有価証券報告書-第50期(平成30年7月1日-令和1年6月30日)

【提出】
2019/09/25 14:42
【資料】
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【項目】
148項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、『Smile&Sexy(スマイル アンド セクシー)』を経営理念としております。心身ともに素敵で、自分を率直に表現できる役職員一人ひとりが社内組織に埋没することなく自分で意思決定し行動することで、経営目標である「お客様の心のリラックス、物語人の心の自立」の実現を目指して取り組んでおります。
今後におきましても、経営理念を礎として、持続的な企業価値向上に向けた諸施策に取り組んで参ります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、売上高及び経常利益において、14期連続の増収増益を続けております。さらに、2025年6月期を最終年度とした中期経営計画「ビジョン2025」を2019年6月に策定し、次期以降につきましてもさらに増収増益を目指して参ります。
その上で、2025年6月期までを対象とした以下の経営指標を目標としております。
なお、当該14期とは、第45期(2014年6月期)までの個別決算における9期を含めたものであります。
① 2025年6月期の連結売上高1,000億円
② 20期連続増収増益
③ 連結決算における売上高、営業利益、経常利益の年間毎平均10%以上の成長
④ 既存店売上高のプラス成長
⑤ ROA(総資産経常利益率)15%以上
⑥ ROE(自己資本利益率)15%以上の維持
⑦ ROIC(投下資本利益率)15%以上の維持
※ ROIC= 税引後利益 ÷ (有利子負債 + 自己資本)
⑧ 自己資本比率50%以上の維持
なお、2019年6月期における当社グループの各項目についての状況は以下のとおりです。
① 2019年6月期における連結売上高は589億円となりました。2025年6月期の連結売上高1,000億円に向けて計画通りの結果となりました。
② 14期連続増収増益となりました。20期連続増収増益に向けて計画通りの結果となりました。
③ 連結決算における売上高前年比13.0%増、営業利益前年比17.1%増、経常利益前年比21.2%増となり、年間毎平均10%以上の成長を達成しました。
④ 既存店売上高前年比は102.0%となり、プラス成長を達成しました。
※既存店とは、開店から18ヶ月以上を経た国内の店舗を対象としております。
⑤ ROA(総資産経常利益率)は15.0%となり、15%以上を達成しました。
⑥ ROE(自己資本利益率)は17.9%となり、15%以上を達成しました。
⑦ ROIC(投下資本利益率)は14.3%となり、15%未満となりました。
⑧ 自己資本比率は53.7%となり、50%以上を達成しました。
(3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題
当社グループの属する外食業界は、少子高齢化に加えて、お客様ニーズを満たす高レベルな商品提供が可能になった内食・中食市場の拡大により、市場全体が縮小傾向にあります。さらには消費者ニーズの多様化・高度化による成熟化も進んでいます。
当社グループは、従業員一人ひとりが経営理念『Smile&Sexy(スマイル アンド セクシー)』を貫徹し、「革新性」と「創造性」と「成長性」を高めることにより、『“生業店魂”の集う大企業 飲食大生業』を目指し、業容の拡大を図って参りました。
また、2025年6月期を最終期とした中期経営計画「ビジョン2025」を2019年6月に策定し、外食業界において、私たち独自のビジネスモデルを追求し、日本だけでなくアジアにおいても顧客・社会に価値提供のできる「業態開発型リーディングカンパニー」の実現を目指しております。
このためには、外部環境と内部環境のあらゆる環境の変化に対応することにより、経営基盤をより強固にし、市場競争力を高めることが大きな課題であると認識しております。このような状況のもと、次の8点を重要施策として、企業価値を高めて参ります。
① 既存ブランドの事業拡大
「焼肉きんぐ」「丸源ラーメン」「寿司・しゃぶしゃぶ ゆず庵」を中心とした既存ブランドにおいて、店舗ごとの収益性を重視した質の高い積極出店を推進します。また、フランチャイズ加盟店による出店も引き続き推進します。
② 新業態開発で更なる成長
新業態「きゃべとんラーメン」や「牛たん大好き 焼肉はっぴぃ」の多店舗展開に向けた準備と、新たな多店舗展開が可能な業態の開発を推進します。
③ 海外事業の積極展開
経済成長に伴って市場が拡大している中国や東南アジアにおいて、外食事業の成功を早期に収める取組みを推進します。
④ 既存ブランドの価値創造と再設計
時代の変化をとらえた「お客様の心のリラックス」を常に追い求め、商品の改善、新商品の開発、接客サービス、販売促進などの価値を磨き、変革し続けることで、既存ブランドの価値創造を推進します。
⑤ 変革をし続け、生産性の高い開発型人財の育成
経営理念を礎として、従業員一人ひとりが組織に埋もれることなく活躍できる環境・文化・仕組みづくりに取組みます。それにより、ホスピタリティにあふれ、お客様のニーズを先読みして行動できる「人財力」、及び顧客価値を創造する業態開発や業態改善を実現する「開発力」を育成し続けます。
⑥ 働き方改革と多様性推進による生産性向上
従業員の仕事の効率性を高める物的・人的な投資の強化、マネジメントの見直しによる働き方の改革、さまざまな価値観・ナレッジを持つ人財獲得等の生産性向上につなげる施策を推進します。
⑦ 食材調達力の向上
サプライチェーンの最適化やスケールメリットを活かした調達コストの競争力強化を推進します。また、食材調達先の多様化や加工方法の工夫等により差別化された独自性のある食材調達を推進します。
⑧ 成長性を支えるガバナンスの強化
持続的な成長の実現のために、経営の健全性、透明性、効率性を追求すべく、コーポレート・ガバナンスの継続的強化を推進します。