有価証券報告書-第55期(平成26年2月21日-平成27年2月20日)

【提出】
2015/05/15 10:49
【資料】
PDFをみる
【項目】
78項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当事業年度末(平成27年2月20日)現在において当社が判断したものであります。
1.提出会社の代表者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する分析・検討内容
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、一定の会計基準の範囲内にて合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
(2) 当事業年度の経営成績の分析
(売上高及び売上総利益)
売上高は前事業年度より1億6百万円減少し98億18百万円となりました。これは主に夏物では機能素材を使ったTシャツ類やショートパンツ類、冬物ではパーカ等の羽織り物やセーター類が全体を牽引した一方で、ボトムス類やアンダーウエア類が期間を通して苦戦したことなどによるものであります。売上総利益につきましては、プライベートブランド商品のシェア拡大や在庫効率の改善及び弊社独自のポイントカード制度の終了などにより売上総利益率が前事業年度より6.4ポイント改善し49.9%となりました。
(営業利益及び経常利益)
人件費をはじめ賃借料などの販管費のコントロールを徹底したこともあり、販管費は前事業年度より1億35百万円減少し48億65百万円に抑えることができたことから、営業利益31百万円(前事業年度は営業損失6億82百万円)、経常利益75百万円(前事業年度は経常損失6億30百万円)と黒字化することができました。
(当期純損失)
店舗の明渡しに係る和解金や補償金により64百万円の特別利益を計上したものの、減損損失などの特別損失を1億42百万円計上したことなどにより、当期純損失は46百万円(前事業年度は当期純損失7億56百万円)となりました。
(3) 当事業年度の財政状態の分析
(資産)
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ1億72百万円減少し、68億86百万円となりました。
流動資産は前事業年度末に比べ4億71百万円減少し、40億29百万円となりました。これは主に有価証券が5億37百万円減少したことによるものであります。
固定資産は前事業年度末に比べ2億99百万円増加し、28億57百万円となりました。これは主に敷金及び保証金が1億84百万円減少しましたが、投資有価証券が4億57百万円増加したことによるものであります。
(負債)
当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ1億24百万円減少し、15億92百万円となりました。
流動負債は、前事業年度末に比べ1億52百万円増加し、10億64百万円となりました。これは主にポイント引当金が1億70百万円減少、支払信託が1億49百万円減少しましたが、固定負債より1年内の振替え額として3億28百万円増加したことによるものであります。
固定負債は、前事業年度末に比べ2億77百万円減少し、5億28百万円となりました。これは主に上記の流動負債への振替え分によるものであります。
(純資産)
当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ47百万円減少し、52億94百万円となりました。これは主に当期純損失を46百万円計上したことによるものであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性の分析
当社は運転資金及び設備資金の全額を自己資金で賄っております。今後も予測不能な事態が生じない限り、自己資金の範囲内で安全かつ安定的な資金運用が可能であると認識しております。
なお、資金の状況につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フロー」に記載しております。
2.事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討内容及び当該事象等を解消し、又は改善するための対応策
当社は、当事業年度を含め、継続的に営業キャッシュ・フローがマイナスとなっております。
当該状況を解消又は改善すべく、販売力強化と経費削減による収益力の回復に取り組んでまいります。
① プライベートブランド商品の売上高アップによる売上総利益の確保
ナショナルブランド商品の販売を継続強化していく一方で、当社のプライベートブランドである「Blue Standard」(メンズ)、「innocent blue」(レディース)、「FORT POINT」(ユニセックス)の売上高構成比を高めることで、売上総利益の確保に努めてまいります。
当事業年度では全商品売上のうち約20%を占めていましたが、今後は30%を目標に取り組んでまいります。
② 情報発信の強化による集客力の増強
これまで実施してきたメールによる情報配信を強化していくとともに、FacebookをはじめとしたSNSの活用にも注力し、「今のジーンズメイト」を発信していくことで、既存のお客様はもちろんのこと、潜在顧客等に対する来店誘導施策を講じてまいります。
③ 売場提案力の改善等による店頭販売力の強化
それぞれの商品が持つデザインやクオリティなどの各種情報を確実にお客様に届けられる売場づくりを目指すとともに、着用イメージなどを付加することでお客様に購買意欲を高めていただけるよう取り組んでまいります。
④ 新業態店舗の育成、確立
基幹業態である「JEANS MATE」をはじめ、「ワケあり本舗」、「Happy Door」、「Blue Standard」の各業態は一定の業績を残せておりますが、商業施設向けの「STREET」業態や当事業年度に出店した「comfort blue(コンフォートブルー)」業態においては十分な結果を残せていないことから、引き続き細部に至るまで検証し収益力の強化に取り組んでまいります。
⑤ インターネット通販の強化
これまで自社サイトでのみ実施していた通信販売において、当事業年度後半からは大手通販サイト「Amazon」への出店を開始し、着実に売上を伸ばすことができました。今後も販売体制の強化や販売網の拡大等を模索しながら、インターネット通販の売上拡大を目指してまいります。
上記を中心とした施策を講じながら収益力の回復に努めてまいりますとともに、今後の運転資金は十分に確保できていることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。