有価証券報告書-第54期(平成27年9月1日-平成28年8月31日)

【提出】
2016/11/17 15:19
【資料】
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【項目】
81項目

業績等の概要

(1)業績
当事業年度におけるわが国経済は、緩やかな景気の回復基調が続いております。企業収益は高い水準にあるものの改善に足踏みがみられ、雇用情勢は改善しておりますが、個人消費は概ね横ばいとなっております。
当家電小売業界における売上は、理美容家電が好調に推移したことに加え、洗濯機や冷蔵庫等の家庭電化商品が堅調に推移したものの、テレビ、パソコン本体等がやや低調、デジタルカメラ等が低調であったため、総じてやや低調に推移しました。
このような状況の中、当社は、「お客様第一主義を実践し、最高のサービスをお客様に提供することで社会に貢献する」の企業理念のもと、「お客様の暮らしを『より快適に』『より便利に』『より楽しく』します。くらし応援コジマ」をスローガンに掲げ、ビックカメラとの統合効果を最大限に発揮し、企業価値の向上に取り組んでおります。
この統合により取扱いが可能となった幅広い商品を強みに、売場の拡充や専門性の向上に取り組み、更に、モノからコト軸への提案を進め、お客様に体験価値や満足感を感じていただける展示・接客の充実を図るとともに、地域特性に合わせ様々な店頭イベントを開催するなど、皆様に喜んでいただける店舗づくりに取り組んでおります。
店舗展開におきましては、「コジマ×ビックカメラ 港北東急S.C.店」(神奈川県横浜市)、「コジマ×ビックカメラ 宇都宮本店」(栃木県宇都宮市)、「コジマ×ビックカメラ 八王子高倉店」(東京都八王子市)、「コジマ×ビックカメラ イオンモール常滑店」(愛知県常滑市)を開店した一方、不採算店舗を 10店舗閉鎖し、スクラップ&ビルドを進めた結果、平成28年9月末現在の店舗数は 138店舗となりました。また、ビックカメラ流の体験提案型の売場や豊富な商品を扱う「コジマ×ビックカメラ店」への転換を引き続き進め、既に改装を終えた店舗につきましても、お客様のニーズに応えるべく、多様性のある店舗への更なる進化を目指すことにより、新たな店舗網の構築に取り組んでおります。
以上の結果、当事業年度の売上高は 2,262億97百万円(前年同期比 0.1%増)、営業利益は 20億10百万円(前年同期比 122.3%増)、経常利益は 16億43百万円(前年同期比 34.1%増)、税引前当期純利益は9億22百万円(前事業年度は税引前当期純利益 70百万円)、当期純利益は5億65百万円(前事業年度は当期純損失 63億46百万円)となりました。
品目別売上高のうち物品販売事業につきまして、音響映像商品の売上高が 395億29百万円(前年同期比 2.0%減)、家庭電化商品の売上高が 1,101億53百万円(前年同期比 2.0%増)、情報通信機器商品の売上が 559億83百万円(前年同期比 0.3%減)、その他の商品は 185億45百万円(前年同期比 5.7%減)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び預金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ10億12百万円増加し、52億36百万円となりました。当事業年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は 23億97百万円(前事業年度は6億81百万円の獲得)となりました。これは主に、減価償却費 19億51百万円、減損損失 13億34百万円をそれぞれ計上したものの、たな卸資産の増加が 33億26百万円、仕入債務の減少が 17億27百万円、商品保証引当金の減少が5億44百万円生じたことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は 14億2百万円(前事業年度は2億38百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が7億88百万円生じた一方、投資有価証券の売却による収入が8億84百万円、有形固定資産の売却による収入が4億75百万円、投資その他の資産の減少が9億51百万円生じたことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は 20億8百万円(前事業年度は 27億11百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が 181億72百万円、リース債務の返済による支出が7億18百万円生じた一方、長期借入れによる収入が 180億円、短期借入金の増加が 29億円生じたことによるものであります。