(同1億84百万円損失増)となりました。
<その他の事業>連結子会社の株式会社エム・エイチ・エスは、衛生、株式会社モスクレジットは、金融、保険、設備レンタル、株式会社モスシャインは、グループ内業務のアウトソーシングなどにより主に国内モスバーガー事業やその他飲食事業を支援しております。
これらによるその他の事業の売上高は8億3百万円(前年度比4.7%増)、営業利益は2億85百万円(同16.8%増)となりました。
当連結会計年度の財政状態につきましては以下のとおりであります。
a. 資産
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度に比べ4億79百万円増加し、648億27百万円となりました。流動資産は前連結会計年度に比べ44億3百万円増加し、固定資産は39億23百万円減少しております。流動資産が増加した主な理由は、現金及び預金の増加や売上高の増加により売掛金が増加したことによるものであります。固定資産が減少した主な理由は、減損損失の計上により有形固定資産が減少したこと、投資有価証券の売却及び償還による減少によるものであります。
b. 負債
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度に比べ2億41百万円増加し、194億89百万円となりました。この増加の主な理由は、キャッシュレス決済の利用増加に伴う加盟店に対する未払金の増加によるものであります。
c. 純資産
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度に比べ2億38百万円増加し、453億38百万円となりました。自己資本比率は総資産が増加したことにより、前連結会計年度末69.8%から当連結会計年度末は69.6%と0.2%減少しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フロー43億99百万円、投資活動によるキャッシュ・フロー45百万円、財務活動によるキャッシュ・フロー△27億19百万円等により、前連結会計年度末に比べ16億88百万円増加し、137億44百万円(前年度比14.0%増)となりました。
a. 営業活動によるキャッシュ・フロー
主として、税金等調整前当期純利益の増加や助成金の受取額により資金が増加した一方、売上債権の増加やたな卸資産の増加により資金が減少したため、前連結会計年度比12億62百万円減の43億99百万円となりました。
b. 投資活動によるキャッシュ・フロー
主として、定期預金の払戻による収入の減少により資金が減少した一方で、有形固定資産の取得による支出の減少や投資有価証券の売却及び償還による収入の増加により資金が増加したため、前連結会計年度比4億47百万円増の45百万円となりました。
c. 財務活動によるキャッシュ・フロー
主として、短期借入金の増加により資金が増加した一方で、前連結会計年度にあった非支配株主からの払込み収入の減少により資金が減少したため、前連結会計年度比2億54百万円減の△27億19百万円となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績及び受注実績
当社グループのうち一部の連結子会社において生産を行っておりますが、グループ事業全体における重要性が低いため、生産実績及び受注実績については記載しておりません。
b. 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当連結会計年度においてその他飲食事業の仕入実績が著しく減少したのは、新型コロナウイルス感染症の影響により一時休業店舗が相次いだことおよび、売上の回復が遅れていることによるものであります。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注) 1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当連結会計年度においてその他飲食事業の販売実績が著しく減少したのは、新型コロナウイルス感染症の影響により一時休業店舗が相次いだことおよび、売上の回復が遅れていることによるものであります。
(i) 国内モスバーガー事業
(ア)部門別販売実績
(イ)地域別販売実績
(注) 1.( )内数字は、直営店舗数で内数であります。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(ⅱ) 海外事業
(ア)部門別販売実績
(イ)地域別販売実績
(注) 1.( )内数字は、直営店舗数で内数であります。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.連結子会社のみを記載対象としております。
4.上記販売実績のうち、台湾の金額は食品製造販売を行っている連結子会社である魔術食品工業(股)の売上高であり、期末店舗数は記載しておりません。
5.上記販売実績のうち、フィリピンの金額は食材等の販売を行っている連結子会社であるモスサプライ・フィリピン社の売上高であり、期末店舗数は記載しておりません。
6.上記販売実績のうち、その他の金額はロイヤルティ等の収入であります。
(ⅲ) その他飲食事業
(ア)部門別販売実績
(イ)地域別販売実績
(注) 1.( )内数字は、直営店舗数で内数であります。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
店舗売上高
(注) 1.店舗売上高とは当社直営店及びフランチャイズ加盟店の売上高を合算したものであり、連結損益計算書に記載されている売上高とは一致しません。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.上記店舗売上高のうち、海外事業は連結子会社のみを記載対象としております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
また、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりであります。
2020年度の世界経済は新型コロナウイルス感染症の拡大によって大きなダメージを受けました。外食産業も、営業時間の短縮や外出の自粛、消費者の生活様式の変化などによって、厳しい状況で推移しました。当社グループにおいても、多くの店舗で一時休業や営業時間の短縮を余儀なくされるなど、多大な影響を受けました。
このような環境の中でも、当社グループは「食」という重要な生活インフラを支えているという社会的役割を認識し、お客様と店舗メンバーの安全を第一に感染拡大の防止に取り組みながら、営業の継続に努めました。同時に、全社ミッションである「世界で認められる日本のおいしさとおもてなしを確立する」の実現を目指し、「Nothing is impossible」をスローガンとする中期経営計画の目標達成に向け、各種施策に取り組みました。
経営成績の分析
a. 売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ4.3%増収の719億72百万円となりました。主な増収の要因は、国内モスバーガー事業では、新型コロナウイルス感染症への対応策としてテイクアウトやドライブスルー、宅配の取り組みを強化したことなどが奏功し、海外では、台湾やシンガポールを中心にアジア圏での出店を続けたことにあります。このような取り組みの結果、国内モスバーガー事業においては39億79百万円の増収(前年度比7.2%増)、海外事業においては2億70百万円の増収(同2.6%増)、その他飲食事業は12億98百万円の減収(同46.5%減)、その他の事業が36百万円の増収(同4.7%増)となりました。
b. 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は、前連結会計年度の347億54百万円から30億47百万円増加し、378億1百万円となりました。売上原価率は前連結会計年度に比べ2.1%増加しております。売上原価率増加の主な要因は、主に新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた都心立地の店舗が多い直営店の売上高が減少した一方で、郊外のドライブスルーの店舗が多い加盟店の売上高が堅調に推移したことにより売上構成比率が変化したことによるものであります。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度の331億70百万円から4億22百万円減少し327億48百万円となりました。金額の減少の主な要因は、宅配の取り組みを強化したこと等により支払手数料が5億7百万円増加した一方で、出張等の減少で旅費交通費が3億8百万円、店舗の閉店や賃料の減免等により家賃地代が2億29百万円、販売促進費が2億52百万円、水道光熱費が1億55百万円減少したことによるものであります。
c. 営業利益
売上総利益は60百万円減少し、販売費及び一般管理費は4億22百万円減少いたしましたので、営業利益は前連結会計年度の10億60百万円に比べ34.1%増の14億22百万円となりました。売上原価率が2.1%増加し、販売費及び一般管理費率が2.6%減少したことにより、営業利益率は、前連結会計年度と比べ0.5%増加し2.0%となりました。
d. 営業外収益(費用)
営業外収益(費用)の純額は、前連結会計年度の1億71百万円の収益(純額)から1億66百万円減少し、5百万円の収益(純額)となりました。この収益(純額)の減少の主な要因は店舗の閉店に伴う解約違約金の増加によるものであります。
e. 特別利益(損失)
特別利益(損失)の純額は、前連結会計年度の4億58百万円の損失(純額)から4億29百万円損失(純額)が減少し、29百万円の損失(純額)となりました。この損失(純額)の減少の主な要因は、減損損失が前連結会計年度の4億69百万円から6億12百万円増加し10億81百万円となった一方、当連結会計年度に特別利益に計上した助成金収入12億39百万円により特別利益が増加したことによるものであります。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は9億97百万円(前年度比173.1%増)となり、自己資本利益率は前連結会計年度と比べ1.4%増加し2.2%となりました。
セグメントごとの経営成績等の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
財政状態の分析
当連結会計年度の財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、販売費及び一般管理費等であります。投資を目的とした資金需要は、店舗の設備投資、システム開発投資、投資有価証券の取得等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は52億71百万円、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は137億44百万円となっております。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響について、事業運営上必要な資金の流動性は十分に確保しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、この連結財務諸表の作成に当たりまして、当社連結グループ内における債権・債務及び取引は全て相殺しております。
当社グループは特に以下の重要な会計方針が、当社の連結財務諸表の作成における重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと理解しております。
なお、当社グループでは、固定資産の減損会計等の会計上の見積りについて、連結財務諸表作成時において入手可能な情報に基づき実施しております。新型コロナウイルス感染症による当社グループ事業への影響は、事業によってその影響や程度が異なるものの、当該状況による影響は翌連結会計年度も一定程度は残ると仮定し、会計上の見積りを行っております。
ただし、当該見積りに用いた仮定の不確実性は高く、新型コロナウイルス感染症の収束時期及び経済環境への影響が変化した場合には、上記の見積りの結果に影響し、将来の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
a. 固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、主として店舗を基本単位として資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上しております。
回収可能価額の評価の前提条件には、投資期間を通じた将来の収益性の評価や資本コストなどが含まれますが、これらの前提条件は長期的な見積りに基づくため、将来の当該資産グループを取り巻く経営環境の変化による収益性の変動や市況の変動により、回収可能性を著しく低下させる変化が見込まれた場合、減損損失の計上が必要となる場合があります。
b. 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積もっております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積額が減少し繰延税金資産の一部または全部を将来実現できないと判断した場合、その判断を行った期間に繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
c. 貸倒引当金
当社グループは、当社グループの債務者に対する債権回収不能時に発生する損失の見積額について、債務者の財務状況に応じて、一般債権、貸倒懸念債権、破産更生債権等の3区分にて、貸倒引当金を計上しております。一般債権は貸倒実績率法、貸倒懸念債権及び破産更生債権等につきましては財務内容評価法により貸倒引当金を計上しております。債務者の財政状態の悪化により、その支払い能力が低下した場合、または、当社グループにおける加盟店からの債権の回収サイトが延長となった場合に、貸倒引当金の追加引当が必要となる場合があります。
d. 投資損失引当金
当社グループは、関係会社への投資について、投資先の財政状態の実情を勘案し、一定の算定基準による必要額を見積計上しております。将来の投資先の業績不振により、投資先の財政状態が悪化した場合、投資損失引当金の追加引当が必要となる場合があるとともに、現在の投資簿価の回収不能事態が発生した場合には減損処理が必要となる場合があります。
e. 退職給付費用
当社グループは、従業員の退職給付に備えるため、退職給付に係る負債を当連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産の見込み額に基づき計上しております。従業員の退職給付費用には、勤務費用・利息費用・期待運用収益及び前連結会計年度に発生した数理計算上の差異によるものに加えて、確定拠出制度及び確定拠出制度と同様に会計処理する、複数事業主制度への拠出額も含まれております。
このため、退職給付費用は、従業員の勤続年数の変化、数理計算上の差異の費用処理額の増減、長期期待運用収益率の変化による期待運用収益の増減、期末における割引率の水準により大きく変化します。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により経済・社会活動は停滞し、景気の悪化は長期化しております。政府の緊急事態宣言の発出や各自治体からの営業時間短縮の要請、外出自粛によるお客様の生活様式の変化などにより、外食産業は依然として厳しい環境にあります。当社グループにおいても一時休業や営業時間の短縮を余儀なくされた店舗もありましたが、生活インフラとしての社会的役割を認識し、お客様と従業員の安全を第一に感染拡大の防止に取り組み営業を継続してまいりました。
当連結会計年度においては、国内モスバーガー事業は巣ごもり消費の需要に合わせた各種施策などにより、売上が堅調に推移いたしました。海外事業は、販売促進キャンペーンに加えて宅配事業を推進いたしました。その他飲食事業は不採算店の整理、人員の再配置による営業強化に取り組みました。また、全社的な業務効率化による販売管理費の圧縮により、収益性の改善に努めました。
これらの結果、当連結会計年度の連結業績は、売上高719億72百万円(前年度比4.3%増)、営業利益14億22百万円(同34.1%増)、経常利益14億27百万円(同15.8%増)となり、最終損益は主に新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う助成金収入12億39百万円、減損損失10億81百万円等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は9億97百万円(前年度比173.1%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
<国内モスバーガー事業>国内モスバーガー事業においては、主として、以下の施策を展開いたしました。
a. 商品施策
当連結会計年度においては、年間のマーケティングテーマを「ユニーク&サプライズ」として、春には定番の「クリームチーズテリヤキ」を販売、5月にはユニークな組み合わせの「モスライスバーガー海老天めんたい味」を販売いたしました。7月には看板商品の「モスバーガー」を3年ぶりにリニューアルし、9月には女性向けにアレンジした「マンハッタンクラムチリ ロースカツ」を販売、CMには山本彩さんを起用いたしました。年末年始にかけては、贅沢なひと時に合う「とびきり赤ワイン&ビネガー 国産燻(いぶ)し豚ロースとチーズ ~北海道産ゴーダチーズ使用~」「とびきりスパイス&デミ 国産燻し豚ロースとチーズ ~北海道産ゴーダチーズ使用~」を続けて販売いたしました。2月には日本人の88%が知らないチーズ料理として「マッケンチーズ&コロッケ」を販売し、いずれの商品も幅広いお客様にご好評を博しました。また、動物性食材を使わず野菜と穀物を主原料に使ったハンバーガー「MOS PLANT-BASED GREEN BURGER <グリーンバーガー>」や銘酒として名高い「獺祭(だっさい)」の甘酒を使用した「まぜるシェイク 獺祭-DASSAI-」はまさにユニーク&サプライズな商品としてSNSで大変な話題となり人気を集めました。また、お子さま向けセットのおもちゃやモスカードのデザインなどに大人にも人気のキャラクターとコラボレーションすることで、ご家族連れのお客様のご利用につながりました。さらに地域活性化・地産地消を応援する取り組みとして、地域の特産品を使った商品を地域限定で販売いたしました。
b. 多様化するニーズへの対応
全国一律、画一的ではなく、商圏や立地、客層、多様化するお客様の利用動機に合わせて柔軟に商品やサービス、店舗形態を変えていく取り組みを推進いたしました。当連結会計年度においては、新たな生活様式に合わせた業態としてテイクアウト専門店を新規出店する一方で、食空間を提供する外食本来の強みを活かした「モスバーガー&カフェ」への業態転換を進めており、28店舗となりました。今後も社会環境の変化に合わせた店舗形態の多様化を推進してまいります。
c. 基盤の強化
コロナ禍の影響により、需要の増加した宅配やネット注文、セルフレジ、キャッシュレス決済などの拡大、推進に取り組みました。お客様の様々な利用動機に合わせて選択肢を広げることで利便性を高めるとともに、店舗の生産性向上にもつながりました。
d. 新たな事業展開
モスブランドを活用した外食以外の事業展開により、収益源の多様化に取り組みました。8月にUHA味覚糖株式会社とバンズ、パティ、トマト、レタス型のグミキャンディを積み上げて遊べる「つむモスグミ」を販売、9月にはオイシックス・ラ・大地株式会社が運営する「Oisix」と共同開発した「時を忘れる魅惑のボロネーゼ/角切りトマトと赤玉ねぎのマリネ」をOisixのサイト上などで販売いたしました。2021年3月に週末のおうち朝ごはんに向けた「バターなんていらないかも、と思わず声に出したくなるほど濃厚な食パン」を販売し、大変好評を博しました。
e. SDGsの推進
当社グループは、2015年に国連サミットにおいて採択された「SDGs(持続可能な開発目標)」の考えに賛同し、事業活動を通じてSDGsに取り組んでおります。SDGsの17の目標に加え、独自の「18番目の目標」として、当社の基本方針にある「心のやすらぎ」「ほのぼのとした暖かさ」を世界の人々に広げていくことを目指しております。具体的な取り組みとして「MOSごと美術館2020」では、都内近郊の福祉施設を対象に、障がいのある方の作品を公募の上114作品選出し、新型コロナウイルス感染症予防の観点から、実店舗での展示ではなく、当社ホームページの特設ページにて公開いたしました。また、一部作品は当社の受付ロビーや来客スペースなどでも展示し、ご来社された方々に楽しんでいただきました。
国内モスバーガー事業の店舗数につきましては、当連結会計年度においては出店18店舗に対し閉店は43店舗で、当期末の店舗数は1,260店舗(前年度末比25店舗減)となりました。
以上の事業活動の結果、国内モスバーガー事業の売上高は主に新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた都心立地の店舗が多い直営店の売上高が減少した一方で、郊外のドライブスルーの店舗が多い加盟店の売上高が堅調に推移したことにより590億98百万円(前年度比7.2%増)となり、営業利益については41億20百万円(同23.4%増)となりました。
<海外事業>海外事業においては、国・地域ごとに施策を展開いたしました。
なお、海外事業に属する関係会社の当連結会計年度は2020年1月から12月であるため、同期間の情報を記載しております。
a. 台湾
当初は新型コロナウイルス感染症による影響はあったものの、キャンペーンによる新商品の販売、他企業やキャラクターとのコラボ企画などに取り組み、売上に寄与いたしました。コロナ禍は収束に向かっておりますが、政府の指示による厳戒態勢によって店内飲食の客数が減っております。宅配需要に対応するため、10月に現地運送企業と協業したデリバリー事業を開始いたしました。今後も引き続き宅配需要の強化を図ってまいります。
b. シンガポール、香港
シンガポールは新型コロナウイルス感染症の影響により、12月においても座席数半減や営業時間短縮を政府から求められており、商業施設やオフィス街の人通りが減っていることからも業績への影響を受けております。店舗数の拡大、特に小型店の出店により、宅配エリアの拡大強化とコロナ禍収束後の回復に備えております。香港は他企業とのコラボ企画が好評を博しました。また、11月には3種の後がけソースを別添した「Waku Waku Burgerセット」が現地で大変話題となり、販売も好調に推移いたしました。
c. インドネシア、オーストラリア、中国、韓国
各国の現地に根差した店舗フォーマットを確立するため、国ごとにマーケットニーズを調査し、様々な施策のテスト・検証・改善に取り組んでおります。
d. タイ、フィリピン、ベトナム
タイは新型コロナウイルス感染症の影響による観光客減少や10月より反政府デモが活発化したことで、業績への影響を受けております。既存店の改装と宅配のプロモーションを中心に取り組み、売上強化を図っております。フィリピンは引き続き活動制限が解除されておりませんが、12月に2号店をオープンいたしました。宅配の推進および日本ブランドを押し出したキャンペーンを引き続き展開しております。ベトナムにおいては、新型コロナウイルス感染症の影響により1号店出店に遅れが生じております。
海外事業の店舗数(2020年12月末日現在)につきましては、台湾286店舗(前年度末(2019年12月末)比11店舗増)、シンガポール47店舗(同6店舗増)、香港33店舗(同4店舗増)、タイ16店舗(同7店舗増)、インドネシア2店舗(同1店舗減)、中国(福建省・江蘇省・上海市・広東省)10店舗(同3店舗減)、オーストラリア5店舗(同1店舗減)、韓国12店舗(同3店舗減)、フィリピン2店舗(同2店舗増)となり、海外全体の当期末の店舗数は413店舗(同22店舗増)となりました。
以上の事業活動の結果、海外事業の売上高は105億75百万円(前年度比2.6%増)、営業利益は66百万円(同66.2%減)となりました。
<その他飲食事業>その他飲食事業は、商業施設内に店内飲食中心の業態で出店している店舗が多く、政府の経済対策により一時的に売上が回復したものの、新型コロナウイルス感染症の再拡大により、当連結会計年度においても、引き続き厳しい状況が続きました。
このような環境のもと、店内飲食需要の回復も遅れていることから、今後の需要回復が見込めない不採算店の整理を進めております。また、あわせて人員の再配置を行うことで収益の改善を図っております。
各業態の当期末の店舗数は、「マザーリーフ」事業合計で14店舗、株式会社ダスキンとのコラボレーションショップ「モスド」事業1店舗、「モスプレミアム」事業2店舗、「ミアクッチーナ」事業3店舗、「カフェ 山と海と太陽」事業1店舗、「あえん」事業5店舗、「シェフズブイ」事業1店舗となり、その他飲食事業の合計で27店舗(前年度末比12店舗減)となりました。
以上の結果、その他飲食事業の売上高は14億95百万円(前年度比46.5%減)、営業損失は9億28百万円(同1億84百万円損失増)となりました。
<その他の事業>連結子会社の株式会社エム・エイチ・エスは、衛生、株式会社モスクレジットは、金融、保険、設備レンタル、株式会社モスシャインは、グループ内業務のアウトソーシングなどにより主に国内モスバーガー事業やその他飲食事業を支援しております。
これらによるその他の事業の売上高は8億3百万円(前年度比4.7%増)、営業利益は2億85百万円(同16.8%増)となりました。
当連結会計年度の財政状態につきましては以下のとおりであります。
a. 資産
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度に比べ4億79百万円増加し、648億27百万円となりました。流動資産は前連結会計年度に比べ44億3百万円増加し、固定資産は39億23百万円減少しております。流動資産が増加した主な理由は、現金及び預金の増加や売上高の増加により売掛金が増加したことによるものであります。固定資産が減少した主な理由は、減損損失の計上により有形固定資産が減少したこと、投資有価証券の売却及び償還による減少によるものであります。
b. 負債
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度に比べ2億41百万円増加し、194億89百万円となりました。この増加の主な理由は、キャッシュレス決済の利用増加に伴う加盟店に対する未払金の増加によるものであります。
c. 純資産
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度に比べ2億38百万円増加し、453億38百万円となりました。自己資本比率は総資産が増加したことにより、前連結会計年度末69.8%から当連結会計年度末は69.6%と0.2%減少しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フロー43億99百万円、投資活動によるキャッシュ・フロー45百万円、財務活動によるキャッシュ・フロー△27億19百万円等により、前連結会計年度末に比べ16億88百万円増加し、137億44百万円(前年度比14.0%増)となりました。
a. 営業活動によるキャッシュ・フロー
主として、税金等調整前当期純利益の増加や助成金の受取額により資金が増加した一方、売上債権の増加やたな卸資産の増加により資金が減少したため、前連結会計年度比12億62百万円減の43億99百万円となりました。
b. 投資活動によるキャッシュ・フロー
主として、定期預金の払戻による収入の減少により資金が減少した一方で、有形固定資産の取得による支出の減少や投資有価証券の売却及び償還による収入の増加により資金が増加したため、前連結会計年度比4億47百万円増の45百万円となりました。
c. 財務活動によるキャッシュ・フロー
主として、短期借入金の増加により資金が増加した一方で、前連結会計年度にあった非支配株主からの払込み収入の減少により資金が減少したため、前連結会計年度比2億54百万円減の△27億19百万円となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績及び受注実績
当社グループのうち一部の連結子会社において生産を行っておりますが、グループ事業全体における重要性が低いため、生産実績及び受注実績については記載しておりません。
b. 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 国内モスバーガー事業 | 31,075 | 113.0 |
| 海外事業 | 3,218 | 112.9 |
| その他飲食事業 | 482 | 48.1 |
| その他の事業 | 820 | 110.7 |
| 合計 | 35,597 | 110.9 |
(注) 1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当連結会計年度においてその他飲食事業の仕入実績が著しく減少したのは、新型コロナウイルス感染症の影響により一時休業店舗が相次いだことおよび、売上の回復が遅れていることによるものであります。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 国内モスバーガー事業 | 59,098 | 107.2 |
| 海外事業 | 10,575 | 102.6 |
| その他飲食事業 | 1,495 | 53.5 |
| その他の事業 | 803 | 104.7 |
| 合計 | 71,972 | 104.3 |
(注) 1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当連結会計年度においてその他飲食事業の販売実績が著しく減少したのは、新型コロナウイルス感染症の影響により一時休業店舗が相次いだことおよび、売上の回復が遅れていることによるものであります。
(i) 国内モスバーガー事業
(ア)部門別販売実績
| 部門 | 期末店舗数(店) | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| フランチャイジー(加盟店)部門 | 1,021 | 38,761 | 111.8 |
| 直営店部門 | 239 | 17,847 | 96.2 |
| その他の営業収入部門 | - | 2,489 | 131.7 |
| 合計 | 1,260 | 59,098 | 107.2 |
(イ)地域別販売実績
| 地域 | 期末店舗数(店) | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 北海道地域(北海道) | 50(22) | 2,473 | 99.4 |
| 東北地域(青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島) | 80(23) | 3,956 | 115.1 |
| 北陸地域(新潟・富山・石川・福井) | 47(5) | 1,878 | 113.6 |
| 群馬・栃木地域(群馬・栃木) | 48(-) | 2,147 | 117.6 |
| 千葉・茨城地域(千葉・茨城) | 70(16) | 3,298 | 106.4 |
| 埼玉地域(埼玉) | 66(11) | 3,220 | 115.6 |
| 東京地域(東京) | 173(65) | 8,859 | 96.0 |
| 神奈川地域(神奈川) | 80(17) | 3,666 | 106.8 |
| 東海地域(山梨・長野・静岡) | 79(3) | 3,093 | 112.8 |
| 中京地域(岐阜・愛知・三重) | 115(7) | 5,597 | 108.3 |
| 近畿地域(滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山) | 163(57) | 8,466 | 105.1 |
| 中国地域(鳥取・島根・岡山・広島・山口) | 74(5) | 3,240 | 111.0 |
| 四国地域(徳島・香川・愛媛・高知) | 33(-) | 1,441 | 118.8 |
| 九州地域(福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島) | 161(7) | 6,732 | 110.3 |
| 沖縄地域(沖縄) | 21(1) | 1,026 | 105.9 |
| 合計 | 1,260(239) | 59,098 | 107.2 |
(注) 1.( )内数字は、直営店舗数で内数であります。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(ⅱ) 海外事業
(ア)部門別販売実績
| 部門 | 期末店舗数(店) | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| フランチャイジー(加盟店)部門 | - | - | - |
| 直営店部門 | 80 | 6,364 | 102.6 |
| その他の営業収入部門 | - | 4,210 | 102.6 |
| 合計 | 80 | 10,575 | 102.6 |
(イ)地域別販売実績
| 地域 | 期末店舗数(店) | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| シンガポール | 47(47) | 2,895 | 91.1 |
| 台湾 | - | 3,894 | 100.6 |
| 香港 | 33(33) | 3,539 | 119.6 |
| フィリピン | - | 21 | - |
| その他 | - | 223 | 95.7 |
| 合計 | 80(80) | 10,575 | 102.6 |
(注) 1.( )内数字は、直営店舗数で内数であります。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.連結子会社のみを記載対象としております。
4.上記販売実績のうち、台湾の金額は食品製造販売を行っている連結子会社である魔術食品工業(股)の売上高であり、期末店舗数は記載しておりません。
5.上記販売実績のうち、フィリピンの金額は食材等の販売を行っている連結子会社であるモスサプライ・フィリピン社の売上高であり、期末店舗数は記載しておりません。
6.上記販売実績のうち、その他の金額はロイヤルティ等の収入であります。
(ⅲ) その他飲食事業
(ア)部門別販売実績
| 部門 | 期末店舗数(店) | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| フランチャイジー(加盟店)部門 | 1 | 11 | 37.9 |
| 直営店部門 | 26 | 1,465 | 55.9 |
| その他の営業収入部門 | - | 18 | 13.3 |
| 合計 | 27 | 1,495 | 53.5 |
(イ)地域別販売実績
| 地域 | 期末店舗数(店) | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 北海道地域(北海道) | 1(1) | 34 | 35.9 |
| 東北地域(青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島) | -(-) | - | - |
| 北陸地域(新潟・富山・石川・福井) | -(-) | - | - |
| 群馬・栃木地域(群馬・栃木) | 1(1) | 54 | 75.9 |
| 千葉・茨城地域(千葉・茨城) | 3(3) | 115 | 80.4 |
| 埼玉地域(埼玉) | 2(2) | 128 | 71.3 |
| 東京地域(東京) | 7(7) | 480 | 42.2 |
| 神奈川地域(神奈川) | 4(4) | 224 | 67.8 |
| 東海地域(山梨・長野・静岡) | 1(1) | 36 | 240.2 |
| 中京地域(岐阜・愛知・三重) | 1(1) | 68 | 62.6 |
| 近畿地域(滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山) | 4(4) | 199 | 44.4 |
| 中国地域(鳥取・島根・岡山・広島・山口) | 2(2) | 139 | 74.0 |
| 四国地域(徳島・香川・愛媛・高知) | -(-) | - | - |
| 九州地域(福岡・佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島) | 1(-) | 13 | 19.0 |
| 沖縄地域(沖縄) | -(-) | - | - |
| 合計 | 27(26) | 1,495 | 53.5 |
(注) 1.( )内数字は、直営店舗数で内数であります。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
店舗売上高
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 国内モスバーガー事業 | 104,672 | 107.2 |
| 海外事業 | 6,364 | 102.6 |
| その他飲食事業 | 1,512 | 55.6 |
| 合計 | 112,549 | 105.6 |
(注) 1.店舗売上高とは当社直営店及びフランチャイズ加盟店の売上高を合算したものであり、連結損益計算書に記載されている売上高とは一致しません。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
3.上記店舗売上高のうち、海外事業は連結子会社のみを記載対象としております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
また、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりであります。
2020年度の世界経済は新型コロナウイルス感染症の拡大によって大きなダメージを受けました。外食産業も、営業時間の短縮や外出の自粛、消費者の生活様式の変化などによって、厳しい状況で推移しました。当社グループにおいても、多くの店舗で一時休業や営業時間の短縮を余儀なくされるなど、多大な影響を受けました。
このような環境の中でも、当社グループは「食」という重要な生活インフラを支えているという社会的役割を認識し、お客様と店舗メンバーの安全を第一に感染拡大の防止に取り組みながら、営業の継続に努めました。同時に、全社ミッションである「世界で認められる日本のおいしさとおもてなしを確立する」の実現を目指し、「Nothing is impossible」をスローガンとする中期経営計画の目標達成に向け、各種施策に取り組みました。
経営成績の分析
a. 売上高
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ4.3%増収の719億72百万円となりました。主な増収の要因は、国内モスバーガー事業では、新型コロナウイルス感染症への対応策としてテイクアウトやドライブスルー、宅配の取り組みを強化したことなどが奏功し、海外では、台湾やシンガポールを中心にアジア圏での出店を続けたことにあります。このような取り組みの結果、国内モスバーガー事業においては39億79百万円の増収(前年度比7.2%増)、海外事業においては2億70百万円の増収(同2.6%増)、その他飲食事業は12億98百万円の減収(同46.5%減)、その他の事業が36百万円の増収(同4.7%増)となりました。
b. 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は、前連結会計年度の347億54百万円から30億47百万円増加し、378億1百万円となりました。売上原価率は前連結会計年度に比べ2.1%増加しております。売上原価率増加の主な要因は、主に新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた都心立地の店舗が多い直営店の売上高が減少した一方で、郊外のドライブスルーの店舗が多い加盟店の売上高が堅調に推移したことにより売上構成比率が変化したことによるものであります。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度の331億70百万円から4億22百万円減少し327億48百万円となりました。金額の減少の主な要因は、宅配の取り組みを強化したこと等により支払手数料が5億7百万円増加した一方で、出張等の減少で旅費交通費が3億8百万円、店舗の閉店や賃料の減免等により家賃地代が2億29百万円、販売促進費が2億52百万円、水道光熱費が1億55百万円減少したことによるものであります。
c. 営業利益
売上総利益は60百万円減少し、販売費及び一般管理費は4億22百万円減少いたしましたので、営業利益は前連結会計年度の10億60百万円に比べ34.1%増の14億22百万円となりました。売上原価率が2.1%増加し、販売費及び一般管理費率が2.6%減少したことにより、営業利益率は、前連結会計年度と比べ0.5%増加し2.0%となりました。
d. 営業外収益(費用)
営業外収益(費用)の純額は、前連結会計年度の1億71百万円の収益(純額)から1億66百万円減少し、5百万円の収益(純額)となりました。この収益(純額)の減少の主な要因は店舗の閉店に伴う解約違約金の増加によるものであります。
e. 特別利益(損失)
特別利益(損失)の純額は、前連結会計年度の4億58百万円の損失(純額)から4億29百万円損失(純額)が減少し、29百万円の損失(純額)となりました。この損失(純額)の減少の主な要因は、減損損失が前連結会計年度の4億69百万円から6億12百万円増加し10億81百万円となった一方、当連結会計年度に特別利益に計上した助成金収入12億39百万円により特別利益が増加したことによるものであります。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は9億97百万円(前年度比173.1%増)となり、自己資本利益率は前連結会計年度と比べ1.4%増加し2.2%となりました。
セグメントごとの経営成績等の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
財政状態の分析
当連結会計年度の財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、販売費及び一般管理費等であります。投資を目的とした資金需要は、店舗の設備投資、システム開発投資、投資有価証券の取得等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は52億71百万円、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は137億44百万円となっております。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響について、事業運営上必要な資金の流動性は十分に確保しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、この連結財務諸表の作成に当たりまして、当社連結グループ内における債権・債務及び取引は全て相殺しております。
当社グループは特に以下の重要な会計方針が、当社の連結財務諸表の作成における重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと理解しております。
なお、当社グループでは、固定資産の減損会計等の会計上の見積りについて、連結財務諸表作成時において入手可能な情報に基づき実施しております。新型コロナウイルス感染症による当社グループ事業への影響は、事業によってその影響や程度が異なるものの、当該状況による影響は翌連結会計年度も一定程度は残ると仮定し、会計上の見積りを行っております。
ただし、当該見積りに用いた仮定の不確実性は高く、新型コロナウイルス感染症の収束時期及び経済環境への影響が変化した場合には、上記の見積りの結果に影響し、将来の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
a. 固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、主として店舗を基本単位として資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上しております。
回収可能価額の評価の前提条件には、投資期間を通じた将来の収益性の評価や資本コストなどが含まれますが、これらの前提条件は長期的な見積りに基づくため、将来の当該資産グループを取り巻く経営環境の変化による収益性の変動や市況の変動により、回収可能性を著しく低下させる変化が見込まれた場合、減損損失の計上が必要となる場合があります。
b. 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積もっております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積額が減少し繰延税金資産の一部または全部を将来実現できないと判断した場合、その判断を行った期間に繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
c. 貸倒引当金
当社グループは、当社グループの債務者に対する債権回収不能時に発生する損失の見積額について、債務者の財務状況に応じて、一般債権、貸倒懸念債権、破産更生債権等の3区分にて、貸倒引当金を計上しております。一般債権は貸倒実績率法、貸倒懸念債権及び破産更生債権等につきましては財務内容評価法により貸倒引当金を計上しております。債務者の財政状態の悪化により、その支払い能力が低下した場合、または、当社グループにおける加盟店からの債権の回収サイトが延長となった場合に、貸倒引当金の追加引当が必要となる場合があります。
d. 投資損失引当金
当社グループは、関係会社への投資について、投資先の財政状態の実情を勘案し、一定の算定基準による必要額を見積計上しております。将来の投資先の業績不振により、投資先の財政状態が悪化した場合、投資損失引当金の追加引当が必要となる場合があるとともに、現在の投資簿価の回収不能事態が発生した場合には減損処理が必要となる場合があります。
e. 退職給付費用
当社グループは、従業員の退職給付に備えるため、退職給付に係る負債を当連結会計年度末における退職給付債務及び年金資産の見込み額に基づき計上しております。従業員の退職給付費用には、勤務費用・利息費用・期待運用収益及び前連結会計年度に発生した数理計算上の差異によるものに加えて、確定拠出制度及び確定拠出制度と同様に会計処理する、複数事業主制度への拠出額も含まれております。
このため、退職給付費用は、従業員の勤続年数の変化、数理計算上の差異の費用処理額の増減、長期期待運用収益率の変化による期待運用収益の増減、期末における割引率の水準により大きく変化します。