有価証券報告書-第20期(平成30年10月1日-令和1年9月30日)

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2019/12/20 16:22
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147項目
(業績等の概要)
(1) 業績
当社グループは、グローバル領域において新しい市場を創造するために、コアバリューであるEコマース事業の「ノウハウ・データ」、インキュベーション事業の「世界中の投資先ネットワーク」をかけあわせて、日本と世界を繋ぐ「グローバルプラットフォーマー」を目指し事業展開をしております。
今期は、Eコマース事業セグメントにおいては、事業基盤が確立している既存事業のリソースを新規事業にシフトし、今後の柱となる事業の育成に注力して参りました。特に「バーティカル構想(カテゴリーごとに顧客ニーズにあわせた付加価値の高い特化型ショッピングサイト)の複数サイト展開」・「物販アービトラージ(世界中から商品情報を取得し世界中の消費者に価格比較情報を提供)の開発」・「日本の商品やコンテンツの海外展開のマーケティング支援」などの新規事業創造を積極的に推進し、2019年3月にはバーティカル構想の第一弾としてファッション領域に特化した越境EC事業の新会社を設立しました。またインキュベーション事業セグメントにおいては、2020年3月末までに営業投資有価証券の含み益の20%の投資回収を行い、ポートフォリオの入れ替えを図るという方針のもとに、当社および当社の連結子会社が保有する営業投資有価証券の一部を売却し、当連結会計年度に約20億円の営業投資有価証券の売却益を計上しました。
その結果、当連結会計年度の売上高は25,276,757千円(前年比11.0%増)、営業利益は1,707,633千円(前年比11.4%増)、経常利益は1,713,827千円(前年比0.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,077,042千円(前年比16.7%増)となりました。
なお、当社が経営指標として重視している流通総額(国内外における商品流通額)につきましては、当連結会計年度で503億円(前年比8.7%増)となりました。
2019年9月末時点における営業投資有価証券の簿価は41億円、その時価評価額は252億円に拡大(2018年9月末時点における、簿価は28億円、時価評価額は159億円)しております。営業投資有価証券の時価評価額※は上場銘柄は市場価格、未上場銘柄は直近の取引価格にて評価した金額です。(当社が投資損失引当金を計上している銘柄については簿価にて評価)※当該金額は、当社の試算に基づく金額であり、監査法人の監査を受けておりません。
事業のセグメント別の業績は、次のとおりであります。
①Eコマース事業
①-1 クロスボーダー部門
「海外転送・代理購入事業(FROM JAPAN)」におきましては、英語対応のためのカスタマーサポート拠点の新設などによりユーザーからの問い合わせ対応の一層の迅速化と満足度の向上を図るとともに、ユーザーに安心してサービスをご利用いただくために代理購入サービス「Buyee」に国際送料の事前確定機能を実装するなど、積極的にユーザビリティの向上に努めました。また、代理購入手数料の無料キャンペーンなどの販売促進施策が奏功したことに加え、オペレーション効率化のためのシステム導入やコスト削減に繋げるための先行投資による利益体質の強化に努めた結果、当連結会計年度の流通総額、売上高、営業利益は過去最高となりました。
「グローバルショッピング事業(TO JAPAN)」におきましては、ヤフー株式会社が運営するヤフオク!とのデータ連携による販売チャネルの拡大や、食品の取り扱い開始など取扱カテゴリーの拡充に取り組みました。また基幹システムの全面入れ替えにより、ユーザビリティの向上や新しいサービスの提供が可能となり、これまで実装していた国際送料の事前確定機能に加え、関税の事前確定機能をリリースしました。マーケティングにおいては、各ユーザーに合わせた細かなリテンション施策を実施することで売上の拡大を図りました。また、第1四半期に発生していた検索エンジンのアルゴリズム変更によるSEO集客の減少に関しては速やかに対策を講じたことで、売上への影響は改善が進んでおります。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は4,929,193千円(前年比9.4%増)、営業利益は725,989千円(前年比6.1%増)と過去最高となりました。
①-2 バリューサイクル部門
「ブランド品・アパレル買取販売事業」におきましては、買取面では、ターゲットを明確にしたマーケティングやSEO対策、リピーター施策等を実施し、リユース品販売単価が1千円以上1万円未満の重点買取商品群の中でも比較的高単価の商品の買取を強化した結果、買取金額は前年比で13.0%増加しました。販売面では、暖冬による重衣料の売上不振に加え、自社販路「ブランディアオークション」の販売力強化のためのテレビCM等の投下が期待どおりの効果をあげられなかったことなどにより、売上高は前年比で0.9%の減少となりました。また、高価格帯商品へのシフトによる売上総利益率の低下や自社販路強化のためのプロモーションコストの増加により、営業利益は前年比で92.0%の減少となりました。一方で、ブランドバッグなどをレンタルできる「ブランディアレンタル」や、高価格帯のリユースアパレルを安心して購入して頂くための「試着サービス」などの新規サービスの拡充を積極的に進めた他、2019年9月に、海外のバイヤーが仕入れた商品を自社サイトで販売する株式会社wajaの事業譲受を行い、新品商材を取り込むことによる品揃えの強化を図りました。
「酒類買取販売事業」におきましては、買取店舗2店舗(札幌・小倉)の新規出店に加え、社名およびCI変更に合わせた全店舗とオフィシャルサイトの改修を行い、来店しやすさやUIの改善に取り組みました。また2019年5月から買取価格を業界最高値とすることを基本方針に据えたことで、第3四半期以降に買取が拡大しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は13,164,928千円(前年比6.0%増)、営業損失は6,998千円(前年は営業利益440,130千円)となりました。
なお、酒類買取販売事業を行うJOYLAB株式会社(旧社名:株式会社帝国酒販)は、2018年4月より当社の連結の範囲に加わっております。
1-3 リテール・ライセンス部門
「エンターテイメント事業」では、新規のアーティストの商品販売が好調に推移したことに加え、既存のアーティストの大型イベントの開催等により売上高は順調に増加しました。また、大手アニメ制作会社の公式ECサイトの運営を受託するなど、新たなコンテンツの取り扱いも開始しております。「グローバルプロダクト事業」では、ポケモンコスメシリーズの販売が好調に推移したほか、フレグランスボディケアブランドSWATi(スワティー)では、新商品のリリースや路面店ポップアップ、プロモーションの実施により認知度の向上を図るとともにブランドイメージの刷新に取り組みました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は4,937,295千円(前年比6.5%増)、営業利益は122,661千円(前年比1.3%増)となりました。
Eコマース事業全体では、当連結会計年度の売上高は23,031,417千円(前年比6.8%増)、営業利益は841,652千円(前年比32.4%減)となりました。
②インキュベーション事業
「投資育成事業」におきましては、新興国のオンラインマーケットプレイス企業やオンライン決済企業への投資と、日本国内のインバウンド消費関連市場のスタートアップ企業への投資を進めておりますが、今期は既存の投資先の中でも成長著しい企業への追加投資を積極的に進め、東南アジアを中心にファッション・美容商品のオンラインマーケットプレイスを運営するZilingo(ジリンゴ)やベトナムでCtoCオンラインマーケットプレイスを展開するSendo(センド)などへの追加出資を行いました。
「新規事業」におきましては、Eコマース事業で蓄積したビジネスノウハウと投資育成事業で構築した投資先企業群とのネットワークを活用し、「バーティカル構想」「物販アービトラージ」「国内商品・コンテンツの海外展開のマーケティング支援」の実現に向けた今後の柱となる事業の創造に積極的に取り組みました。2019年3月には、株式会社ファッション・コ・ラボと共同で海外の消費者が日本のアパレルブランドの商品を簡単・便利に購入することができるファッションECモールを運営するFASBEE(ファスビー)株式会社を設立し、同年7月より海外120の国・地域の消費者に向けてサービスを開始しました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は2,259,345千円(前年比87.3%増)、営業利益は1,402,643千円(前年比77.9%増)となりました。
事業別売上高は以下のとおりであります。
区分第19期
(2018年9月期)
第20期
(当期)
(2019年9月期)
前期比
金額(千円)金額(千円)金額(千円)増減率(%)
Eコマース事業21,563,94723,031,4171,467,4706.8
クロスボーダー部門4,504,1034,929,193425,0909.4
バリューサイクル部門12,424,32913,164,928740,5986.0
リテール・ライセンス部門4,635,5144,937,295301,7806.5
インキュベーション事業1,206,3372,259,3451,053,00887.3
消去又は全社△2,081△14,005△11,923-
合計22,768,20325,276,7572,508,55411.0

(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度に比べ697,100千円減少し、5,478,335千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動による資金の減少は、1,769,040千円(前期は44,784千円の減少)となりました。その主な増加要因としましては、税金等調整前当期純利益1,713,827千円、未払金の増加618,268千円、減少要因としましては、売上債権の増加1,678,088千円、営業投資有価証券の増加1,435,734千円、たな卸資産の増加848,698千円、法人税等の支払額が707,734千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動による資金の減少は、338,862千円(前期は397,202千円の減少)となりました。その主な減少要因としましては、投資有価証券の取得による支出161,084千円、有形固定資産の取得による支出113,654千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動による資金の増加は、1,433,595千円(前期は123,049千円の減少)となりました。その主な増加要因としましては、短期借入金の増加1,922,900千円、減少要因としましては、自己株式の取得による支出380,532千円、配当金の支払額158,961千円であります。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
該当事項はありません。
(2) 受注状況
当社グループは、Eコマース事業におけるリテール・ライセンス部門において受注販売を行っておりますが、当該事業は多品種の商品をユーザーからの受注の都度仕入を行い販売していることから、受注から売上計上までの期間が極めて短期間のため記載を省略しております。
(3) 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績を事業のセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年10月1日
至 2019年9月30日)
前年同期比(%)
Eコマース事業(千円)10,544,07127.0
クロスボーダー部門(千円)
バリューサイクル部門(千円)9,162,05831.0
リテール・ライセンス部門(千円)1,382,0135.8
インキュベーション事業(千円)14,02737.1
合計21,102,17127.0

(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(4) 販売実績
当連結会計年度における販売実績を事業のセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年10月1日
至 2019年9月30日)
前年同期比(%)
Eコマース事業(千円)23,025,8836.8
クロスボーダー部門(千円)4,929,1939.5
バリューサイクル部門(千円)13,164,6906.0
リテール・ライセンス部門(千円)4,931,9996.4
インキュベーション事業(千円)2,250,87486.6
その他(千円)
合計25,276,75711.0

(注) 1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.販売実績にはセグメント間の内部売上高は含まれておりません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりです。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められた会計基準に基づき作成されております。また、連結財務諸表を作成するにあたり、過去の実績や状況を踏まえた合理的な判断を基礎とし、重要な判断や見積りを行っております。これらの判断や見積りは、特有の不確実性を伴うため、実際の結果と異なることがあり、結果として連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。重要な会計方針については「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項」をご参照ください。
① 有価証券の減損処理
当社グループは、子会社株式及び関連会社株式を保有しており、評価方法として移動平均法による原価法を適用しております。なお、市況悪化または投資先の業績不振により、実質価額が著しく低下した場合は、相当の減額を行い、評価差額の計上をしております。また、保有している投資有価証券については、投資先の財政状態、経営成績により価額変動のリスクを負っております。投資先の財政状態、経営成績が下落した場合等には、評価損を計上しております。
② 繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産について、タックス・プランニング等に基づき将来の回収可能性を検討し、回収可能額を計上しております。回収可能性の検討には判断や見積りを伴い、将来における市場動向やその他の要因により実際の結果と異なった場合には、連結財務諸表に影響を与える可能性があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高及び営業利益の状況
当連結会計年度につきましては、Eコマース事業全体が順調に推移し、また、インキュベーション事業において、営業投資有価証券の売却を実行したことにより、売上高は25,276,757千円、営業利益は1,707,633千円となりました。
② 経常利益の状況
持分法による投資利益35,257千円等の営業外収益を計上した一方で、為替差損83,855千円等の営業外費用を計上したことにより、1,713,827千円の経常利益となりました。
③ 税金等調整前当期純利益の状況
特別利益及び特別損失の計上がなかったことにより、税金等調整前当期純利益は1,713,827千円となりました。
(3) 財政状態の分析
① 資産
資産につきましては、流動資産合計が16,407,315千円となり、前期末と比べ3,094,563千円の増加となりました。主な増加要因としましては、受取手形及び売掛金1,715,014千円、営業投資有価証券1,279,840千円の増加、減少要因としましては、現金及び預金744,293千円、未収入金153,588千円の減少であります。固定資産合計は2,403,970千円となり、前期末と比べ25,561千円の増加となりました。主な増加要因としましては、繰延税金資産86,483千円、投資有価証券42,300千円の増加、減少要因としましては、建物及び構築物(純額)51,939千円、のれん47,626千円の減少であります。
以上の結果、当連結会計年度末の資産合計は、前期末と比べ3,120,124千円増加し、18,811,286千円となりました。
② 負債
負債につきましては、流動負債合計が8,159,091千円となり、前期末と比べ2,466,765千円の増加となりました。主な増加要因としましては、短期借入金1,915,800千円、未払金617,407千円の増加、減少要因としましては、未払法人税等280,411千円、1年内返済予定の長期借入金8,880千円の減少であります。固定負債合計は、480,724千円となり、前期末と比べ272,936千円の増加となりました。主な増加要因としましては、繰延税金負債287,680千円の増加、減少要因としましては、長期借入金19,380千円の減少であります。
以上の結果、当連結会計年度末の負債合計は前期末と比べ2,739,701千円増加し、8,639,815千円となりました。
③ 純資産
純資産合計は10,171,470千円となり、前期末と比べ380,422千円の増加となりました。主な増加要因としましては、利益剰余金1,077,042千円、非支配株主持分61,932千円の増加、減少要因としましては、自己株式の取得等380,532千円、為替換算調整勘定162,058千円の減少であります。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について
詳細は「2.事業等のリスク」をご参照ください。
(5) 資本財源及び資金の流動性について
当社グループの運転資金需要の主なものは、バリューサイクル事業における商品買取やインキュベーション事業における営業投資有価証券の取得等の棚卸資産の取得資金のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用等によるものであります。また企業買収等で資金が必要となる場合があります。
これらの運転資金につきましては、手持資金で賄っておりますが、手元資金に不足が生じた場合には、銀行借入等の資金使途に応じた外部からの資金調達を検討、実行しております。
当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。
回次第16期第17期第18期第19期第20期(当期)
決算年月2015年9月期2016年9月期2017年9月期2018年9月期2019年9月期
自己資本比率(%)54.551.153.252.445.3
時価ベースの自己資本比率(%)279.0155.1102.4148.779.1
債務償還年数(年)0.90.72.9
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)114.1198.335.1

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。
3.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。
4.第19期及び第20期の債務償還年数及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 3.経営者による財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。
(6) 経営者の今後の方針について
当社グループは、ITとインターネットをベースにグローバル領域において新しい市場を創造するためにプラット
フォームを生み出し続ける「グローバルプラットフォーマー」を目指しております。
世界中の素晴らしい商品やコンテンツをグローバルに流通させ世界中の消費者に届けるために、国内外のマーケ
ットプレイスを繋げるとともに、日本の素晴らしい商品やコンテンツをアジアの国々をはじめ世界に流通させるグ
ローバルコマースの構築を推進し企業価値の増大を図って参ります。

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