有価証券報告書-第65期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

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2017/06/23 17:08
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有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、社是「誠実」、企業使命「インテリアを通じて社会に貢献し、豊かな生活文化の創造に寄与します」、サンゲツ三則「創造的デザイン」「信頼される品質」「適正な市場価格」、ブランド理念「Joy of Design」を企業理念に掲げ、経営の基本方針としております。
企業活動においては、成長の基盤となる組織体制の整備や成長戦略の推進、資本政策を発表、実行し、「安定企業」から「成長企業」へと生まれ変わるとともに、全てのステークホルダーからの評価向上を目指しております。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、企業価値の向上を目的とし、自己資本当期純利益率(ROE)を重要な経営指標と位置付けております。中期経営計画(2017-2019)「PLG 2019」においては、成長の為の事業推進及び収益管理体制の強化を実行し、2019年度(最終年度)の定量目標としてROE8%~10%、付随目標として売上高1,650億円~1,750億円、当期純利益80億円~100億円、自己資本1,050億円~1,000億円、CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)75日~60日の達成を目指してまいります。
(3)経営戦略等、経営環境、事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループが主に事業を展開している建設業界(主にインテリア業界)は、商品が決定するまで、一般施主からプロユーザーまで多数の顧客(決定権者)が存在し、住宅から非住宅まで多様な市場で構成されています。オフィスビルの建設が計画された場合、事業主とその業務を請負った設計事務所、ゼネコン、内装仕上事業者など、多層な決定権者が携わり、それぞれに対するきめ細かい営業活動が必要となります。また、インテリア市場は天井から壁面・床と、多種多様な内装材料を小ロットからの取扱いが必要となる非常に多種・多様で複層的・複合的な市場です。このような業界構造は非効率ゆえに、利益を創出するためにはデザイン、品質、在庫、配送、提案力などを通じてそれぞれの顧客との信頼関係を構築することで市場シェアを獲得し、規模を確保することが必要不可欠です。当社は1953年の株式会社山月堂商店設立当初から、トータルインテリアの考えに基づく商品バリエーションの拡充や、全国を網羅するジャストインタイムの物流体制構築を行い、これらの施策が奏功し、会社設立以来赤字に陥ることなく、長期にわたって安定的な業績を継続してまいりました。
しかしながら、急激なグローバル化や消費者ニーズの多様化、人口減少による住宅市場の縮小等、市場環境は常に変化しており、当社グループもこれに合わせた変革をさらに加速度的に実行する必要があります。事業基盤の各機能強化に努め、地域戦略ではグローバル化に対応すべく、地域ごとの成長戦略の検討と施策を実行し、また市場起点での商品開発、物流網の整備、調達先とのアライアンス強化等、あらゆる分野における企業価値の向上に努めております。今後もこのような取り組みを実行することにより、「Joy of Design」を提供し、社会に貢献し続ける企業を目指してまいります。
今後のわが国経済の見通しにつきましては、企業収支の改善や、経済対策に伴う公共投資の増加、雇用所得環境の改善傾向により、景気は回復基調を維持する見込みです。一方で、新興国経済の減速や欧米を中心とした経済的変化、地政学的なリスクについては、依然不透明な状況が続くものと予想されます。
建設市場につきましては、非住宅分野でのインバウンド需要やオリンピックを控えたホテル・商業施設の新築・リニューアル案件の増加が期待されますが、新設住宅着工戸数は、人口減少に伴う減少局面にあることは依然変わらないこと、また、原料価格の推移や消費者マインドなど様々な経済動向を引き続き注視していく必要があります。
このような市場環境のもと、当社グループは新しい中期経営計画(2017-2019)「PLG 2019」をスタートさせます。P・L・Gとは多様な商品と機能と、高い専門性を持ち、国内外で強固な市場を持つ企業グループを構築するために重要な3つの要素を表しています。
Personal:専門性を持ったプロ人材・社外との強い人的関係
Local :各地域での強固な市場ポジション
Global :市場間を結ぶ商品・デザイン
前中期経営計画(2014-2016)Next Stage Plan G をさらに発展的に進め、サンゲツグループ各社のシナジーと連結経営の強化を図り、企業価値向上に努めます。また、中期経営計画「PLG 2019」の定量目標である最終年度(2020年3月期)のROE8%~10%達成を目指します。
そのための方策は以下の通りです。
1)成長のための事業戦略“連結経営による機能強化と取り組み領域の拡大”
基本方針:内装材事業(企画・調達・物流・販売)の地理的拡大、機能強化
1.日本市場:バリューチェーンでの機能強化と取組領域の拡大
安定的かつ基礎的収益源である日本市場において、バリューチェーンでの機能強化・取組領域の拡大により収益の安定的成長を実現する。
①材料・原料を含めた商品開発・調達、国内外サプライヤーとのアライアンス
②サブ機能の強化(インテリアコーディネーション提案・施工力)の強化
③代理店との連携・協業強化
④社内営業体制の見直し
⑤グループシナジーの追及
⑥ブランディングの徹底と深化
⑦ロジスティクス見直し(集荷・配送)
2.海外市場:地理的な展開の拡充、商品の拡充、機能の強化
成長力のある海外市場での活動を強化、地理的な展開を拡大するとともに商品面・機能面での拡充を実行する。特に北米(米国・カナダ)、アジア(中国・東南アジア)を重点注力市場と位置付け、各市場でのローカルな物流・営業体制を拡充・強化する。
①北米市場
・取り扱い内装材料商品ラインアップの拡大
・デザイン機能・ディストリビューション機能の拡充
②中国市場
・華人・邦人増員
・スペック能力・販売能力の向上
・施工力の強化
③東南アジア市場
・ディストリビューション体制の構築
3.ローカル拠点間のグローバルな運用
デザインのグローバル化、製造メーカーのグローバル化に呼応し、グローバルな商品の企画・調達体制を構築する。
①海外有力メーカーとの国内外での連携
②ヨーロッパデザイン・和のデザインの共同展開、共同マーケティング
4.連結経営体制の強化
地域での事業を担う関係会社・機能を担う関係会社・専門性を担う関係会社を統合的に経営し、トータルシナジーを生む為の連結経営体制を強化する。
①連結経営管理機能の強化
・主管部制度:事業シナジーの最大化、収益管理責任
・管理部門による横断的チェック・サポート体制:管理部門各部の専門機能の発揮
・連結経営課の新設:全体管理、牽制機能
②定期的モニタリング、対話制度の実施による進捗確認
5.業態の転換
次期中期経営計画をにらみ、業態の転換の試行を重ねる。
2)人的資源の強化
1.プロ人材の育成
2.能力主義の徹底
3.ダイバーシティの推進
4.働き方改革
5.健康経営の推進
3)収益管理体制の強化
1.販売管理費の削減と管理の徹底
2.グループ各社へのCCC管理の導入
3.サンゲツ各事業部・各支社での経営管理指標の明確化と進捗管理
4)ESG/CSR方針
5つのグループ中期方針実践内容
Environment
環境
環境保全サンゲツグループの事業全体の環境負荷を把握。
地球温暖化防止や持続可能な資源循環に向けての体制を構築
・各事業活動におけるエネルギー消費、CO2排出、及び廃棄物の削減とリサイクルの促進を計画的に実行する。
・サンゲツグループの事業活動におけるCO2排出量の把握を行い、最終的に排出量ゼロに向けた計画立案。
Social
社会
人権
/職場環境
グループ各社の多様な従業員の活躍を支援すると共に社会的弱者の就労支援・サンゲツグループのグローバル化に伴い、世界人権宣言に基づく人権尊重と、ダイバーシティを推進する。
・多様な従業員に対して、それぞれの雇用形態に関わらず、機会均等を尊重し、良好な職場環境の維持や健康維持増進支援を構築する。
・2020年までに国内事業における女性管理職比率15%以上を達成する。
・障がい者雇用の職域拡大を推進し、雇用率目標3.0%に向け、現2.3%から拡大していく。
事業慣行
/消費者課題
サプライチェーンにおける社会的責任の推進・仕入先から施工に至るサプライチェーン全体での改善に向けて、調達ガイドラインの策定とアンケートを実施する。
・顧客のニーズや課題解決に向けた商品開発を推進する。
社会貢献活動社員が主体的となった社会貢献活動の拡大・国内においては児童福祉施設の内装改装工事支援(20件以上/年)
・平日の隙間時間を利用した社員による社会貢献活動の体制作りと社員の貢献活動量にマッチする寄付を会社が行う。
Governance
ガバナンス
コーポレート
ガバナンス
コーポレートガバナンスの透明性の維持と向上、コンプライアンスの徹底・コーポレートガバナンスコードのフルコンプライの維持と改善。
・ステークホルダー(株主、投資家、従業員、取引先など)とのコミュニケーション向上。
・国内外のグループ会社増加に伴い、公正な競争の徹底、贈収賄の防止、知的財産などグループ全体のコンプライアンスの徹底。

5)資本政策
1.資本効率向上に向けた財務方針
資本市場の状況を鑑みつつ、引き続き自己株式取得と安定的増配を行い自己資本1,050億円~1,000億円への削減を目指す。
2.中期経営計画期間中の株主還元政策
・3年間トータルの連結総還元性向は100%超とする。
・長期安定的な増配の基本方針に基づき、安定的増配を継続する。
・株式市場の状況に応じて機動的に自己株式を取得する。
中期経営計画(2017-2019)「PLG 2019」期間中の資金配分政策
資金創出・調達資金配分
2017年3月末保有現金同等物300億円成長投資※100~250億円
++
中計期間中の営業キャッシュ・フロー310~380億円=株主還元250~330億円
++
中計期間中の借入金0~220億円期末現金250~300億円
※成長投資:M&A、マイナー出資(アライアンス強化)、設備投資(物流・ITなど)

(参考)前中期経営計画(2014-2016)「Next Stage Plan G」期間中の実績
資金創出・調達資金配分
2014年3月末保有現金同等物440億円成長投資※262億円
++
中計期間中の営業キャッシュ・フロー256億円=株主還元269億円
++
中計期間中の借入金133億円期末現金298億円

その他の対処すべき課題
2017年3月13日、公正取引委員会より、壁紙の販売業者らに対して、独占禁止法に違反する行為があったとして、排除措置命令及び課徴金納付命令がなされた旨の発表がありました。本件は、当社を含めた複数の事業者に対し、壁紙の取引に関連して独占禁止法の疑いがあるとして、2015年5月26日に、同委員会の立ち入り検査を受けていたものです。当該発表においては、当社についても独占禁止法に違反する行為があったと認定されていますが、当社は同委員会に対して課徴金減免制度の適用を申請し、これが認められたことから、上記命令のいずれも受けておりません。しかしながら、当社が独占禁止法に違反する行為を行っていた事実が確認されたことは、当社として誠に遺憾とするところです。当社は、本件を厳粛かつ真摯に受け止め、コンプライアンス体制の整備と役員及び従業員への教育を今まで以上に強化・徹底し、再発防止と信頼回復に努めてまいります。
なお、特定の仕入先からの一部の商品において品質問題が発生しており、お客様相談室を設置の上、当該仕入先と連携しつつ、当該商品の施工先住居、施設等に対する補修対策を継続的に実施してまいります。

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