有価証券報告書-第71期(2024/10/01-2025/09/30)

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2025/12/22 10:15
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(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における国内及び北海道経済に関しましては、雇用・所得環境の改善に伴い、景気は緩やかな回復傾向が続きました。個人消費に関しましても、物価高の影響により一部足踏みが見られたものの、緩やかな改善が続きました。
スーパーマーケット業界におきましては、食料品価格が、原材料費の上昇に加え、異常気象による作育不良等により高騰が続いたため、お客様の生活防衛意識が一層高まり、「節約志向」、「買い控え傾向」がより顕著になりました。加えて、人件費や各種経費の増加、新たな競合先の道内進出や既存競合先の低価格ビジネスモデルへの転換等、競争も更に激化し、当社を取り巻く経営環境は厳しさを増しました。
このような状況の下、当社は、社是である「お客様の普段の食生活のお役に立つ」の精神に立ち返り、『普段の食生活を通じて、地域を笑顔に』を基本方針とする中期経営計画に基づき、2年目である当事業年度に関しては、①コンプライアンスの徹底、②出店戦略推進、③競合店対策、既存店の活性化、商品力・商品化技術強化、④ガバナンス体制強化(業務改善、組織の活性化、人財確保と教育の実践)、⑤社会貢献の5つを重点実施事項とし、取り組みました。
当事業年度における主な取り組みの成果といたしましては、「②出店戦略推進」への取り組みとして、2024年11月8日にはラピダス進出に伴い大きな発展が期待されている千歳市に「千歳店」をオープン、2025年3月21日には株式会社イトーヨーカ堂のアリオ札幌店の食品販売部門を継承した店舗をオープンする等、現中期経営計画中の出店は計4カ店となり、中期経営計画で掲げた3カ店の目標を2年目で上回ることができました。この2カ店の出店により、当社の店舗数は2025年9月末時点で26カ店となりました。なお、アリオ札幌店につきましては、月間の売上高で全店1位を争う基幹店の一つとなっているほか、2024年9月にオープンした稲田店に関しましても、入居している商業施設が2025年7月に全館での営業を開始した相乗効果で売上高が大きく伸長しました。
「③競合店対策、既存店の活性化、商品力・商品化技術強化」への取り組みとして、お客様の立場に立った商品作りと品揃えの徹底を基本方針に、お客様の「節約志向」や「簡単・便利ニーズ」にお応えするため、「即食商品」の拡充、「適正量目」、「適正価格」の一層の追求、高品質でお買い得価格の「セブンプレミアム商品」の拡販(売上高で前期比120%)に努めたほか、米価高騰を踏まえた取り組みとして、随意契約による政府備蓄米の取り扱いを決定し、販売期限を待たずに完売することができました。
「⑤社会貢献」への取り組みとしては、地域の小学校等の職場体験学習を積極的に受け入れたほか、帯広農業高校の生徒が育成した花卉の販売イベントや、地域と連携したイベントの開催等に協力しました。環境対策としましては、店舗廃棄物のリサイクル(肥料化)への取り組みを開始し、「J-クレジット預金」(株式会社商工組合中央金庫の商品)を通じて森林保全への取り組みに貢献したほか、北海道電力株式会社等と太陽光発電によるオフサイトPPA契約を締結し、再生可能エネルギー事業に参画いたしました。2025年10月には、「フードドライブ」活動も開始しております。
本業である食を通じた取り組みとしましては、日頃のお買い物にご不便されている方々に商品をお届けする「移動スーパー(とくし丸)」事業は、2025年9月22日に記念すべき20台目が千歳市において稼働を開始しました。今後も地域のニーズに積極的に対応すべく、増車を検討してまいります。また、自然災害等が国内各地で頻発している状況を踏まえ、災害等が発生した場合に、自治体と協力し、迅速・確実に食料品等の生活物資をご提供できる体制を構築することで、地域の皆様の安全で安心な暮らしに貢献すべく、各自治体と「災害時等における物資供給に関する協定」締結を進めておりますが、当事業年度におきましては、千歳市、音更町、幕別町と新たに協定を締結いたしました。
これらの取り組みの結果、当事業年度における売上高は585億70百万円(前期比13.0%増)と出店が寄与した一方で、営業利益は13億8百万円(同31.7%減)、経常利益は12億87百万円(同34.2%減)、当期純利益は9億79百万円(同31.3%減)と、出店費用及び人件費等の増加等により減益となりました。
地域別売上高につきましては、帯広ブロックは227億36百万円(同9.2%増)、旭川ブロックは142億66百万円(同0.1%増)、札幌ブロックは、215億65百万円(同28.7%増)となりました。売上総利益率につきましては25.3%となり、前期比△0.3ポイントとなりました。販売費及び一般管理費の売上高に対する比率は24.1%となり、前期比+1.1ポイントとなりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は前事業年末と比較して、2億94百万円減少し、70億11百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は以下の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は17億3百万円(前期比26.2%減)となりました。これは主に、法人税の支払額5億46百万円による減少に対し、税引前当期純利益13億34百万円、減価償却費9億93百万円等の増加が大きく上回ったことによるものであります。また、得られた資金が前期比減少した要因は、税引前当期純利益が減少したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、9億76百万円(前年同期は14億37百万円の使用)となりました。これは主に、新店出店による有形固定資産の取得による支出7億72百万円、建設協力金の支払による支出97百万円、敷金及び保証金の差入による支出2億79百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、10億20百万円(前年同期は8億10百万円の使用)となりました。これは主に、リース債務の返済による支出2億98百万円、自己株式の取得による支出1億24百万円、配当金の支払額5億41百万円等によるものであります。また、使用した資金が前期比増加した要因は、配当金の支払額が増加したことによるものであります。
③ 仕入及び販売の実績
当社は、単一セグメントであるため、商品別及び地域別により記載しております。
a.商品仕入実績
当事業年度における商品仕入実績を示すと、次の通りであります。
商品別当事業年度
(自 2024年10月1日
至 2025年9月30日)
前期比(%)
青果(千円)6,691,199110.5
水産(千円)3,606,353111.2
畜産(千円)5,802,172112.7
惣菜(千円)3,457,898117.8
デイリー(千円)7,225,001111.8
一般食品(千円)15,164,466116.5
日用雑貨(千円)943,559111.0
その他(千円)1,052,831114.7
合計(千円)43,943,483113.8

(注)その他は、たばこ、書籍等であります。
b.販売実績
当事業年度における販売実績を示すと、次の通りであります。
① 商品別売上高
商品別当事業年度
(自 2024年10月1日
至 2025年9月30日)
前期比(%)
青果(千円)8,787,245110.6
水産(千円)5,013,129109.7
畜産(千円)8,135,670111.4
惣菜(千円)5,717,175115.5
デイリー(千円)9,608,974111.5
一般食品(千円)18,966,944116.0
日用雑貨(千円)1,182,176109.4
その他(千円)1,159,463113.7
合計(千円)58,570,779113.0

(注)その他は、たばこ、書籍等であります。
② 地域別売上高
地域別当事業年度
(自 2024年10月1日
至 2025年9月30日)
前期比(%)
帯広ブロック(10店舗)(千円)22,736,110109.2
旭川ブロック(7店舗)(千円)14,266,265100.1
札幌ブロック(9店舗)(千円)21,565,739128.7
その他(千円)2,663103.8
合計(千円)58,570,779113.0

(注)その他は、惣菜センター(直売)であります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
(資産)
当事業年度の資産につきましては、前事業年度末に比べ11億37百万円増加の273億38百万円となりました。
流動資産においては、売掛金の増加3億26百万円、商品及び製品の増加1億91百万円、未収入金の増加75百万円、前払費用の増加13百万円に対し、現金及び預金の減少2億94百万円により、前事業年度末に比べ3億13百万円増加の109億87百万円となりました。
固定資産においては、建物の増加2億49百万円、リース資産の増加4億74百万円、工具、器具及び備品の増加1億31百万円等により有形固定資産が4億92百万円増加し、ソフトウェアの減少16百万円等により、無形固定資産が23百万円減少、繰延税金資産の増加73百万円、敷金及び保証金の増加1億71百万円、投資有価証券の増加70百万円、長期前払費用の増加48百万円により、投資その他の資産が3億55百万円増加となり、固定資産合計は、前事業年度末に比べ8億24百万円増加の163億50百万円となりました。
(負債)
当事業年度の負債につきましては、前事業年度末に比べ7億72百万円増加の101億24百万円となりました。
流動負債においては、買掛金の増加4億22百万円、賞与引当金の増加13百万円、未払費用の増加83百万円に対し、未払金の減少1億78百万円、未払法人税等の減少90百万円、未払消費税等の減少79百万円、リース債務の減少64百万円、1年内返済予定の長期借入金の減少14百万円等により、前事業年度末に比べ1億28百万円増加の62億84百万円となりました。
固定負債においては、長期リース債務の増加5億93百万円、資産除去債務の増加1億32百万円等に対し、長期借入金の減少41百万円、長期未払金の減少37百万円、長期預り敷金保証金の減少8百万円により、前事業年度末に比べ6億44百万円増加の38億39百万円となりました。
(純資産)
当事業年度末の純資産につきましては、前事業年度末に比べ3億65百万円増加の172億14百万円となりました。これは主に、当期純利益9億79百万円の計上、剰余金の配当5億42百万円の結果、利益剰余金が4億37百万円増加したこと、及び自己株式の取得1億24百万円によるものであります。この結果、自己資本比率は63.0%となりました。
b.経営成績の分析
(売上高)
「第2[事業の状況] 4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ③仕入及び販売の実績」をご参照ください。
(売上原価)
当事業年度の売上原価は、437億52百万円(前期比13.4%増)となりました。これは主に、新規出店や物価上昇に伴う売上高の増加によるものであります。売上原価率は、前期より0.3ポイント増加し、74.7%であります。
(販売費及び一般管理費)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、140億99百万円(前期比18.5%増)となりました。これは主に、従業員給料及び賞与、出店等に係る消耗品費の増加等によるものであります。
(営業利益)
当事業年度の営業利益は、13億8百万円(前期比31.7%減)となりました。これは主に、出店費用及び人件費の増加等によるものであります。なお、売上高営業利益率は2.2%(前期3.7%)であります。
(経常利益)
当事業年度の経常利益は、12億87百万円(前期比34.2%減)となりました。これは主に、営業利益が減少したことによるものであります。売上高経常利益率は2.2%(前期3.8%)であります。
(当期純利益)
当事業年度の当期純利益は、9億79百万円(前期比31.3%減)となりました。これは主に、営業利益が減少したことによるものであります。売上高当期純利益率は1.7%(前期2.8%)であります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フロー
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2[事業の状況] 4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。
当社の主な資金需要は、商品仕入に伴う決済資金、販売費及び一般管理費等の営業費用及び新規出店費用、既存店の改装費用等の設備投資によるものであり、営業活動によるキャッシュ・フローを財源とすることを基本とし、必要に応じて銀行借入により資金調達を行うこととしております。
b.契約債務
2025年9月30日現在の契約債務の概要は以下の通りであります。
年度別要支払額(千円)
契約債務合計1年以内1年超3年以内3年超5年以内5年超
長期借入金41,98341,983---
リース債務1,183,805221,005185,11529,857747,826

上記の表において、貸借対照表の1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
c.財務政策
当社は、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、設備投資等の長期資金は、金利動向を見極めながら有利な条件にて長期借入金で調達しております。
2025年9月30日現在、長期借入金の残高は41百万円であります。また、当事業年度末において、複数の金融機関との間で合計3億50百万円の当座貸越契約及び貸出コミットメント30億円の契約を締結しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える会計上の見積りが必要であり、経営者は、これらの会計上の見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しております。しかし、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
④ 目標とする経営指標に基づく経営成績等に関する分析
当社の目標とする経営指標につきましては、安定的な利益率の確保と業容の伸長による利益の拡大を図り、総資産経常利益率(ROA)10%超の確保を目指しております。
また、「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」として、株価純資産倍率(PBR)1倍以上を目途に総合的な株主還元の強化に務めているほか、中期経営計画におけるKPIとして、売上高、当期純利益、来店客数などの経営指標を掲げ、最終年度の目標達成に向けて取り組み中であります。
直近の状況を示すと、次の通りであります。
回次第67期第68期第69期第70期第71期
決算年月2021年9月2022年9月2023年9月2024年9月2025年9月
総資産経常利益率(%)
(注)1
9.618.837.967.884.81
株価純資産倍率(倍)
(注)2
0.730.620.620.891.07

中期経営計画におけるKPI(実績と最終年度の目標値)
KPI第70期(1年目)
実績
第71期(2年目)
実績
第72期(最終年度)
目標
売上高518億円585億円615億円
当期純利益1,424百万円979百万円1,200百万円
来店客数2,005万人2,275万人2,300万人

(注)1.総資産経常利益率=(経常利益)÷((期首総資産額+期末総資産額)÷2)
当社は、総資産回転率と経常利益率の改善のため、投資計画の精緻化と資本政策の適正化に努めるとともに、新規出店と既存店のリニューアルによる売上高の増加、ロス対策と在庫管理の徹底による売上総利益率の改善、コストコントロールの強化と予算対実績の詳細な分析による経費の削減に取り組んでおります。
2.株価純資産倍率 =(期末株価)÷(1株当たり純資産額)

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