有価証券報告書-第38期(平成31年1月1日-令和1年12月31日)

【提出】
2020/03/30 13:37
【資料】
PDFをみる
【項目】
138項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」とぃう)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦の影響による中国経済減速などに伴い輸出及び生産の下振れを受け景況感は悪化しました。一方で、人手不足などを背景に雇用・所得環境の改善が継続することで個人消費は回復を持続しており、また働き方改革推進などを背景に合理化・省力化に関する投資などの設備投資も堅調に推移しました。
当社グループが属するエレクトロニクス業界においては、中国市場向けの半導体製造装置や産業ロボットなどの産業機器などは低調に推移しました。また、世界半導体市場統計(WSTS)の2019年秋季半導体市場予測(2019年12月3日公表)によると、2019年の世界半導体市場は前年比△12.8%のマイナス成長、日本の半導体市場も△12.7%のマイナス成長と予想されています。
このような事業環境のなか、当社グループは基軸となる半導体事業で安定的な収益を上げるべく取り組む一方で、収益性の高いデザインサービス事業を成長させること、そして当社グループが培ってきた技術サポート力や設計開発力などをベースにした新規事業の立ち上げや、社会課題に対して解決につながる新規事業の立ち上げなどに取り組んでまいりました。
(半導体事業での取り組み)
当社グループは基軸事業である半導体事業においては、ファクトリーオートメーションや医療機器、通信インフラ、5G関連の計測機器、データセンター、IoT市場、AI活用分野向けなどにFPGA(※1)やメモリ、特定用途IC、アナログICなどの半導体製品を提案してまいりました。また、今後の社会の基盤技術となっていくAIに関しては、当社が培ってきたハードウェアに関する技術や知見をベースに多くのAI関連企業との協業を進めており、ソリューションの開発・開拓を行い、お客様への提案を推進してまいりました。
(デザインサービス事業での取り組み)
当社グループの収益性向上のため重要事業と位置づけるデザインサービス事業においては、産業機器、医療機器、公共インフラ、航空/宇宙向けなどに設計受託及びODM(※2)を提供してまいりました。また、今後も継続的に成長が期待できる自動車分野に向けては、当社グループがお客様の設計開発支援や受託開発などで培ってきた知見をベースに、パートナー企業と連携して自動車などを設計する際に用いられるモデルベース開発に関する設計受託の事業化に着手いたしました。そのなかで、自動運転やEVの開発に活用できる自社製品の開発も行い、お客様の製品開発を支援する提案を実施しています。
(ソリューション事業での取り組み)
半導体販売やデザインサービスで培ったシステム提案力・技術サポート力をベースとし、最終製品レベルでソリューション提案を行うソリューション事業においては、社会的な課題解決に沿うようなソリューションの開拓、展開を行っております。映像配信や監視システムなど映像の活用が進んでいくなか、グループ会社である株式会社エクスプローラが培ってきた映像伝送に関する知見をベースに、同社が開発した映像伝送システム(コーデック装置)や海外の映像伝送システムの提供についても積極的に行ってまいりました。さらに、世界的な課題となっている海洋汚染のひとつの要因と言われているプラスチックについて、その使用量削減を促進することが可能な紙資材梱包システムの提供や、より多くの人が働ける環境を提供するために活用できる作業支援アシストスーツ「マッスルスーツ」、乳幼児の呼吸体動を検知し睡眠を見守る乳幼児見守りシステムの提供なども促進しました。
(※1) FPGA(Field Programmable Gate Array):
PLD(Programmable Logic Device)の一種であり、設計者が手元で変更を行いながら論理回路をプログラミングできるLSIのこと。
(※2) ODM(Original Design Manufacturing):
発注元企業のブランドで販売される製品を設計するだけでなく、製造も行うこと。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ22億2千2百万円増加し、160億6千9百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ22億3千4百万円増加し、65億3千8百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1千1百万円減少し、95億3千1百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高304億1百万円(前連結会計年度比0.5%減)、営業利益3億8千4百万円(同31.2%減)、経常利益2億5千4百万円(同14.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益9千8百万円(同46.7%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ18億7百万円増加し、当連結会計年度末には38億3千1百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、売上債権が増加した一方で、税金等調整前当期純利益を1億8千4百万円計上したこと、及びたな卸資産、未収入金が減少したこと等により3億1千5百万円の収入(前連結会計年度は31億9百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、有形固定資産及び無形固定資産を取得したこと等により、7千4百万円の支出(前連結会計年度は6千1百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、配当金の支払いを実施した一方で、借り入れを実施したこと等により、15億5千5百万円の収入(前連結会計年度は31億7千7百万円の支出)となりました。
③仕入、受注及び販売の実績
a.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
前年同期比(%)
半導体関連事業(千円)26,386,7000.3
合計(千円)26,386,7000.3

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
半導体関連事業32,608,9864.47,885,87130.6
合計32,608,9864.47,885,87130.6

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
前年同期比(%)
半導体関連事業(千円)30,401,996△0.5
合計(千円)30,401,996△0.5

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2018年1月1日
至 2018年12月31日)
当連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
ソニーグローバルマニュファクチャリング&オペレーションズ(株)1,686,6585.52,305,1697.6
日本電気(株)1,787,9375.82,153,2917.1
Leahkinn Technology Ltd.1,801,8905.9726,4112.4

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たりまして、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ22億2千2百万円増加し、160億6千9百万円となりました。このうち、流動資産が22億3千4百万円増加し155億1千3百万円、固定資産が1千1百万円減少し5億5千6百万円となりました。流動資産の増加は主として現金及び預金、未収消費税等などが増加したこと等によるものです。また、固定資産の減少は、主として投資有価証券について、投資有価証券評価損を計上したこと等によるものです。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ22億3千4百万円増加し、65億3千8百万円となりました。これは主として短期借入金、未払金が増加したこと等によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1千1百万円減少し、95億3千1百万円となりました。利益剰余金は、親会社株主に帰属する当期純利益を9千8百万円計上した一方で、剰余金の配当を実施したこと等により、前連結会計年度に比べ1千万円減少し59億8千万円となりました。
b.経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、半導体事業が低調に推移したことにより、前連結会計年度から1億6千7百万円減収の304億1百万円(前連結会計年度比0.5%減)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、売上高が減少したことに伴い、前連結会計年度から1億7千万円減少し、266億9千7百万円(前連結会計年度比0.6%減)となりました。売上高に対する売上原価の比率は、前連結会計年度の87.9%から0.1ポイント低下し、87.8%となりました。
販売費及び一般管理費は、主として人件費の増加などにより、前連結会計年度から1億7千7百万円増加し、33億1千9百万円(前連結会計年度比5.7%増)となりました。
(営業外損益)
営業外損益は、前連結会計年度の2億5千9百万円の費用(純額)から、1億2千9百万円の費用(純額)となりました。当連結会計年度においては、主として為替差損が9千3百万円発生したこと等によります。
(特別損益)
特別損益は、前連結会計年度の3千7百万円の利益(純額)から、6千9百万円の費用(純額)となりました。当連結会計年度においては、主として投資有価証券評価損が4千5百万円、和解金が2千5百万円発生したこと等によります。
c.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、取扱商品の購入費用及び製品製造のための材料や部品の購入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は設備投資等によるものであります。
b.財政政策
当社グループにおける増加運転資金及び設備投資資金につきましては、直接金融・間接金融のバランスを考慮しながら、内部資金、売上債権等の流動化及び金融機関からの借入れ、並びにエクイティファイナンスによって調達することとしております。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、激しい事業環境の変化に適応するために収益性の高い経営化が必須と考えており、目標とする経営指標を「営業利益率5%以上」とし、2022年を目途として売上高400億円以上、営業利益率5%以上を目指しております。当連結会計年度における営業利益率に関して、売上総利益については、当連結会計年度の年央においてドル円相場が円高基調で進行したことにより、仕入値引ドル建債権の評価額の減少を含む為替レート変動(※3)によるマイナス影響が2億2千6百万円発生し売上総利益の押し下げ要因となりましたが、収益性の高いデザインサービス事業やソリューション事業の売上高が増加したため、売上総利益は前連結会計年度並みとなりました。一方、販売費及び一般管理費については、新規事業への投資を継続しているため人件費などが増加したことで、営業利益が減少しました。これにより、営業利益率は前連結会計年度の1.8%から1.3%に低下しました。
(※3) 仕入値引ドル建債権の評価額の減少を含む為替レート変動:
仕入値引ドル建債権は、一部の主要仕入先との取引方法において発生します。量産案件において特価を提示する場合、実際の仕入値の減額ではなく、当社がお客様に製品を出荷したことを仕入先に報告することによって、仕入先から仕入値の減額相当分の値引債権が発行されます。この値引債権がドル建であるため、為替相場の変動によりドル建債権の評価額が増減します。評価額の増減については、半導体製品の値決め時の為替レートと納入時の為替レートの差により発生するため、ドル円相場が円高に進行する際には評価額がマイナスになり、特に為替変動が急速である場合には評価額の増減幅が大きくなります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。