有価証券報告書-第53期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善等を背景に緩やかな回復基調が続いているものの、海外の政治経済情勢の不確実性の高まりの影響もあり、先行き不透明な状況が続いております。
外食産業を取り巻く環境は、人手不足による人件費の上昇や原材料費の上昇に加え、業種・業態の垣根を越えた顧客獲得に向けた企業間競争の激化など、引き続き厳しい経営環境に直面しています。
このような環境下で当社では、設立から50年の節目の平成29年3月期より開始した中期経営計画の最終年度として、「主力事業であるレストラン事業の収益力の強化」「ホールディングス機能の強化によるグループ収益力の強化」「投資案件への積極的な取り組み」「グローバル展開」の推進に引き続き努めてまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高410億47百万円(前年同期比5億74百万円増)、営業利益7億27百万円(前年同期は営業利益5億56百万円)、経常利益7億46百万円(前年同期は経常利益6億80百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益3億30百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益8億20百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次の通りであります。
(レストラン事業)
レストラン事業においては、新たな顧客層の開拓につなげるため、当社グループの展開する店舗網にはないラーメン・焼肉業態を有する㈱壱番亭本部の株式を10月に90%取得し、子会社としたことでフランチャイズ店舗を含む28店舗が新たに加わりました。また、うどん部門2店舗、そば部門4店舗、和食部門1店舗及びアジア部門2店舗の新規出店とともに、業績不振店舗の改装・業態変更及び社内店舗委託制度を推進した結果、新規出店9店舗(前年同期5店舗)、退店39店舗、うち社内委託制度への移管17店舗(前年同期退店24店舗うち社内委託制度への移管4店舗)、改装25店舗を実施し、改装のうち6店舗の業態変更を行いました。この結果、当連結会計年度末におけるレストラン事業の店舗数は39都道府県に435店舗(フランチャイズ店舗17店舗及び委託店舗43店舗を含む)となりました。しかしながら、人手不足による人件費上昇の影響や大型台風等自然災害の影響による売上減少等により減益となりました。
[うどん部門]
主力業態の「杵屋」では、前連結会計年度に引き続き高付加価値の季節商品の投入や店舗でのおすすめトークの強化を行ったことにより客単価は前年並みに推移しました。セルフうどんの「杵屋麦丸」においても、新たに丼メニューを導入したことで客単価は前年を上回ったものの、来店客数の減少により減収となりました。新業態として最新鋭のタッチパネル食券機によるオーダーシステム採用により高収益化を目指すセルフタイプのうどん業態「noo-don」(ぬぅどん)をオープンしました。部門全体としては契約満了による退店等の影響に併せ人件費の高騰もあり、減収減益となりました。
当連結会計年度は、「杵屋」については退店15店舗(うち 社内委託制度への移管9店舗)、「麦まる」については退店1店舗、「杵屋麦丸」については出店1店舗、「穂の香」については「杵屋」への業態変更1店舗、「みのり」については「そじ坊」への業態変更1店舗、「noo-don」については出店1店舗をそれぞれ行いました。この結果、当部門の売上高は94億99百万円(前年同期比4.3%減)となりました。
[そば部門]
昨年に引き続き、主力業態の「そじ坊」では、人気季節商品の投入及びプラス1品のお声掛け、高単価商品の販売が奏功し、客単価及び来店客数とも前期並みに推移いたしました。また4月に新規出店した岐阜モレラ店、10月に移転改装した宝塚ソリオ店、11月に業態変更した戸塚モディ店はいずれも好調に推移いたしました。「叶家」「おらが蕎麦」についても新規出店いたしました。これらのことから部門全体では増収となりましたが、原材料費及び人件費の高騰、出店経費の増加等により営業利益は若干ながら、減収となりました。
当連結会計年度は、「そじ坊」については出店1店舗、退店9店舗(うち 社内委託制度への移管5店舗)、「おらが蕎麦」については出店1店舗、退店2店舗(うち 社内委託制度への移管1店舗)、「叶家」については出店2店舗、退店1店舗をそれぞれ行いました。また、㈱銀座田中屋の運営する「明月庵ぎんざ田中屋」についても増収増益となりました。この結果、当部門の売上高は127億30百万円(前年同期比0.3%増)となりました。
[洋食部門]
オムライス業態の「しゃぽーるーじゅ」及び「ロムレット」では高付加価値の季節メニューの投入、時間帯別、曜日別メニューの投入、秋にはイベントメニューを例年よりも期間を延長して販売、冬には季節感にマッチしたビーフシチューオムライスを投入したこと等により既存店売上高はほぼ前年同期並みに推移いたしました。洋食部門全体では、契約満了等による4店舗の退店があり減収増益となりました。
当連結会計年度は、「グルメ」については退店1店舗、「しゃぽーるーじゅ」については退店2店舗、「ブレッツカフェクレープリー」については退店1店舗、「アスペラ」については退店1店舗をそれぞれ行いました。この結果、当部門の売上高は10億20百万円(前年同期比16.6%減)となりました。
[和食部門]
丼業態の「丼丼亭」ではセットメニューの拡充、季節商品の投入を行い客単価が上昇したことに加え、老舗感をキーワードに2店舗の改装を実施しその効果により増収となりました。また、オペレーションの見直しと人員の効率化を図ることを目的に電子決済可能な最新の券売機を1店舗で導入しました。とんかつ業態の「かつ里」では、和豚『もち豚』を使用した商品を導入し、既存メニューのブラッシュアップした新店をオープンいたしました。和食部門全体では、新規出店と既存店舗は好業績だったものの、退店による店舗数減少もあり減収増益となりました。
当連結会計年度は、「丼丼亭」については退店4店舗(内 社内委託制度への移管2店舗)、「どんぶりキッチン」については「丼丼亭」への業態変更2店舗、「かつ里」については出店1店舗、「二升五合」については「杵屋麦丸」への業態変更1店舗をそれぞれ行いました。この結果、当部門の売上高は18億27百万円(前年同期比2.0%減)となりました。
[アジア部門その他]
韓国料理業態の「シジャン」では、グランドメニュー及び時間帯セットメニューの刷新、主力商品のブラッシュアップにより、既存店舗の来店客数が増加し、業態変更による店舗数減で売上は微減となったものの、3期連続で増益となりました。タイ料理業態では、「サイアムオーキッド」の店舗数拡大を図り、8月に豊洲センタービル店、12月に品川シーサイドフォレスト店、3月に横浜ポルタ店と、合計3店舗の新規出店をいたしました。店舗数は「ティーヌン」が3店舗、「サイアムオーキッド」が5店舗の合計8店舗体制となっており、新店及び既存店ともに業績は好調に推移いたしました。
当連結会計年度は、「シジャン」については「サイアムオーキッド」への業態変更1店舗、「サイアムオーキッド」については出店2店舗をそれぞれ行いました。また、「京都山城総合運動公園」のレストランの運営受託を終了しました。
また、平成30年10月に北関東地方を中心に展開する㈱壱番亭本部を子会社としたことで、ラーメン業態の「壱番亭」23店舗、及び「醤々亭」2店舗、焼肉業態の「炎座」2店舗の合計27店舗が純増いたしました。
この結果、当部門の売上高は32億14百万円(前年同期比21.5%増)となりました。
(機内食事業)
㈱エイエイエスケータリングにおいては、9月の台風21号による関西国際空港の営業の一時停止及び縮小はありましたが、その期間を除き、中国、東南アジア便でのインバウンドの搭乗客が引き続き増加したこと等により好調に推移し、増収増益となりました。
(業務用冷凍食品製造事業)
㈱アサヒケータリングにおいては、季節品であるおせちの製造受注が増加したことから増収増益となりました。
(不動産賃貸事業)
大阪木津市場㈱においては、地方卸売市場の入居率はほぼ前年同期並みではあるものの若干の減収となるとともに、修繕に係る費用の増加等により減益となりました。
(運輸事業)
水間鉄道㈱においては、鉄道旅客数はほぼ前年同期並みではありますが、観光客誘致等の取り組みを続けていることにより増収となりました。また人件費や経費の見直しにより増益となりました。
(その他)
大阪木津市場㈱で展開しております水産物卸売事業は、鮮魚の卸売数量の減少の影響により減収減益となりました。日本食糧卸㈱で展開しております米穀卸売事業は販売数量が減少したことにより減収となりましたがコストコントロールの効果が及び増益となりました。
財政状態につきましては、次の通りです。
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は95億5百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億28百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金8億98百万円の減少によるものであります。固定資産は259億75百万円となり、前連結会計年度末に比べ35億64百万円増加いたしました。これは主に土地9億50百万円の増加、建設仮勘定19億61百万円の増加及び投資有価証券6億42百万円の増加によるものであります。
この結果、総資産は、354億81百万円となり、前連結会計年度末に比べ27億35百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は73億36百万円となり、前連結会計年度末に比べ77百万円増加いたしました。これは主に買掛金1億53百万円の減少、未払金1億70百万円の増加によるものであります。固定負債は124億44百万円となり、前連結会計年度末に比べ24億38百万円増加いたしました。これは主に長期借入金26億21百万円の増加及び社債4億30百万円の減少によるものであります。
この結果、負債合計は、197億81百万円となり、前連結会計年度末に比べ25億15百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は157億円となり、前連結会計年度末に比べ2億19百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益3億30百万円の計上、非支配株主持分3億円の増加及び配当金の支払い3億38百万円等によるものであります。
この結果、自己資本比率は42.3%(前連結会計年度末は46.0%)となりました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は13億52百万円(前年同期は14億27百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益5億20百万円、減価償却費9億24百万円、減損損失1億58百万円、たな卸資産の増加額1億30百万円、仕入債務の減少額1億83百万円、未払消費税等の減少額1億27百万円、法人税等の支払額2億33百万円の計上等を反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は43億77百万円(前年同期は58百万円の使用)となりました。有形固定資産の取得による支出39億51百万円、退店等による差入保証金の回収による収入3億96百万円、投資有価証券の取得による支出7億17百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出3億63百万円及び保険積立金の解約による収入4億24百万円等を反映したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は21億60百万円(前年同期は7億81百万円の使用)となりました。長期借入れによる収入53億67百万円、長期借入金の返済による支出27億31百万円、社債の償還による支出4億30百万円、非支配株主からの払込みによる収入2億61百万円及び配当金の支払額3億38百万円等を反映したものであります。
以上により、当連結会計年度における連結ベースの資金の減少額8億98百万円(前年同期は5億87百万円の増加)により、当連結会計年度末残高は60億47百万円となりました。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループは、最終消費者へ直接販売する飲食事業を行っておりますので生産及び受注の実績は記載しておりません。
販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、将来事象の結果に影響されるため不確実な金額におきましては、予測・情報の適切性及び正確性に注意しながら、会計上の見積りを行っております。
なお、実際の結果におきましては、特有の不確実性によるために見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
(売上高)
売上高は、410億47百万円(前年同期比1.4%増)となりました。これは、機内食事業におけるインバウンドの搭乗客の増加及び業務用冷凍食品製造事業における受注の増加等により増収となったものであります。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、252億6百万円(前年同期比0.8%増)となりました。主な増加要因としましては、売上高の増加に伴う増加のほか、原材料費の高騰の影響によるものであります。
販売費及び一般管理費は、151億13百万円(前年同期比1.3%増)となりました。主な増加要因としましては、人件費の増加及び減価償却費の増加によるものであります。
(営業利益)
営業利益は、7億27百万円(前年同期比30.8%増)となりました。主な増加要因としましては、売上高が増加したことによるものであります。
(経常利益)
経常利益は、7億46百万円(前年同期比9.6%増)となりました。主な増加要因としましては、売上高が増加したことによるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、3億30百万円(前年同期比59.7%減)となりました。主な減少要因としましては、前連結会計年度において固定資産売却益が一時的に発生していたことによるものであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、市場動向、原材料費動向、人材の確保等があります。
当社グループの中核であるレストラン事業の属する外食産業におきましては、景気による個人消費動向の影響に加え、お客様のニーズの変化、多様化に対応すべく企業間の差別化が一層激しくなっており、厳しい競争にさらされています。また、当社グループの店舗は賃貸が基本となるためデベロッパー(賃貸人)の施設構想の変化により出退店の状況が影響を受ける可能性があります。当社グループといたしましては、接客力・セールス力の向上に力を入れ“真に価値あるものの提供”を店舗において実現すること、魅力的な商品・業態を開発し提供することで他社との差別化を図ってまいりますが、今後の更なる競争激化等が進行した場合、事業活動、将来の成長が阻害され、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
また、レストラン事業をはじめ原材料仕入を伴う各事業においては、計画的仕入や国内外を問わない原材料産地の厳選を行っておりますが、天候不順や産地における干ばつ等の影響による品薄、為替変動による原材料コストの上昇等が生じた場合は、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
人材の確保においては、労働集約型産業であるサービス業では近年、人出不足が著しく、人材の確保のために様々な施策を実施し確保に努めておりますが、2020年開催の東京オリンピックに向けて今後の更なる競争激化が進行した場合、人件費及び採用費の増加だけでなく、確保の困難により事業活動が阻害され、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
c.資本の財源及び資金の流動性
1)資金需要
当社グループの資金需要は主に大きく分けて運転資金需要、設備資金需要あります。運転資金需要としましては、グループ各社の営業活動に必要な運転資金(材料仕入、製造費、人件費等の営業費用)であります。設備資金需要としましては、レストラン事業における新規出店や既存店舗改装費等やその他各事業における事業の維持及び伸長に係る設備投資であります。また、当社グループの持続的成長を図るための新たな投資案件やグローバル展開のための資金需要も今後増加する可能性があります。
2)財務政策
当社グループは現在、運転資金、設備資金については、まず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分について有利子負債の調達を実施しております。長期借入金、社債等の長期資金の調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の償還時期等を考慮の上、調達規模、調達手段を適時判断して実施していくこととしております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループが目標としている経営指標における当連結会計年度の実績値は下表のとおりであります。
売上高経常利益率は1.8%(前年同期比0.1ポイント改善)、自己資本当期純利益率は2.2%(前年同期比3.4ポイント悪化)、自己資本比率は42.3%(前年同期比3.7ポイント悪化)となりました。また、1株当たり当期純利益が前年同期より21.71円減少したことにより、配当性向は82.0%(前年同期比40.7ポイント改善)となりました。引き続きこれらの指標について改善するよう取り組んでまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善等を背景に緩やかな回復基調が続いているものの、海外の政治経済情勢の不確実性の高まりの影響もあり、先行き不透明な状況が続いております。
外食産業を取り巻く環境は、人手不足による人件費の上昇や原材料費の上昇に加え、業種・業態の垣根を越えた顧客獲得に向けた企業間競争の激化など、引き続き厳しい経営環境に直面しています。
このような環境下で当社では、設立から50年の節目の平成29年3月期より開始した中期経営計画の最終年度として、「主力事業であるレストラン事業の収益力の強化」「ホールディングス機能の強化によるグループ収益力の強化」「投資案件への積極的な取り組み」「グローバル展開」の推進に引き続き努めてまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高410億47百万円(前年同期比5億74百万円増)、営業利益7億27百万円(前年同期は営業利益5億56百万円)、経常利益7億46百万円(前年同期は経常利益6億80百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益3億30百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益8億20百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次の通りであります。
(レストラン事業)
レストラン事業においては、新たな顧客層の開拓につなげるため、当社グループの展開する店舗網にはないラーメン・焼肉業態を有する㈱壱番亭本部の株式を10月に90%取得し、子会社としたことでフランチャイズ店舗を含む28店舗が新たに加わりました。また、うどん部門2店舗、そば部門4店舗、和食部門1店舗及びアジア部門2店舗の新規出店とともに、業績不振店舗の改装・業態変更及び社内店舗委託制度を推進した結果、新規出店9店舗(前年同期5店舗)、退店39店舗、うち社内委託制度への移管17店舗(前年同期退店24店舗うち社内委託制度への移管4店舗)、改装25店舗を実施し、改装のうち6店舗の業態変更を行いました。この結果、当連結会計年度末におけるレストラン事業の店舗数は39都道府県に435店舗(フランチャイズ店舗17店舗及び委託店舗43店舗を含む)となりました。しかしながら、人手不足による人件費上昇の影響や大型台風等自然災害の影響による売上減少等により減益となりました。
[うどん部門]
主力業態の「杵屋」では、前連結会計年度に引き続き高付加価値の季節商品の投入や店舗でのおすすめトークの強化を行ったことにより客単価は前年並みに推移しました。セルフうどんの「杵屋麦丸」においても、新たに丼メニューを導入したことで客単価は前年を上回ったものの、来店客数の減少により減収となりました。新業態として最新鋭のタッチパネル食券機によるオーダーシステム採用により高収益化を目指すセルフタイプのうどん業態「noo-don」(ぬぅどん)をオープンしました。部門全体としては契約満了による退店等の影響に併せ人件費の高騰もあり、減収減益となりました。
当連結会計年度は、「杵屋」については退店15店舗(うち 社内委託制度への移管9店舗)、「麦まる」については退店1店舗、「杵屋麦丸」については出店1店舗、「穂の香」については「杵屋」への業態変更1店舗、「みのり」については「そじ坊」への業態変更1店舗、「noo-don」については出店1店舗をそれぞれ行いました。この結果、当部門の売上高は94億99百万円(前年同期比4.3%減)となりました。
[そば部門]
昨年に引き続き、主力業態の「そじ坊」では、人気季節商品の投入及びプラス1品のお声掛け、高単価商品の販売が奏功し、客単価及び来店客数とも前期並みに推移いたしました。また4月に新規出店した岐阜モレラ店、10月に移転改装した宝塚ソリオ店、11月に業態変更した戸塚モディ店はいずれも好調に推移いたしました。「叶家」「おらが蕎麦」についても新規出店いたしました。これらのことから部門全体では増収となりましたが、原材料費及び人件費の高騰、出店経費の増加等により営業利益は若干ながら、減収となりました。
当連結会計年度は、「そじ坊」については出店1店舗、退店9店舗(うち 社内委託制度への移管5店舗)、「おらが蕎麦」については出店1店舗、退店2店舗(うち 社内委託制度への移管1店舗)、「叶家」については出店2店舗、退店1店舗をそれぞれ行いました。また、㈱銀座田中屋の運営する「明月庵ぎんざ田中屋」についても増収増益となりました。この結果、当部門の売上高は127億30百万円(前年同期比0.3%増)となりました。
[洋食部門]
オムライス業態の「しゃぽーるーじゅ」及び「ロムレット」では高付加価値の季節メニューの投入、時間帯別、曜日別メニューの投入、秋にはイベントメニューを例年よりも期間を延長して販売、冬には季節感にマッチしたビーフシチューオムライスを投入したこと等により既存店売上高はほぼ前年同期並みに推移いたしました。洋食部門全体では、契約満了等による4店舗の退店があり減収増益となりました。
当連結会計年度は、「グルメ」については退店1店舗、「しゃぽーるーじゅ」については退店2店舗、「ブレッツカフェクレープリー」については退店1店舗、「アスペラ」については退店1店舗をそれぞれ行いました。この結果、当部門の売上高は10億20百万円(前年同期比16.6%減)となりました。
[和食部門]
丼業態の「丼丼亭」ではセットメニューの拡充、季節商品の投入を行い客単価が上昇したことに加え、老舗感をキーワードに2店舗の改装を実施しその効果により増収となりました。また、オペレーションの見直しと人員の効率化を図ることを目的に電子決済可能な最新の券売機を1店舗で導入しました。とんかつ業態の「かつ里」では、和豚『もち豚』を使用した商品を導入し、既存メニューのブラッシュアップした新店をオープンいたしました。和食部門全体では、新規出店と既存店舗は好業績だったものの、退店による店舗数減少もあり減収増益となりました。
当連結会計年度は、「丼丼亭」については退店4店舗(内 社内委託制度への移管2店舗)、「どんぶりキッチン」については「丼丼亭」への業態変更2店舗、「かつ里」については出店1店舗、「二升五合」については「杵屋麦丸」への業態変更1店舗をそれぞれ行いました。この結果、当部門の売上高は18億27百万円(前年同期比2.0%減)となりました。
[アジア部門その他]
韓国料理業態の「シジャン」では、グランドメニュー及び時間帯セットメニューの刷新、主力商品のブラッシュアップにより、既存店舗の来店客数が増加し、業態変更による店舗数減で売上は微減となったものの、3期連続で増益となりました。タイ料理業態では、「サイアムオーキッド」の店舗数拡大を図り、8月に豊洲センタービル店、12月に品川シーサイドフォレスト店、3月に横浜ポルタ店と、合計3店舗の新規出店をいたしました。店舗数は「ティーヌン」が3店舗、「サイアムオーキッド」が5店舗の合計8店舗体制となっており、新店及び既存店ともに業績は好調に推移いたしました。
当連結会計年度は、「シジャン」については「サイアムオーキッド」への業態変更1店舗、「サイアムオーキッド」については出店2店舗をそれぞれ行いました。また、「京都山城総合運動公園」のレストランの運営受託を終了しました。
また、平成30年10月に北関東地方を中心に展開する㈱壱番亭本部を子会社としたことで、ラーメン業態の「壱番亭」23店舗、及び「醤々亭」2店舗、焼肉業態の「炎座」2店舗の合計27店舗が純増いたしました。
この結果、当部門の売上高は32億14百万円(前年同期比21.5%増)となりました。
(機内食事業)
㈱エイエイエスケータリングにおいては、9月の台風21号による関西国際空港の営業の一時停止及び縮小はありましたが、その期間を除き、中国、東南アジア便でのインバウンドの搭乗客が引き続き増加したこと等により好調に推移し、増収増益となりました。
(業務用冷凍食品製造事業)
㈱アサヒケータリングにおいては、季節品であるおせちの製造受注が増加したことから増収増益となりました。
(不動産賃貸事業)
大阪木津市場㈱においては、地方卸売市場の入居率はほぼ前年同期並みではあるものの若干の減収となるとともに、修繕に係る費用の増加等により減益となりました。
(運輸事業)
水間鉄道㈱においては、鉄道旅客数はほぼ前年同期並みではありますが、観光客誘致等の取り組みを続けていることにより増収となりました。また人件費や経費の見直しにより増益となりました。
(その他)
大阪木津市場㈱で展開しております水産物卸売事業は、鮮魚の卸売数量の減少の影響により減収減益となりました。日本食糧卸㈱で展開しております米穀卸売事業は販売数量が減少したことにより減収となりましたがコストコントロールの効果が及び増益となりました。
財政状態につきましては、次の通りです。
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は95億5百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億28百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金8億98百万円の減少によるものであります。固定資産は259億75百万円となり、前連結会計年度末に比べ35億64百万円増加いたしました。これは主に土地9億50百万円の増加、建設仮勘定19億61百万円の増加及び投資有価証券6億42百万円の増加によるものであります。
この結果、総資産は、354億81百万円となり、前連結会計年度末に比べ27億35百万円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は73億36百万円となり、前連結会計年度末に比べ77百万円増加いたしました。これは主に買掛金1億53百万円の減少、未払金1億70百万円の増加によるものであります。固定負債は124億44百万円となり、前連結会計年度末に比べ24億38百万円増加いたしました。これは主に長期借入金26億21百万円の増加及び社債4億30百万円の減少によるものであります。
この結果、負債合計は、197億81百万円となり、前連結会計年度末に比べ25億15百万円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は157億円となり、前連結会計年度末に比べ2億19百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益3億30百万円の計上、非支配株主持分3億円の増加及び配当金の支払い3億38百万円等によるものであります。
この結果、自己資本比率は42.3%(前連結会計年度末は46.0%)となりました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は13億52百万円(前年同期は14億27百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益5億20百万円、減価償却費9億24百万円、減損損失1億58百万円、たな卸資産の増加額1億30百万円、仕入債務の減少額1億83百万円、未払消費税等の減少額1億27百万円、法人税等の支払額2億33百万円の計上等を反映したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は43億77百万円(前年同期は58百万円の使用)となりました。有形固定資産の取得による支出39億51百万円、退店等による差入保証金の回収による収入3億96百万円、投資有価証券の取得による支出7億17百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出3億63百万円及び保険積立金の解約による収入4億24百万円等を反映したものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は21億60百万円(前年同期は7億81百万円の使用)となりました。長期借入れによる収入53億67百万円、長期借入金の返済による支出27億31百万円、社債の償還による支出4億30百万円、非支配株主からの払込みによる収入2億61百万円及び配当金の支払額3億38百万円等を反映したものであります。
以上により、当連結会計年度における連結ベースの資金の減少額8億98百万円(前年同期は5億87百万円の増加)により、当連結会計年度末残高は60億47百万円となりました。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループは、最終消費者へ直接販売する飲食事業を行っておりますので生産及び受注の実績は記載しておりません。
販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成30年4月1日 至 平成31年3月31日) | 前年同期比(%) |
| レストラン事業 | ||
| うどん部門 | 9,499,744千円 | △4.3 |
| そば部門 | 12,730,658 | 0.3 |
| 洋食部門 | 1,020,658 | △16.6 |
| 和食部門 | 1,827,847 | △2.0 |
| アジア部門その他 | 3,214,924 | 21.5 |
| 小計 | 28,293,834 | △0.2 |
| 機内食事業 | 5,381,594 | 8.3 |
| 業務用冷凍食品製造事業 | 3,167,249 | 10.0 |
| 不動産賃貸事業 | 652,997 | △0.7 |
| 運輸事業 | 462,643 | 2.7 |
| 報告セグメント計 | 37,958,318 | 1.7 |
| その他 | 3,088,717 | △2.3 |
| 合計 | 41,047,036 | 1.4 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、将来事象の結果に影響されるため不確実な金額におきましては、予測・情報の適切性及び正確性に注意しながら、会計上の見積りを行っております。
なお、実際の結果におきましては、特有の不確実性によるために見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
(売上高)
売上高は、410億47百万円(前年同期比1.4%増)となりました。これは、機内食事業におけるインバウンドの搭乗客の増加及び業務用冷凍食品製造事業における受注の増加等により増収となったものであります。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、252億6百万円(前年同期比0.8%増)となりました。主な増加要因としましては、売上高の増加に伴う増加のほか、原材料費の高騰の影響によるものであります。
販売費及び一般管理費は、151億13百万円(前年同期比1.3%増)となりました。主な増加要因としましては、人件費の増加及び減価償却費の増加によるものであります。
(営業利益)
営業利益は、7億27百万円(前年同期比30.8%増)となりました。主な増加要因としましては、売上高が増加したことによるものであります。
(経常利益)
経常利益は、7億46百万円(前年同期比9.6%増)となりました。主な増加要因としましては、売上高が増加したことによるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、3億30百万円(前年同期比59.7%減)となりました。主な減少要因としましては、前連結会計年度において固定資産売却益が一時的に発生していたことによるものであります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、市場動向、原材料費動向、人材の確保等があります。
当社グループの中核であるレストラン事業の属する外食産業におきましては、景気による個人消費動向の影響に加え、お客様のニーズの変化、多様化に対応すべく企業間の差別化が一層激しくなっており、厳しい競争にさらされています。また、当社グループの店舗は賃貸が基本となるためデベロッパー(賃貸人)の施設構想の変化により出退店の状況が影響を受ける可能性があります。当社グループといたしましては、接客力・セールス力の向上に力を入れ“真に価値あるものの提供”を店舗において実現すること、魅力的な商品・業態を開発し提供することで他社との差別化を図ってまいりますが、今後の更なる競争激化等が進行した場合、事業活動、将来の成長が阻害され、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
また、レストラン事業をはじめ原材料仕入を伴う各事業においては、計画的仕入や国内外を問わない原材料産地の厳選を行っておりますが、天候不順や産地における干ばつ等の影響による品薄、為替変動による原材料コストの上昇等が生じた場合は、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
人材の確保においては、労働集約型産業であるサービス業では近年、人出不足が著しく、人材の確保のために様々な施策を実施し確保に努めておりますが、2020年開催の東京オリンピックに向けて今後の更なる競争激化が進行した場合、人件費及び採用費の増加だけでなく、確保の困難により事業活動が阻害され、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
c.資本の財源及び資金の流動性
1)資金需要
当社グループの資金需要は主に大きく分けて運転資金需要、設備資金需要あります。運転資金需要としましては、グループ各社の営業活動に必要な運転資金(材料仕入、製造費、人件費等の営業費用)であります。設備資金需要としましては、レストラン事業における新規出店や既存店舗改装費等やその他各事業における事業の維持及び伸長に係る設備投資であります。また、当社グループの持続的成長を図るための新たな投資案件やグローバル展開のための資金需要も今後増加する可能性があります。
2)財務政策
当社グループは現在、運転資金、設備資金については、まず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分について有利子負債の調達を実施しております。長期借入金、社債等の長期資金の調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の償還時期等を考慮の上、調達規模、調達手段を適時判断して実施していくこととしております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループが目標としている経営指標における当連結会計年度の実績値は下表のとおりであります。
| 経営指標 | 目標数値 | 平成31年3月期実績(連結) |
| 売上高経常利益率 | 5%以上 | 1.8% |
| 自己資本当期純利益率 | 8%以上 | 2.2% |
| 自己資本比率 | 50% | 42.3% |
| 配当性向 | 30%以上 | 82.0% |
売上高経常利益率は1.8%(前年同期比0.1ポイント改善)、自己資本当期純利益率は2.2%(前年同期比3.4ポイント悪化)、自己資本比率は42.3%(前年同期比3.7ポイント悪化)となりました。また、1株当たり当期純利益が前年同期より21.71円減少したことにより、配当性向は82.0%(前年同期比40.7ポイント改善)となりました。引き続きこれらの指標について改善するよう取り組んでまいります。