有価証券報告書-第52期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/25 15:49
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(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、米国政権の政策動向をはじめとする世界的地政学リスクの高まりや米中貿易摩擦等があったものの、製造業サイクルの好転を受け輸出が増加を続ける中、国内需要も持ち直しており、日経平均株価を含め順調に推移しました。
一方の実体経済は、雇用環境の改善を背景に持ち直していたものの、物価上昇等による実質所得の伸び悩みや社会保障へ対する将来不安に起因する消費者意識から、横這いに推移しました。
当社が属する供養産業は、高齢者が増加傾向にあるにもかかわらず、霊園事業においては、埋葬の選択肢の多様化に伴い、比較的高価格となる墓地墓石の購入層は年々減少の一途にあります。一方、首都圏に永住される消費者が所有する故郷のお墓を引っ越しする需要は、緩やかに増加しております。
この流れに対応すべく当社は、様々なお墓の形態を兼ね備えた霊園を開発、開園することに加え、改葬専門の事業部を設置すると共に、供養の全てを網羅し、価格においてもご満足いただける堂内陵墓事業への拡充を図っております。
葬祭事業においては、葬儀の小規模・地味化傾向が顕著となる中、インターネット媒体を中心に業者間の価格競争は激化し、施行単価が一層下落するという厳しい環境下にあるものの、生花祭壇葬「愛彩花(あいさいか)」と共に、家族葬を中心としたラステル葬が消費者から支持を受けており、施行件数は順調に増加しました。
しかしながら、屋外墓地の施工単価の下落が顕著なことや、特に東京都内において納骨堂(自動搬送式納骨堂を含む)の乱立による購入層の分散化が進んだことに加え、霊園開発投資案件において開発許可の取得が著しく困難な状況を鑑み、財務健全性の観点から開発用地(横浜市戸塚区)の売却を含めた投資用途の変更を勘案し、回収時期及び回収可能性を厳格、保守的に検討した結果、評価損失見込額を霊園開発評価損失引当金繰入額4億8百万円として特別損失に計上したこと等の要因により、前年同期に比べ売上及び損益は大幅に下回りました。
以上の結果、当事業年度の業績は、売上高35億9百万円(前年同期比10.5%減)、営業利益3千7百万円(前年同期比84.0%減)、経常損失3千7百万円(前年同期は経常利益1億2千4百万円)、当期純損失4億8千5百万円(前年同期は当期純利益9千1百万円)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
霊園事業
屋外墓地につきましては、高齢化により契約件数は順調に推移してるものの、埋葬の選択肢の多様化に伴い、比較的高価格となる墓地墓石の購入層は年々減少の一途にあります。
それに対し、樹林墓や共有墓等の需要は増加しており、施工単価の下落がより顕著化しております。
売上高は、13億2千3百万円(前年同期比14.1%減)となりました。
堂内陵墓事業
第六号「赤坂一ツ木陵苑(東京都港区)」並びに第七号「大須陵苑(名古屋市中区)」は、消費者の価値観を超える重厚な施設と立地が好評を得ております。
しかしながら、近年、特に東京都内において、主に団塊の世代をターゲットとした納骨堂(自動搬送式納骨堂を含む)の建設ラッシュが進んでおり、それに応じた販売戦略の見直しを適宜行ったものの及ばず、当初の計画を大幅に下回りました。
売上高は、5億8百万円(前年同期比42.1%減)となりました。
葬祭事業
死亡者数が年々増加傾向にある中、当社は終活セミナー等を開催し、潜在顧客を受注に繋げる取り組みを積極的に行っております。
会員制の生花祭壇葬「愛彩花」並びに家族葬・直葬施設を併設した独自のブランド「ラステル(ラストホテル)」は、「小規模でありながらも心のこもった葬儀」を望む現代の消費者から好評を得ております。
また、マスメディアにも多数取り上げられ注目度は高まっており、施行件数は双方共順調に増加しております。
売上高は、16億7千7百万円(前年同期比11.7%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、主に社債の純減による支出等により、前事業年度末に比べ4億2千3百万円減少し、13億1千4百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果得られた資金は、3億1千8百万円(前年同期は1億7千1百万円の獲得)となりました。これは主に、営業収支による獲得4億4千5百万円、利息の支払1億9百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果得られた資金は、3億9千3百万円(前年同期は1億2千9百万円の獲得)となりました。これは主に、霊園開発協力金の回収による収入6億8百万円、差入保証金の純増による支出1億8百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は、11億3千5百万円(前年同期は1千8百万円の使用)となりました。これは主に、社債の純減による支出4億3千1百万円及び長期借入金の純減による支出4億2千6百万円等によるものであります。
③財政状態の状況
当事業年度における財政状態の状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(資産)
当事業年度末における流動資産は、7億3千5百万円減少し、30億6百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金4億3千8百万円の減少等によるものであります。
当事業年度末における固定資産は、9億5百万円減少し、69億2千3百万円となりました。その主な要因は、長期未収入金6億3千3百万円及び霊園開発協力金4億8百万円の減少等によるものであります。
この結果、総資産は、99億3千万円となり、前事業年度に比べ16億4千1百万円減少いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は、2億9千万円減少し、29億6千4百万円となりました。その主な要因は、短期借入金1億7千9百万円及び1年内償還予定の社債1億2千1百万円の減少等によるものであります。
当事業年度末における固定負債は、8億1千8百万円減少し、37億5千4百万円となりました。その主な要因は、長期借入金5億2千1百万円及び社債3億3百万円の減少等によるものであります。
この結果、負債合計は、67億1千8百万円となり、前事業年度に比べ11億8百万円減少いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は、5億3千2百万円減少し、32億1千1百万円となりました。その主な要因は、利益剰余金5億7千9百万円の減少等によるものであります。
この結果、自己資本比率は32.3%(前事業年度末は32.4%)となりました。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
霊園事業(千円)1,214,62985.9
葬祭事業(千円)1,677,190111.7
合計2,891,82099.2

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
霊園事業1,258,65980.7223,05677.4
堂内陵墓事業504,44057.85,20158.7
葬祭事業1,677,190111.7--
合計3,440,29087.5228,25776.8

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
霊園事業(千円)1,323,96385.9
堂内陵墓事業(千円)508,09557.9
葬祭事業(千円)1,677,190111.7
合計3,509,24989.5

(注)1.堂内陵墓事業は、販売に関わる受取手数料等であります。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 平成28年4月1日
至 平成29年3月31日)
当事業年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
宗教法人大徳院579,09014.84,3140.1
宗教法人威徳寺227,5365.8286,5678.2

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計基準並びに財務諸表等規則に準拠して作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のないものを作成し、適正に表示するために必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれております。
②当事業年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の経営成績等は、霊園事業において、前事業年度に売上高の中核にあった白岡霊園(埼玉県白岡市)が完売した関係上、売上高13億2千3百万円(前年同期比14.1%減)となったものの、ほぼ想定通りに着地しました。その下振れ要因を補うべく葬祭事業に注力し、こちらも売上高16億7千7百万円(前年同期比11.7%増)と、概ね期待に応えてくれた形となりましたが、堂内陵墓事業が、想定外の募集販売不振により、売上高5億8百万円(前年同期比42.1%減)に留まりました。
また、霊園開発投資案件において開発許可の取得が著しく困難な状況を鑑み、財務健全性の観点から開発用地(横浜市戸塚区)の売却を含めた投資用途の変更を勘案し、回収時期及び回収可能性を厳格、保守的に検討した結果、評価損失見込額を霊園開発評価損失引当金繰入額4億8百万円として特別損失に計上したこと等の要因により、前年同期に比べ売上及び損益は大幅に下回りました。
当社の経営成績に重要な影響を与える要因として、堂内陵墓の販売実績の多寡があります。当社は募集代行業務の性質上、契約者からの入金があった時点で手数料売上を計上しているため、売上高が概ね利益に直結します。
当事業年度の結果を踏まえ、抜本的な販売戦略の見直しを行うと同時に、自動搬送式納骨堂のパイオニアとして徹底的な差別化を図り、利益を追求する体制を再構築して参ります。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、営業収支による獲得4億4千5百万円や霊園開発協力金の回収による収入6億8百万円等がありましたが、有利子負債の約定返済資金等を確保するため、金融機関より長期借入金として12億9千7百万円及び短期借入金として3億8千5百万円の調達を行うと共に、総額2億9千3百万円の社債を発行しました。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するため客観的な指標等については、明確な定めはありませんが、経常利益及び当期純利益の確保が至上命題であると認識しております。
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
霊園事業
霊園事業は、売上高13億2千3百万円(前年同期比14.1%減)、セグメント利益3億2千9百万円(前年同期比7.5%減)となりました。
その主な要因は、埋葬の選択肢の多様化に伴い、比較的高価格となる墓地墓石の購入は控えられ、樹林墓や共有墓等の需要増加による施工単価の下落にあります。
この流れは年々顕著化しており、消費者のニーズに呼応した商品の開発、提供が不可欠であると認識しております。
堂内陵墓事業
堂内陵墓事業は、売上高5億8百万円(前年同期比42.1%減)、セグメント利益2千7百万円(前年同期比92.3%減)となりました。
その主な要因は、近年、特に東京都内において、団塊の世代をターゲットとした納骨堂(自動搬送式納骨堂を含む)の建設ラッシュがあり、購入層の分散化が進んだことによる集客力の低下にあります。
この流れは一服すると思われるものの、劇的な集客の回復には一定期間かかることを想定しており、地道ながら確実な販売戦略の実行が不可欠であると認識しております。
葬祭事業
葬祭事業は、売上高16億7千7百万円(前年同期比11.7%増)、セグメント利益3億6千5百万円(前年同期比53.0%増)となりました。
その主な要因は、これまでの顧客満足度を重視した施行実績が支持を受けたことに加え、終活セミナーや各種イベントを開催し、潜在顧客を受注に繋げる取り組みを積極的に行った成果であります。
この流れに満足することなく、当社の中核をなす事業にするべく、新たな施策を講じることが不可欠であると認識しております。

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