有価証券報告書-第79期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/24 9:27
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における経営環境は、新型コロナウイルス禍から経済活動が正常化に向けて進む中、景気は一部に足踏みがみられたものの緩やかに回復しました。しかしながら、物価高や人手不足に加え、我が国及び欧米各国の金融政策、中国や欧州の経済停滞、米中対立激化やウクライナ・中東情勢を背景とする地政学リスクの高まり等、経済の先行きに関しては極めて不透明な状況が続いております。
当社グループが属する電子計測器、電源機器、環境試験機器等の業界におきましては、人手不足を背景とする自動化・省力化を企図した設備投資や成長分野への研究開発投資が底堅く推移する中、当社の主要ユーザーである自動車業界では、世界的な脱炭素化の流れを受け、EVや燃料電池等の次世代自動車に係る開発やADAS・自動運転の技術開発には引き続き積極的な投資が見込まれております。また、電子・電機業界では、様々な分野で電子化・デジタル化の流れが加速しており、5Gに関連する社会インフラの整備や、IoT等の投資の拡大が引き続き期待されております。しかしながら、世界的な景気減速懸念等を背景に、設備投資の執行にやや慎重な動きがみられ、当社の受注にも一部に影響が生じました。
このような状況下、当社グループは、パーパス「計測技術で社会に貢献」、ビジョン「テクニカル商社への転身」を掲げた企業理念に基づき、中期経営計画の最終年度として、計測機器を主体とするコアビジネスの強化に加え、事業領域の拡大を企図した成長戦略を遂行いたしました。具体的には、次世代自動車市場、ADAS・自動運転市場、IoT市場、次世代通信5G市場を4つの重点市場と捉え、理化学、エンジニアリング、EMC、受託試験、インテグレートという5つの事業を推進すると共に、グローバル展開の強化を図ってまいりました。
この結果、個別では売上高は89,317百万円(前年同期比1.6%増)となり、粗利益率が前年同期比0.5%向上したことから、売上総利益は前年同期比672百万円増加しました。経費面では、人的資本投資や経営基盤強化のためのシステム関連投資等を積極的に行い、またコロナ禍からの営業活動の本格稼働に伴う出張費や広告宣伝費等も増加しましたが、営業利益は3,412百万円(前年同期比261百万円増)となりました。また、円安に伴う為替差益を273百万円計上し(前年同期は248百万円)、経常利益は3,918百万円(前年同期比325百万円増)となりました。
国内子会社では、校正サービスを請負うユウアイ電子株式会社が堅調な業績を確保し、その他の子会社も低水準ながら利益を確保しました。海外子会社では、中国は春以降の景気減速の影響等から受注は弱含みましたが業績は増収増益を確保し、その他地域も全体として増収増益を維持しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は108,539百万円(前年同期比3.6%増)となりました。営業利益は4,431百万円(前年同期比691百万円増)、経常利益は4,809百万円(前年同期比813百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,947百万円(前年同期比42百万円増)となりました。
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,952百万円増加し、66,063百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ250百万円減少し、37,864百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,202百万円増加し、28,198百万円となりました。
セグメントの業績は、セグメント間の内部取引も含めて次のとおりであります。
なお、セグメント利益は営業利益ベースによる金額であります。
(a) 日本
日本では、新型コロナウイルス禍から経済活動が正常化に向けて進む中、景気は一部に足踏みがみられたものの緩やかに回復しました。当社グループが属する電子計測器、電源機器、環境試験機器等の業界におきましては、人手不足を背景とする自動化・省力化を企図した設備投資や成長分野への研究開発投資が底堅く推移する中、当社の主要ユーザーである自動車業界では、世界的な脱炭素化の流れを受け、EVや燃料電池等の次世代自動車に係る開発やADAS・自動運転の技術開発には引き続き積極的な投資が見込まれております。また、電子・電機業界では、様々な分野で電子化・デジタル化の流れが加速しており、5Gに関連する社会インフラの整備や、IoT等の投資の拡大が引き続き期待されております。しかしながら、世界的な景気減速懸念等を背景に、設備投資の執行にやや慎重な動きがみられ、当社の受注にも一部に影響が生じました。
このような状況下、当社グループは、中期経営計画の最終年度として、計測機器を主体とするコアビジネスの強化に加え、事業領域の拡大を企図した成長戦略を遂行いたしました。
その結果、売上高は90,253百万円(前年同期比1.4%増)となり、セグメント利益は5,480百万円(前年同期は4,815百万円)となりました。
(b) 中国
中国では、販売子会社である電計貿易(上海)有限公司等は、春以降の景気減速等の影響から受注は弱含みましたが、業績は増収増益を確保しました。一方、受託試験場を運営する電計科技研発(上海)股份有限公司の業績は苦戦いたしました。
その結果、売上高は16,272百万円(前年同期比9.3%増)となり、セグメント利益は185百万円(前年同期は171百万円)となりました。
(c) その他
その他地域では、インドの販売子会社の業績は苦戦しましたが、タイ・韓国・台湾・アメリカ等の販売子会社の業績は底堅く推移しました。
その結果、売上高は7,484百万円(前年同期比23.8%増)となり、セグメント利益は632百万円(前年同期は330百万円)となりました。
(参考)
海外売上高
前連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)
中国その他
Ⅰ 海外売上高(千円)15,467,1846,692,69822,159,882
Ⅱ 連結売上高(千円)--104,778,430
Ⅲ 連結売上高に占める海外売上高の割合(%)14.76.421.1

(注) 1 海外売上高における国又は地域は、販売先(市場)を基準としているため、当社及び連結子会社の日本以外の国又は地域における売上高であります。
2 「その他」の区分に属する主な国又は地域
その他・・・タイ、シンガポール、ベトナム、マレーシア、韓国、台湾、インドネシア、フィリピン、
インド、アメリカ
当連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
中国その他
Ⅰ 海外売上高(千円)16,687,4647,783,24624,470,711
Ⅱ 連結売上高(千円)--108,539,433
Ⅲ 連結売上高に占める海外売上高の割合(%)15.47.122.5

(注) 1 海外売上高における国又は地域は、販売先(市場)を基準としているため、当社及び連結子会社の日本以外の国又は地域における売上高であります。
2 「その他」の区分に属する主な国又は地域
その他・・・タイ、シンガポール、ベトナム、マレーシア、韓国、台湾、インドネシア、フィリピン、
インド、アメリカ、ドイツ
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて506百万円減少し、7,611百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは3,604百万円の収入(前年同期は96百万円の支出)となりました。これは主として、売上債権の増加額696百万円、棚卸資産の増加額829百万円を、税金等調整前当期純利益4,867百万円が上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは764百万円の支出(前年同期は1,240百万円の支出)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出357百万円、出資金の払込による支出266百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは3,542百万円の支出(前年同期は1,450百万円の収入)となりました。これは主として、短期借入金の減少額1,650百万円、長期借入金の返済による支出1,509百万円等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a) 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比(%)
日本79,542,3541.8
中国14,026,1872.7
その他5,790,00022.8
合計99,358,5422.9

(注) 金額は、仕入価格によっており、セグメント間の取引については消去前の数値によっております。
(b) 受注実績
当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。
受注高(千円)前年同期比
(%)
受注残高(千円)前年同期比
(%)
合計103,511,422△10.930,613,217△14.1

(注) 金額は、販売価格によっております。
(c) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
日本85,206,8371.1
中国16,118,40110.9
その他7,214,19421.7
合計108,539,4333.6

(注) 金額は、販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a) 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて1,952百万円増加し、66,063百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて1,511百万円増加し、56,652百万円となりました。現金及び預金が524百万円減少いたしましたが、受取手形及び売掛金が1,051百万円、商品及び製品が783百万円増加したこと等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて440百万円増加し、9,410百万円となりました。投資有価証券の増加等により投資その他の資産が合計で524百万円増加したこと等によるものであります。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて1,430百万円増加し、36,016百万円となりました。支払手形及び買掛金が781百万円、未払法人税等が295百万円増加したこと等によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて1,680百万円減少し、1,847百万円となりました。繰延税金負債が400百万円増加いたしましたが、長期借入金が2,113百万円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べて2,202百万円増加し、28,198百万円となりました。利益剰余金が配当金の支払により925百万円減少いたしましたが、親会社株主に帰属する当期純利益を2,947百万円計上したことにより2,022百万円増加したこと等によるものであります。
(b) 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は108,539百万円となり、前連結会計年度に比べ3,761百万円増加(前連結会計年度比3.6%増)となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、売上高の増加や粗利率の増加の効果もあり、15,465百万円となりました。前連結会計年度に比べ1,672百万円増加(前連結会計年度比12.1%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は11,033百万円となり、前連結会計年度に比べて981百万円増加(前連結会計年度比9.8%増)となりました。
この結果、営業利益は4,431百万円(前連結会計年度比18.5%増)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、491百万円(前連結会計年度は、367百万円)となりました。主な要因は、為替差益等によるものであります。営業外費用は、112百万円(前連結会計年度は、111百万円)となりました。主な要因は、支払利息等によるものであります。
この結果、経常利益は4,809百万円(前連結会計年度比20.4%増)となりました。
(特別利益、特別損失、税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は、68百万円(前連結会計年度は、98百万円)となりました。主な要因は、固定資産売却益等によるものであります。特別損失は、11百万円(前連結会計年度は、71百万円)となりました。この要因は、固定資産除却損によるものであります。
この結果、税金等調整前当期純利益は、4,867百万円(前連結会計年度比21.0%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
以上の結果、当連結会計年度における税金等調整前当期純利益から法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額を差引いた当期純利益は、2,936百万円(前連結会計年度比2.3%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、2,947百万円(前連結会計年度比1.5%増)となりました。
(c) キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(d) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要は、営業費用である債権及び債務に対するものが主なものとなっており、これらの資金需要については、自己資金、金融機関からの借入金により資金を調達しております。
資金の流動性については、現金及び現金同等物に加え、取引銀行との間で当座貸越契約を締結しており、事業活動のために必要な資金の確保と流動性を維持しております。
(e) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標の達成状況
当社は、株価やPBR(株価純資産倍率)を意識した経営の実践を通じて中長期的な企業価値の向上を目指しており、PBRの改善や資本効率経営の実現を踏まえ、ROE(自己資本当期純利益率)を経営上の重要指標と位置付けております。中期経営計画においてもROE10%以上を目標に掲げて、収益性の向上、資本の効率化、適切な株主還元等により、その向上に取り組んでまいりました。
自己資本利益率を向上させる手段としては、①売上総利益率の向上、②総資産回転率の向上、③財務レバレッジの向上が考えられます。
① 売上総利益率の向上
当事業年度の個別の粗利益率は11.86%となり、前期実績11.34%から0.52%ポイント改善いたしました。粗利率の高い製品の売上に注力したほか、システム提案も引き続き強化し、付加価値を高めてまいりました。なお、連結の当期純利益率は、税効果会計の適用により法人税等調整額393百万円を計上したため、前期比では小幅な低下であります。
② 総資産回転率の向上
当連結会計年度では、成長市場への積極的な取り組み等を進めてきた結果、売上高は108,539百万円、前年同期比3.6%の増加となりました。総資産も増加しましたが、総資産回転率は小幅ながら向上いたしました。
③ 財務レバレッジ(自己資本比率の逆数)の向上
財務レバレッジを向上させるための手段としては、負債を増加させることや株主への配当を増加させることが考えられます。
当連結会計年度では、配当は、中間35円、期末45円、年間配当80円、前期比5円の増配をいたし、引き続き積極的に株主還元を実施しております。また、金利の上昇が見込まれる中、有利子負債を削減し総資産の増加を抑えました。
以上のような具体的な施策を実施したことにより、当連結会計年度のROEは11.2%と、10%以上とする目標を上回る結果となりました。今後も、ROE10%以上の安定的、持続的な確保を目指してまいります。

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