有価証券報告書-第71期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/25 13:51
【資料】
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【項目】
148項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社グループは、「限りある地球資源を有効活用し、業を通じて社会に貢献する」を企業理念の根本に据え、限りある資源である貴金属をリサイクルして有効活用を図る「貴金属事業」と、きれいな環境を次世代に引き継ぐ「環境事業」、並びに、地球の豊かな恵みである食資源を安定的に供給する「食品事業」の3事業を柱として事業展開を図っております。
当社グループは、「顧客重視」「株主重視」を経営の基本方針としております。顧客ニーズを的確に把握し、顧客との共存共栄を目指すところに、当社の発展の道がみえてくると考えております。資源リサイクル事業を通じた資源確保への寄与、貴金属加工販売を通じた先端産業発展への寄与、環境事業を通じた環境保全への寄与、食品事業を通じた食生活・食文化への貢献を目指し、不断の営業努力によって、業容の拡大と適正利潤の獲得に努めてまいります。
(2)経営環境及び中長期的な会社の経営戦略
① 経営環境
当連結会計年度における経済環境は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が現れる以前では、日本経済は、雇用情勢及び所得環境の改善など全体的には緩やかな回復基調で推移しましたが、長引く米中の通商問題等により輸出や生産において弱さが見られる状況となりました。海外経済は、通商問題の動向や中国経済の減速などアジア及びヨーロッパにおいて景気に弱含みの状況が見られたものの、堅調なアメリカ経済にも支えられ全体的には緩やかな回復基調となりました。一方、今年に入り国内外における新型コロナウイルス感染症拡大の影響により動向は一変し、経済活動の停滞により世界経済は急速に悪化しており、先行きについても、金融資本市場の変動等の影響や通商問題の動向などの引き続きの課題に加え、新型コロナウイルス感染症の影響から更に下振れリスクが増大しており、より一層不透明な状況が続くものと思われます。
当社グループの貴金属関連事業の主力顧客であるエレクトロニクス業界は、米中貿易摩擦の影響などにより厳しい環境ではありましたが、電子部品・デバイス分野の生産状況には回復の兆しが見られる状況となりました。今年に入り国内外における新型コロナウイルス感染症拡大の影響により今後の状況は不透明でありますが、中長期的には、DX(デジタルトランスフォーメーション)への取り組みが急速に進み、IoT並びに次世代通信技術である5Gの普及拡大、車載関連の更なる成長など、市場の拡大成長が期待されます。
当社グループの食品関連事業の主力顧客である食品製造業界は、依然として国内の個人消費に力強さを欠く中で、今年に入り国内外における新型コロナウイルス感染症拡大に伴う自粛の影響から、食品の消費には個々に浮き沈みも見られましたが、加工食品需要の高まりから生産活動は総じて堅調に推移しました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響から需要動向に変化が見られるなど今後の状況は不透明でありますが、中長期的には、高齢化や女性の社会進出の増大などにより、加工食品の需要拡大は更に高まるものと予想され、また、新興国等の人口増加に伴う海外の需要拡大が期待されます。
② 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、当連結会計年度(2020年3月期)を開始年度とした中期経営計画(2019-2021年度)において、「社会変化に適応し、進化し続ける〝強い″会社へ!」を当社グループの目指す姿に掲げ、貴金属関連事業及び食品関連事業の両事業を成長の牽引役とし、製商品の拡充、技術開発、国内外の拠点整備及び機能拡充等の事業拡大に必要な成長投資を積極的に行うことを方針としております。また、貴金属関連事業においては「東アジアで資源循環を創造するリーディングカンパニー」、食品関連事業においては「お客様の商品開発のベストパートナー」を各セグメントのビジョンとし、以下に記載の経営戦略を掲げ、収益拡大を目指し取り組んでおります。
(セグメント別の経営戦略)
貴金属関連事業食品関連事業
・基幹事業の基盤強化・基幹事業の基盤強化
・資源循環ビジネスを始めとする顧客価値提供強化と営業体制整備・強い商品作りの為の、開発/品質保証/生産管理支援機能強化
・自動車関連市場/化学関連市場/海外市場の拡大・顧客ニーズに応じた商品ラインナップ拡充
・E-スクラップ、高機能電子材料、LiBリサイクル等の事業領域拡大・国内に加え、グローバル展開を加速
(国内外拠点展開)

また、会社を支える経営基盤の強化として、①ITを活用した管理機能強化と自動化・省力化を推進し生産性を向上、②成長を牽引する経営人材の創出、③適材適所で多様な人材が活躍できる働きがいと働きやすい職場環境づくり、④ガバナンス強化と多岐にわたるリスク管理の徹底を掲げ、事業拡大とともに事業を通じて社会に貢献することで持続的な企業価値の向上を目指しております。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、中期経営計画(2019-2021年度)において掲げた方針のもと経営戦略に取り組み企業価値の向上を目指した結果、連結売上高210,976百万円、連結営業利益6,241百万円、連結営業利益率3.0%、連結自己資本利益率(ROE)6.8%となり、中期経営計画(2019-2021年度)の最終年度である2022年3月期に掲げた数値目標を概ね達成することができました。
しかしながら、貴金属関連事業では、販売価格の上昇などから収益は拡大したものの、主要顧客である半導体・電子デバイス分野の生産状況に回復の兆しが見られた中で貴金属リサイクルの取扱量が伸び悩むなど、基幹事業の基盤強化や事業領域の拡大には課題を残す結果となりました。また、食品関連事業では、顧客ニーズに応じた商品ラインナップの拡充や、強い商品作りの為の開発/品質保証/生産管理支援機能の強化を進め販売数量は拡大したものの、物流コストの上昇などから収益性が低下するなど、基幹事業の基盤強化には課題を残す結果となりました。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響も加わり、経済の先行きはより一層不透明な状況が続く中で、貴金属関連事業及び食品関連事業ともに、顧客ニーズに対応した高い付加価値を提供し続けることで競争優位性を高め、事業拡大並びに事業を通じた社会貢献により持続的な成長サイクルを回し、企業価値の向上を目指してまいります。
また、収益基盤の強化によって創出した資金は、資本政策の基本方針である「成長性を捉えた事業機会への最適資源配分」・「財務健全性の確保」・「株主還元」のバランスを考慮することを前提に、将来に向けた成長投資へ優先的に振り向けるとともに、安定且つ持続的な配当の実施などを通じ、更なる株主還元の充実を検討してまいります。
セグメント別の対処すべき課題は、以下のとおりであります。
① 貴金属関連事業
貴金属関連事業においては、「東アジアで資源循環を創造するリーディングカンパニー」をビジョンに掲げ、経営戦略である「基幹事業の基盤強化」・「資源循環ビジネスを始めとする顧客価値提案強化と営業体制整備」・「自動車関連市場/化学関連市場/海外市場の拡大」・「E-スクラップ、高機能電子材料、LiBリサイクル等の事業領域の拡大」に取り組み、貴金属事業では、電子部材、化成品等の販売や貴金属リサイクル原料回収の拡大を図ってまいります。その中で、省金化等の事業環境の変化にも対応し、貴金属回収技術の向上を進めるとともに、エレクトロニクス等の顧客ニーズに応えた化成品の開発や、自動化・省力化による効率改善などの研究開発にも積極的に取り組み、事業の差別化による拡大を進めてまいります。また、環境事業においては、当社グループが所有する廃酸・廃アルカリ処理設備や全国の許認可網及び物流ネットワークを活用しつつ、顧客ニーズに対応してサービスを拡大し付加価値の向上に努め、産業廃棄物処理受託の拡大を図ってまいります。
② 食品関連事業
食品関連事業においては、「お客様の商品開発のベストパートナー」をビジョンに掲げ、経営戦略である「基幹事業の基盤強化」・「強い商品作りの為の開発/品質保証/生産管理支援機能強化」・「顧客ニーズに応じた商品ラインナップ拡充」・「国内に加え、グローバル展開を加速」に取り組み、当社グループがこれまでに培った品質保証に関するノウハウを活かし、安全・安心且つ高品質で安定的な食品原料の供給によって差別化を図り、変化する顧客ニーズを的確に捉えて事業の拡大を目指してまいります。この中で、為替変動などのリスクにも適切に対処するとともに、収益性の改善にも努めてまいります。また、各海外拠点を活用し、良質な供給ソースの確保とともに、新規顧客の開拓を進めてまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中期経営計画(2019-2021年度)において、計画の最終年度となる2021年度(2022年3月期)の業績目標を連結売上高2,200億円、連結営業利益55億円、連結営業利益率2.5%、連結自己資本利益率(ROE)6.0%としております。

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