有価証券報告書-第65期(2025/03/01-2026/02/28)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
経営成績
当連結会計年度(2025年3月1日から2026年2月28日)における外部環境は、国際情勢や為替相場の先行きが不透明な中、エネルギー・原材料価格が高水準で推移いたしました。国内経済におきましては、物価高の長期化により消費者の節約志向は根強く、多様化する顧客ニーズへの対応や業種・業態を越えた企業間競争が一段と激化しており、食品スーパーマーケット業界を取巻く経営環境は一層厳しさを増しております。
このような事業環境のもと、当社グループは2025年11月5日に『アークス統合報告書 2025』を発行し、「成長投資計画及びキャッシュアロケーションを柱とした成長戦略」を策定、公表いたしました。中長期目標として、当社の設立30周年となる2033年2月期に「連結売上高1兆円以上、ROE8.0%以上」を掲げ、企業価値の向上を目指し、グループ一丸となって成長戦略を推進してまいります。
当社は、「地域のライフラインとして価値ある商品・サービスを低価格で提供し、豊かな暮らしに貢献します。」というグループ理念のもと、味・鮮度・価格のバランスを重視しながら生産者・お取引先・お客様それぞれが納得できる商品を提供するという、アークスグループとしての「納得価格」を追求してまいりました。この方針のもと、節約志向に対応したCGCブランド「ショッパーズプライス」や「断然お得」商品に加え、「さかなやの寿司」や「肉バルレストラン」などの美味しさにこだわった生鮮惣菜も強化してまいりました。また、価格高騰が続く米は、値頃感のある価格に抑えて拡販し、加えてグループ各社それぞれの展開地域における地元産米の取扱いを拡充いたしました。食品の他にも日用雑貨の品揃えとして、㈱カインズ(※1)オリジナル商品(キッチン用品や掃除用品など)の取扱いを継続的に拡大しており、前期から導入している㈱ラルズのほか、2025年9月より㈱道北アークス、同年10月より㈱ユニバースで新たに販売を開始し、当連結会計年度末におけるカインズ商品の取扱店舗数は44店舗となりました。
商品調達プロジェクトを中心とした好事例の横展開としては、㈱道東アークスにおいてカテゴリーマネジメント(※2)や商品棚割りの標準化、店舗オペレーションの共有化を行いました。その結果、加工食品や菓子の売上高及び売上総利益の改善効果を確認できたため、今後グループ各社へ順次横展開を進めてまいります。
ネットスーパー事業につきましては、㈱ラルズ及び㈱ベルジョイスで展開する「アークスオンラインショップ」の当連結会計年度の売上高が、2社合計で対前期比15%増となったほか、㈱ラルズ及び㈱伊藤チェーンで展開する「Amazonネットスーパーアークス」の同期間の売上高も同76%増と好調に推移いたしました。
顧客基盤拡大の新たな取り組みとして、アークスアプリ上で会員申込みを完結させる機能やカードレス決済機能を「モバイルRARAプリカ」に実装したほか、2026年2月には同アプリ上でクレジットカードや銀行口座からのオンラインチャージ機能の提供を開始いたしました。その結果、当連結会計年度末におけるアークスアプリ会員数は導入後1年5ヶ月で37万人、RARAカード総会員数は347万人となりました。
デジタルトランスフォーメーション(DX)及び生産性向上の施策につきましては、グループ全体の業務効率の向上を図るとともに、今後の事業規模の拡大を見据え、2027年10月稼働予定の次期基幹システム構築に向けた準備を進めてまいりました。また、新日本スーパーマーケット同盟(※3)の「次世代領域開発分科会」とも連携し、日常業務におけるAI活用化などの研究・実証に取り組んだほか、電子棚札の導入を従来の㈱ラルズ、㈱ユニバース、㈱道東アークスの3社に加え㈱ベルジョイス、㈱道北アークス、㈱東光ストアへ拡大いたしました。さらに、2025年11月の役員合宿研修会での集中討議を経て、㈱ラルズにおけるパートナー社員の戦力化を目的とした作業習得表の活用、㈱ユニバースにおける作業の標準化と仕組み化、㈱道南ラルズの生鮮センター活用に伴う付加価値創出など各社の好事例をグループ全体へ横展開し、生産性向上に努めてまいりました。
店舗展開につきましては、既存店の活性化として、㈱ラルズ2店舗、㈱ユニバース5店舗、㈱ベルジョイス6店舗、㈱道北アークス1店舗、㈱東光ストア1店舗、㈱道南ラルズ1店舗、㈱道東アークス1店舗の17店舗の改装を実施いたしました。改装店舗のうち、㈱ラルズの「(旧)ビッグハウスサウス」、㈱ベルジョイスの「(旧)ビッグハウス八乙女店」「(旧)ジョイス龍ヶ馬場店」、㈱道南ラルズの「(旧)ビッグハウスアドマーニ」、㈱道東アークスの「(旧)ラルズマート本町店」の5店舗はスーパーアークス業態への変更を伴う改装となっております。そのほか、㈱ベルジョイスのロッキー村崎野店を閉店したことにより、当連結会計年度末における当社グループの総店舗数は374店舗となりました。
以上の結果、当連結会計年度(2025年3月1日から2026年2月28日)の業績は、売上高6,269億57百万円(対前期比3.1%増)、既存店ベースの売上高は同2.9%増となりました。既存店客数は9月(前年の米需給逼迫の影響による反動)と1月(大雪等天候の影響)が前年割れとなりましたが、その他の月は前年を上回り通年では対前期比0.4%増となりました。また、一点単価が対前期比4.4%増、一人当たり買上点数は同1.8%減となった結果、当連結会計年度での客単価は同2.6%増となりました。
売上総利益は1,578億15百万円(対前期比3.2%増)となりました。販管費は1,401億83百万円(同2.3%増)と、第4四半期において什器備品の購入や店舗修繕等、一時的な要因により対前年同期比3.0%増となりましたが、当連結会計年度においては売上総利益の増加額の範囲内に抑えました。この結果、各段階利益は、営業利益176億32百万円(対前期比10.6%増)、経常利益191億61百万円(同9.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益124億45百万円(同12.5%増)となり、営業利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は二桁増益を確保いたしました。
(※1)当社子会社の㈱エルディは、㈱カインズとのフランチャイズ契約により、2008年6月からホームセンターのカインズを運営しており、当連結会計年度末現在、カインズFC大曲店(北海道北広島市)、カインズFC花川店(北海道石狩市)、カインズFC星置店(札幌市)の3店舗を展開しております。
(※2)小売業者が自社の戦略や目標に基づいて商品分野(カテゴリー)を設定し、商品の管理をすること。消費者にとって適切なタイミングで、適切な場所(売場・棚)に、適切な商品を適切な価格で提供することで、需要の活性化を図ることを目的とします。
(※3)㈱バローホールディングス(本社:岐阜県)、㈱リテールパートナーズ(本社:山口県)、当社の3社が、2018年12月に資本業務提携契約を締結した地域密着型の独立系食品流通企業の連合体です。
当連結会計年度に実施した改装店舗等は以下のとおりであります。
財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して、180億51百万円増加し、3,007億14百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較して、59億46百万円増加し、1,045億71百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末と比較して、121億5百万円増加し、1,961億42百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)の残高は、前連結会計年度末と比較して110億94百万円増加し、911億30百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、263億2百万円(対前期比35.7%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益181億78百万円、減価償却費105億25百万円、減損損失9億51百万円、退職給付に係る負債の減少額23億円、棚卸資産の増加額12億18百万円、仕入債務の増加額9億90百万円、未払消費税等の増加額9億96百万円、及び法人税等の支払額32億15百万円などによるものです。また、得られた資金が増加した要因は、税金等調整前当期純利益が増加したこと、未払消費税等が増加したこと及び法人税等の支払額が減少したことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、73億35百万円(対前期比36.2%減)となりました。これは主に、店舗改装等に伴う有形固定資産の取得による支出67億97百万円、システム関連投資に伴う無形固定資産の取得による支出11億44百万円などによるものです。また、使用した資金が減少した要因は、有形固定資産の取得による支出が減少したこと及び投資有価証券の償還や売却による収入が増加したことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、78億72百万円(対前期比203.9%増)となりました。これは主に、長期借入れによる収入90億円、長期借入金の返済による支出91億31百万円、自己株式の取得による支出22億99百万円、及び配当金の支払額41億56百万円などによるものです。また、使用した資金が増加した要因は、長期借入金の返済による支出が増加したこと及び自己株式の取得による支出が増加したことなどによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは小売関連事業を主たる事業としているため、生産実績及び受注状況は記載しておりません。
a. 仕入実績
b. 販売実績
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して、180億51百万円増加し、3,007億14百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金が110億94百万円、棚卸資産が12億18百万円、投資有価証券が30億62百万円、及び退職給付に係る資産が59億1百万円増加した一方で、建物及び構築物(純額)が14億84百万円、及びソフトウェアが19億48百万円減少したことなどによるものです。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較して、59億46百万円増加し、1,045億71百万円となりました。この主な要因は、買掛金が9億90百万円、未払費用が9億36百万円、未払法人税等が11億68百万円、未払消費税等が9億96百万円、及び繰延税金負債が15億43百万円増加したことなどによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末と比較して、121億5百万円増加し、1,961億42百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が82億88百万円、その他有価証券評価差額金が25億8百万円、及び退職給付に係る調整累計額が36億1百万円増加した一方で、自己株式が22億94百万円増加したことなどによるものです。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末より0.1ポイント上昇し65.2%となりました。
b.経営成績
(売上高)
売上高は、6,269億57百万円(対前期比3.1%増)となりました。増加の主な要因は、当連結会計年度において、改装17店舗など既存店の営業基盤の拡充をはかったことなどによるものです。
(営業利益)
売上総利益率が25.2%(対前期比0.1%増)となったことにより、売上総利益は1,578億15百万円(対前期比3.2%増)となりました。人件費の増加などにより、販売費及び一般管理費が前連結会計年度と比較して31億80百万円増となりましたが、営業利益は、前連結会計年度と比較して16億95百万円増の176億32百万円(対前期比10.6%増)となりました。
(経常利益)
経常利益は、営業外損益が前連結会計年度と比較して74百万円減の15億29百万円となったことにより、前連結会計年度と比較して16億20百万円増の191億61百万円(対前期比9.2%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の増加に加え、減損損失が前連結会計年度と比較して1億72百万円減の9億51百万円となった一方で、受取補償金及び賃上げ促進税制に係る法人税額の特別控除が前連結会計年度と比較して減少したこと、店舗閉鎖損失が前連結会計年度と比較して増加したことなどにより、前連結会計年度と比較して13億81百万円増の124億45百万円(対前期比12.5%増)となりました。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「1 経営方針、経営戦略及び対処すべき課題等」に記載しております。
なお、指標の推移は次のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
なお、キャッシュ・フロー指標の推移は次のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
2.株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、運転資金及び設備投資は営業キャッシュ・フローの範囲で行う方針であり、営業キャッシュ・フローでまかないきれない時は、金融機関からの借入により資金調達を行います。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
この連結財務諸表の作成に当たっては、過去の実績や現状等を勘案して、合理的と考えられる方法により会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
経営成績
当連結会計年度(2025年3月1日から2026年2月28日)における外部環境は、国際情勢や為替相場の先行きが不透明な中、エネルギー・原材料価格が高水準で推移いたしました。国内経済におきましては、物価高の長期化により消費者の節約志向は根強く、多様化する顧客ニーズへの対応や業種・業態を越えた企業間競争が一段と激化しており、食品スーパーマーケット業界を取巻く経営環境は一層厳しさを増しております。
このような事業環境のもと、当社グループは2025年11月5日に『アークス統合報告書 2025』を発行し、「成長投資計画及びキャッシュアロケーションを柱とした成長戦略」を策定、公表いたしました。中長期目標として、当社の設立30周年となる2033年2月期に「連結売上高1兆円以上、ROE8.0%以上」を掲げ、企業価値の向上を目指し、グループ一丸となって成長戦略を推進してまいります。
当社は、「地域のライフラインとして価値ある商品・サービスを低価格で提供し、豊かな暮らしに貢献します。」というグループ理念のもと、味・鮮度・価格のバランスを重視しながら生産者・お取引先・お客様それぞれが納得できる商品を提供するという、アークスグループとしての「納得価格」を追求してまいりました。この方針のもと、節約志向に対応したCGCブランド「ショッパーズプライス」や「断然お得」商品に加え、「さかなやの寿司」や「肉バルレストラン」などの美味しさにこだわった生鮮惣菜も強化してまいりました。また、価格高騰が続く米は、値頃感のある価格に抑えて拡販し、加えてグループ各社それぞれの展開地域における地元産米の取扱いを拡充いたしました。食品の他にも日用雑貨の品揃えとして、㈱カインズ(※1)オリジナル商品(キッチン用品や掃除用品など)の取扱いを継続的に拡大しており、前期から導入している㈱ラルズのほか、2025年9月より㈱道北アークス、同年10月より㈱ユニバースで新たに販売を開始し、当連結会計年度末におけるカインズ商品の取扱店舗数は44店舗となりました。
商品調達プロジェクトを中心とした好事例の横展開としては、㈱道東アークスにおいてカテゴリーマネジメント(※2)や商品棚割りの標準化、店舗オペレーションの共有化を行いました。その結果、加工食品や菓子の売上高及び売上総利益の改善効果を確認できたため、今後グループ各社へ順次横展開を進めてまいります。
ネットスーパー事業につきましては、㈱ラルズ及び㈱ベルジョイスで展開する「アークスオンラインショップ」の当連結会計年度の売上高が、2社合計で対前期比15%増となったほか、㈱ラルズ及び㈱伊藤チェーンで展開する「Amazonネットスーパーアークス」の同期間の売上高も同76%増と好調に推移いたしました。
顧客基盤拡大の新たな取り組みとして、アークスアプリ上で会員申込みを完結させる機能やカードレス決済機能を「モバイルRARAプリカ」に実装したほか、2026年2月には同アプリ上でクレジットカードや銀行口座からのオンラインチャージ機能の提供を開始いたしました。その結果、当連結会計年度末におけるアークスアプリ会員数は導入後1年5ヶ月で37万人、RARAカード総会員数は347万人となりました。
デジタルトランスフォーメーション(DX)及び生産性向上の施策につきましては、グループ全体の業務効率の向上を図るとともに、今後の事業規模の拡大を見据え、2027年10月稼働予定の次期基幹システム構築に向けた準備を進めてまいりました。また、新日本スーパーマーケット同盟(※3)の「次世代領域開発分科会」とも連携し、日常業務におけるAI活用化などの研究・実証に取り組んだほか、電子棚札の導入を従来の㈱ラルズ、㈱ユニバース、㈱道東アークスの3社に加え㈱ベルジョイス、㈱道北アークス、㈱東光ストアへ拡大いたしました。さらに、2025年11月の役員合宿研修会での集中討議を経て、㈱ラルズにおけるパートナー社員の戦力化を目的とした作業習得表の活用、㈱ユニバースにおける作業の標準化と仕組み化、㈱道南ラルズの生鮮センター活用に伴う付加価値創出など各社の好事例をグループ全体へ横展開し、生産性向上に努めてまいりました。
店舗展開につきましては、既存店の活性化として、㈱ラルズ2店舗、㈱ユニバース5店舗、㈱ベルジョイス6店舗、㈱道北アークス1店舗、㈱東光ストア1店舗、㈱道南ラルズ1店舗、㈱道東アークス1店舗の17店舗の改装を実施いたしました。改装店舗のうち、㈱ラルズの「(旧)ビッグハウスサウス」、㈱ベルジョイスの「(旧)ビッグハウス八乙女店」「(旧)ジョイス龍ヶ馬場店」、㈱道南ラルズの「(旧)ビッグハウスアドマーニ」、㈱道東アークスの「(旧)ラルズマート本町店」の5店舗はスーパーアークス業態への変更を伴う改装となっております。そのほか、㈱ベルジョイスのロッキー村崎野店を閉店したことにより、当連結会計年度末における当社グループの総店舗数は374店舗となりました。
以上の結果、当連結会計年度(2025年3月1日から2026年2月28日)の業績は、売上高6,269億57百万円(対前期比3.1%増)、既存店ベースの売上高は同2.9%増となりました。既存店客数は9月(前年の米需給逼迫の影響による反動)と1月(大雪等天候の影響)が前年割れとなりましたが、その他の月は前年を上回り通年では対前期比0.4%増となりました。また、一点単価が対前期比4.4%増、一人当たり買上点数は同1.8%減となった結果、当連結会計年度での客単価は同2.6%増となりました。
売上総利益は1,578億15百万円(対前期比3.2%増)となりました。販管費は1,401億83百万円(同2.3%増)と、第4四半期において什器備品の購入や店舗修繕等、一時的な要因により対前年同期比3.0%増となりましたが、当連結会計年度においては売上総利益の増加額の範囲内に抑えました。この結果、各段階利益は、営業利益176億32百万円(対前期比10.6%増)、経常利益191億61百万円(同9.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益124億45百万円(同12.5%増)となり、営業利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は二桁増益を確保いたしました。
(※1)当社子会社の㈱エルディは、㈱カインズとのフランチャイズ契約により、2008年6月からホームセンターのカインズを運営しており、当連結会計年度末現在、カインズFC大曲店(北海道北広島市)、カインズFC花川店(北海道石狩市)、カインズFC星置店(札幌市)の3店舗を展開しております。
(※2)小売業者が自社の戦略や目標に基づいて商品分野(カテゴリー)を設定し、商品の管理をすること。消費者にとって適切なタイミングで、適切な場所(売場・棚)に、適切な商品を適切な価格で提供することで、需要の活性化を図ることを目的とします。
(※3)㈱バローホールディングス(本社:岐阜県)、㈱リテールパートナーズ(本社:山口県)、当社の3社が、2018年12月に資本業務提携契約を締結した地域密着型の独立系食品流通企業の連合体です。
当連結会計年度に実施した改装店舗等は以下のとおりであります。
| 概要 | 店舗名称 | 所在地 | 実施時期 | 運営会社 | |
| 改装(17店舗) | ジョイス北上アピア店 | 岩手県北上市 | 2025年3月 | ㈱ベルジョイス | |
| ユニバース毛馬内店 | 秋田県鹿角市 | 2025年5月 | ㈱ユニバース | ||
| スーパーアークス金ヶ崎店 | 岩手県胆沢郡 | 2025年6月 | ㈱ベルジョイス | ||
| スーパーアークス苗穂店 | 札幌市 | 2025年7月 | ㈱ラルズ | ||
| ユニバースサンタウン松園店 | 岩手県盛岡市 | 2025年7月 | ㈱ユニバース | ||
| 東光ストア平岡店 | 札幌市 | 2025年10月 | ㈱東光ストア | ||
| ユニバース西根店 | 岩手県八幡平市 | 2025年11月 | ㈱ユニバース | ||
| ジョイス大槌店 | 岩手県上閉伊郡 | 2025年11月 | ㈱ベルジョイス | ||
| ユニバース階上店 | 青森県三戸郡 | 2025年11月 | ㈱ユニバース | ||
| スーパーアークス青山店 | 岩手県盛岡市 | 2025年11月 | ㈱ベルジョイス | ||
| スーパーアークスウェスタン北彩都 | 北海道旭川市 | 2025年12月 | ㈱道北アークス | ||
| ユニバース根城店 | 青森県八戸市 | 2026年2月 | ㈱ユニバース | ||
| うち業態変更 | スーパーアークスサウス | 札幌市 | 2025年3月 | ㈱ラルズ | |
| (5店舗) | スーパーアークス八乙女店 | 仙台市 | 2025年4月 | ㈱ベルジョイス | |
| スーパーアークス龍ヶ馬場店 | 岩手県奥州市 | 2025年5月 | ㈱ベルジョイス | ||
| スーパーアークス本町店 | 北海道北見市 | 2025年7月 | ㈱道東アークス | ||
| スーパーアークスアドマーニ | 北海道函館市 | 2025年10月 | ㈱道南ラルズ | ||
| 閉店(1店舗) | ロッキー村崎野店 | 岩手県北上市 | 2025年5月 | ㈱ベルジョイス | |
財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して、180億51百万円増加し、3,007億14百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較して、59億46百万円増加し、1,045億71百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末と比較して、121億5百万円増加し、1,961億42百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)の残高は、前連結会計年度末と比較して110億94百万円増加し、911億30百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、263億2百万円(対前期比35.7%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益181億78百万円、減価償却費105億25百万円、減損損失9億51百万円、退職給付に係る負債の減少額23億円、棚卸資産の増加額12億18百万円、仕入債務の増加額9億90百万円、未払消費税等の増加額9億96百万円、及び法人税等の支払額32億15百万円などによるものです。また、得られた資金が増加した要因は、税金等調整前当期純利益が増加したこと、未払消費税等が増加したこと及び法人税等の支払額が減少したことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、73億35百万円(対前期比36.2%減)となりました。これは主に、店舗改装等に伴う有形固定資産の取得による支出67億97百万円、システム関連投資に伴う無形固定資産の取得による支出11億44百万円などによるものです。また、使用した資金が減少した要因は、有形固定資産の取得による支出が減少したこと及び投資有価証券の償還や売却による収入が増加したことなどによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、78億72百万円(対前期比203.9%増)となりました。これは主に、長期借入れによる収入90億円、長期借入金の返済による支出91億31百万円、自己株式の取得による支出22億99百万円、及び配当金の支払額41億56百万円などによるものです。また、使用した資金が増加した要因は、長期借入金の返済による支出が増加したこと及び自己株式の取得による支出が増加したことなどによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループは小売関連事業を主たる事業としているため、生産実績及び受注状況は記載しておりません。
a. 仕入実績
| 事業の名称 | 前連結会計年度 (自 2024年3月1日 至 2025年2月28日) | 当連結会計年度 (自 2025年3月1日 至 2026年2月28日) | 前期比 (%) | |||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |||
| 小売関連 事業 | 食品 | 398,881 | 87.3 | 413,060 | 87.7 | 103.6 |
| 酒類等 | 37,673 | 8.2 | 37,523 | 8.0 | 99.6 | |
| 衣料品 | 1,434 | 0.3 | 1,470 | 0.3 | 102.5 | |
| 住居関連 | 17,251 | 3.8 | 16,975 | 3.6 | 98.4 | |
| テナント | 1,205 | 0.3 | 1,185 | 0.3 | 98.3 | |
| その他 | 571 | 0.1 | 612 | 0.1 | 107.1 | |
| 合 計 | 457,018 | 100.0 | 470,827 | 100.0 | 103.0 | |
b. 販売実績
| 事業の名称 | 前連結会計年度 (自 2024年3月1日 至 2025年2月28日) | 当連結会計年度 (自 2025年3月1日 至 2026年2月28日) | 前期比 (%) | |||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |||
| 小売関連 事業 | 食品 | 529,751 | 87.1 | 548,224 | 87.4 | 103.5 |
| 酒類等 | 43,429 | 7.1 | 43,585 | 7.0 | 100.4 | |
| 衣料品 | 1,911 | 0.3 | 1,916 | 0.3 | 100.2 | |
| 住居関連 | 22,484 | 3.7 | 22,322 | 3.6 | 99.3 | |
| テナント | 3,217 | 0.5 | 2,948 | 0.5 | 91.7 | |
| 不動産賃貸収入等 | 6,456 | 1.1 | 6,897 | 1.1 | 106.8 | |
| その他 | 1,033 | 0.2 | 1,063 | 0.2 | 102.9 | |
| 合 計 | 608,284 | 100.0 | 626,957 | 100.0 | 103.1 | |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比較して、180億51百万円増加し、3,007億14百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金が110億94百万円、棚卸資産が12億18百万円、投資有価証券が30億62百万円、及び退職給付に係る資産が59億1百万円増加した一方で、建物及び構築物(純額)が14億84百万円、及びソフトウェアが19億48百万円減少したことなどによるものです。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較して、59億46百万円増加し、1,045億71百万円となりました。この主な要因は、買掛金が9億90百万円、未払費用が9億36百万円、未払法人税等が11億68百万円、未払消費税等が9億96百万円、及び繰延税金負債が15億43百万円増加したことなどによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末と比較して、121億5百万円増加し、1,961億42百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が82億88百万円、その他有価証券評価差額金が25億8百万円、及び退職給付に係る調整累計額が36億1百万円増加した一方で、自己株式が22億94百万円増加したことなどによるものです。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末より0.1ポイント上昇し65.2%となりました。
b.経営成績
(売上高)
売上高は、6,269億57百万円(対前期比3.1%増)となりました。増加の主な要因は、当連結会計年度において、改装17店舗など既存店の営業基盤の拡充をはかったことなどによるものです。
(営業利益)
売上総利益率が25.2%(対前期比0.1%増)となったことにより、売上総利益は1,578億15百万円(対前期比3.2%増)となりました。人件費の増加などにより、販売費及び一般管理費が前連結会計年度と比較して31億80百万円増となりましたが、営業利益は、前連結会計年度と比較して16億95百万円増の176億32百万円(対前期比10.6%増)となりました。
(経常利益)
経常利益は、営業外損益が前連結会計年度と比較して74百万円減の15億29百万円となったことにより、前連結会計年度と比較して16億20百万円増の191億61百万円(対前期比9.2%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の増加に加え、減損損失が前連結会計年度と比較して1億72百万円減の9億51百万円となった一方で、受取補償金及び賃上げ促進税制に係る法人税額の特別控除が前連結会計年度と比較して減少したこと、店舗閉鎖損失が前連結会計年度と比較して増加したことなどにより、前連結会計年度と比較して13億81百万円増の124億45百万円(対前期比12.5%増)となりました。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「1 経営方針、経営戦略及び対処すべき課題等」に記載しております。
なお、指標の推移は次のとおりであります。
| 指 標 | 中長期目標 | 2024年2月期 (実績) | 2025年2月期 (実績) | 2026年2月期 (実績) |
| ROE(自己資本利益率) | 8.0%以上 | 6.7% | 6.1% | 6.5% |
| PBR(株価純資産倍率) | 1.0倍以上 | 0.94倍 | 0.82倍 | 1.06倍 |
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
なお、キャッシュ・フロー指標の推移は次のとおりであります。
| 2022年2月期 | 2023年2月期 | 2024年2月期 | 2025年2月期 | 2026年2月期 | |
| 自己資本比率(%) | 63.5 | 64.5 | 64.7 | 65.1 | 65.2 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 47.5 | 45.6 | 60.8 | 53.3 | 68.9 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 1.8 | 1.6 | 1.1 | 1.6 | 1.1 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 92.1 | 121.4 | 176.2 | 144.0 | 152.7 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
2.株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、運転資金及び設備投資は営業キャッシュ・フローの範囲で行う方針であり、営業キャッシュ・フローでまかないきれない時は、金融機関からの借入により資金調達を行います。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
この連結財務諸表の作成に当たっては、過去の実績や現状等を勘案して、合理的と考えられる方法により会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。