有価証券報告書-第70期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、一部に2019年10月の消費税増税の影響は見られましたが、第4四半期初め頃までは総じて適温経済と称された緩やかな回復状況が続きました。しかしながらその後、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染が中国から世界各国に急拡大し、人々の不安を招き、海外渡航の制限、外出の自粛等を通じ経済や社会生活に深刻な影響を与え、先行きが不透明な状況で年度末を迎えました。
当社グループの主力マーケットである食品業界に関してもそうした影響をもろに受け、特に第4四半期以降、新たな巣ごもり需要によって増えている分野もありますが、一時隆盛であったインバウンド需要が著しく下落、外食関連は不振を余儀なくされ、消費者の節約志向と相まって、厳しい経営環境が続いております。
為替相場におきましては、期初1ドルあたり111円台で始まり、第3四半期までは105円から110円のレンジ内で推移していましたが、コロナショックの深刻さが伝わるに連れドルが下落、3月には一時101円台をつけた後、ドル需給のひっ迫が為替市場でささやかれたことから再びドルが111円台まで反発する等、激しい値動きを呈しております。
コーヒー業界におきましては、コーヒー相場は期初の1ポンドあたり94.50セントからスタートし、前半は100セント前後で比較的落ち着いていましたが、後半は市場で主要生産国での天候不順予想による生産量懸念が伝えられたことにより一時140セント近くまで相場が高騰、その後原油を始めとする国際商品相場、主要生産国の為替相場が神経質に動揺するなか、相場は上下動を繰り返し、3月末では119.55セントとなりました。
当連結会計年度から当社グループは、新中期経営計画「Iプロジェクト」をスタートさせ、ミッション「世界の食の幸せに貢献する」を掲げ、財務健全化、人材力強化をベースに収益・キャッシュフローの着実な向上を目指す経済的価値、SDGsを基軸とする社会的価値、それらの両立を推進しております。当連結会計年度において、物流コスト上昇等の環境変化の影響を受け、不本意ながら2019年10月に業績予想を下方修正いたしましたが、物流に関する専門部署を設置し、最適な物流体制の構築及び在庫管理の一層強化等、課題解決への取り組みに着手しております。また年度終わり近くにこれまで持分法適用関連会社であった東京アライドコーヒーロースターズ株式会社を連結子会社化し、今後、協業体制を再構築、コーヒー事業を一層強化していく基盤を整えました。さらに食品の流通や貿易に携わるため新型コロナウイルスの影響から免れることはできませんが、そうした中でも雇用維持や必要な商品の供給責任といった企業としての社会的使命を果たしつつ、諸リスクに機敏に対応し、収益・キャッシュフローの確保に取り組んでおります。
その結果、当連結会計年度における売上高は38,179百万円(前年同期比1.0%減少)、売上総利益は5,597百万円(前年同期比は3.7%増加)、販売費及び一般管理費で、人件費及び物流費の増加に加えて貸倒引当金繰入の計上、物流センター改修に伴う修繕費を計上したことにより営業利益は369百万円(前年同期比35.7%減少)、営業外費用に持分法による投資損失を計上したことにより経常利益は290百万円(前年同期比50.9%減少)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、東京アライドコーヒーロースターズ株式会社の連結子会社化に伴う負ののれん発生益等の特別利益や、段階取得に係る差損等の特別損失の計上により、99百万円(前年同期比75.9%減少)となりました。
各部門別の状況は次のとおりであります。なお、前述の新型コロナウイルスの影響は2020年3月頃から顕著となっておりますが、当連結会計年度全体の実績にはまだ軽微にとどまっております。また、当連結会計年度期首より組織変更を行ったため、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。東京アライドコーヒーロースターズ株式会社の連結子会社化は、期末近くであったことから、当連結会計年度の損益において同社の業績は、従前同様、持分法適用関連会社として反映されております。(連結子会社化に伴う特別損益を除いて)
コーヒー・飲料部門
1) コーヒー飲料原料
コーヒー生豆は、プレミアム品において自家焙煎店卸業態への販売促進を積極的に行い好調でしたが、工業用や業務用で使用される一般品について価格競争を避けたことで販売量が減少いたしました。また前年同期に比べコーヒー相場の下落及び円高の影響もありコーヒー生豆全般で販売価格が低下し、売上高は減少いたしました。
他方、飲料事業の原料は、紅茶葉、インスタント原料ともにRTD(Ready-to-Drink)市場の活況により販売が増加いたしました。
その結果、コーヒー飲料原料の売上高は前年同期比6.9%減少いたしました。
2) コーヒー飲料製品
コーヒー飲料製品は、一部の顧客向け特定商品の減少や量販店向けペットボトルコーヒーの終売等による減少もありましたが、コーヒーバッグにおいて製造ラインの設備投資により増産が可能となり、既存商品が増加するとともに新規ブランドの採用もあり順調に推移いたしました。また、外食チェーンにおいても新規商品の採用があり販売が増加いたしました。
その結果、コーヒー飲料製品の売上高は、前年同期比5.3%増加いたしました。
これらの理由により、コーヒー・飲料部門の売上高は11,983百万円と前年同期比2.1%の減少となり、売上総利益は2,077百万円と前年同期比1.6%の増加となりました。
食品部門
1) 加工食品
ドライ商品は、トマト加工品が既存の量販店向けや工業用原料で減少いたしましたが、フルーツの缶詰類において、ボランタリー・チェーンへの販売が順調に推移したこと、また製菓ルートへの新規採用もあり、売上高は前年同期比0.2%の微増となりました。
フローズン商品は、飲料メーカー向け果汁原料や、量販店の惣菜ルートで白身魚フライの販売が順調に推移し、売上高は前年同期比11.5%増加いたしました。
メーカー商品は、得意先の事業変更等の影響を受けたことにより売上高は前年同期比1.0%減少いたしました。
その結果、加工食品の売上高は前年同期比1.4%増加いたしました。
2) 水産及び調理冷食
水産は、主力商品であるエビが相場下落により販売価格が低下いたしましたが、大手外食チェーン、特に回転寿司業態で新規のメニュー採用があり、またエビフライのボランタリー・チェーンへの販売も順調に推移いたしました。
調理冷食は、鶏肉加工品及び合鴨加工品において、量販店の総菜向けが通年順調であり、加えてクリスマス・年末向け新商品の販売もあったことから、順調に推移いたしました。また、有力外食チェーンの定番メニューに加えてシーズンメニューでも新規採用されたことにより販売が順調に推移いたしました。
その結果、水産及び調理冷食の売上高は前年同期比5.9%増加いたしました。
3) 農産
輸入生鮮野菜は、大手食品メーカー向けに剥き玉葱の販売が順調に推移いたしましたが、国産の相場安の影響により皮つき玉葱、ごぼう及びレタスの販売が減少いたしました。
農産加工品は、生鮮野菜の風味を残した水煮加工野菜が新たに採用され販売が順調に推移いたしましたが、冷凍筍が大手コンビニエンスストアのメニュー採用頻度の低下により販売が減少いたしました。
その結果、農産の売上高は前年同期比16.3%減少いたしました。
これらの理由により食品部門の売上高は22,833百万円と前年同期比1.5%の減少となり、売上総利益は3,028百万円と前年同期比3.0%の増加となりました。
海外事業部門
価値を共有できる国内メーカーとの連携をもとに様々な日本食品の輸出振興に取り組み、特に積極的に差別化を図るため、コーヒー飲料の当社独自商品や酒類輸出に注力いたしました。そうした活動により日本からの輸出事業は着実に拡大し、さらに中国の子会社等が利益面で貢献するようになりました。
その結果、海外事業部門の売上高は3,361百万円と前年同期比7.1%の増加となり、売上総利益は491百万円と前年同期比19.7%の増加となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、東京アライドコーヒーロースターズ株式会社の連結子会社化による資金1,466百万円の増加もあり、前連結会計年度末に比べ724百万円増加し3,615百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は254百万円(前連結会計年度に比べ得られた資金は1,131百万円減少)となりました。
これは、前期末が休日のため一部の債権回収や債務支払が当期に繰り越された影響もあり売上債権の減少額967百万円に対し、仕入債務の減少額882百万円及び未払金の減少額298百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は793百万円(前連結会計年度に比べ使用した資金は633百万円増加)となりました。
これは、有形固定資産の取得(物流センター改修等)による支出704百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は200百万円(前連結会計年度は556百万円減少)となりました。
これは、リース債務の返済による支出134百万円及び配当金の支払額92百万円等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は単一セグメントに該当するため、部門別に生産、受注及び販売の状況を記載しております。
a. 生産実績及び受注状況
当社グループのうち連結子会社において飲料製品(レギュラーコーヒー・インスタントコーヒー)の生産を行っておりますが、グループ事業全体における重要性が低いため、生産実績及び受注状況については記載しておりません。
b. 商品仕入実績
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高38,179百万円(前年同期比1.0%減少)、売上総利益5,597百万円(前年同期比3.7%増加)、営業利益369百万円(前年同期比35.7%減少)、経常利益290百万円(前年同期比50.9%減少)、親会社株主に帰属する当期純利益99百万円(前年同期比75.9%減少)となりました。年度初め、中期経営計画「I(アイ)プロジェクト」の初年度ということもあり野心的な目標を掲げスタートしましたが、食品部門農産カテゴリーで国産の春夏野菜の豊作により輸入生鮮野菜のレタス、人参等の販売が減少し、輸入玉ねぎでも販売が低調になったことに加え、海外事業部門輸出カテゴリーで前期を上回る実績はあげているものの体制整備の遅れ等から目標予算に比べ営業開拓が進捗せず、全体的に売上げが伸び悩んだこと、さらにわが国の物流事情(人手不足、施設不足等)の影響を受け想定以上に物流コストが上昇していたことから、2019年10月に業績予想の修正を行いました。予想に対する個別の減収約22億円に伴う利益低下約2.8億円(売上高予想の低下×2019年3月期売上総利益率実績により算定)、物流費の増加約0.9億円を主因に、連結営業利益ベースで予想比約3億円の減益を見込んだものであります。2020年に入り新型コロナウイルスの感染が中国から世界各国に急拡大し、わが国経済にも著しい影響を与えることになりましたが、影響が深刻化し始めたのが2020年3月頃からであったため、当連結会計年度全体へのインパクトは軽微にとどまり、その結果、当連結会計年度の着地は概ね2019年10月修正後の業績予想に沿った数字となりました。なお期末近くに持分法適用関連会社、東京アライドコーヒーロースターズ株式会社を連結子会社化し、それに伴って連結ベースで特別損益が発生しております。(ネットで0.7億円の損失)
(単位:百万円)
当連結会計年度の財政状態に関しては、年度末近くに連結子会社化した東京アライドコーヒーロースターズ株式会社(以下「TACR」と略)の影響が大きく、特に投資有価証券が2019年3月末3,236百万円から2020年3月末569百万円へ減少していること、純資産において非支配株主持分が2019年3月末200百万円から2020年3月末3,529百万円へ増加していることに表れております。それ以外の資産、負債の状況、TACRの影響をまとめますと以下のとおりです。
流動資産 ・・・ 2019年3月末:15,568百万円 → 2020年3月末:18,853百万円
増加:3,285百万円 (2020年3月末 TACR:4,961百万円)
固定資産(除く投資有価証券) ・・・ 2019年3月末:3,117百万円 → 2020年3月末:6,805百万円
増加:3,687百万円 (2020年3月末 TACR:2,776百万円)
流動負債 ・・・ 2019年3月末:9,662百万円 → 2020年3月末:9,894百万円
増加:231百万円 (2020年3月末 TACR:1,537百万円)
固定負債 ・・・ 2019年3月末:3,659百万円 → 2020年3月末:4,459百万円
増加:799百万円 (2020年3月末 TACR:414百万円)
TACR要因を除いて流動資産、流動負債が減少しているのは、主に前期末(2019年3月末)が休日であったため支払いが当連結会計年度に持ち越されたことが影響しており、固定資産、固定負債が増加しているのは、別の子会社、関西アライドコーヒーロースターズ株式会社で行ったコーヒーバッグ製造ラインの能力向上のための設備投資及びそのための資金調達を反映しているものです。
部門別の経営成績の状況は次のとおりであります。
コーヒー・飲料部門 ・・・ 売上高: 11,983百万円 (前年同期比2.1%減少)
売上総利益: 2,077百万円 (前年同期比1.6%増加)
食品部門 ・・・ 売上高: 22,833百万円 (前年同期比1.5%減少)
売上総利益: 3,028百万円 (前年同期比3.0%増加)
海外事業部門 ・・・ 売上高: 3,361百万円 (前年同期比7.1%増加)
売上総利益: 491百万円 (前年同期比19.7%増加)
コーヒー・飲料部門、食品部門とも減収となっておりますが、利益率の低い販売を抑制するとともに、コーヒー・飲料部門に関しては、前期に比べ円高水準でコーヒー相場も低位であったため、原料関連で円建ての単価が引き下がっていることが影響しております。食品部門は売上総利益率が前期12.6%から当連結会計年度13.2%へと改善しておりますが、前述の物流コスト上昇の多くが当該部門に関係しており、人件費等その他の費用含め、コストアップのカバーが課題となっております。海外事業部門は特に中国等、海外子会社の増収及び収益改善が寄与しておりますが、中長期的に更に成長させていくことが経営上のテーマとなっております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、現金及び現金同等物において期末残高は、東京アライドコーヒーロースターズ株式会社の連結子会社化による資金1,466百万円の増加もあり、前連結会計年度末に比べ724百万円増加し、3,615百万円となりました。また営業活動によるキャッシュ・フローは254百万円で、前連結会計年度の営業活動キャッシュ・フローに比べ1,131百万円の減少となりましたが、これには、前述の前期末(2019年3月末)休日が多分に影響しております。当社が特に重視している運転資本関連項目の回転期間の推移は以下のとおりで、傾向的に改善がなされております。なお、以下表の比較・分析には2020年3月期に連結子会社とした東京アライドコーヒーロースターズ株式会社の数値は含めておりません。
③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは適切な自己資本比率を維持しつつ、自らの外部調達の限界を充分にわきまえながら、円滑、安定的な資金繰り運営と手許流動性の維持を行っております。ここ数年、及びさしあたり大きな資金需要はないため、資本(エクイティ)による資金調達はなく、調達の源泉は基本的に金融機関からの外部調達に依存しております。その推移は以下のとおりであり、安定しております。各金融機関とは親密な取引関係維持を図っております。なお、以下表の比較・分析には2020年3月期に連結子会社とした東京アライドコーヒーロースターズ株式会社の数値は含めておりません。
(単位:百万円)
当連結会計年度の年度末近くに東京アライドコーヒーロースターズ株式会社を連結子会社化したことにより、当社グループの貸借対照表上の構造が大きく変化しており、今後、中期的に見直していくことを検討しております。また新型コロナウイルスにより場合によって金融市場に動揺が走ることが危ぶまれるため、金融機関からの短期借入金の調達枠の一部をコミットメントラインに振り替え、危機対応を講じております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。ただし見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果がこれらの見積りと異なる場合があります。それに関連する主な項目は以下のとおりであります。
a 貸倒引当金について
当社グループは、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実積率により、貸倒が懸念される特定の債権については個別に回収可能性を検討し、債権の回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。
b 繰延税金資産について
繰延税金資産は、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を検討し計上しております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 追加情報」に記載のとおりであります。
c 保有資産の減損リスクついて
当社グループは、投資案件に関し、金額・内容の妥当性や損益・資金収支の見通し等を慎重に検討の上、金額に応じ取締役会等で決定し、適切に進めております。
d 投資有価証券について
当社グループは、保有株式に関し定期的に資本コストに見合っているか等を精査し、保有の適否を見直すこととしております。
e 賞与引当金
当社グループは、従業員に対する賞与支給に充てるため、業績を鑑み、支給見込額を見積り計上しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、一部に2019年10月の消費税増税の影響は見られましたが、第4四半期初め頃までは総じて適温経済と称された緩やかな回復状況が続きました。しかしながらその後、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染が中国から世界各国に急拡大し、人々の不安を招き、海外渡航の制限、外出の自粛等を通じ経済や社会生活に深刻な影響を与え、先行きが不透明な状況で年度末を迎えました。
当社グループの主力マーケットである食品業界に関してもそうした影響をもろに受け、特に第4四半期以降、新たな巣ごもり需要によって増えている分野もありますが、一時隆盛であったインバウンド需要が著しく下落、外食関連は不振を余儀なくされ、消費者の節約志向と相まって、厳しい経営環境が続いております。
為替相場におきましては、期初1ドルあたり111円台で始まり、第3四半期までは105円から110円のレンジ内で推移していましたが、コロナショックの深刻さが伝わるに連れドルが下落、3月には一時101円台をつけた後、ドル需給のひっ迫が為替市場でささやかれたことから再びドルが111円台まで反発する等、激しい値動きを呈しております。
コーヒー業界におきましては、コーヒー相場は期初の1ポンドあたり94.50セントからスタートし、前半は100セント前後で比較的落ち着いていましたが、後半は市場で主要生産国での天候不順予想による生産量懸念が伝えられたことにより一時140セント近くまで相場が高騰、その後原油を始めとする国際商品相場、主要生産国の為替相場が神経質に動揺するなか、相場は上下動を繰り返し、3月末では119.55セントとなりました。
当連結会計年度から当社グループは、新中期経営計画「Iプロジェクト」をスタートさせ、ミッション「世界の食の幸せに貢献する」を掲げ、財務健全化、人材力強化をベースに収益・キャッシュフローの着実な向上を目指す経済的価値、SDGsを基軸とする社会的価値、それらの両立を推進しております。当連結会計年度において、物流コスト上昇等の環境変化の影響を受け、不本意ながら2019年10月に業績予想を下方修正いたしましたが、物流に関する専門部署を設置し、最適な物流体制の構築及び在庫管理の一層強化等、課題解決への取り組みに着手しております。また年度終わり近くにこれまで持分法適用関連会社であった東京アライドコーヒーロースターズ株式会社を連結子会社化し、今後、協業体制を再構築、コーヒー事業を一層強化していく基盤を整えました。さらに食品の流通や貿易に携わるため新型コロナウイルスの影響から免れることはできませんが、そうした中でも雇用維持や必要な商品の供給責任といった企業としての社会的使命を果たしつつ、諸リスクに機敏に対応し、収益・キャッシュフローの確保に取り組んでおります。
その結果、当連結会計年度における売上高は38,179百万円(前年同期比1.0%減少)、売上総利益は5,597百万円(前年同期比は3.7%増加)、販売費及び一般管理費で、人件費及び物流費の増加に加えて貸倒引当金繰入の計上、物流センター改修に伴う修繕費を計上したことにより営業利益は369百万円(前年同期比35.7%減少)、営業外費用に持分法による投資損失を計上したことにより経常利益は290百万円(前年同期比50.9%減少)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、東京アライドコーヒーロースターズ株式会社の連結子会社化に伴う負ののれん発生益等の特別利益や、段階取得に係る差損等の特別損失の計上により、99百万円(前年同期比75.9%減少)となりました。
各部門別の状況は次のとおりであります。なお、前述の新型コロナウイルスの影響は2020年3月頃から顕著となっておりますが、当連結会計年度全体の実績にはまだ軽微にとどまっております。また、当連結会計年度期首より組織変更を行ったため、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。東京アライドコーヒーロースターズ株式会社の連結子会社化は、期末近くであったことから、当連結会計年度の損益において同社の業績は、従前同様、持分法適用関連会社として反映されております。(連結子会社化に伴う特別損益を除いて)
コーヒー・飲料部門
1) コーヒー飲料原料
コーヒー生豆は、プレミアム品において自家焙煎店卸業態への販売促進を積極的に行い好調でしたが、工業用や業務用で使用される一般品について価格競争を避けたことで販売量が減少いたしました。また前年同期に比べコーヒー相場の下落及び円高の影響もありコーヒー生豆全般で販売価格が低下し、売上高は減少いたしました。
他方、飲料事業の原料は、紅茶葉、インスタント原料ともにRTD(Ready-to-Drink)市場の活況により販売が増加いたしました。
その結果、コーヒー飲料原料の売上高は前年同期比6.9%減少いたしました。
2) コーヒー飲料製品
コーヒー飲料製品は、一部の顧客向け特定商品の減少や量販店向けペットボトルコーヒーの終売等による減少もありましたが、コーヒーバッグにおいて製造ラインの設備投資により増産が可能となり、既存商品が増加するとともに新規ブランドの採用もあり順調に推移いたしました。また、外食チェーンにおいても新規商品の採用があり販売が増加いたしました。
その結果、コーヒー飲料製品の売上高は、前年同期比5.3%増加いたしました。
これらの理由により、コーヒー・飲料部門の売上高は11,983百万円と前年同期比2.1%の減少となり、売上総利益は2,077百万円と前年同期比1.6%の増加となりました。
食品部門
1) 加工食品
ドライ商品は、トマト加工品が既存の量販店向けや工業用原料で減少いたしましたが、フルーツの缶詰類において、ボランタリー・チェーンへの販売が順調に推移したこと、また製菓ルートへの新規採用もあり、売上高は前年同期比0.2%の微増となりました。
フローズン商品は、飲料メーカー向け果汁原料や、量販店の惣菜ルートで白身魚フライの販売が順調に推移し、売上高は前年同期比11.5%増加いたしました。
メーカー商品は、得意先の事業変更等の影響を受けたことにより売上高は前年同期比1.0%減少いたしました。
その結果、加工食品の売上高は前年同期比1.4%増加いたしました。
2) 水産及び調理冷食
水産は、主力商品であるエビが相場下落により販売価格が低下いたしましたが、大手外食チェーン、特に回転寿司業態で新規のメニュー採用があり、またエビフライのボランタリー・チェーンへの販売も順調に推移いたしました。
調理冷食は、鶏肉加工品及び合鴨加工品において、量販店の総菜向けが通年順調であり、加えてクリスマス・年末向け新商品の販売もあったことから、順調に推移いたしました。また、有力外食チェーンの定番メニューに加えてシーズンメニューでも新規採用されたことにより販売が順調に推移いたしました。
その結果、水産及び調理冷食の売上高は前年同期比5.9%増加いたしました。
3) 農産
輸入生鮮野菜は、大手食品メーカー向けに剥き玉葱の販売が順調に推移いたしましたが、国産の相場安の影響により皮つき玉葱、ごぼう及びレタスの販売が減少いたしました。
農産加工品は、生鮮野菜の風味を残した水煮加工野菜が新たに採用され販売が順調に推移いたしましたが、冷凍筍が大手コンビニエンスストアのメニュー採用頻度の低下により販売が減少いたしました。
その結果、農産の売上高は前年同期比16.3%減少いたしました。
これらの理由により食品部門の売上高は22,833百万円と前年同期比1.5%の減少となり、売上総利益は3,028百万円と前年同期比3.0%の増加となりました。
海外事業部門
価値を共有できる国内メーカーとの連携をもとに様々な日本食品の輸出振興に取り組み、特に積極的に差別化を図るため、コーヒー飲料の当社独自商品や酒類輸出に注力いたしました。そうした活動により日本からの輸出事業は着実に拡大し、さらに中国の子会社等が利益面で貢献するようになりました。
その結果、海外事業部門の売上高は3,361百万円と前年同期比7.1%の増加となり、売上総利益は491百万円と前年同期比19.7%の増加となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、東京アライドコーヒーロースターズ株式会社の連結子会社化による資金1,466百万円の増加もあり、前連結会計年度末に比べ724百万円増加し3,615百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は254百万円(前連結会計年度に比べ得られた資金は1,131百万円減少)となりました。
これは、前期末が休日のため一部の債権回収や債務支払が当期に繰り越された影響もあり売上債権の減少額967百万円に対し、仕入債務の減少額882百万円及び未払金の減少額298百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は793百万円(前連結会計年度に比べ使用した資金は633百万円増加)となりました。
これは、有形固定資産の取得(物流センター改修等)による支出704百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は200百万円(前連結会計年度は556百万円減少)となりました。
これは、リース債務の返済による支出134百万円及び配当金の支払額92百万円等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は単一セグメントに該当するため、部門別に生産、受注及び販売の状況を記載しております。
a. 生産実績及び受注状況
当社グループのうち連結子会社において飲料製品(レギュラーコーヒー・インスタントコーヒー)の生産を行っておりますが、グループ事業全体における重要性が低いため、生産実績及び受注状況については記載しておりません。
b. 商品仕入実績
| 部門別 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| コーヒー・飲料部門 | 8,585,089 | △5.4 |
| 食品部門 | 19,979,140 | 0.3 |
| 海外事業部門 | 2,945,177 | 5.9 |
| 合計 | 31,509,407 | △0.8 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
| 部門別 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| コーヒー・飲料部門 | 11,983,968 | △2.1 |
| 食品部門 | 22,833,361 | △1.5 |
| 海外事業部門 | 3,361,764 | 7.1 |
| 合計 | 38,179,095 | △1.0 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高38,179百万円(前年同期比1.0%減少)、売上総利益5,597百万円(前年同期比3.7%増加)、営業利益369百万円(前年同期比35.7%減少)、経常利益290百万円(前年同期比50.9%減少)、親会社株主に帰属する当期純利益99百万円(前年同期比75.9%減少)となりました。年度初め、中期経営計画「I(アイ)プロジェクト」の初年度ということもあり野心的な目標を掲げスタートしましたが、食品部門農産カテゴリーで国産の春夏野菜の豊作により輸入生鮮野菜のレタス、人参等の販売が減少し、輸入玉ねぎでも販売が低調になったことに加え、海外事業部門輸出カテゴリーで前期を上回る実績はあげているものの体制整備の遅れ等から目標予算に比べ営業開拓が進捗せず、全体的に売上げが伸び悩んだこと、さらにわが国の物流事情(人手不足、施設不足等)の影響を受け想定以上に物流コストが上昇していたことから、2019年10月に業績予想の修正を行いました。予想に対する個別の減収約22億円に伴う利益低下約2.8億円(売上高予想の低下×2019年3月期売上総利益率実績により算定)、物流費の増加約0.9億円を主因に、連結営業利益ベースで予想比約3億円の減益を見込んだものであります。2020年に入り新型コロナウイルスの感染が中国から世界各国に急拡大し、わが国経済にも著しい影響を与えることになりましたが、影響が深刻化し始めたのが2020年3月頃からであったため、当連結会計年度全体へのインパクトは軽微にとどまり、その結果、当連結会計年度の着地は概ね2019年10月修正後の業績予想に沿った数字となりました。なお期末近くに持分法適用関連会社、東京アライドコーヒーロースターズ株式会社を連結子会社化し、それに伴って連結ベースで特別損益が発生しております。(ネットで0.7億円の損失)
(単位:百万円)
| 2019年3月期 | 2020年3月期 | |||
| 実績 | 当初業績予想 | 業績予想修正 (2019年10月) | 実績 | |
| 連結 | ||||
| 売上高 | 38,549 | 40,105 | 37,903 | 38,179 |
| 営業利益 | 573 | 646 | 350 | 369 |
| 経常利益 | 591 | 615 | 262 | 290 |
| 親会社株主に帰属 する当期純利益 | 413 | 394 | 170 | 99 |
| 個別 | ||||
| 売上高 | 38,137 | 39,593 | 37,409 | 37,670 |
| 売上総利益 | 4,910 | 5,044 | ||
| 営業利益 | 414 | 194 | ||
| 経常利益 | 480 | 508 | 198 | 245 |
| 当期純利益 | 347 | 338 | 142 | 148 |
| 販売費及び一般管理費の内の物流費 | 1,431 | 1,494 | 1,581 | 1,556 |
当連結会計年度の財政状態に関しては、年度末近くに連結子会社化した東京アライドコーヒーロースターズ株式会社(以下「TACR」と略)の影響が大きく、特に投資有価証券が2019年3月末3,236百万円から2020年3月末569百万円へ減少していること、純資産において非支配株主持分が2019年3月末200百万円から2020年3月末3,529百万円へ増加していることに表れております。それ以外の資産、負債の状況、TACRの影響をまとめますと以下のとおりです。
流動資産 ・・・ 2019年3月末:15,568百万円 → 2020年3月末:18,853百万円
増加:3,285百万円 (2020年3月末 TACR:4,961百万円)
固定資産(除く投資有価証券) ・・・ 2019年3月末:3,117百万円 → 2020年3月末:6,805百万円
増加:3,687百万円 (2020年3月末 TACR:2,776百万円)
流動負債 ・・・ 2019年3月末:9,662百万円 → 2020年3月末:9,894百万円
増加:231百万円 (2020年3月末 TACR:1,537百万円)
固定負債 ・・・ 2019年3月末:3,659百万円 → 2020年3月末:4,459百万円
増加:799百万円 (2020年3月末 TACR:414百万円)
TACR要因を除いて流動資産、流動負債が減少しているのは、主に前期末(2019年3月末)が休日であったため支払いが当連結会計年度に持ち越されたことが影響しており、固定資産、固定負債が増加しているのは、別の子会社、関西アライドコーヒーロースターズ株式会社で行ったコーヒーバッグ製造ラインの能力向上のための設備投資及びそのための資金調達を反映しているものです。
部門別の経営成績の状況は次のとおりであります。
コーヒー・飲料部門 ・・・ 売上高: 11,983百万円 (前年同期比2.1%減少)
売上総利益: 2,077百万円 (前年同期比1.6%増加)
食品部門 ・・・ 売上高: 22,833百万円 (前年同期比1.5%減少)
売上総利益: 3,028百万円 (前年同期比3.0%増加)
海外事業部門 ・・・ 売上高: 3,361百万円 (前年同期比7.1%増加)
売上総利益: 491百万円 (前年同期比19.7%増加)
コーヒー・飲料部門、食品部門とも減収となっておりますが、利益率の低い販売を抑制するとともに、コーヒー・飲料部門に関しては、前期に比べ円高水準でコーヒー相場も低位であったため、原料関連で円建ての単価が引き下がっていることが影響しております。食品部門は売上総利益率が前期12.6%から当連結会計年度13.2%へと改善しておりますが、前述の物流コスト上昇の多くが当該部門に関係しており、人件費等その他の費用含め、コストアップのカバーが課題となっております。海外事業部門は特に中国等、海外子会社の増収及び収益改善が寄与しておりますが、中長期的に更に成長させていくことが経営上のテーマとなっております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、現金及び現金同等物において期末残高は、東京アライドコーヒーロースターズ株式会社の連結子会社化による資金1,466百万円の増加もあり、前連結会計年度末に比べ724百万円増加し、3,615百万円となりました。また営業活動によるキャッシュ・フローは254百万円で、前連結会計年度の営業活動キャッシュ・フローに比べ1,131百万円の減少となりましたが、これには、前述の前期末(2019年3月末)休日が多分に影響しております。当社が特に重視している運転資本関連項目の回転期間の推移は以下のとおりで、傾向的に改善がなされております。なお、以下表の比較・分析には2020年3月期に連結子会社とした東京アライドコーヒーロースターズ株式会社の数値は含めておりません。
| 連結 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 |
| 売上債権 | |||
| 四半期末毎の平均残高(百万円) | 7,903 | 8,071 | 7,261 |
| 回転期間(ヶ月) | 2.46 | 2.51 | 2.28 |
| 棚卸資産 | |||
| 四半期末毎の平均残高(百万円) | 5,629 | 5,295 | 5,041 |
| 回転期間(ヶ月) | 1.75 | 1.65 | 1.58 |
| 買入債務 | |||
| 四半期末毎の平均残高(百万円) | 4,109 | 4,358 | 3,730 |
| 回転期間(ヶ月) | 1.28 | 1.36 | 1.17 |
| 運転資本 | |||
| 四半期末毎の平均残高(百万円) | 9,422 | 9,007 | 8,572 |
| 回転期間(ヶ月) | 2.93 | 2.80 | 2.69 |
③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは適切な自己資本比率を維持しつつ、自らの外部調達の限界を充分にわきまえながら、円滑、安定的な資金繰り運営と手許流動性の維持を行っております。ここ数年、及びさしあたり大きな資金需要はないため、資本(エクイティ)による資金調達はなく、調達の源泉は基本的に金融機関からの外部調達に依存しております。その推移は以下のとおりであり、安定しております。各金融機関とは親密な取引関係維持を図っております。なお、以下表の比較・分析には2020年3月期に連結子会社とした東京アライドコーヒーロースターズ株式会社の数値は含めておりません。
(単位:百万円)
| 連結 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 |
| 短期借入金 | 2,926 | 2,237 | 2,220 |
| 長期借入金 | 4,422 | 4,558 | 4,234 |
| 内1年内返済予定 | 1,431 | 1,570 | 1,483 |
| 社債(私募債) | ― | ― | 372 |
| 内1年内返済予定 | ― | ― | 56 |
| リース債務 | 436 | 361 | 730 |
| 有利子負債 計 | 7,785 | 7,158 | 7,556 |
当連結会計年度の年度末近くに東京アライドコーヒーロースターズ株式会社を連結子会社化したことにより、当社グループの貸借対照表上の構造が大きく変化しており、今後、中期的に見直していくことを検討しております。また新型コロナウイルスにより場合によって金融市場に動揺が走ることが危ぶまれるため、金融機関からの短期借入金の調達枠の一部をコミットメントラインに振り替え、危機対応を講じております。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。ただし見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果がこれらの見積りと異なる場合があります。それに関連する主な項目は以下のとおりであります。
a 貸倒引当金について
当社グループは、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実積率により、貸倒が懸念される特定の債権については個別に回収可能性を検討し、債権の回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。
b 繰延税金資産について
繰延税金資産は、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を検討し計上しております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 追加情報」に記載のとおりであります。
c 保有資産の減損リスクついて
当社グループは、投資案件に関し、金額・内容の妥当性や損益・資金収支の見通し等を慎重に検討の上、金額に応じ取締役会等で決定し、適切に進めております。
d 投資有価証券について
当社グループは、保有株式に関し定期的に資本コストに見合っているか等を精査し、保有の適否を見直すこととしております。
e 賞与引当金
当社グループは、従業員に対する賞与支給に充てるため、業績を鑑み、支給見込額を見積り計上しております。