有価証券報告書-第56期(平成28年9月1日-平成29年8月31日)

【提出】
2017/11/30 15:03
【資料】
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【項目】
62項目

対処すべき課題

記載された事項で、将来に関するものは、有価証券報告書提出日現在(2017年11月30日)、入手可能な情報に基づく当社の経営判断や予測によるものです。
(1) 「グローバルワン」の経営体制を推進
ユニクロ、ジーユー、セオリーなどのグループ事業をグローバルで統合する「グローバルワン 全員経営」の経営体制を推進しています。各エリアの文化、価値観、歴史を尊重しながら、ビジネスプロセスをグループ、グローバルで統一し、経営の原理原則を徹底しています。また、社内の教育機関であるFR-MICを活用し、グローバルで活躍する次世代のリーダー・経営者の育成にも積極的に取り組んでいきます。
(2) 海外ユニクロ事業のさらなる事業拡大
グレーターチャイナ、韓国、東南アジア・オセアニア地区は、海外ユニクロ事業の成長の柱として、さらなる出店により成長を加速させ、事業規模を拡大していきます。米国では経営基盤を強化することで、早期に黒字化体質に変革していきます。また、欧州では出店エリアを拡大するとともに、収益性を高めていきます。全世界のグローバル旗艦店を情報発信拠点とし、ブランド認知度を高めていきます。
(3) 世界最高水準の商品開発力を強化
世界中の服に関するあらゆる情報を集め、世界最高水準の商品をつくるために、東京、ニューヨーク、ロンドン、パリ、上海、ロサンゼルスのR&Dセンターが稼動しています。究極の普段着を追求するユニクロは、お客様の生活をより豊かにする“LifeWear”をめざし、商品の完成度を高めています。世界中の優れたデザイナー、クリエーターと協力し、さまざまなコラボレーションを展開することで、新しいユニクロにも挑戦していきます。
(4) サプライチェーンの改革
素材調達・企画・デザイン・生産・物流・販売までのすべてのプロセスを変革し、デジタル時代に対応した新しいサプライチェーンへ進化していきます。お客様が求めるものをすぐに商品化し、情報を積極的に発信していく「情報製造小売業」へ業態を変え、お取引先や店舗がダイレクトにつながるよう、すべての業務を改革していきます。また、IT、物流、デジタルマーケティングなどの分野への投資を積極的に行っていきます。
(5) 国内ユニクロ事業の安定成長
国内ユニクロ事業では、スクラップ&ビルドにより、1店舗あたりの売場面積を拡大し、高い効率性を維持していきます。地域密着の「個店経営」を徹底することで、地域の需要に根ざした品揃えやサービスを展開し、継続的な安定成長をめざします。また、店舗(リアル)とEコマース(バーチャル)を融合させ、お客様にとって、「いつでも、どこでもお買い物ができる」「どこででも商品が受け取れる」などのさまざまなサービスを提供し、今までにない新しい小売業に転換します。
(6) グローバルブランド事業の成長
「低価格&ファッション」が強みのジーユー事業は、生産リードタイムの短縮に向けた柔軟な生産体制を整えると同時に、商品開発力をさらに高めることで、事業基盤の強化を図ります。日本での大量出店を継続すると同時に、グレーターチャイナを中心とした海外市場への出店を進め、将来的にはアジア諸国への進出を狙います。また、セオリー、コントワー・デ・コトニエ、プリンセス タム・タム、J Brandなどのグローバルブランドは、グループの相乗効果を最大限に活かし、成長をめざします。
(7) サステナビリティ活動の推進
サステナブル(持続可能)な世界の実現をめざし、服を製造する上での工場の労働環境、人権尊重、環境保全などの課題に取り組んでいきます。また、人々の生活を豊かにするための、全商品リサイクル活動を通じた難民・避難民への支援、バングラデシュにおけるソーシャルビジネスの運営、ダイバーシティ推進、女性活躍やワークライフバランス支援などの従業員のための取り組み、障がい者雇用など、さまざまな活動を推進していきます。