有価証券報告書-第69期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社グループ(当社及び当社の連結子会社)が判断したものであります。
なお、将来に関する事項につきましては、不確実性を有しており、将来生じる結果と異なる可能性がありますので、記載しております事項に対する判断は、以下記載事項及び本項目以外の記載内容も合わせて慎重に行われる必要があります。
当社グループは、スーパーマーケットの経営を事業主体としており、店舗「原信」「ナルス」「フレッセイ」を各地に出店しております。
(1) 経営成績の状況の概要及び分析・検討内容
当連結会計年度におけるわが国経済は、世界経済における貿易摩擦の影響や、消費税増税が今後の国内経済に及ぼす影響、世界的な流行が生じた新型コロナウイルス感染症がもたらす影響など、先行きの見通せない状況が続いております。
このような状況において、当連結会計年度における当社グループの連結経営成績は、売上高が2,408億98百万円(前年同期比2.4%増)、営業利益が94億67百万円(前年同期比0.6%減)、経常利益が97億8百万円(前年同期比0.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が62億39百万円(前年同期比2.9%減)となりました。また、1株当たり当期純利益は270円22銭となりました。
売上高につきましては、第2四半期連結累計期間まで堅調に推移し、その後、暖冬少雪で季節品の動きが鈍ったものの、消費税増税後の影響を見据えた様々な販売促進対策が効果を現したことや、新型コロナウイルス感染症流行による内食需要の高まりで伸長したため、過去最高の実績となりました。
営業利益につきましては、新規出店2店舗、移転新設1店舗及び改装4店舗に係る投資関連費用の発生、消費税増税後における集客対策のための販売促進費用の投入、社会保険加入対象者の増加による法定福利費の増加等で販売費及び一般管理費が増加したため、前年同期に比べ若干減少いたしました。
経常利益につきましては、金融費用の削減に加え省エネルギー投資に関連した補助金受領により、営業利益の減少を補うことができたため、前年同期に比べ若干増加し、過去最高の実績となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、特別損失の増加により、前年同期に比べ減少いたしました。
① セグメント別経営成績
当連結会計年度における各セグメントの経営成績を示すと、次のとおりであります。なお、各セグメントの経営成績につきましては、セグメント間の内部取引高を含めて表示しております。
a スーパーマーケット
(全般)
当社グループでは、年度方針を前年度に引き続き「変革への挑戦」と定め、変化を続ける社会において、豊かさ、楽しさ、便利さをご提供するための様々な施策と、それを実現するための強固な企業構造の構築を進めております。
また、イノベーション推進部を新設し、改革や革新への取り組みを組織的に推進する体制を整え、中期計画に沿って、様々な課題への取り組みを進めております。
<客単価、買上点数、一品単価>お客様のご期待に添える商品、サービス、接客に向けた継続的なレベルアップの取り組みに加え、消費税増税後における様々な施策が有効に作用したこと、新型コロナウイルス感染症流行による内食需要の高まりがあったことで、既存店の買上点数は、前年同期に比べ1.1%増加いたしました。また、既存店の一品単価は、前年同期に比べ0.2%増加いたしました。
この結果、既存店の客単価は、前年同期に比べ1.3%増加いたしました。
<来店客数>夏季において梅雨明けが遅れ、お客様の来店頻度の減少が見られたものの、冬季の少雪により、来店客数は、既存店では前年同期に比べ0.3%の減少にとどまり、全店では近年の新規出店店舗の効果で前年同期に比べ0.9%増加いたしました。
<売上総利益率>商品販売における売上総利益率は、消費税増税対策やキャッシュレス・ポイント還元制度への対抗策として低価格訴求を強力に実施しましたが、当社グループの商品調達力の効果や販売管理の精度向上、ロス削減により、前年同期に比べ0.1ポイント増加し26.2%となりました。
(プロセスセンターの活用拡大)
前連結会計年度に新潟県長岡市へ新設した食品の集中加工を行うプロセスセンターは、当初の計画どおり軌道に乗っており、第1四半期連結会計期間から、農産・畜産・水産・惣菜加工品だけでなく、ベーカリー商品についても、供給する品種、範囲を拡大いたしました。原信、ナルス、フレッセイが、全体で共有する体制が順調に進んでおり、一層高い水準での商品の均質化や新たな商品のご提供を図ってまいります。
(電子決済の導入)
支払手段の多様化が進む昨今、電子決済の利用に関するお客様からのご要望が高まっております。
当社グループでは、お客様のご要望にお応えするため、一部事業者が行うスマートフォンを利用した電子決済サービスを原信ナルスの全店舗及びフレッセイの一部店舗へ導入いたしました。
このサービスの利用率は、導入当初に比べ徐々に高まっており、お客様の関心の高さが窺える状況となっております。
今後も様々な技術革新の状況を勘案しつつ、キャッシュレス社会を念頭に置いた様々な情報収集や快適な会計方法の検討を継続して行ってまいります。
(インターネットの活用拡大)
インターネットを活用した電子商取引市場は拡大を続けており、この活用は、実店舗を補完するサービスとして重要であると考えております。
当社グループでは、従来から、「原信ネットスーパー」https://harashinnetsuper.hnhd.co.jp/(実店舗で販売する商品をインターネットでお買い物をして、ご自宅へ商品をお届けするサービス)、並びに、「原信ナルスネットショッピング」https://net-de-harashin-narus.axial-r.com/(インターネットでご予約品やギフトのご注文を承り、実店舗で商品をお渡ししたり、ご指定の場所へ商品をお届けしたりするサービス)を行っており、この売上高は年々伸長しております。
このうち、ネットショッピングについて、その利便性向上を目的として、9月にWebサイトのリニューアルを実施いたしました。
(スマートフォン・アプリケーション)
スマートフォンは、その登場以来、普及率が伸長し、現在では、多くの方々が日々の暮らしを楽しく便利にする生活に密着したツールとして活用しています。
このような状況を踏まえ、お客様が当社グループでのお買い物を楽しく、お得で、便利に行っていただけるように、スマートフォン・アプリケーションの開発を、システムは当社グループのIT企業であるアイテックが、デザインは当社グループの総合メディア企業である高速印刷が主体となって行い、10月に「原信ナルスアプリ」を、2月に「フレッセイアプリ」をiOS及びAndroid向けにそれぞれ配信開始いたしました。
このアプリケーションには、チラシ、店舗情報、料理レシピ、インターネットでのお買い物、お得なクーポン配信等の機能が備わっており、配信開始以来、ダウンロード数、日々のご利用者数とも、日を追うごとに増加していることから、一層多くのお客様が当社グループのファンになっていただいているものと考えております。
(消費税増税への対応)
10月の消費税増税に加え、新たに軽減税率制度が導入されることを念頭に、情報システム、店舗運営、売場対応等様々な事項について周到な準備を全社一丸となって進め完了いたしました。
この結果、改正法施行後において、大きな混乱はありませんでした。
当社グループは、政府が主導するキャッシュレス・ポイント還元事業の対象となる中小・小規模事業者ではないため、相当不利な状況が事前に想定されました。このような与件に対し、価格面での対抗策と併せ、お客様の毎日の食卓を豊かに、楽しく、便利にするため、徹底的に商品やサービスの磨き込みを行うという、本質的な対策を念頭に、消費税増税後の競争激化に向けて特段の注力をいたしました。
商品面では、当社グループ自慢のこだわりの商品・他にはない商品の新規発売、リニューアルを従来にも増して多くの商品群で進めました。また、海外直輸入先の新規開拓による価格・品質を兼ね備えた商品、健康・簡単便利な生活を志向した商品の品揃え拡充、プライベート・ブランド商品の新規投入や改良についても実施いたしました。
価格面では、購買頻度の高いコモディティ商品について、価格の切り下げによる低価格訴求を行いました。
販売促進面では、スマートフォン・アプリケーションを活用した新たな販売促進手法への挑戦、クーポン配布や広告戦略、販売促進企画の実施時期、内容の見直しを行いました。
(新型コロナウイルス感染症への対応)
新型コロナウイルス感染症の国内感染例が確認されて以降、2月より紙製品の販売伸長が顕著となり、3月に入り感染拡大防止策がとられるようになってからの内食需要の高まりを受け、食品全般の大幅な売上増加となりました。
当社グループの事業主体はスーパーマーケットの経営であり、こうした異常事態においても、人々の生活を支えるライフラインとして重要な使命を担っているものと認識しております。過去の様々な災害や感染症流行等を乗り越えてきた当社グループにとっても、今回の新型コロナウイルス感染症への対応は初めての部分も多く、試行錯誤が現在でも続いています。お客様の安全を守ることはもとより、ライフラインとして事業継続するために、従業員の安全を守る様々な対策を行っており、お客様からのご意見を受け新たに取り組んだ対策も多々あります。こうした取り組みは、お客様からご理解を得られており、賛同する温かいお言葉もいただいております。
また、社会貢献、事業者支援策として「がんばろう!日本。」という取り組みを始めました。これは、今回の事態で販路がなくなりお困りになっている産地、市場、各種メーカー様を支援するため、当社の店舗を活用していただこうという販路拡大支援活動であり、様々な情報ルートで呼びかけを行い、商品を引き受け当社グループ店舗で当該商品の販売を行う施策です。多くの事業者様から申し出があり、ご活用いただいているものと考えております。
この感染症流行の事態は、しばらく続くものと想定されますが、引き続き、人々の生活基盤を支える責務と地域経済への貢献が果たせるよう取り組んでまいります。
(出店・退店等)
出店につきましては、原信下飯野店(10月、富山県富山市、売場面積2,161㎡)、フレッセイ有馬店(11月、群馬県渋川市、売場面積2,106㎡)を新設いたしました。また、ナルス直江津東店(11月、新潟県上越市、売場面積2,267㎡)を移転新設いたしました。
改装につきましては、原信岩上店(7月、新潟県柏崎市、売場面積2,620㎡)、フレッセイ片貝店(7月、群馬県前橋市、売場面積2,222㎡)、フレッセイ駒形店(3月、群馬県前橋市、売場面積1,765㎡)、ナルス国府店(3月、新潟県上越市、売場面積2,212㎡)について実施いたしました。
退店につきましては、ナルス直江津東店の移転新設に伴い、旧・ナルス直江津東店(9月、新潟県上越市、売場面積1,246㎡)及び原信春日新田店(11月、新潟県上越市、売場面積2,064㎡)を閉鎖した他、ナルス糸魚川店(2月、新潟県糸魚川市、売場面積1,551㎡)を閉鎖いたしました。
(業績)
以上の結果、当連結会計年度におけるスーパーマーケット事業の売上高は2,401億4百万円(前年同期比2.4%増)、営業利益は88億48百万円(前年同期比0.1%減)となりました。
なお、当連結会計年度の営業状況を示すと、以下のとおりであります。
| 項目 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比 | |
| 店舗数 | グループ合計 | 129店舗 | 増減なし |
| 内訳 (原信) | 65店舗 | 増減なし | |
| (ナルス) | 13店舗 | 1店舗減少 | |
| (フレッセイ) | 51店舗 | 1店舗増加 | |
| 店舗売上高 | 全店 | 227,415百万円 | 102.3% |
| 既存店 | 220,305百万円 | 101.0% | |
| 来店客数 | 全店 | 10,920万人 | 100.9% |
| 既存店 | 10,600万人 | 99.7% | |
| 客単価 | 全店 | 2,083円 | 101.4% |
| 既存店 | 2,078円 | 101.3% | |
| 買上点数 | 全店 | 11.06点 | 101.1% |
| 既存店 | 11.04点 | 101.1% | |
| 一品単価 | 全店 | 188円 | 100.3% |
| 既存店 | 188円 | 100.2% | |
(注)1 店舗数は、当連結会計年度末現在におけるスーパーマーケットの設置店舗数であり、他業態の設置店舗数(当連結会計年度末現在 100円ショップ4店舗)は含みません。
2 店舗売上高、来店客数、客単価、買上点数、一品単価は、スーパーマーケット店舗のみの数値であります。
3 客単価は、お客様一人当たりが一回のご来店でお買い上げになった金額の平均であります。
4 買上点数は、お客様一人当たりが一回のご来店でお買い上げになった商品数の平均であります。
5 一品単価は、お客様がお買い上げになった商品の一品当たり金額の平均であります。
6 店舗売上高、客単価及び一品単価に消費税等は含まれておりません。
7 既存店は、店舗開設より満13ヶ月以上を経過した店舗であります。
b その他
(情報処理事業)
主力であるスーパーマーケット事業向けの販売は、情報機器の需要増で前年同期に比べ増加いたしました。一方、外部顧客向けの販売は、納期に至った受注案件が比較的中小のものであったため前年同期に比べ減少いたしました。この結果、売上高は前年同期に比べ13.8%増加いたしましたが、営業利益は体制の強化に伴う人件費の増加により前年同期に比べ14.2%減少いたしました。
(印刷事業)
主力であるスーパーマーケット事業向けの販売は、安定した受注により前年同期に比べ増加いたしました。また、外部顧客向けの販売は、販路の拡大に努め前年同期に比べ増加いたしました。この結果、売上高は前年同期に比べ6.2%増加いたしましたが、営業利益は原材料費の価格上昇と体制の強化に伴う人件費の増加により前年同期に比べ24.4%減少いたしました。
(清掃事業)
主力であるスーパーマーケット事業向けの販売は、安定した受注により前年同期に比べ増加いたしました。また、外部顧客向けの販売は、若干、前年同期に比べ増加いたしました。この結果、売上高は前年同期に比べ5.5%増加し、営業利益は前年同期に比べ2.4%増加いたしました。
(業績)
以上の結果、当連結会計年度におけるその他の事業の売上高は54億30百万円(前年同期比9.5%増)、営業利益は5億99百万円(前年同期比5.2%減)となりました。
② 生産、受注及び販売の状況
a 販売実績
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | (%) | |
| スーパーマーケット | 234,489 | 240,104 | 102.4 |
| その他 | 4,960 | 5,430 | 109.5 |
| 合計 | 239,449 | 245,535 | 102.5 |
(注)1 上記金額に消費税等は含まれておりません。
2 セグメント間の内部取引高を含めて表示しております。
3 主な商品別売上高の状況
| 項目 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |||
| スーパー マーケット | 生鮮食品 | 青果 | 32,085 | 13.4 | 32,337 | 13.2 |
| 精肉 | 26,419 | 11.0 | 26,851 | 10.9 | ||
| 水産 | 23,301 | 9.7 | 24,005 | 9.8 | ||
| 惣菜 | 22,634 | 9.5 | 23,465 | 9.6 | ||
| 計 | 104,441 | 43.6 | 106,660 | 43.5 | ||
| 一般食品 | デイリー | 46,030 | 19.2 | 47,486 | 19.3 | |
| 加工食品 | 60,919 | 25.5 | 62,049 | 25.3 | ||
| インストア ベーカリー | 3,673 | 1.5 | 3,910 | 1.6 | ||
| 計 | 110,624 | 46.2 | 113,446 | 46.2 | ||
| 住居 | 7,563 | 3.2 | 7,604 | 3.1 | ||
| 衣料品 | 128 | 0.0 | 122 | 0.0 | ||
| その他 | 197 | 0.1 | 214 | 0.1 | ||
| 営業収入 | 11,382 | 4.7 | 11,888 | 4.8 | ||
| セグメント間の 内部売上高又は振替高 | 152 | 0.1 | 166 | 0.1 | ||
| 小計 | 234,489 | 97.9 | 240,104 | 97.8 | ||
| その他 | 外部顧客に対する 売上高 | 1,010 | 0.4 | 961 | 0.4 | |
| セグメント間の 内部売上高又は振替高 | 3,949 | 1.7 | 4,469 | 1.8 | ||
| 小計 | 4,960 | 2.1 | 5,430 | 2.2 | ||
| 合計 | 239,449 | 100.0 | 245,535 | 100.0 | ||
(注) 金額は販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
b 仕入実績
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比 |
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | (%) | |
| スーパーマーケット | 164,862 | 168,691 | 102.3 |
| その他 | 3,522 | 3,950 | 112.2 |
| 合計 | 168,385 | 172,642 | 102.5 |
(注)1 上記金額に消費税等は含まれておりません。
2 セグメント間の内部取引高を含めて表示しております。
3 主な商品別仕入高の状況
| 項目 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |||
| スーパー マーケット | 生鮮食品 | 青果 | 24,868 | 14.8 | 24,972 | 14.4 |
| 精肉 | 19,740 | 11.7 | 20,538 | 11.9 | ||
| 水産 | 16,730 | 9.9 | 17,048 | 9.9 | ||
| 惣菜 | 13,415 | 8.0 | 13,766 | 8.0 | ||
| 計 | 74,755 | 44.4 | 76,326 | 44.2 | ||
| 一般食品 | デイリー | 34,121 | 20.3 | 35,325 | 20.5 | |
| 加工食品 | 47,931 | 28.5 | 48,996 | 28.4 | ||
| インストア ベーカリー | 1,763 | 1.0 | 1,735 | 1.0 | ||
| 計 | 83,816 | 49.8 | 86,056 | 49.9 | ||
| 住居 | 5,834 | 3.5 | 5,831 | 3.4 | ||
| 衣料品 | 89 | 0.0 | 81 | 0.0 | ||
| その他 | 26 | 0.0 | 47 | 0.0 | ||
| リース原価 | 131 | 0.1 | 111 | 0.1 | ||
| セグメント間の 内部仕入高又は振替高 | 208 | 0.1 | 236 | 0.1 | ||
| 小計 | 164,862 | 97.9 | 168,691 | 97.7 | ||
| その他 | 外部取引先からの 仕入高 | 3,202 | 1.9 | 3,560 | 2.1 | |
| セグメント間の 内部仕入高又は振替高 | 319 | 0.2 | 390 | 0.2 | ||
| 小計 | 3,522 | 2.1 | 3,950 | 2.3 | ||
| 合計 | 168,385 | 100.0 | 172,642 | 100.0 | ||
(注) 金額は仕入価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
③ 連結経営成績全般に関する事項
当連結会計年度における連結経営成績全般の各項目の内容を示すと、次のとおりであります。
a 売上高及び営業利益
(売上高、売上総利益)
セグメント別の詳細に関しましては、「① セグメント別経営成績」及び「② 生産、受注及び販売の状況」に記載したとおりであります。
この結果、売上高(セグメント間の内部取引高消去後)は前年同期に比べ2.4%増加し2,408億98百万円となりました。
また、売上総利益は前年同期に比べ2.4%増加し689億57百万円となり、売上高売上総利益率は、前年同期と同様の28.6%となりました。
(販売費及び一般管理費)
諸経費につきましては、当社グループ全体の観点から、あらゆるコストの見直し、削減、適正利用に努め、削減の取組を進めております。なお、総額につきましては、主に店舗の新設や改装並びに売上高の増加に伴い増加しております。
販売促進費につきましては、消費税増税後の販売促進強化やスマートフォン・アプリケーションを活用した販売促進手法の導入等で、前年同期に比べ1億98百万円増加いたしました。
人件費につきましては、適正な人員配置と生産性の向上を進めておりますが、定期昇給や基本給のベースアップ実施、社会保険料率の上昇の影響等により、前年同期に比べ6億67百万円増加いたしました。なお、売上高に対する比率は、前年同期と同様の14.1%となり、労働分配率(人件費÷売上総利益)は、前年同期に比べ0.2ポイント減少し49.2%となりました。
水道光熱費につきましては、契約の見直しを進めたことに加え、暖冬少雪であったため、前年同期に比べ2億10百万円減少いたしました。
修繕費につきましては、店舗改装、修繕件数の増加により、前年同期に比べ4億32百万円増加いたしました。
除雪費につきましては、暖冬少雪であったため、前年同期に比べ21百万円減少いたしました。
この結果、販売費及び一般管理費は、前年同期に比べ2.9%増加し594億90百万円となり、売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は、前年同期に比べ0.1ポイント増加し24.7%となりました。
(営業利益)
以上により、営業利益は前年同期に比べ0.6%減少し94億67百万円となりました。なお、売上高営業利益率は、前年同期に比べ0.1ポイント減少し3.9%となりました。
b 経常利益
(営業外収益)
省エネルギー投資に関連した補助金の受領で、補助金収入が前年同期に比べ62.9%増加したため、総額は、前年同期に比べ23.9%増加し3億17百万円となりました。なお、売上高に対する営業外収益の比率は、前年同期と同様の0.1%となりました。
(営業外費用)
効率的な資金活用に努め有利子負債を削減できたことから、支払利息が前年同期に比べ11.4%減少したため、総額は、前年同期に比べ6.2%減少し76百万円となりました。なお、売上高に対する営業外費用の比率は、前年同期と同様の0.0%となりました。
インタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローの増加もあり、前年同期に比べ32.3ポイント向上し204.3倍となりました。
(経常利益)
営業利益及び営業外損益の要因により、経常利益は、前年同期に比べ0.1%増加し97億8百万円となりました。なお、売上高経常利益率は、前年同期に比べ0.1ポイント減少し4.0%となりました。
経営の重要指標と位置付けている総資本経常利益率(ROA)は、前年同期に比べ0.2ポイント減少し9.5%となりました。
c 税金等調整前当期純利益
(特別利益)
固定資産売却益が前年同期に比べ増加したため、総額は、前年同期に比べ404.0%増加し1百万円となりました。また、売上高に対する特別利益の比率は、前年同期と同様の0.0%となりました。
(特別損失)
固定資産売却損及び減損損失が前年同期に比べ増加したため、総額は、前年同期に比べ36.3%増加し4億12百万円となりました。また、売上高に対する特別損失の比率は、前年同期と同様の0.1%となりました。
(税金等調整前当期純利益)
経常利益は増加いたしましたが特別損益の要因により、税金等調整前当期純利益は、前年同期に比べ1.0%減少し92億97百万円となりました。また、売上高に対する税金等調整前当期純利益の比率は、前年同期に比べ0.1ポイント減少し3.9%となりました。
d 当期純利益、親会社株主に帰属する当期純利益
(税金費用)
前年同期に比べ3.0%増加し30億58百万円となりました。また、売上高に対する税金費用の比率は、前年同期と同様の1.3%となりました。
なお、税金等調整前当期純利益に対する税効果会計適用後の法人税等の負担率は、前年同期に比べ1.3ポイント増加し32.9%となりました。
(当期純利益)
以上の結果、当期純利益は、前年同期に比べ2.9%減少し62億39百万円となり、売上高に対する当期純利益の比率は、前年同期に比べ0.1ポイント減少し2.6%となりました。
(非支配株主に帰属する当期純利益)
すべての連結子会社は完全子会社であるため、該当事項はありません。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
前年同期に比べ2.9%減少し62億39百万円となり、売上高に対する親会社株主に帰属する当期純利益の比率は、前年同期に比べ0.1ポイント減少し2.6%となりました。
また、自己資本利益率(ROE)は、自己資本の増加もあり、前年同期に比べ1.0ポイント減少し10.3%となりました。
1株当たり当期純利益は、前年同期に比べ5円14銭減少し270円22銭となりましたが、1株当たり年間配当金は、前年同期と同様の72円といたしました。この結果、連結ベースの配当性向は、前年同期に比べ0.5ポイント増加し26.6%となりました。なお、当連結会計年度においては、取締役会決議による自己株式30万株の取得を実施しており、連結ベースの総還元性向((配当金総額+自社株買い総額)÷親会社株主に帰属する当期純利益)は、45.2%となりました。
e 包括利益
当期純利益が前年同期に比べ減少したことに加え、保有している投資有価証券の時価総額が減少し、その他有価証券評価差額金が減少したことから、前年同期に比べ4.9%減少し59億24百万円となりました。
④ 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に対する経営成績等の分析
当連結会計年度の実績は、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれについても、当初の見込値を上回る実績値を達成することができました。
当連結会計年度における当初目標とした見込みに対する実績の状況を示すと、以下のとおりであります。
| 項目 | 見込値 | 実績値 | 差異 | 見込比(%) | |
| (A) | (B) | (B)-(A) | (B)/(A) | ||
| 売上高 | (百万円) | 237,000 | 240,898 | +3,898 | 101.6 |
| 営業利益 | (百万円) | 8,400 | 9,467 | +1,067 | 112.7 |
| 経常利益 | (百万円) | 8,500 | 9,708 | +1,208 | 114.2 |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | (百万円) | 5,600 | 6,239 | +639 | 111.4 |
| 1株当たり当期純利益 | (円) | 242.09 | 270.22 | +28.13 | 111.6 |
(注) 当初見込値は、(株)東京証券取引所の適時開示規則に基づき、2019年5月7日付けで「2020年3月期の連結業績予想」として公表したものであります。
売上高が当初の見込値を上回った要因につきましては、以下のとおりであると考えております。
・近年出店店舗が、概ね当初の予定を上回る実績を確保できたこと。
・当社グループの規模を活かした商品調達や品ぞろえの優位性が確保できたこと。
・当社ならではの名物商品やプライベート・ブランド商品の開発、各種サービスの充実により、当社グループ店舗のファンとなっていただけるお客様が増えたこと。
・営業全般における週間管理の仕組みが良好に運用され、売場管理や不要なロス削減が維持されていること。
・新型コロナウイルス感染症の拡大により内食需要が高まったこと。
・以上により、既存店売上高が前年同期を上回ったこと。
営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益が当初の見込値を上回った要因につきましては、以下のとおりであると考えております。
・売上高の増加に加え、売上総利益率を高い水準で維持できたことにより、売上総利益が増加したこと。
・暖冬少雪の影響で除雪費や修繕費の発生が抑制されたこと。
・諸費用について、契約内容や必要性、調達先等の見直しにより、削減を図ることができたこと。
(2) 財政状態の状況の概要及び分析・検討内容
当連結会計年度末における財政状態は、総資産が前連結会計年度末に比べ42億43百万円増加し1,047億17百万円、総負債が前連結会計年度末に比べ11億57百万円増加し425億49百万円、純資産が前連結会計年度末に比べ30億85百万円増加し621億67百万円となりました。また、1株当たり純資産額は2,697円99銭となりました。
① セグメント別財政状態
当連結会計年度末における各セグメントの財政状態を示すと、次のとおりであります。なお、各セグメントの財政状態につきましては、セグメント間の調整額控除前で表示しております。
a スーパーマーケット
(資産)
資産は1,014億99百万円となり、前連結会計年度末に比べ26億17百万円増加いたしました。これは主に、店舗の新設、移転新設、改装により、有形固定資産及び無形固定資産の増加額が65億50百万円となったことによるものであります。
(負債)
負債は441億48百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億18百万円減少いたしました。これは主に、有利子負債が前連結会計年度末に比べ30億9百万円減少したことによるものであります。
(純資産相当額)
資産から負債を差し引いた純資産相当額は573億51百万円となり、前連結会計年度末に比べ37億36百万円増加いたしました。また、純資産相当額を資産で除した自己資本比率相当は、前連結会計年度末に比べ2.3ポイント増加し56.5%となりました。
b その他
(資産)
資産は68億31百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億23百万円増加いたしました。これは主に、有形固定資産及び無形固定資産の増加額が3億45百万円となったことによるものであります。
(負債)
負債は8億97百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億33百万円増加いたしました。これは主に、営業債務の増加によるものであります。
(純資産相当額)
資産から負債を差し引いた純資産相当額は59億34百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億90百万円増加いたしました。また、純資産相当額を資産で除した自己資本比率相当は、前連結会計年度末に比べ1.2ポイント減少し86.9%となりました。
② 連結財政状態全般に関する事項
当連結会計年度における連結財政状態全般の各項目の内容を示すと、次のとおりであります。
a 総資産
流動資産は249億61百万円となり、前連結会計年度末に比べ28億41百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が増加したこと及びキャッシュレス決済の利用増加により売掛金が増加したことによるものであります。なお、流動資産の構成比は前連結会計年度末に比べ1.8ポイント増加し23.8%となりました。
固定資産は797億56百万円となり、前連結会計年度末に比べ14億1百万円増加いたしました。その内容は次のとおりであり、固定資産の構成比は前連結会計年度末に比べ1.8ポイント減少し76.2%となりました。
有形固定資産は626億28百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億90百万円増加いたしました。これは主に、店舗の新設、移転、改装に係る設備投資によるものであります。
無形固定資産は22億47百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億38百万円増加いたしました。これは主に、ソフトウエアの取得及び店舗出店に関連した借地権の増加によるものであります。
投資その他の資産は148億80百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億26百万円減少いたしました。これは主に、保有する投資有価証券の時価総額が減少したこと及び敷金及び保証金の回収が進んだことによるものであります。
b 総負債
流動負債は282億14百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億49百万円増加いたしました。これは主に、買掛金の増加によるものであります。なお、流動負債の構成比は前連結会計年度末と同様の26.9%となりました。
固定負債は143億34百万円となり、前連結会計年度末に比べ8百万円増加いたしました。これは主に、ショッピングセンター内の賃貸不動産契約に関連した長期預り保証金の増加によるものであります。なお、固定負債の構成比は前連結会計年度末に比べ0.6ポイント減少し13.7%となりました。
c 純資産
株主資本は608億30百万円となり、前連結会計年度末に比べ34億円増加いたしました。増加要因は、親会社株主に帰属する当期純利益62億39百万円の計上、減少要因は、剰余金の配当16億74百万円及び取締役会決議による自己株式30万株の取得を主とする自己株式の取得11億64百万円であります。
その他の包括利益累計額は13億37百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億14百万円減少いたしました。これは主に、保有する投資有価証券の時価総額が減少したことによるものであります。
なお、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ0.6ポイント増加し59.4%となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の概要及び分析・検討内容
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ15億6百万円増加し123億74百万円となりました。
① セグメント別キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における各セグメントの現金及び現金同等物の期末残高を示すと、次のとおりであります。なお、各セグメントの現金及び現金同等物の期末残高につきましては、報告セグメントに帰属しない全社(持株会社である当社)の現金及び現金同等物の期末残高を含めず表示しております。
当社グループでは、内部資金の有効な活用を図る観点から、報告セグメントに帰属しない全社(持株会社である当社)が中心となって、グループ各社の余剰資金の集中と必要な部分への再配分を行うキャッシュ・マネジメント・システムを活用しております。
a スーパーマーケット
スーパーマーケット事業は、現金販売が主体であるため、資金の流動性が高く、滞留資金が極力生じないよう、効率的な資金繰りに努めております。
現金及び現金同等物の期末残高は、113億46百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億34百万円増加いたしました。これは主に、営業キャッシュ・フローの増加によるものであります。
b その他
現金及び現金同等物の期末残高は、6億79百万円となり、前連結会計年度末に比べ46百万円増加いたしました。これは主に、営業キャッシュ・フローの増加によるものであります。
② 連結キャッシュ・フロー全般に関する事項
当連結会計年度における連結キャッシュ・フロー全般の各項目の内容を示すと、次のとおりであります。
a 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は114億2百万円となり、前年同期に比べ5億98百万円増加(前年同期比5.5%増)いたしました。
これは主に、経常利益が増加したこと及び法人税等の支払額が減少したことによるものであります。
b 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は62億63百万円となり、前年同期に比べ8億40百万円減少(前年同期比11.8%減)いたしました。
これは主に、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出が前年同期並みであった反面、土地の処分等により有形固定資産の売却による収入が前年同期を上回ったこと並びに敷金及び保証金の回収が進み純減少となったことによるものであります。
c 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は36億32百万円となり、前年同期に比べ13億34百万円減少(前年同期比26.9%減)となりました。
これは主に、自己株式の取得による支出が増加した反面、有利子負債の返済による支払が減少したによるものであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、スーパーマーケット事業を主体としており、売上金の回収期間が比較的短い特性があるため、営業活動の収益性を高める一方、余剰資金の削減を積極的に進め、手許流動性の向上と自己資金を主体とした事業運営に努めております。
設備投資については、営業活動によるキャッシュ・フローの範囲内で行うことを基本とし、近年の状況は、営業活動の結果得られた資金が毎期100億円程度に対し、投資活動の結果使用した資金は毎期50億円から70億円程度で推移しており、方針に沿った結果となっております。
資金調達の方法については、自己資金を基本とし、短期的に運転資金が不足した場合には、金融機関から短期資金の調達を行っており、長期資金の調達については、現時点では想定しておりません。
資金調達の状況については、当連結会計年度末において、金融機関からの短期借入金は、残高がなく、長期借入金(1年内返済予定のものを含む)は、残高が42百万円となっております。
今後の資金需要の動向については、概ね、これまでと同様の状況が続くと考えております。
なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「(3) キャッシュ・フローの状況の概要及び分析・検討内容」に記載したとおりであります。
当社の企業集団のキャッシュ・フロー指標を示すと、次のとおりであります。
| 回次 | 第65期 | 第66期 | 第67期 | 第68期 | 第69期 | |
| 決算年月 | 2016年3月 | 2017年3月 | 2018年3月 | 2019年3月 | 2020年3月 | |
| 自己資本比率 | (%) | 48.6 | 52.1 | 54.6 | 58.8 | 59.4 |
| 時価ベースの 自己資本比率 | (%) | 93.0 | 103.5 | 94.7 | 79.2 | 87.6 |
| キャッシュ・フロー 対有利子負債比率 | (倍) | 1.2 | 1.0 | 0.6 | 0.4 | 0.3 |
| インタレスト・ カバレッジ・レシオ | (倍) | 92.9 | 114.9 | 172.6 | 172.0 | 204.3 |
(注)1 各指標の算出基準は以下のとおりであります。
自己資本比率 = (自己資本)÷(総資産)
時価ベースの自己資本比率 = (株式時価総額)÷(総資産)
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 = (有利子負債)÷(キャッシュ・フロー)
インタレスト・カバレッジ・レシオ = (キャッシュ・フロー)÷(利払い)
2 各指標はいずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
3 株式時価総額は、(期末株価終値)×(期末発行済株式総数(自己株式控除後))により計算しております。
4 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象にしております。
5 キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
6 利払いは連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループが主として事業展開しております小売業、特にスーパーマーケット事業については、競合各社の新規出店が相次ぎ、市場全体がいわゆるオーバーストアの状態にあり、企業淘汰や外資を巻き込んだ業界再編の様相を呈しております。このような状況は、当社グループがドミナント化を図りつつ出店している地域にも重要な影響を及ぼしていると判断しております。
(6) 戦略的現状と見通し
消費者のライフスタイルは年々変化しており、生活シーンの多様化はますます進んでいくものと考えております。
このような現状において、数ある企業の店舗から当社グループの店舗へのお客様の支持を獲得し続けていくためには、販売する商品の鮮度・価格・品質といった基本的事項の徹底はもとより、食を中心とした生活全体に対する様々な提案と接客サービスの充実を図っていくことが重要であると考えております。
(7) 経営者の問題認識と今後の方針
当社グループを取り巻く経営環境は、個人消費の動向や他社との競合の問題等を踏まえ、今後も厳しい状況が続くものと考えております。
当社グループは、これらの状況を踏まえ、お客様から真にご支持をいただける経営を行っていくことが重要であると考えており、経営理念を「我々は毎日の生活に必要な品を廉価で販売し、より豊かな文化生活の実現に寄与することを目的とする」と定め、それぞれの事業が地域に密着して経営を行っております。
特に、主力であるスーパーマーケット事業は、「鮮度」、「品質」、「品揃え」、「価格」、「サービス」などにおいて地域のお客様から圧倒的に支持されるリージョナル・チェーンの実現を目指してまいります。
(8) 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち重要なもの
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準(いわゆる日本基準)に基づき作成されており、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに関する以下の分析を行っております。
当社経営陣は、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定の設定を行う必要があり、仕入リベート、貸倒債権、投資、法人税等、財務活動、退職金、偶発事象や訴訟等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。また、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判断しにくい資産・負債の簿価及び収入・費用の報告数値についての判断の基礎となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積り及び仮定に基づく数値と異なる場合があります。
当社グループは、特に、以下の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定が重要であると考えております。
① 新型コロナウイルス感染症
会計基準では、会計上の見積りを「資産及び負債や収益及び費用等の額に不確実性がある場合において、財務諸表作成時に入手可能な情報に基づいて、その合理的な金額を算出すること」と定義しております。また、「財務諸表作成時に入手可能な情報に基づいて、その合理的な金額を算出する」上では、新型コロナウイルス感染症の影響のように不確実性が高い事象においても、一定の仮定を置き最善の見積りを行うことが求められております。一定の仮定を置くにあたっては、外部の情報源に基づく客観性のある情報を用いることができる場合には、これを可能な限り用いることが望ましいとされている一方、今般の新型コロナウイルス感染症の影響については、会計上の見積りの参考となる前例がなく、今後の広がり方や収束時期等に統一的な見解がないため、外部の情報源に基づく客観性のある情報が入手できない状況にあります。この場合、新型コロナウイルス感染症の影響については、企業自ら一定の仮定を置くこととされております。
新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や収束時期については、想定の域を超えるものでありますが、現状に鑑み、一定程度、世界的な感染状況は続き、世界経済及び国内経済に影響を及ぼすものと考えております。なお、当社グループの事業活動の範囲は、本邦(地方圏)のみであり、国内の状況が主たる影響要素となりますが、翌連結会計年度中は、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に何らかの影響があるものと考えております。
当社グループは、スーパーマーケット事業を事業主体としており、ライフラインとしての社会的役割を担っております。そのため、行政による休業要請の対象とはならない事業継続を前提としております。なお、事業継続において、商品の調達に関しては、一部商品で制限があるものの全体としては、重要な影響はないものと考えております。また、店舗の営業においては、お客様の安全を守ることはもとより、ライフラインとして事業継続するために、従業員の安全を守る様々な対策を行っており、一時的に休業しなければならない事態になったとしても期間及び範囲は限定的で、全体として重要な影響はないものと考えております。
販売動向につきましては、外出自粛要請や生活様式の変化等による内食、中食需要の高まりから、売上高の増加があるものと考えておりますが、一方で、経済活動停滞による消費者の収入源、消費減による売上高の減少もあるものと考えております。なお、増減全体を勘案したその程度は、当社グループが主に取り扱う商品(日常的に消費される食品)の特性上、平時と比較して重要な影響を及ぼすものではないと考えております。
以上のとおり、新型コロナウイルス感染症が、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に与える影響は、プラス要素とマイナス要素が混在しておりますが、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り(繰延税金資産の回収可能性、固定資産の減損、有価証券の減損、貸倒引当金の設定、退職給付に係る資産又は負債の算定、仕入リベートの計上、並びに、その他財務諸表作成全般に係る事項)において、これらの要素はいずれもないものと仮定し、過去の経営成績を参考に、通常予測可能な事項を盛り込んだ形で算定しております。
新型コロナウイルス感染症の影響に関しましては、不確実性の高い要素を含むため、将来の当該資産グループを取り巻く経営環境の変化による収益性の変動や市況の変動により、当連結会計年度における会計上の見積りに用いた仮定との乖離が生じた場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
② 繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、連結納税制度は適用しておらず、繰延税金資産について、当社グループ企業(納税主体)ごとに、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第26号 企業会計基準委員会)に定める「企業の分類に応じた繰延税金資産の回収可能性に関する取扱い」における会社分類を検討し、同指針に定める一時差異のうち、将来減算一時差異に係る繰延税金資産の回収可能性を評価しており、将来における一時差異の解消見込み(以下、「スケジューリング」といいます。)が明確でないと判断された将来減算一時差異に係る繰延税金資産については、回収可能性がないと判断し、評価性引当額を設定して繰延税金資産から控除しております。
会社分類の評価においては、一時差異の総額、過去の課税所得、将来の経営環境の評価等を含み、過去実績、次期の予算、今後の経営環境、中期経営計画等を総合的に勘案し検討しており、当連結会計年度末において、近い将来に経営環境の著しい変化が見込まれないという仮定のもと、当社グループ全社が、会社分類1(繰延税金資産の全額について回収可能性があると判断する会社)又は会社分類2(スケジューリング不能な将来減算一時差異に係る繰延税金資産については原則として回収可能性がないと判断されるが、将来減算一時差異のうち、将来のいずれかの時点において損金に算入される可能性が高いと見込まれるものについて合理的な根拠をもって説明が可能な場合、その将来減算一時差異に係る繰延税金資産については回収可能性があると判断する会社)のいずれかに該当すると判断しております。
会社分類2に該当する会社においては、スケジューリング可能な将来減算一時差異に係る繰延税金資産の全額を回収可能と判断しており、スケジューリング不能な将来減算一時差異に係る繰延税金資産については、当連結会計年度末現在、15億29百万円の評価性引当額を設定しております。なお、この対象のほとんどは、固定資産の減損損失計上に伴い計上された土地等の非償却資産に関する将来減算一時差異に係る繰延税金資産であり、売却等に係る意思決定又は実施計画等がない限り、当該繰延税金資産に対する評価性引当額の取崩は行われません。
会社分類及び繰延税金資産の回収可能性を評価するにあたっては、将来の課税所得及び慎重かつ実現性の高い継続的な税務計画を検討しますが、将来、各当社グループ会社を取り巻く経営環境の変化がもたらす課税所得の見込みや会社分類の変更、スケジューリングの変化等により、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において、認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に影響を及ぼす可能性があります。なお、繰延税金資産の一部又は全部を将来回収できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産に対する評価性引当額の控除増加額を費用として計上します。同様に、繰延税金資産の一部又は全部を将来回収できると判断した場合は、当該判断を行った期間に繰延税金資産に対する評価性引当額の控除減少額を収益として計上します。
③ 固定資産の減損
当社グループは、主としてスーパーマーケット事業を営んでおり、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、他の資産又は資産グループから概ね独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位を考慮し、主として店舗を基本単位として資産のグルーピングを行っており、収益性が著しく低下した資産又は資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。
回収可能額価額は、正味売却価格と使用価値のいずれか高い方により測定しております。正味売却価額は、各資産グループの構成資産について、市場価格が観察できる場合には観察可能な市場価格とし、市場価格が観察できない場合には、路線価又は固定資産税評価額等を勘案した合理的な見積りにより算定しております。また、使用価値は、各資産グループの継続的使用と使用後の構成資産の処分によって見込まれる将来キャッシュ・フローを、借入資本コストと自己資本コストを加重平均した資本コスト(WACC)で現在価値に割り引いて算定しております。
店舗に関する将来キャッシュ・フローは、継続的な使用とその後の処分によって見込まれるキャッシュ・フローを、その構成要素である売上高、売上総利益率、販売費及び一般管理費、構成資産の処分価値等について、過去実績、競合関係や近隣状況の変化、次期の予算、今後の改廃等を総合的に勘案し、年度ごとに算出した値の経済的残存使用年数における累計値として見積もっております。経済的残存年数は、上限を20年とし、自社物件及び普通借地物件については、店舗の残存耐用年数を用い、定期借地物件については、残存借地期間を用いております。資本コストは、外部より入手しており、当連結会計年度において用いた値は8.5%で、その算定基礎には、当社の負債・株式時価総額の構成のほか、国債の利回り、予想マーケットリターン、当社株式の株価、株式市場全体の株価指標等の要素が含まれております。
回収可能価額の評価の前提条件には、投資期間を通じた将来の収益性の評価や資本コストなどが含まれますが、これらの前提条件は長期的な見積りに基づくため、将来の各資産グループを取り巻く経営環境の変化による収益性の変動や金融市況の変動により、回収可能性を著しく低下させる変化が見込まれた場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において、追加の減損損失が発生する可能性があります。
④ 有価証券の減損
当社グループは、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式のほか、債券等を保有しております。これらの投資には、価格変動性の高い上場株式等と、株価等の決定が困難な非上場株式等が含まれております。
上場株式等への投資の場合、期末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には全て減損処理を行い、30~50%程度以上下落した場合には、個別銘柄ごとの市場価格の推移、金融市場の動向、発行会社の業績等を総合的に勘案した時価の回復可能性を考慮し、必要と認められた額について減損処理を行っております。また、非上場株式等への投資の場合、それらの発行体の純資産額等に基づく評価額が取得原価に比べ50%以上下落した場合には全て減損処理を行っております。
将来の金融市況の悪化又は発行会社の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失又は簿価の回収不能額を生じた場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において、投資有価証券評価損の計上が必要となる可能性があります。
⑤ 貸倒引当金の設定
当社グループは、債権の貸倒時に発生する回収不能見込額に対して貸倒引当金を計上しております。
債権区分については、貸倒懸念が顕在化していないものを一般債権とし、貸倒懸念が顕在化しているものを貸倒懸念債権等として区分しております。
貸倒懸念が顕在化していない一般債権については、当社グループ企業ごとに、過去の貸倒実績と同等の貸倒実績が発生する可能性があるとの仮定のもと、過去3年の貸倒実績率に基づいて債権の期末残高に対し一括で回収不能見込額の見積りをしており、貸倒実績率は0.00%~0.05%で、貸倒引当金を1百万円計上しております。貸倒懸念が既に顕在化している特定の貸倒懸念債権等については、個別に回収可能性を勘案して回収不能見込額を見積もっており、対象となった貸倒懸念債権等の総額は当社グループ合計で66百万円であり、これに対し貸倒引当金を56百万円計上しております。
債権の回収可能性の評価は、債権保有先からの回収状況等の評価等が含まれますが、当社グループには考慮しえない外的要因が含まれるため、将来の債権に関する貸倒懸念の変化により、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において、設定する貸倒引当金の金額に影響を及ぼす可能性があります。なお、一般債権の貸倒実績率が増加した場合又は債権の回収可能性を評価し貸倒懸念債権の増加を認識する判断した場合、当該判断を行った期間に貸倒引当金の調整額を費用として計上します。同様に、一般債権の貸倒実績率が減少した場合又は債権の回収可能性を評価し貸倒懸念債権の減少を認識する判断をした場合は、当該判断を行った期間に貸倒引当金の調整額を収益として計上します。
⑥ 退職給付に係る資産又は負債の算定
当社グループは、一部の企業で積立型の確定給付制度(規約型確定給付企業年金制度)を採用しております。退職給付に係る資産又は負債の計上にあたっては、退職給付債務と年金資産の純額を、退職給付に係る資産又は負債として貸借対照表に計上しております。
退職給付債務の算定においては、退職給付見込額を見積り、現在価値に割り引くことで算定するため、数理計算上の仮定の要素が含まれております。その主要なものにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項 (退職給付関係) 2 確定給付制度(簡便法を採用した制度を除く。) (8) 数理計算上の計算基礎に関する事項(加重平均)」に示したとおりであります。なお、割引率算定の基礎となるデュレーション(退職給付の支払見込期間を支払見込期間ごとの金額の現在価値で加重平均したもの)は13.1年であり、これに基づき対応する国債の利回りを指標として決定しております。
これらの計算基礎については、「退職給付に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第25号 企業会計基準委員会)の定めに基づき、数理計算上の仮定に重要な変動が生じている場合には、これを見直し、退職給付債務を再計算することとされております。当社グループでは、重要な変動の有無について、継続して検証を行っておりますが、退職給付債務が10%以上変動すると推定される場合には、退職給付債務の再計算を行い差額の追加計上を行います。なお、退職給付債務が10%変動する場合に該当するのは、割引率が0.8%程度変動した場合と想定しております。
数理計算上の仮定の前提となる要素につきましては、将来の経済条件、従業員構成等を含むため、数理計算上の仮定の見直しが生じた場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において、認識する退職給付に係る資産又は負債並びに退職給付費用の金額に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 仕入リベートの計上
当社グループは、仕入高について、通常、発注書に基づき当社グループに対して商品が納品された時点、又は、サービスが提供された時点に計上しており、仕入リベートについて、入金済みのものについては、その確定額を仕入高から控除し、入金未了のものについては、リベート契約書と仕入実績に基づいた見積り額を仕入高から控除しております。なお、見積りにあたっては、取引先より確認書を入手した上で、算定を行っております。
仕入リベートの前提となる契約については、仕入実績に基づいて一定割合又は一定額で受領するものや、一定の条件を満たした場合に受領するものなど、様々な形態があるため、将来の契約内容や仕入実績の状況により、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において、認識する仕入リベートに影響を及ぼす可能性があります。