有価証券報告書-第34期(平成27年3月1日-平成28年2月29日)

【提出】
2016/05/27 16:53
【資料】
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【項目】
94項目

対処すべき課題

(1) 当社グループの現状の認識について
世界に類を見ないスピードで進む高齢化の進展に伴うお客様の健康志向の高まり、“食品の機能性表示”、“血液検査”など健康関連市場の規制の緩和により、薬局に求められる役割と位置づけは大きく変わって来ております。このことから、当業界において、「質的に変わること」、「早く変わること」が戦略上の大きな経営課題となっています。
このような状況の中、当社グループは、今日まで築き上げたお客様からの信頼、多様な店舗群と多数の店舗、厚い財務基盤といった内部資源を活用し、次代視点から、事業構造、仕組み、風土・体質を見直し、次代を支え、更なる規模拡大を可能にする「事業インフラの再創出」と「新たなドラッグストア・薬局づくり」に取り組んでいます。
(2) 当面の対処すべき課題の対処方針
具体的には、
① 地域の人々の健康維持・増進を支援する「健康サポート薬局としての機能強化」に向けた新たなサービス機能の拡充
② お客様のニーズの変化を踏まえ、新たな取引先開拓による商品のラインロビングおよびお客様ニーズを基準に再編した“売場分類”の導入と、お客様ニーズを引き出す“売場づくり”
③ 自社開発商品の思い切ったリニューアルとポジションの再設定および「顔となる商品」・「幹となる商品」の開発・育成
④ 中長期の店舗ポートフォリオ構築に向け、新業態開発および積極的な既存店舗の改装とスクラップ&ビルドの実施
⑤ 「地域密着・深耕」を目的とした地域社会と密接に連携した営業施策の実施
⑥ 「管理会計システム」を活用し、業務計画と数値計画を統合・一体化させた業績コントロール力の向上
⑦ 「マーチャンダイジング・サイクル・システム」を駆使した個々の店舗ごとの「品揃え・棚割の最適化」、「単品管理による商品改廃のスピードアップ」および物流システムとネットワークの再創出による「自主マーチャンダイジング」の推進・強化
を実現していくことにより、差別的優位性あるグループ事業体を構築してまいります。
(3) 具体的な取組状況等
当連結会計年度(平成27年3月1日~平成28年2月29日)においては、次代を見据え、「品揃え・サービスや店舗オペレーションの見直しと新たな取り組みの実施」、「構造・仕組み・体質の変革と事業インフラの創出」、「スクラップ・アンド・ビルドによる健全な店舗ポートフォリオの構築」などに積極的に取り組んでまいりました。
具体的には、
① 地域の人々の“いつまでも健康であり続けたい”とのニーズに応えるため、薬剤師・管理栄養士による気軽な健康相談、また、“低カロリー・低塩分”・“栄養補強・サラサラ血液”などの切り口からの健康食品・サプリメントなどの品揃えを充実した売場の展開
② 女性の目線から、個々の商品・売場を見直すことにより、「女性が気軽に立ち寄れ、自分に合った商品を自由に試すことができる新たなビューティーゾーン」づくり
③ 「健康・キレイふれあい感謝祭」、「老人会向け健康相談会」、「グランドゴルフ大会」など、“地域密着”・“地域深耕”を目的とした施策の積極的な実施
④ 組織的な営業体制の構築による「医療機関への営業の更なる強化」とそれに伴う「調剤併設店舗の増加」、特定疾患に対応できる「調剤薬の品揃え充実」、複数の診療科を集約した「医療モールの開発」、および、調剤業務整備の為の「業務システム」の見直し・再創出
⑤ 「価値と規範を共有した活力ある人・組織づくり」を目的に、「人事制度」と「人事システム」の抜本的見直し・整備
⑥ 「情報共有」と「きめの細かい具体的行動レベルの教育」を目的とした、新たな「情報共有ネットワーク・システム」の開発・導入
⑦ 一昨年、開発・導入した「基幹システム(マーチャンダイジング・サイクル・システム)」と一体となって自主マーチャンダイジングを推進する「物流システム(ロジスティクス)」の開発と「物流センター」と「物流ネットワーク」の再編・構築
等に取り組んでまいりました。