有価証券報告書-第53期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/24 12:00
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(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善により、緩やかな回復基調で推移したものの、米中貿易摩擦ならぬ貿易戦争や世界経済の停滞等、先行き不透明な要因を包含する形で終えました。
当社が属するメモリアル産業は、高齢者が増加傾向にあるにもかかわらず、霊園事業においては、埋葬の選択肢の多様化に伴い、比較的高価格となる墓地墓石の購入層は年々減少する傾向にあります。一方、首都圏に永住される消費者が所有する故郷のお墓を引っ越しする需要は、緩やかに増加しております。
この流れに対応すべく当社は、様々なお墓の形態を兼ね備えた霊園を開発すると共に、供養の全てを網羅し、価格においてもご満足いただける堂内陵墓事業への拡充を図っております。
葬祭事業においては、葬儀の小規模、地味化傾向が一層顕著となる中、インターネット媒体を中心に業者間の価格競争は激化し、施行単価が下落するという厳しい環境下にあるものの、生花祭壇葬「愛彩花(あいさいか)」と共に、家族葬を中心としたラステル葬が消費者から安定的な支持を受けており、施行件数は堅調に推移しました。
当事業年度は、特に供給過多の環境下にある堂内陵墓事業の状況を鑑み、前事業年度に比べ販売費及び一般管理費を3億2千9百万円削減し、減収となりましたが、損益においては黒字に転換いたしました。
以上の結果、当事業年度の業績は、売上高32億6千2百万円(前年同期比7.0%減)、営業利益1億7千4百万円(前年同期比370.7%増)、経常利益1億4百万円(前年同期は経常損失3千7百万円)、当期純利益5千万円(前年同期は当期純損失4億8千5百万円)となりました。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
霊園事業
屋外墓地につきましては、高齢化により成約件数は順調に増加しているものの、埋葬に対する価値観の変化や選択肢の多様化に伴い、比較的高価格となる墓地墓石の購入層は年々減少の一途にあります。
それに対し、樹木墓や共有墓等の需要は急激に増加し、施工単価の下落がより顕著化している状況を踏まえ、募集販売を受託している既存霊園の改造等、販売戦略の見直しを適宜行っております。
売上高は、13億1千2百万円(前年同期比0.9%減)となりました。
堂内陵墓事業
第六号「赤坂一ツ木陵苑(東京都港区)」並びに第七号「大須陵苑(名古屋市中区)」は、消費者の価値観を超える重厚な施設と立地が好評を得ております。
しかしながら、近年、特に東京都内において、主に団塊の世代をターゲットとした納骨堂(自動搬送式を含む)の建設ラッシュがあり、供給過多の環境下にあります。それに応じた販売戦略の見直しを行ったものの及ばず、計画を大幅に下回る結果となりました。
売上高は、2億8千9百万円(前年同期比43.0%減)となりました。
葬祭事業
死亡者数が年々増加傾向にある中、当社は終活セミナーや様々なイベントを開催し、潜在顧客を受注に繋げる取り組みを積極的に行っております。
会員制の生花祭壇葬「愛彩花」並びに家族葬、直葬施設を併設した独自のブランド「ラステル(ラストホテル)」は、「小規模でありながらも心のこもった葬儀」を望む現代の消費者から好評を得ております。
また、マスメディアにも多数取り上げられ認知度は確実に高まっており、施行件数は双方共堅調に推移しております。
売上高は、16億6千1百万円(前年同期比1.0%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、主に差入保証金の純増による支出等により、前事業年度末に比べ4億2千4百万円減少し、8億9千万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、2億3千9百万円(前年同期は3億1千8百万円の獲得)となりました。これは主に、営業収支による獲得3億7百万円、利息の支払9千9百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、4億7千1百万円(前年同期は3億9千3百万円の獲得)となりました。これは主に、差入保証金の純増による支出7億2千6百万円、霊園開発協力金の回収による収入1億8千8百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1億9千1百万円(前年同期は11億3千5百万円の使用)となりました。これは主に、社債の純減による支出5億6千3百万円、長期借入金の純増による収入4億8千2百万円等によるものであります。
③財政状態の状況
当事業年度における財政状態の状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(資産)
当事業年度末における流動資産は、5億1千7百万円減少し、24億6千9百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金4億5千8百万円の減少等によるものであります。
当事業年度末における固定資産は、2億9千7百万円増加し、72億4千1百万円となりました。その主な要因は、差入保証金7億1百万円の増加、霊園開発協力金1億7千8百万円の減少等によるものであります。
この結果、総資産は、97億1千万円となり、前事業年度に比べ2億2千万円減少いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は、2億5千万円減少し、27億1千3百万円となりました。その主な要因は、1年内償還予定の社債2億2千8百万円の減少等によるものであります。
当事業年度末における固定負債は、0百万円減少し、37億5千4百万円となりました。その主な要因は、社債3億3千5百万円の減少、長期借入金3億3千4百万円の増加等によるものであります。
この結果、負債合計は、64億6千8百万円となり、前事業年度に比べ2億5千万円減少いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は、3千万円増加し、32億4千2百万円となりました。その主な要因は、利益剰余金5千万円の増加等によるものであります。
この結果、自己資本比率は33.4%(前事業年度末は32.3%)となりました。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
霊園事業(千円)1,265,374104.2
葬祭事業(千円)1,661,07499.0
合計2,926,449101.2

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
霊園事業1,235,16098.1146,10965.5
堂内陵墓事業289,87657.55,451104.8
葬祭事業1,661,07499.0--
合計3,186,11192.6151,56166.4

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
霊園事業(千円)1,312,10699.1
堂内陵墓事業(千円)289,62657.0
葬祭事業(千円)1,661,07499.0
合計3,262,80793.0

(注)1.堂内陵墓事業は、販売に関わる受取手数料等であります。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
宗教法人興安寺216,8616.2162,8335.0
宗教法人威徳寺286,5678.2123,2923.8

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準並びに財務諸表等規則に準拠して作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のないものを作成し、適正に表示するために必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれております。
②当事業年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の経営成績等は、霊園事業においては、樹木墓や共有墓等の需要が急激に拡大している状況を鑑み、募集販売を受託している既存霊園の改造を行い、売上高13億1千2百万円(前年同期比0.9%減)を確保しました。比較的高価格となる墓地墓石の購入層が年々減少の一途にあることを加味すれば、及第点であったと認識しております。葬祭事業においては、売上高16億6千1百万円(前年同期比1.0%減)と、葬儀の小規模、地味化傾向が一層顕著化し施行単価が下落傾向にあることや暖冬による死亡者数減少等の影響がありながらも、概ね期待に応えてくれた形となりましたが、堂内陵墓事業が、納骨堂の建設ラッシュに起因する想定外の募集販売不振により、売上高2億8千9百万円(前年同期比43.0%減)に留まりました。
以上の結果、売上高が32億6千2百万円(前年同期比7.0%減)と減収になったものの、販売費及び一般管理費を3億2千9百万円(前年同期比13.9%減)削減し、損益においては黒字に転換することが出来ました。
当社の経営成績に重要な影響を与える要因として、堂内陵墓の販売実績の多寡があります。当社は募集代行業務の性質上、契約者からの入金があった時点で手数料売上を計上しているため、売上高が概ね利益に直結します。
当事業年度の結果を踏まえ、抜本的な販売戦略の見直しを行うと同時に、自動搬送式納骨堂のパイオニアとして徹底的な差別化を図り、利益を追求する体制を再構築して参ります。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、現在及び将来にわたって必要な営業活動及び債務の返済に備えるため、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入を基本としております。
当事業年度は、営業活動によるキャッシュ・フローにおいて、主に営業収支による獲得3億7百万円等があり、財務活動によるキャッシュ・フローにおいては、主に金融機関からの長期借入金27億円及び短期借入金7千3百万円の調達等がありました。
これら営業及び財務活動により調達した資金は、事業運営上必要な流動性を確保することに努め、機動的且つ効率的に使用することに加え、有形固定資産や投資その他の資産の流動化を推し進め、財務体質の向上に繋げて参ります。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するため客観的な指標等については、明確な客観的指標等の定めはありませんが、2020年3月期については、復配を行うことを至上命題と認識しており、当期純利益1億8千万円の確保を目標に取り組んで参ります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
霊園事業
霊園事業は、売上高13億1千2百万円(前年同期比0.9%減)、セグメント利益4億1千8百万円(前年同期比26.9%増)となりました。
売上高が減少した主な要因は、埋葬の選択肢の多様化に伴い、比較的高価格となる墓地墓石の購入は控えられ、樹木墓や共有墓等の需要増加による施工単価の下落にあります。
しかしながら、支店の統廃合をはじめとする抜本的な販売費及び一般管理費の見直し等が寄与し、セグメント利益は大幅に改善しました。
この流れは年々顕著化しており、消費者ニーズに寄り添った商品を開発し提供することが不可欠であると認識しております。
堂内陵墓事業
堂内陵墓事業は、売上高2億8千9百万円(前年同期比43.0%減)、セグメント損失3千1百万円(前年同期はセグメント利益2千7百万円)となりました。
その主な要因は、近年、特に東京都内において、団塊の世代をターゲットとした納骨堂(自動搬送式を含む)の建設ラッシュがあり、それに伴い供給過多の環境が生まれ、購入層の分散化が進んだことによる集客力の低下にあります。
この流れは一服すると思われるものの、劇的な集客力の回復には一定期間かかることを想定しており、地道ながら確実な販売戦略の実行が不可欠であると認識しております。
葬祭事業
葬祭事業は、売上高16億6千1百万円(前年同期比1.0%減)、セグメント利益3億7千4百万円(前年同期比2.6%増)となりました。
売上高が減少した主な要因は、暖冬による死亡者数の減少により想定していた施行件数を下回ったことや、葬儀の小規模、地味化傾向が一層顕著となったこと等が挙げられます。
この流れは年々顕著化することが予想されており、終活セミナーや様々なイベントを開催し、潜在顧客を受注に繋げる取り組みを一層強化することに加え、霊園事業と同じく消費者ニーズに寄り添った新たな商品を開発し提供することが不可欠であると認識しております。

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