有価証券報告書-第68期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/25 15:26
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米中貿易摩擦の長期化による両国経済の減速と英国のEU離脱問題、欧州における景気の低迷などにより、全体として成長率は鈍化しました。また、わが国経済も世界経済の減速を背景に低成長が継続しました。
さらに、本年1月以降は新型コロナウイルス感染症が拡大し、世界各国における外出規制、生産活動の停止や物流の停滞、個人消費の低迷が経済活動に深刻な影響を及ぼしており、厳しい状況が現在も続いております。
当社グループの事業分野であります自動車業界におきましては、国内外において一部の完成車メーカーを除き販売減となり、全体の生産台数は減少しました。
このような状況下、当社グループでは積極的な事業展開により業績の拡大に取り組んでまいりましたが、連結売上高は、国内では当社の主要得意先である商用車メーカーのアジア市場での需要減による減産や特定部品の生産終了、海外では米州、欧州での日系自動車メーカーの販売減による減産と為替換算の影響により、前年比減収となりました。また、連結営業利益においても、各地域における売上減少及び米州における鉄鋼関税引上げを含む原材料費の上昇や中国及び英国での現地通貨安による仕入コスト上昇の影響もあり、前年を下回る業績となりました。
当連結会計年度の売上高は35,905百万円(前年同期比9.0%減)、営業利益は3,265百万円(同19.9%減)、経常利益は3,401百万円(同18.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,460百万円(同16.8%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。(セグメント利益は、当期連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。)
(a) 日本
売上高は20,093百万円(前年同期比9.6%減)、セグメント利益は1,732百万円(同13.9%減)となりました。
(b) 米州
売上高は7,406百万円(同6.6%減)、セグメント利益は605百万円(同30.0%減)となりました。
(c) 中国
売上高は4,305百万円(同4.8%減)、セグメント利益は497百万円(同17.8%減)となりました。
(d) アセアン
売上高は2,803百万円(同4.4%減)、セグメント利益は395百万円(同15.2%減)となりました。
(e) 欧州
売上高は1,297百万円(同29.8%減)、セグメント損失は79百万円(前年同期はセグメント利益62百万円)となりました。
(f) 台湾
台灣大橋精密股份有限公司は、グループ間取引のみのため、外部顧客への売上高はありません。
なお、セグメント利益は43百万円(前年同期比20.0%減)となりました。
当連結会計年度末における資産の残高は、現金及び預金の増加等により、前連結会計年度末比448百万円増加し、42,360百万円となりました。
負債の残高は、支払手形及び買掛金や電子記録債務の減少等により、前連結会計年度末比795百万円減少し、10,435百万円となりました。
純資産の残高は、その他有価証券評価差額金の減少がありましたが、利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末比1,243百万円増加し、31,925百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,874百万円増加し、21,843百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フロ-の状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロ-)
営業活動の結果、3,297百万円の資金の増加(前連結会計年度は4,003百万円の増加)となりました。
これは主に、法人税等の支払額が1,144百万円ありましたが、税金等調整前当期純利益を3,501百万円計上したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロ-)
投資活動の結果、544百万円の資金の減少(前連結会計年度は1,189百万円の減少)となりました。
これは主に、投資有価証券の売却200百万円がありましたが、有形固定資産の取得827百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロ-)
財務活動の結果、845百万円の資金の減少(前連結会計年度は833百万円の減少)となりました。
これは主に、配当金の支払752百万円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
日 本(千円)2,111,34283.3
米 州(千円)891,543110.8
中 国(千円)781,60196.3
アセアン(千円)931,284103.7
欧 州(千円)--
台 湾(千円)--
合計(千円)4,715,77193.4

(注) 1.金額は実際原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(b) 仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
日 本(千円)16,017,17690.8
米 州(千円)4,955,08594.3
中 国(千円)2,514,522100.9
アセアン(千円)1,121,72084.9
欧 州(千円)999,96674.5
台 湾(千円)790,01581.8
合計(千円)26,398,48791.0

(注) 1.金額は仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(c) 受注実績
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
(d) 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
日 本(千円)22,888,68989.9
米 州(千円)7,408,28493.4
中 国(千円)4,399,00095.0
アセアン(千円)2,852,71595.3
欧 州(千円)1,297,44570.2
台 湾(千円)953,33184.4
(千円)39,799,46790.5
セグメント間取引消去(千円)△3,894,01485.9
合計(千円)35,905,45291.0

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
・経営成績
(売上高)
当連結会計年度の売上高は35,905百万円(前連結会計年度比9.0%減)となりました。国内では、主要得意先の減産や特定部品の生産終了により、売上高は20,093百万円(同9.6%減)となりました。海外では、米州・欧州での日系自動車メーカーの減産と為替換算の影響により、米州は7,406百万円(同6.6%減)、中国は4,305百万円(同4.8%減)、アセアンは2,803百万円(同4.4%減)、欧州は1,297百万円(同29.8%減)となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、主に海外における売上高の減少により、8,648百万円(同11.8%減)、売上総利益率は24.1%(同0.8%減)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は主に人件費と物流費で減少し、5,382百万円(同6.1%減)となりました。また、売上高販管費比率は15.0%(同0.5%増)となりました。
(営業利益)
国内では受注減少による売上の減少により、営業利益は減少しました。また、海外では、主に米州と欧州、アセアンでの売上減少や原材料の値上げと販売価格の値下げに伴う営業利益の減少により、当連結会計年度の営業利益は3,265百万円(前連結会計年度比19.9%減)、営業利益率は9.1%(同1.2%減)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は、主に受取配当金と補助金収入の増加により3,401百万円(同18.9%減)、経常利益率は9.5%(同1.1%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における当期純利益は2,480百万円(同16.7%減)となりました。主な減少要因は営業利益の減少と事業所移転費用によるものです。
親会社株主に帰属する当期純利益は2,460百万円(同16.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益率は6.9%(同0.6%減)となりました。
報告セグメント別の業績は次のとおりです。
[日本]
・当連結会計年度は、新規受注の増加及び開発品の販売が増加したものの、得意先メーカーの生産減少、特定部品の生産終了等の影響が大きく、売上高は前年同期比減収となりました。収益面では売上減少の影響が大きく、前年同期比減益となりました。
・この結果、日本の売上高は20,093百万円(前年同期比9.6%減)、セグメント利益は1,732百万円(前年同期比13.9%減)となりました。
[米州]
・アメリカは主力得意先の日系自動車メーカーの生産減少により、減収となりました。メキシコは前年の得意先メーカーの工場浸水からの生産回復や北米市場向けの生産増加等により、増収となりました。米州全体では、アメリカの減収の影響が大きく、前年比減収となりました。収益面では、売上増加と経費削減によりメキシコの利益は増加しましたが、アメリカでの減収、米国の鉄鋼関税引上げを含む製造コストの増加と販売価格の値下げの影響が大きく、米州全体では前年同期比減益となりました。
・この結果、米州の売上高は7,406百万円(前年同期比6.6%減)、セグメント利益は605百万円(前年同期比30.0%減)となりました。
[中国]
・中国全体の自動車販売台数が前年比減少する中でも、主要得意先である日系自動車メーカーは堅調に市場シェアを伸ばしたことに支えられ、中国での売上高は増収となりました。しかしながら円高による為替影響により、円貨換算では前年比減収となりました。収益面では材料値上げ、販売価格の値下げに加え、元安に伴う輸入品の仕入コストが増加し、減益となりました。
・この結果、中国の売上高は4,305百万円(前年同期比4.8%減)、セグメント利益は497百万円(前年同期比17.8%減)となりました。
[アセアン]
・主力市場であるタイ、インドネシアでの自動車販売の不振及びタイ・バーツ高による輸出競争力の低下から、タイでの国内売上、輸出売上ともに前年同期比減収となりました。収益面では売上減収の影響が大きく、減益となりました。
・この結果、アセアンの売上高は2,803百万円(前年同期比4.4%減)、セグメント利益は395百万円(前年同期比15.2%減)となりました。
[欧州]
・主要得意先での一部車種の生産終了を含む生産減少により、売上高は前年同期比減収となりました。収益面では売上減少、販売価格の値下げ、ポンド安に伴う輸入品の仕入コストの上昇により減益となったことに加えて、事務所移転費用が発生したことで、損失計上となりました。
・この結果、欧州の売上高は1,297百万円(前年同期比29.8%減)、セグメント損失は79百万円(前年同期はセグメント利益62百万円)となりました。
[台湾]
・英国のグループ会社向けの輸出が減少し、売上高は減少しました。これに伴いセグメント利益は43百万円(前年同期比20.0%減)となりました。
・財政状態
(資産)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比448百万円増加し、42,360百万円となりました。これは主に現金及び預金と有形固定資産は増加しましたが、受取手形及び売掛金と投資有価証券が減少したことによるものです。
セグメント別では、国内では現金及び預金は増加しましたが、売掛金と投資有価証券の減少により、前連結会計年度末比243百万円減少し、33,217百万円となりました。海外では、米州で前連結会計年度末比91百万円増加し8,060百万円、中国で前連結会計年度末比184百万円増加し5,417百万円、アセアンで前連結会計年度末比127百万円増加し3,649百万円、欧州で前連結会計年度末比17百万円減少し1,155百万円、台湾で前連結会計年度末比20百万円増加し、386百万円となりました。
(負債)
負債の合計は、前連結会計年度末比795百万円減少し、10,435百万円となりました。主な減少要因は、支払手形及び買掛金、電子記録債務の減少等によるものであります。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末比1,243百万円増加し、31,925百万円となりました。これは主にその他有価証券評価差額金の減少がありましたが、利益剰余金の増加等によるものであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2.事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。
当社グループの主要な資金需要は、販売のための商品仕入、製品製造のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに当社グループの設備、改修等に係る投資であります。
当社グループの持続的な成長・企業価値の向上を図るためには、グローバル事業体制の拡充、強みのある製造基盤の構築を実現するための資本投下、製造設備の強化、M&Aを含めた投資等の検討が不可欠と考えております。
中長期的な経営戦略に沿った開発・製造機能の強化、特にグループ製造拠点の生産能力拡大のための設備投資と主要調達先との戦略的資本提携に資金の投入を行う方針です。また、安定的な還元と積極的な資本政策についても引続き取り組んでまいります。
これらの資金需要につきましては、自己資金を中心に対応していくこととしております。
③ 新型コロナウイルス感染症による当社グループ事業への今後の影響
翌連結会計年度における新型コロナウイルス感染拡大は、地域によってその影響や程度は異なるものの、長期的な生産活動の停滞、自動車需要の低迷を引き起こし、売上高と収益に大きな影響を与える可能性があると考えております。
日本では、完成車メーカーの生産活動は再開されましたが正常化までにはまだ時間を要すると見込まれます。米州、アセアン、欧州では3月の後半からほぼ生産活動が停止し、5月以降一部再開されつつあります。また、中国では新型コロナウイルス問題が年初に発生したため、2月に生産活動が停止となりましたが、その後、他の地域に先駆けて回復基調にあります。
このような状況下、今後の対処方針は、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。当社グループとしましては、早期に業績を回復し、拡大基調に戻すべく、対処すべき課題に記載した基本戦略を強力に推進してまいります。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(追加情報)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたり、当社グループは主に貸倒引当金、退職給付債務及び費用、繰延税金資産等について継続して評価を行っております。これらについて会計上の見積りを行う必要がありますが、新型コロナウイルス感染症の終息時期や当社事業への影響を見通せない状況下、特に以下の繰延税金資産の回収可能性及び固定資産の減損に係る会計上の見積りにつきましては、状況の変化に伴う仮定等の見直しが、財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があると考えております。
(繰延税金資産)
当社グループは繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提として設定した仮定に変更が生じ、減少となった場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは固定資産について、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響による業績見通しの悪化等の要因により、今後、減損損失が計上される可能性があります。

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