四半期報告書-第155期第3四半期(令和2年9月1日-令和2年11月30日)
当社グループに関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は、原則として四半期連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間(2020年3月1日~2020年11月30日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の深刻な影響を被りました。4~6月期に戦後最大のマイナス成長を記録したGDP成長率は回復基調にあるものの、依然新型コロナウイルス感染症拡大前の水準を下回っております。個人消費も緊急事態宣言の解除に伴う経済活動の再開に加え、政策効果やマインドの改善により緩やかな拡大傾向にある一方で、外出自粛の動きは根強く、先行き不透明な状況が続いております。
日本国内の新規感染者数は第3波とも言われる局面に入り、収束時期の見通しが立たない状況にあります。加えて欧米各国でも感染が再拡大し、世界経済全体の先行きは不透明感が強く、企業業績へのマイナス影響は長期化することが想定されます。
こうした環境の下、当社グループは、「『まちづくり戦略』の深耕・拡大と『グループコスト構造改革』の断行」を本年度の経営課題に掲げ成長をめざしております。しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けて実施した日本国内外のグループ商業施設での臨時休業や営業時間短縮に加え、その後も外出を控える動きが続いていること等により、入店客数・売上ともに前年を大きく下回る結果となりました。
現在は、お客様や従業員の安全・安心確保を第一に、感染防止策を徹底し全商業施設が営業を行っております。9月には「事前来店予約サービス」の対象店舗を7店舗に拡大するなどデジタル技術を活用した接客を強化し、お客様の利便性向上を図りました。オンラインストアの売上は「巣ごもり消費」による食料品やリビング用品のほか、中元、歳暮などのギフトが好調に推移し、前年を大きく上回りました。さらに、グループ本社ビル勤務者を中心に在宅勤務を実施し、オンライン会議の導入などデジタル技術を活用することで生産性向上に努めました。今後も引き続きデジタルトランスフォーメーションによる経営の在り方や働き方の変革に取り組んでまいります。
国内百貨店では従来からコスト構造やアパレルの再構築、デジタル活用をはじめとする営業の在り方などを経営課題として認識しておりましたが、コロナ禍においてこの課題はより明確なものとなりました。加えて、消費者の生活様式や品揃えに対するニーズも大きく変化しています。引き続き、グループのブランド価値の源泉であり、中核である百貨店の再生を最重要テーマと位置づけ、これらをはじめとする課題に取り組んでまいります。
持続可能な社会の実現につきましては、短期的・中長期的双方の視点に立って取り組みを進めております。4月には食料品用レジ袋の有料化や素材変更を実施する等、廃プラスチックゼロに向けた取り組みを進めております。また、2019年から国際的イニシアチブ「RE100」に参加し、2050年までに事業活動で使用する電力を再生可能エネルギーに100%転換することを目標としております。11月から、玉川髙島屋S・C周辺施設など既存施設8棟の使用電力を順次再生可能エネルギーに切り替えを行っております。今後も行政やお取引先等との協働により、社会課題の解決に取り組んでまいります。
当期の連結業績につきましては、連結営業収益は479,880百万円(前年同期比29.1%減)、連結営業損失は10,513百万円(前年同期は営業利益20,261百万円)、連結経常損失は10,934百万円(前年同期は経常利益19,403百万円)となり、親会社株主に帰属する四半期純損失は24,377百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益16,447百万円)となりました。
事業のセグメント別業績は、次のとおりであります。
<百貨店業>百貨店業での営業収益は398,338百万円(前年同期比31.4%減)、営業損失は16,863百万円(前年同期は営業利益6,563百万円)となりました。
国内百貨店におきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言の発出を受け、全店で食料品フロアを除く臨時休業を実施しました。5月末には全店で全館営業を再開いたしましたが、多くのお客様の来店を見込んだ営業施策や販売促進策の中止や開催方法の見直しをしたことに加え、外出を控える動きも依然強く、売上高は大きく減少いたしました。また、渡航制限で訪日外国人数が大幅に減少したことでインバウンド売上は前年から93.8%減となりました。
なお、3月1日に子会社の株式会社米子髙島屋の全株式を売却し、同社は商標ライセンス契約会社となりました。また、8月16日をもちまして港南台店の営業を終了し、A&S髙島屋デューティーフリー株式会社が運営する市中免税店におきましては10月31日をもちまして営業を終了いたしました。
海外(2020年1月~9月)におきましては、当社が事業を展開するASEAN・中国でも新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けました。上海高島屋では1月から3月まで営業時間を短縮しました。ホーチミン髙島屋では3月から4月、サイアム髙島屋では3月から5月、シンガポール髙島屋では4月から6月にかけて一部食料品を除き臨時休業いたしました。その後、各店ともに全館での営業を再開し、売上高は一部において回復の兆しがあるものの、前年より大きく減少いたしました。
<商業開発業>商業開発業での営業収益は27,898百万円(前年同期比17.4%減)、営業利益は5,479百万円(前年同期比27.2%減)となりました。
商業開発業におきましては、東神開発株式会社が「まちづくり戦略」の中核としての役割を担っており、グループが一体となった事業展開を通じて、当社の成長戦略をけん引しております。7月には髙島屋東別館リノベーション第2弾として、「コミュニティー フードホール 大阪・日本橋」を開業し、館の価値向上に努めました。また、アクティブシニア向け住宅に対するニーズの高まりを背景に、当社グループの重点開発地域の一つである千葉県柏市において、7月にサービス付き高齢者向け住宅を取得いたしました。
一方、新型コロナウイルス感染症拡大防止に向け、百貨店業と同様、各商業施設において2月末から営業時間の短縮を実施し、緊急事態宣言発出以降は食料品を除いて臨時休業をいたしました。その後、順次営業範囲を拡大したものの、引き続き外出を控える動きは強く、入店客数・売上ともに前年を大きく下回り減収減益となりました。
海外においては、トーシンディベロップメントシンガポールPTE.LTD.が、シンガポール政府による入国規制の影響や2カ月を超える臨時休業の影響により減収減益となりました。また、ベトナム事業では、インドチャイナプラザ・ハノイが3月から4月下旬まで全館休業となったほか、ホーチミンのA&Bタワーの一部飲食テナントも3月から5月上旬まで営業を休止いたしました。
<金融業>金融業での営業収益は12,225百万円(前年同期比6.0%減)、営業利益は3,175百万円(前年同期比18.1%減)となりました。
金融業におきましては、3月に髙島屋クレジット株式会社と髙島屋保険株式会社が合併し、髙島屋ファイナンシャル・パートナーズ株式会社が誕生いたしました。当社グループにおける新たなファイナンシャルサービス開始に向けて、株式会社SBI証券との提携による金融商品仲介業の登録、ほがらか信託株式会社との提携による信託契約代理店の登録を行いました。6月には日本橋髙島屋S.C.本館8階に「タカシマヤ ファイナンシャル カウンター」をオープンし、お客様の資産形成や資産継承等の相談を承るとともに、金融商品を取り扱うファイナンシャルサービス事業を開始しました。当社グループでは金融業を成長分野と位置づけ、百貨店の顧客基盤を活用した事業の強化・拡大を図ってまいります。
一方、商業施設の営業時間短縮に加え、入店客数減少の継続によりクレジットカード取扱高、新規入会顧客は大幅に落ち込み、減収減益となりました。
<建装業>建装業での営業収益は15,404百万円(前年同期比32.2%減)、営業損失は530百万円(前年同期は営業利益1,286百万円)となりました。
建装業におきましては、髙島屋スペースクリエイツ株式会社が、緊急事態宣言発出を受けた工事の中断・遅延に加え、景気の先行き不透明感が強まったことに伴う企業の設備投資の抑制によって内装工事の需要が急減したことにより、減収減益となりました。
<その他の事業>クロスメディア事業等その他全体での営業収益は26,013百万円(前年同期比2.6%減)、営業利益は626百万円(前年同期比62.3%減)となりました。
その他の事業におきましては、クロスメディア事業及び株式会社セレクトスクエアが新型コロナウイルス感染症の影響により「巣ごもり消費」が拡大したことで、EC(電子商取引)が好調に推移し増収となりました。一方、株式会社センチュリーアンドカンパニーが人材派遣先である商業施設の休業による業務の縮小によって減収減益となり、その他の事業全体でも減収減益となりました。
(2)財政状態に関する分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、1,214,650百万円と前連結会計年度末に比べ46,146百万円増加しました。これは、現金及び預金が増加したことが主な要因です。負債については、790,458百万円と前連結会計年度末に比べ77,826百万円の増加となりました。これは、長期借入金、コマーシャル・ペーパーが増加したことが主な要因です。純資産については、424,191百万円と利益剰余金が減少したことにより、前連結会計年度末に比べ31,680百万円減少しました。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
営業活動キャッシュ・フローは、28,177百万円の収入となり、前年同期が25,993百万円の収入であったことに比べ2,183百万円の収入の増加となりました。主な要因は、前受金の増減額が13,723百万円増加したことなどによるものです。
投資活動キャッシュ・フローは、17,060百万円の支出となり、前年同期が22,024百万円の支出であったことに比べ4,964百万円の支出の減少となりました。主な要因は、有形及び無形固定資産の取得による支出が15,982百万円減少したことなどによるものです。
財務活動キャッシュ・フローは、41,175百万円の収入となり、前年同期が16,143百万円の支出であったことに比べ57,319百万円の収入の増加となりました。主な要因は、借入れによる純調達額が30,391百万円増加したことをはじめ、コマーシャル・ペーパーの増減額が19,000百万円増加したことなどによるものです。
以上の結果により、当第3四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ49,803百万円増加し、138,214百万円となりました。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
新型コロナウイルス感染症の収束時期はいまだ不透明であり、経済活動の停滞は国内外で長期に及ぶ可能性があります。当社グループにおいては、感染防止に向けて3月から5月にかけて店舗の臨時休業を実施いたしました。現在営業活動は再開しておりますが、業績は未だ回復の途上にあります。また、Go Toキャンペーン等政府による経済対策が実施されるものの、直近においては第3波と捉えられる感染拡大が見られる中、今後再び店舗の休業をせざるをえない状況になることは最大のリスクであると捉えております。
こうした中、当社グループにおいては、経営や営業、働き方のデジタルトランスフォーメーションを進めるとともに、働き方改革を加速させ、さらなる生産性の向上を図ってまいります。
消費行動にパラダイムシフトが起こっていく中で、店頭においては新たな営業スタイルの構築を引き続き検討してまいります。今後も一層の拡大が見込めるEC(電子商取引)は当社グループにおける重要な販路であることから、経営資源を大きく振り向け、取り組みの拡大を進めてまいります。そして、当社グループの10年後の目指すべき姿、3年後の達成すべき姿を踏まえた「グループ3カ年計画」の策定を進めてまいります。とりわけ次年度については、新型コロナウイルス感染症の影響による厳しい業績を踏まえ、収益力強化に向けたコスト構造の抜本的見直しをより一層図ってまいります。
さらに財務安定性を維持するため必要な自己資本の保持とキャッシュ・フロー創出力により健全な財務運営を行ってまいります。また緊急時においては金融機関との緊密な取引関係、及び社会的信用に裏づけられた資金対応力により、状況に応じ多様かつ機動的な資金調達を実施し十分な手元流動性を確保してまいります。
(5)研究開発活動
特記事項はありません。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間(2020年3月1日~2020年11月30日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の深刻な影響を被りました。4~6月期に戦後最大のマイナス成長を記録したGDP成長率は回復基調にあるものの、依然新型コロナウイルス感染症拡大前の水準を下回っております。個人消費も緊急事態宣言の解除に伴う経済活動の再開に加え、政策効果やマインドの改善により緩やかな拡大傾向にある一方で、外出自粛の動きは根強く、先行き不透明な状況が続いております。
日本国内の新規感染者数は第3波とも言われる局面に入り、収束時期の見通しが立たない状況にあります。加えて欧米各国でも感染が再拡大し、世界経済全体の先行きは不透明感が強く、企業業績へのマイナス影響は長期化することが想定されます。
こうした環境の下、当社グループは、「『まちづくり戦略』の深耕・拡大と『グループコスト構造改革』の断行」を本年度の経営課題に掲げ成長をめざしております。しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けて実施した日本国内外のグループ商業施設での臨時休業や営業時間短縮に加え、その後も外出を控える動きが続いていること等により、入店客数・売上ともに前年を大きく下回る結果となりました。
現在は、お客様や従業員の安全・安心確保を第一に、感染防止策を徹底し全商業施設が営業を行っております。9月には「事前来店予約サービス」の対象店舗を7店舗に拡大するなどデジタル技術を活用した接客を強化し、お客様の利便性向上を図りました。オンラインストアの売上は「巣ごもり消費」による食料品やリビング用品のほか、中元、歳暮などのギフトが好調に推移し、前年を大きく上回りました。さらに、グループ本社ビル勤務者を中心に在宅勤務を実施し、オンライン会議の導入などデジタル技術を活用することで生産性向上に努めました。今後も引き続きデジタルトランスフォーメーションによる経営の在り方や働き方の変革に取り組んでまいります。
国内百貨店では従来からコスト構造やアパレルの再構築、デジタル活用をはじめとする営業の在り方などを経営課題として認識しておりましたが、コロナ禍においてこの課題はより明確なものとなりました。加えて、消費者の生活様式や品揃えに対するニーズも大きく変化しています。引き続き、グループのブランド価値の源泉であり、中核である百貨店の再生を最重要テーマと位置づけ、これらをはじめとする課題に取り組んでまいります。
持続可能な社会の実現につきましては、短期的・中長期的双方の視点に立って取り組みを進めております。4月には食料品用レジ袋の有料化や素材変更を実施する等、廃プラスチックゼロに向けた取り組みを進めております。また、2019年から国際的イニシアチブ「RE100」に参加し、2050年までに事業活動で使用する電力を再生可能エネルギーに100%転換することを目標としております。11月から、玉川髙島屋S・C周辺施設など既存施設8棟の使用電力を順次再生可能エネルギーに切り替えを行っております。今後も行政やお取引先等との協働により、社会課題の解決に取り組んでまいります。
当期の連結業績につきましては、連結営業収益は479,880百万円(前年同期比29.1%減)、連結営業損失は10,513百万円(前年同期は営業利益20,261百万円)、連結経常損失は10,934百万円(前年同期は経常利益19,403百万円)となり、親会社株主に帰属する四半期純損失は24,377百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益16,447百万円)となりました。
事業のセグメント別業績は、次のとおりであります。
<百貨店業>百貨店業での営業収益は398,338百万円(前年同期比31.4%減)、営業損失は16,863百万円(前年同期は営業利益6,563百万円)となりました。
国内百貨店におきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言の発出を受け、全店で食料品フロアを除く臨時休業を実施しました。5月末には全店で全館営業を再開いたしましたが、多くのお客様の来店を見込んだ営業施策や販売促進策の中止や開催方法の見直しをしたことに加え、外出を控える動きも依然強く、売上高は大きく減少いたしました。また、渡航制限で訪日外国人数が大幅に減少したことでインバウンド売上は前年から93.8%減となりました。
なお、3月1日に子会社の株式会社米子髙島屋の全株式を売却し、同社は商標ライセンス契約会社となりました。また、8月16日をもちまして港南台店の営業を終了し、A&S髙島屋デューティーフリー株式会社が運営する市中免税店におきましては10月31日をもちまして営業を終了いたしました。
海外(2020年1月~9月)におきましては、当社が事業を展開するASEAN・中国でも新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けました。上海高島屋では1月から3月まで営業時間を短縮しました。ホーチミン髙島屋では3月から4月、サイアム髙島屋では3月から5月、シンガポール髙島屋では4月から6月にかけて一部食料品を除き臨時休業いたしました。その後、各店ともに全館での営業を再開し、売上高は一部において回復の兆しがあるものの、前年より大きく減少いたしました。
<商業開発業>商業開発業での営業収益は27,898百万円(前年同期比17.4%減)、営業利益は5,479百万円(前年同期比27.2%減)となりました。
商業開発業におきましては、東神開発株式会社が「まちづくり戦略」の中核としての役割を担っており、グループが一体となった事業展開を通じて、当社の成長戦略をけん引しております。7月には髙島屋東別館リノベーション第2弾として、「コミュニティー フードホール 大阪・日本橋」を開業し、館の価値向上に努めました。また、アクティブシニア向け住宅に対するニーズの高まりを背景に、当社グループの重点開発地域の一つである千葉県柏市において、7月にサービス付き高齢者向け住宅を取得いたしました。
一方、新型コロナウイルス感染症拡大防止に向け、百貨店業と同様、各商業施設において2月末から営業時間の短縮を実施し、緊急事態宣言発出以降は食料品を除いて臨時休業をいたしました。その後、順次営業範囲を拡大したものの、引き続き外出を控える動きは強く、入店客数・売上ともに前年を大きく下回り減収減益となりました。
海外においては、トーシンディベロップメントシンガポールPTE.LTD.が、シンガポール政府による入国規制の影響や2カ月を超える臨時休業の影響により減収減益となりました。また、ベトナム事業では、インドチャイナプラザ・ハノイが3月から4月下旬まで全館休業となったほか、ホーチミンのA&Bタワーの一部飲食テナントも3月から5月上旬まで営業を休止いたしました。
<金融業>金融業での営業収益は12,225百万円(前年同期比6.0%減)、営業利益は3,175百万円(前年同期比18.1%減)となりました。
金融業におきましては、3月に髙島屋クレジット株式会社と髙島屋保険株式会社が合併し、髙島屋ファイナンシャル・パートナーズ株式会社が誕生いたしました。当社グループにおける新たなファイナンシャルサービス開始に向けて、株式会社SBI証券との提携による金融商品仲介業の登録、ほがらか信託株式会社との提携による信託契約代理店の登録を行いました。6月には日本橋髙島屋S.C.本館8階に「タカシマヤ ファイナンシャル カウンター」をオープンし、お客様の資産形成や資産継承等の相談を承るとともに、金融商品を取り扱うファイナンシャルサービス事業を開始しました。当社グループでは金融業を成長分野と位置づけ、百貨店の顧客基盤を活用した事業の強化・拡大を図ってまいります。
一方、商業施設の営業時間短縮に加え、入店客数減少の継続によりクレジットカード取扱高、新規入会顧客は大幅に落ち込み、減収減益となりました。
<建装業>建装業での営業収益は15,404百万円(前年同期比32.2%減)、営業損失は530百万円(前年同期は営業利益1,286百万円)となりました。
建装業におきましては、髙島屋スペースクリエイツ株式会社が、緊急事態宣言発出を受けた工事の中断・遅延に加え、景気の先行き不透明感が強まったことに伴う企業の設備投資の抑制によって内装工事の需要が急減したことにより、減収減益となりました。
<その他の事業>クロスメディア事業等その他全体での営業収益は26,013百万円(前年同期比2.6%減)、営業利益は626百万円(前年同期比62.3%減)となりました。
その他の事業におきましては、クロスメディア事業及び株式会社セレクトスクエアが新型コロナウイルス感染症の影響により「巣ごもり消費」が拡大したことで、EC(電子商取引)が好調に推移し増収となりました。一方、株式会社センチュリーアンドカンパニーが人材派遣先である商業施設の休業による業務の縮小によって減収減益となり、その他の事業全体でも減収減益となりました。
(2)財政状態に関する分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、1,214,650百万円と前連結会計年度末に比べ46,146百万円増加しました。これは、現金及び預金が増加したことが主な要因です。負債については、790,458百万円と前連結会計年度末に比べ77,826百万円の増加となりました。これは、長期借入金、コマーシャル・ペーパーが増加したことが主な要因です。純資産については、424,191百万円と利益剰余金が減少したことにより、前連結会計年度末に比べ31,680百万円減少しました。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
営業活動キャッシュ・フローは、28,177百万円の収入となり、前年同期が25,993百万円の収入であったことに比べ2,183百万円の収入の増加となりました。主な要因は、前受金の増減額が13,723百万円増加したことなどによるものです。
投資活動キャッシュ・フローは、17,060百万円の支出となり、前年同期が22,024百万円の支出であったことに比べ4,964百万円の支出の減少となりました。主な要因は、有形及び無形固定資産の取得による支出が15,982百万円減少したことなどによるものです。
財務活動キャッシュ・フローは、41,175百万円の収入となり、前年同期が16,143百万円の支出であったことに比べ57,319百万円の収入の増加となりました。主な要因は、借入れによる純調達額が30,391百万円増加したことをはじめ、コマーシャル・ペーパーの増減額が19,000百万円増加したことなどによるものです。
以上の結果により、当第3四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ49,803百万円増加し、138,214百万円となりました。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
新型コロナウイルス感染症の収束時期はいまだ不透明であり、経済活動の停滞は国内外で長期に及ぶ可能性があります。当社グループにおいては、感染防止に向けて3月から5月にかけて店舗の臨時休業を実施いたしました。現在営業活動は再開しておりますが、業績は未だ回復の途上にあります。また、Go Toキャンペーン等政府による経済対策が実施されるものの、直近においては第3波と捉えられる感染拡大が見られる中、今後再び店舗の休業をせざるをえない状況になることは最大のリスクであると捉えております。
こうした中、当社グループにおいては、経営や営業、働き方のデジタルトランスフォーメーションを進めるとともに、働き方改革を加速させ、さらなる生産性の向上を図ってまいります。
消費行動にパラダイムシフトが起こっていく中で、店頭においては新たな営業スタイルの構築を引き続き検討してまいります。今後も一層の拡大が見込めるEC(電子商取引)は当社グループにおける重要な販路であることから、経営資源を大きく振り向け、取り組みの拡大を進めてまいります。そして、当社グループの10年後の目指すべき姿、3年後の達成すべき姿を踏まえた「グループ3カ年計画」の策定を進めてまいります。とりわけ次年度については、新型コロナウイルス感染症の影響による厳しい業績を踏まえ、収益力強化に向けたコスト構造の抜本的見直しをより一層図ってまいります。
さらに財務安定性を維持するため必要な自己資本の保持とキャッシュ・フロー創出力により健全な財務運営を行ってまいります。また緊急時においては金融機関との緊密な取引関係、及び社会的信用に裏づけられた資金対応力により、状況に応じ多様かつ機動的な資金調達を実施し十分な手元流動性を確保してまいります。
(5)研究開発活動
特記事項はありません。