有価証券報告書-第56期(平成28年9月1日-平成29年8月31日)

【提出】
2017/11/30 15:03
【資料】
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【項目】
62項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」に記載しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上収益・売上総利益
売上収益は、前連結会計年度に比べて754億円増加し1兆8,619億円となりました。売上収益の内訳の詳細については、「1 業績等の概要 (1)業績」と「2 販売及び仕入の状況」をご参照ください。
売上収益が増加した要因は、海外ユニクロ事業で527億円と大幅な増収となったためです。特に、グレーターチャイナ、東南アジア・オセアニア地区での成長がめざましく、中でも東南アジアはグレーターチャイナ、韓国に次ぐ海外ユニクロ事業の柱として、成長ステージに突入しております。
売上総利益は、前連結会計年度に比べて442億円増加し、9,092億円となり、売上収益に対する比率は48.4%から48.8%へと0.4ポイント改善しました。これは主に、値引きをおさえた商売に転換した結果、海外ユニクロ事業の売上総利益率が増加したことによります。
② 販売費及び一般管理費・その他収益・その他費用・営業利益
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べて222億円増加し7,252億円となり、売上収益に対する比率は39.3%から38.9%へと0.4ポイント低下いたしました。これは、全社で経費削減に取り組んだ効果によるものです。営業利益は1,764億円と、前連結会計年度に比べて491億円の増益となっております。
③ 金融収益・金融費用・税引前利益
金融収益は、前連結会計年度に比べて175億円増加し、199億円となり、金融費用は、前連結会計年度に比べて364億円減少し、29億円となりました。金融収益が増加し、金融費用が減少した主な要因は、前連結会計年度では急激な円高により為替差損が369億円だったものの、当連結会計年度では急激な円安となったことから為替差益133億円を計上したためです。
この結果、税引前利益は前連結会計年度に比べて1,031億円増加し1,933億円となり、売上収益に対する比率は前連結会計年度の5.1%から10.4%へと5.3ポイントの増加となりました。
④ 親会社の所有者に帰属する当期利益
法人所得税費用は、前連結会計年度に比べて283億円増加し、644億円となりました。この結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は前連結会計年度に比べて712億円増加し、1,192億円となり、基本的1株当たり当期利益は前連結会計年度に比べて698円39銭増加し1,169円70銭となりました。
(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 資産
資産は、前連結会計年度末に比べ1,503億円増加し、1兆3,884億円となりました。これは主として、現金及び現金同等物の増加2,983億円、その他の短期金融資産の減少1,538億円、棚卸資産の増加196億円、未収法人所得税の減少201億円等によるものです。
② 負債
負債は、前連結会計年度末に比べ140億円減少し、6,264億円となりました。これは主として、買掛金及びその他の短期債務の増加145億円、デリバティブ金融負債の減少663億円、未払法人所得税の増加162億円、引当金の増加56億円、繰延税金負債の増加61億円等によるものです。
③ 資本
資本は、前連結会計年度末に比べ1,643億円増加し、7,620億円となりました。これは主として、利益剰余金の増加846億円、その他の資本の構成要素の増加712億円等によるものです。
④ 資金の状況
当社グループの資金の状況につきましては、「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。