有価証券報告書-第57期(令和1年5月1日-令和2年4月30日)

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2020/07/31 10:00
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における国内経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、急速に悪化しており、先行きについても、感染症の影響による極めて厳しい状況が続くと見込まれます。一方、感染症を巡り原油の需給環境変化による価格の下落や通商問題等の動向等に留意が必要な状況にあります。このような環境の下、当社は、国から事業の継続を求められる生活に不可欠なサービスを提供する事業者として、徹底した感染予防策を取ることでお客さまや従業員の安全を図り、ライフライン事業者としての責務を果たして参りました。エネルギー事業においては、引き続き公正な判断に基づく適正価格をホームページに掲載し、お客さまのご理解を得ながら利益確保に努める一方で、総合エネルギー事業者として災害時に強いLPガス設備の営業強化、都市ガスの取り扱いに向けた準備など事業基盤の確立を着実に進めております。ウォーター事業においては、ハワイ州Nimitz Factory(ハワイ第2工場)の安定稼働と共に、拡大するウォーター需要への備えとして大町第4工場の建設を進めております。また、高品質な天然の原水をコンセプトとした自社ブランドをより一層浸透させる為の差別化戦略に尽力してまいりました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は23,016百万円(前連結会計年度比2.9%減)、営業利益は1,421百万円(前連結会計年度比12.7%減)、経常利益は1,553百万円(前連結会計年度比11.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は994百万円(前連結会計年度比12.3%減)となりました。
また、当連結会計年度の財政状態は、総資産は24,738百万円(前連結会計年度比2.9%減)、負債は8,519百万円(前連結会計年度比13.3%減)、純資産は16,219百万円(前連結会計年度比3.7%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
エネルギー事業
ガス需要は、新型コロナウイルス感染症の影響を受ける中でも前年並みを維持しましたが、LPガス輸入価格が安値で推移したこと等により前年同期比減収となりました。一方利益面では、取引条件の改善等適正価格での販売に注力した結果、前年並みを確保することができました。LPガス小売業界におけるお客さまの争奪合戦は激しさを増している状況ですが、当社はこの過当競争を乗り越えるため、独自の物流システムによるコスト削減と自社配送の利点を生かしたお客さまとのリレーションシップ強化等により事業基盤の拡大に努めております。更に新設の厚木バルク工場の本格稼働に伴い、自社物件は勿論のこと関東一円を対象にバルク交換を受注することで、配送の合理化に資する体制を確立しました。また、電力、都市ガスを含めたエネルギー自由化競争に対しては、あらゆるお客さまのニーズに応える供給体制を整えるため、既存の「ガス」、「ウォーター」というライフライン領域に「TOELLでんき」「TOELL光LINE」を加え4事業をセットにした「TOELLライフラインパッケージ」の提案により既存のお客さまの取引拡大と新規のお客さまの開拓に努めました。また、災害時の電力確保が可能な電源自立型GHP(ガスヒートポンプ)エアコンやLPガス非常用発電機の提案を強化することで更なる事業基盤の強化を推進しました。
この結果、売上高は16,444百万円(前連結会計年度比5.7%減)、管理部門経費配賦前のセグメント利益は2,367百万円(前連結会計年度比0.2%減)となりました。
ウォーター事業
ボトル販売本数(12L換算)は前年同期比3.1%増、加えてウォーター関連売上が伸展したことにより前年同期比増収となりました。ボトルウォーター市場は、より美味しい水を嗜好するお客さまの増加や首都圏を中心としたオフィスビル、マンションの高層化に伴う宅配サービスのニーズ増加により年々拡大しております。一方、人手不足による物流コストの上昇が社会問題化する中、当社では自社配送によるコスト削減とサービス向上に努め、営業活動を強化・多様化することでお客さまの開拓に努めました。具体的には多種多様な広告媒体の活用、インターネットによる受注の他、TOELLライフラインパッケージの拡販強化に尽力してきました。差別化戦略として、高品質な天然の原水をブランドコンセプトとしたピュアウォーターの「アルピナ」「Pure Hawaiian」、北アルプスの天然水そのものをボトリングした「信濃湧水」、3つのブランドをリターナブル、ワンウェイ2種類のウォーターサーバー専用ボトルを取り揃えることで様々なお客さまのニーズに対応していきます。更にNimitz Factory(ハワイ第2工場)では持ち運びに便利な「Pure Hawaiian」のミニボトルを製造開始しました。新商品として販売を開始するとともに、複数の大手航空会社にハワイ便の機内用飲料水としてご採用いただきました。ハワイに高い関心をお持ちの方々をターゲットに商品認知度の向上を図り、販売促進につなげてまいります。「高濃度水素水サーバー」が作り出すいつでもできたての水素水は、水素溶存濃度4.1ppmを誇る看板商品であり、この高い競争力を生かしボトルウォーター業界のみならず異業種分野への開拓も進めてまいります。海外展開については新たにインドネシアへの輸出が始まりシンガポール、香港、タイ、ベトナム、台湾に続く6か国目となりました。日本の美味しい水に対するニーズは強く、将来のマーケット拡大に向けて着実に取り組んでまいります。
一方、大町第4工場の稼働に向けた建屋の減価償却費、Nimitz Factory(ハワイ第2工場)の減価償却費、人件費等の販管費が増加しております。
この結果、売上高は6,572百万円(前連結会計年度比4.8%増)、管理部門経費配賦前のセグメント利益は719百万円(前連結会計年度比31.6%減)となりました。
② キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ682百万円減少し、当連結会計年度末は、4,655百万円(前連結会計年度比12.8%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2,789百万円(前連結会計年度比7.7%減)となりました。
これは、税金等調整前当期純利益1,549百万円、減価償却費1,729百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、1,998百万円(前連結会計年度比4.8%増)となりました。
これは、有形固定資産の取得による支出1,984百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、1,474百万円(前連結会計年度比327.8%増)となりました。
これは、ファイナンス・リース債務の返済による支出732百万円、配当金の支払額296百万円があったこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年5月1日
至 2020年4月30日)
前連結会計年度比 (%)
ウォーター事業(千円)1,834,64418.2
合計 (千円)1,834,64418.2

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年5月1日
至 2020年4月30日)
前連結会計年度比 (%)
エネルギー事業(千円)10,057,667△10.5
ウォーター事業(千円)641,0521.4
合計 (千円)10,698,719△9.8

(注) 1.金額は仕入価格によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年5月1日
至 2020年4月30日)
前連結会計年度比 (%)
小売10,837,580△3.9
総合管理(注)4628,8906.1
卸売4,978,322△10.7
エネルギー事業(千円)16,444,792△5.7
小売5,104,1441.2
卸売1,468,04719.7
ウォーター事業(千円)6,572,1924.8
合計(千円)23,016,985△2.9

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額は販売価格によっております。
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
4.総合管理とは、当社が販売店の小売顧客サービスについて当社の小売顧客と同様の管理を委託されてLPガス供給を行う販売形態であり、営業権(販売店が小売顧客へガスを販売する権利)を持つ販売店にはロイヤリティの支払いをする取引形態であります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、財務の健全上、保守的な観点に立って、見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4会計方針に関する事項」に記載しておりますが、特に以下の連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a. 貸倒引当金
当社グループは、販売先の支払不能時に発生する損失の見積額について、貸倒引当金を計上しております。販売先の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
b. 有価証券の評価
当社グループは、その他有価証券のうち時価のある有価証券について時価評価を行い、評価差額については税効果会計適用後の純額を、その他有価証券評価差額金として純資産の部に含めて表示しております。時価が著しく下落して回復の見込がないと判断されるものについては減損処理を行う可能性があります。なお、減損の判定は下落幅及び帳簿価額を下回った期間の長さを考慮して実施しております。
また、時価を把握することが極めて困難と認められる有価証券については、実質価額の下落幅を考慮して減損の判定を行い、回復の見込がないと判断されるものについて減損処理を実施しております。
c. 繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による事業への影響については、「1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
d. 固定資産の減損
当社グループは、事業用の設備、不動産など様々な固定資産を所有しております。こうした資産は、事業計画や時価の下落などにより、回収可能性を著しく低下させる場合、減損処理を行う可能性があります。
② 財政状態の分析
a.総資産
流動資産の残高は9,087百万円(前連結会計年度比9.6%減)となりました。この主な内容は、現金及び預金が682百万円の減少があったこと等によるものであります。
固定資産の残高は15,651百万円(前連結会計年度比1.5%増)となりました。この主な内容は、Nimitz Factory(ハワイ第2工場)及び大町第4工場建設等に伴う建物及び構築物1,209百万円の増加があったこと等によるものであります。
b.負債
流動負債の残高は4,976百万円(前連結会計年度比14.0%減)となりました。この主な内容は、短期借入金340百万円、支払手形及び買掛金241百万円それぞれ減少があったこと等によるものであります。
固定負債の残高は3,542百万円(前連結会計年度比12.4%減)となりました。この主な内容は、リース債務369百万円の減少があったこと等によるものであります。
c.純資産
純資産合計は16,219百万円(前連結会計年度比3.7%増)となりました。この主な内容は、利益剰余金693百万円の増加によるものであります。
③ 経営成績の分析
a.売上高の状況
エネルギー事業のセグメントにつきましては、当連結会計年度は暖冬の影響を受けたことに加え、新型コロナウィルス感染症の影響を受ける中、販売数量は前年並みを維持しましたが、LPガス輸入価格が安値で推移したこと等による販売価格下落により、売上高は16,444百万円と前連結会計年度比5.7%減となりました。
ウォーター事業のセグメントにつきましては、12L換算でのボトル販売総本数の増加、加えてウォーター関連売上が伸展したことにより、売上高は6,572百万円と前連結会計年度比4.8%増となりました。
b.営業利益の状況
エネルギー事業のセグメントにつきましては、取引条件の改善等適正価格での販売に注力した結果、管理部門経費配賦前の営業利益は2,367百万円と前連結会計年度比0.2%減に留まりました。
ウォーター事業のセグメントにつきましては、連結子会社でありますボトルウォーター製造のアルプスウォーター株式会社、並びにTOELL U.S.A.CORPORATIONの減価償却費及び人件費等の販管費が増加したことにより、管理部門経費配賦前の営業利益は719百万円と前連結会計年度比31.6%減となりました。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の創業以来の基幹事業でありますエネルギー事業のLPガスの輸入価格は、国際原油価格の動向、中東での地政学リスク要因による需給バランスの崩れや為替等の影響を受けて、常に変動します。輸入価格の変動は速やかに販売価格に反映させる販売契約を締結しておりますが、販売価格改定時の一時のタイムラグが生じることで経営成績に影響を与える可能性があります。
また民生エネルギーの自由化は、電力、都市ガスにLPガス業界も巻き込んだエネルギー競争時代の到来であり、またボトルウォーター業界においても新規参入業者も含めた競争は激化の一途と考えます。競争を克服する事業戦略の遂行で、事業基盤の強化拡大を図ってまいります。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローの状況については、「第2事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フロー」に記載されているとおりであります。
当社は主としてエネルギー事業を行っており、小売・卸売とも月末締めで翌月末には代金を回収でき、売掛金の回収期間は総じて短く良好と言えますが、季節要因によりLPガスの消費量が相対的に減少する夏場にかけては、資金繰り上、運転資金需要が発生します。また、ガス供給設備の新設やウォーター事業における生産設備投資に際しても資金需要が発生いたしますが、当社では主として銀行借入により賄っております。取引銀行数行との間で当座借越枠の契約を締結しておりますので、運転資金については未使用の借入枠の中で賄えるものと認識しております。

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